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原田 正英; 勅使河原 誠; 大井 元貴; 及川 健一; 高田 弘; 池田 裕二郎
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1000, p.165252_1 - 165252_8, 2021/06
被引用回数:3 パーセンタイル:40.24(Instruments & Instrumentation)本研究では、箔放射化法を用いて、J-PARC核破砕中性子源からのパルス中性子ビームの高エネルギー成分を測定した。箔は、0.3MeVから79.4MeVまでのしきいエネルギーを持つAl, Au, Bi, Nb, Tmを用いた。実験はNOBORUで行われ、箔は減速材から13.4mの位置で照射された。照射実験への応用のために、高エネルギーの中性子スペクトルを変化させるBCスリット, Pbフィルター、それらがない場合の3ケースでも反応率を測定した。JENDL-3.2評価済みファイルとJENDLドシメトリーファイルを用いたPHITSコードによる計算データと比較をした。計算値と実験値の比(C/E)を比較したところ、エネルギー依存性がみられ、しきいエネルギーが100MeVまで増えるにつれ、C/Eは減少することが分かった。すべてのC/Eは1.00.2の範囲にあることを確認した。このことから、高エネルギーの中性子計算データは、NOBORUユーザーの実験データの分析に適切であることを示した。
春日井 好己; 原田 正英; 甲斐 哲也; 大井 元貴; 明午 伸一郎; 前川 藤夫
JAEA-Data/Code 2015-033, 28 Pages, 2016/03
J-PARC、物質・生命科学実験施設(MLF)の水銀を使った核破砕中性子源周りの高エネルギー中性子束及びスペクトルを、多数箔放射化法で測定した。この実験で使った中性子反応のしきい値は0.1から50MeVであった。実験における箔の照射は、2008年5月30日から31日にかけて実施されたMLFにおける初めてのビーム運転の際に行われたものである。照射後、各金属箔の放射能をHPGe検出器で測定し、中性子誘導反応のターゲット周りにおける反応率分布のデータを得た。これらのデータを使い、各測定位置における高エネルギー中性子束及びスペクトルをアンフォールディング法で導出した。その際、初期スペクトルとしてPHITSによる計算値を用いた。初期スペクトルとアンフォールディングスペクトルを比較したところ、計算結果(これはMLFのターゲット集合体の中性子工学設計の基礎となったものであるが)は、実験値に30%で一致することがわかった。
須貝 宏行
Solid State Ionics, 177(39-40), p.3507 - 3512, 2007/01
被引用回数:3 パーセンタイル:17.34(Chemistry, Physical)原子力機構で実施した37TBq(1kCi)規模の核融合燃料用トリチウムの試験製造においては、Li合金及びLi化合物のターゲットを原子炉照射することでLi(n,)H反応により生成したトリチウム(H)を、ターゲットを加熱することで抽出し、回収した。ターゲットに用いた-LiAl金属間化合物は、熱伝導性が高いため照射中の除熱が容易であり、加えて、融点(966K)が比較的低いため、ターゲットを加熱溶融することで容易にトリチウムを抽出できるなどの特徴を持つ。-LiAlは、Li原子とAl原子それぞれがダイヤモンド構造の副格子を構成し、室温でも3at% 以上のLi原子空孔等を構造欠陥として含む特異な化合物である。また、格子欠陥構造の違いがトリチウムの拡散に大きく影響する。従来は、全く考慮されていなかった700K以下と700K以上における格子欠陥構造の違いを考慮し、この領域における-LiAl中のトリチウムの拡散係数及びその活性化エネルギーの正確な値を得た。
須貝 宏行
Solid State Ionics, 177(39-40), p.3507 - 3512, 2007/01
金属間化合物 -LiAl におけるトリチウムの拡散係数及び活性化エネルギ (116.311.7kJ/mol) が 、700Kから848Kの温度範囲で得られた。この拡散係数は従来報告されている値と同程度であるが、活性化エネルギーは従来の値 (64.93.8kJ/mol) の2倍近くとなった。従来の報告では、700K以下と700K以上での格子欠陥構造の違いを考慮していないので、以上のようなくい違いを生じたことが明らかとなった。今回得られた活性化エネルギーは、リチウム濃度の増加に伴ってAl-Li系中でのトリチウムの拡散における活性化エネルギーが増加するという系統的な結果と矛盾しないのに対し、従来の結果は矛盾することが示されている。さらに、その結晶構造及び格子欠陥構造を考慮すると、トリチウムは格子間を拡散し、リチウム副格子点のリチウム原子との相互作用によって遅延されることを示した。
西村 新*; 室賀 健夫*; 竹内 孝夫*; 西谷 健夫; 森岡 篤彦
