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神谷 健作; 大山 直幸; 井戸 毅*; Bakhtiari, M.*; JFT-2Mグループ
Physics of Plasmas, 13(3), p.032507_1 - 032507_9, 2006/03
被引用回数:14 パーセンタイル:43.72(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mでは高リサイクリング定常(HRS)Hモードと呼んでいる新しい運転領域が開拓されている。HRS Hモードに附随して、10-100kHzのオーダーの特徴的な磁場揺動が磁気プローブに観測され、特にトロイダルモード数がn=1とn7の2つの揺動が重要と考えられる。本研究ではこれら2つの相互作用を明らかにするために、バイコヒーレンスの手法を用いて磁気プローブデータを解析することで、位相結合による別の揺動成分の存在を明らかにした。他装置で観測されるELM無しあるいは小振幅ELMのHモード中に観測される揺動との比較についても言及する。
神谷 健作; 川島 寿人; 井戸 毅*; 大山 直幸; Bakhtiari, M.*; 河西 敏; 草間 義紀; 三浦 幸俊; 小川 宏明; 都筑 和泰; et al.
Nuclear Fusion, 46(2), p.272 - 276, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:10.69(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2Mでは今回プラズマ周辺部のパラメータを詳細に調べ、HRS Hモードの運転領域をペデスタルパラメータの観点から調べた。HRS Hモードはプラズマ周辺部のパラメータが高密度・低温状態で観測され易く、低密度・高温状態では大振幅のELMが発生した。密度,温度、及び安全係数をスキャンした結果、プラズマ周辺部の規格化衝突周波数が運転領域を決定する重要なパラメータの一つであることが示唆され、ELMy/HRS運転領域境界は規格化衝突周波数が1付近に存在することがわかった。
神谷 健作; 木村 晴行; 小川 宏明; 川島 寿人; 都筑 和泰; 佐藤 正泰; 三浦 幸俊; JFT-2Mグループ
Nuclear Fusion, 43(10), p.1214 - 1219, 2003/10
被引用回数:35 パーセンタイル:70.60(Physics, Fluids & Plasmas)JFT-2M装置において、第一壁のボロン化後に高リサイクリング定常(HRS)H-modeが得られる新しい運転領域を開拓した。このH-modeは定常性を有しており、大きなELMが無いのでダイバータ板への熱負荷を低減可能で、グリーンワルド密度(nGW)の約70%付近までの高密度運転が可能である(閉じ込め改善度HP~1.5)。HRS H-mode遷移時にコヒーレント成分を有する特徴的な磁場揺動が観測されており、その運転領域は比較的高い中性粒子圧力化での高規格化密度(ne/nGWが約40%以上)で観測され易いが、広い範囲の安全係数q95(2~3付近の低安全係数でも)で得られている。 HRS H-mode境界の最大の特徴は、プラズマコア部の閉じ込め改善モードと両立可能な点にある。今回、HRS H-mode境界に内部輸送障壁(ITB)を重畳させることによって、過渡的ながら規格化ベータ値()が約3.1に達する高性能プラズマを得ている。
後藤 純孝*; 柳生 純一; 正木 圭; 木津 要; 神永 敦嗣; 児玉 幸三; 新井 貴; 田辺 哲朗*; 宮 直之
Journal of Nuclear Materials, 313-316, p.370 - 376, 2003/03
被引用回数:46 パーセンタイル:92.91(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60UのW型ダイバータ領域で使用された黒鉛タイル表面上の損耗・再堆積膜分布を測定した。タイルの使用時期は1997年6月-1998年10月のプライベートフラックス領域内側からの片側排気時期で、2度のボロニゼーション、約3000回以上のD-D放電が実施された。トロイダル方向の損耗深さをダイヤルゲージにより、また再堆積膜厚さは断面SEM観察により実測し、膜の元素組成と膜中のホウ素の化学結合状態をX線光電子分光法(XPS)で解析した。外側ダイバータ板表面は損耗が支配的で、最大損耗深さ20マイクロメータが、また内側ダイバータ板では再堆積が支配的で、再堆積膜最大厚さは60マイクロメータであった。再堆積膜の下部は柱状微構造で、厚い膜では層状構造との多層構造が観察された。再堆積膜の組成は主成分の炭素の他、3-4%のホウ素,0.6%以下の酸素、Ni,Fe,Crであり、ホウ素は炭素と結合している可能性が最も高い。一方ドーム領域では、外側ウィング及び頭頂部タイル上では連続的な再堆積膜は観察されず、内側ウィングタイルの上部領域には20マイクロメータ厚さの再堆積膜が認められた。損耗・再堆積のポロイダル非対称性はダイバータ領域におけるプラズマ粒子負荷条件の内外非対称性(内側がより低温・高密度)に起因すると解釈された。
神谷 健作; 木村 晴行; 小川 宏明; 川島 寿人; 都筑 和泰; 伊世井 宣明; 佐藤 正泰; 篠原 孝司
プラズマ・核融合学会誌, 78(12), p.1361 - 1367, 2002/12
反電流方向中性