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1675 - 1681, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:23.92(Nuclear Science & Technology)核融合炉において超伝導コイルを安定して運転するためには、NBIポート等の真空容器の貫通部から突き抜けてくるストリーミング中性子による核発熱を抑制するとともに、長期的には放射化を低減することが重要であり、中性子工学の観点から超伝導コイルの材料に関する評価が必要である。本論文は、そのような研究を要する背景を述べ、代表的な超伝導線材であるNbSnの中性子照射試験結果,低放射化超伝導線材の開発、及びストリーミング中性子による核発熱を抑制する遮へい設計の現状を報告する。さらに、高エネルギー粒子の研究に関する最近の動向と、広いエネルギー帯域の線環境下で使用される加速器用超伝導コイルの設計の概要について発表する。
柴田 大受; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 伊藤 勉*; 馬場 信一; 菊池 誠*
Materials Transactions, 45(8), p.2580 - 2583, 2004/08
被引用回数:3 パーセンタイル:26.50(Materials Science, Multidisciplinary)3mol%のイットリアを含有する正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)に1.610J以上のエネルギーの高速中性子を2.510(軽照射)及び4.310(重照射)mまで照射した。照射による3Y-TZPの有意な体積膨張は無かった。照射後の試験片の超塑性特性を1623から1773Kの温度範囲で、5.010から1.6710sの初期ひずみ速度での引張試験により調べた。その結果、照射後の試験片の破断伸びは、非照射の試験片と比較して極めて小さいことがわかった。また、照射後の試験片は、781(軽照射)と693(重照射)kJ・molという極めて大きい超塑性変形の活性化エネルギーを示した。中性子照射による3Y-TZP中のはじき出し損傷がこれらの主要な原因の一つと考えられる。
大橋 弘史; 稲垣 嘉之
JAERI-Tech 2003-046, 47 Pages, 2003/05
炉外技術開発試験の試験項目の1つとして、HTTR水素製造システムと同温度・圧力条件下で水蒸気改質反応特性を明らかにすることを計画している。炉外技術開発試験における反応特性評価をより正確に実施するために、実験室規模の装置を用いて、メタン流量1.1810~3.1910mol/s,反応温度500~900,圧力1.1~4.1MPa,メタンに対する水蒸気のモル比2.5~3.5の条件下で、装置に依存しない触媒固有の性能である活性化エネルギーの評価を行った。この結果、炉外技術開発試験装置で使用する2種類のニッケル触媒の見かけの活性化エネルギーは、51.4及び57.4kJ/molであり、反応速度定数は圧力の-0.15~-0.33乗に比例することを明らかにした。
柴田 大受; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 馬場 信一; 星屋 泰二; 小林 友和*; Harjo, S.*; 佐久間 隆昭*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.139 - 143, 2003/05
被引用回数:4 パーセンタイル:33.60(Instruments & Instrumentation)3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)セラミックスの超塑性変形特性に及ぼすZrイオン照射の影響について調べた。まず、3Y-TZP試験片に、日本原子力研究所東海研究所のTANDEM加速器を用いて+11価,130MeVのZrイオンを3.510及び2.110ions/mまで照射した。TRIMコードによる解析では、最大の照射損傷は試料表面から約10mの位置に現れた。次に照射後の試験片の機械的特性及び超塑性特性を高温での曲げ試験により調べた。その結果、超塑性変形の活性化エネルギーが照射量の増加に伴い増加することがわかった。この増加の原因としては、照射により注入した余剰なZrイオンが、3T-TZPセラミックスを構成している陽イオンの拡散を抑制し、その結果、拡散に支配される粒界すべりのための緩和機構を妨げたことが考えられる。
柴田 大受; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 馬場 信一; 星屋 泰二; 佐久間 隆昭*
日本機械学会関東支部茨城講演会(2002)講演論文集(No.020-3), p.123 - 124, 2002/09
超塑性セラミックス材料は、その優れた機械的特性や熱的特性の観点から原子力分野での応用が期待されている。本研究では、典型的な超塑性セラミックス材料である3Y-TZP(3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体)について、その超塑性変形特性に及ぼすZrイオンの照射効果について調べた。実験では、TANDEM加速器で+11価,130MeVのZrイオンを3Y-TZP試験片に3.510及び2.110ions/mまで照射し、照射後の試験片を用いて高温での3点曲げ試験を行った。その結果、室温から1473Kまでの温度範囲では曲げ試験では有意な照射効果は見られなかったが、16231773Kの超塑性変形試験では、照射量の増加に伴い超塑性変形の活性化エネルギーの増加が見られた。
今野 力; 前川 藤夫; 春日井 好己; 宇野 喜智; 金子 純一; 西谷 健夫; 和田 政行*; 池田 裕二郎; 竹内 浩
Nuclear Fusion, 41(3), p.333 - 337, 2001/03
被引用回数:3 パーセンタイル:10.82(Physics, Fluids & Plasmas)ITERで発生する14-MeV中性子に起因するさまざまな核的問題に対処するため、原研FNSでは一連の核融合中性子工学実験をITER/EDAのR&Dタスクとして行ってきた。前回のIAEA会議では遮蔽に関してバルク遮蔽、ギャップストリーミング、核発熱及び誘導放射能実験を発表した。これらの実験を受けて、ITERのより複雑な遮蔽に対する設計精度を実証するために、ストレートダクトストリーミング実験を実施した。また、冷却材喪失事故時の安全性を担保するために、新たに崩壊熱測定実験を開始した。さらに、水の放射化を利用した信頼性の高い核融合出力モニターを開発した。本論文では、ITER/EDAのタスクとして原研FNSで新たに実施したこれらの実験の結果について報告する。
香西 直文; 稲田 貢一*; 小崎 完*; 佐藤 正知*; 大橋 弘士*; 馬場 恒孝
Journal of Contaminant Hydrology, 47(2-4), p.149 - 158, 2001/02
被引用回数:15 パーセンタイル:41.42(Environmental Sciences)Na型に調製した圧密モンモリロナイト中でのNp(V)の拡散挙動を非定常拡散法により検討した。見かけの拡散係数の温度変化から求められる拡散の活性化エネルギーから拡散経路について議論した。また、選択的逐次抽出法により、拡散中の核種の化学形等を議論した。圧密度1.0g/cmのときの見かけの拡散係数は、15Cでの3.710msから50Cでの9.210msまで温度とともに増加した。見かけの拡散係数をTに対してプロットすると良い直線性を示し、この傾きから得られる拡散の活性化エネルギーは17.8KJmolであった。この値はイオンが自由水中を拡散するときの活性化エネルギー値に近い。圧密度を最大1.6g/cmまで高めたときの結果及び選択的逐次抽出実験結果等から総合的にNp(V)の拡散メカニズムを検討する。
柴田 大受; 本橋 嘉信*; 石原 正博; 馬場 信一; 林 君夫
JAERI-Review 2000-008, p.31 - 0, 2000/05
高温工学試験研究炉(HTTR)を用いた高温工学に関する先端的基礎研究の一環として超塑性セラミックス材料に関する高温照射試験研究が提案されている。本報ではその効率的な実施に資するため、セラミックスの超塑性変形機構を概観し、その代表的な材料である安定化正方晶ジルコニア(TZP)について、中性子照射が超塑性変形挙動に与える影響について検討した。その結果、照射促進拡散により超塑性変形の活性化エネルギーの低下が期待されることを指摘した。また、TZPの初めての中性子照射試験条件として、高速中性子照射量510n/cm、照射温度600程度を選定し、材料試験炉(JMTR)で予備照射試験を実施することとした。さらに、照射によるTZPの放射化量を評価し、熱中性子310n/cmの照射直後で放射能は10Bq/gのオーダーであり、1年間で約1/100に減衰することを示した。
Kim, E.; 中村 尚司*; 上蓑 義明*; 伊藤 祥子*; 福村 明史*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(Suppl.1), p.811 - 815, 2000/03
高エネルギー加速器施設において、ターゲット、加速器機器の放射化量を評価することは、施設の設計や被ばく防護の観点から重要である。しかし、イオンビーム照射時の放射化量を評価するための実験データは極めて少ない。そこで、核子あたり290MeV及び400MeVのCイオン、400MeVのNeイオンを、厚さ3cm及び5cmの銅ターゲットに入射させ、核破砕反応により生成される放射性核種のターゲット中での分布を調べた。また、この結果を用いて、ビーム停止後の経過時間に対するターゲット周辺における線量当量率を評価した。以上の結果から、加速器保守時の作業者の外部被ばく評価に利用できる有用な知見を得た。
田中 進; 福田 光宏; 西村 浩一; 渡辺 博正; 山野 直樹*
JAERI-Data/Code 97-019, 91 Pages, 1997/05
加速器施設では、加速イオン及び二次中性子により加速構成機器及び試料中に放射能が生成されることから、放射線被曝、放射性同位元素及び放射性廃棄物の低減のために、これらの生成放射能の評価が重要である。このため、加速器施設の放射線場で生成される核種、放射能を計算するコードシステムIRACMを開発した。本コードシステムは入射粒子として、中性子、陽子、重陽子、、C、N、O、Ne、Arを考慮した任意の1次元多重層体系における核種の生成・消滅計算が可能である。本システムは、計算プログラム、及び放射化断面積、崩壊・ガンマ線データライブラリで構成されており、FACOM-M780大型計算機及びDECワークステーションで実行可能である。
赤堀 光雄; 白鳥 徹雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 31(6), p.539 - 545, 1994/06
被引用回数:16 パーセンタイル:78.26(Nuclear Science & Technology)高密度ThO及び(Th,U)O粒子の硝酸による高温溶解挙動を、NaF添加量0~0.05mol/l、溶解温度120~200Cの条件で調べた。高温にすることによりThO系酸化物の溶解は促進され、また溶解速度は温度、NaF濃度及びUO組成に依存する。溶解温度が低い場合、粒子表面に不溶性の四フッ化物(ThFまたはUF)が形成され、溶解を阻害する。さらに、高温溶解の見掛けの活性化エネルギーを得た。
石川 法人; 岩瀬 彰宏; 岩田 忠夫; 前田 裕司; 鶴 浩二*; 道上 修*
J. Supercond., 7(1), p.241 - 242, 1994/00
C軸配向したEuBaCuO超伝導薄膜について、ピニング機構のHeイオン照射効果を調べた。ピニングの強さを表わす磁束の活性化エネルギーを磁場中抵抗の温度依存性から見積った。flux creep modelが成り立つと考えられる低抵抗領域における活性化エネルギーは、Heイオンの照射量の増加にしたがって減少し、ピニング特性が劣化することが分かった。さらに我々は、臨界電流密度の照射量依存性を測定し、それがTの殆ど変化しない低照射量領域(~10cm)ですでに減少し、Heイオン照射による点状欠陥がピニングセンターとして機能しない、という結論を得た。
星屋 泰二; 高村 三郎; 有賀 武夫; 小桧山 守*; 三浦 貞彦*; 久保 佳実*; 正畑 伸明*
Japanese Journal of Applied Physics, 29(11), p.L2026 - L2029, 1990/11
被引用回数:5 パーセンタイル:34.22(Physics, Applied)ヘリウムイオン室温照射したBiSrCaCuO単相薄膜に関する電圧(電気抵抗)の温度依存性を種々の電流条件下及び磁場下で測定した。さらに磁束線の熱活性化挙動から、活性化エネルギーと臨界温度及びローレンツ力の関係を求めた。本実験の照射条件ではBiSrCaCuO単相薄膜のピン止めエネルギーと臨界電流密度はヘリウムイオン照射によって低下することが明らかになった。
大野 英雄; 松尾 徹*
Journal of Nuclear Science and Technology, 27(1), p.45 - 48, 1990/01
LiF-BeF系(Flibe)溶融塩は原子力分野でも有用な物質と考えられているが、本稿では溶融LiBeFe中のフッ素の挙動を核磁気共鳴法により解析した。LiBeFの溶融状態におけるFの核スピン格子緩和時間(T)の温度依存性を測定した結果、約813KにTの極少が現われた。これは[BeF]錯イオンからフッ素イオンが離脱し、液中を拡散する機構によって説明される。フッ素の平均跳躍時間は(s)=1.910 exp(1.04(ev)/kT)であった。融点直上の低温領域では、別の機構、すなわち、[BeF]錯イオンの回転によるFの緩和が支配的であり、この領域での活性化エネルギーは、融体の粘性係数の活性化エネルギーに近い値をもつ。
林 君夫; 福田 幸朔
Journal of Nuclear Materials, 168, p.328 - 336, 1989/00
被引用回数:11 パーセンタイル:75.13(Materials Science, Multidisciplinary)非照射黒鉛IG-110中の極微量レベルのセシウムの拡散係数を薄いソースを用いた焼鈍実験によって求めた。こうして求めた拡散係数の値は同じ銘柄の黒鉛の炉内拡散係数の値より3~4桁大きかった。非照射黒鉛についての拡散係数の活性化エネルギーは、2回のシリーズの炉外実験において112および95kJ/molであった。これは、炉内での値157kJ/molより相当低い。炉内拡散のほうが拡散係数が小さくなり活性化エネルギーが大きくなることを説明すめため、照射による格子欠陥の捕獲効果を考慮して、拡張した拡散・捕獲モデルを提案した。
馬場 祐治; 佐々木 貞吉
Journal of Nuclear Materials, 152, p.295 - 300, 1988/00
被引用回数:4 パーセンタイル:46.58(Materials Science, Multidisciplinary)TiOにイオン注入したヘリウムの捕捉状態をXPS及び昇温脱離スペクトル(TDS)により調べた。TiO表面は、1.5~11keVのHe照射によりTi及びTiに還元される。ヘリウムのTDSスペクトルには、460C(P)、590C(P)700C(P)にピークが認められる。ピーク強度のエネルギー依存性、照射量依存性及び加熱に伴うXPSスペクトル変化により、P及びPはそれぞれ、格子間及び酸素原子の欠陥にトラップされたヘリウムに対応すると考えられる。一方、Pは真空中におけるTiOの分解に伴い放出されるヘリウムに対応する。また、P及びPに対応するヘリウムの捕捉に伴う活性化エネルギーは、それぞれ0.56eV、1.68eVと見積もられた。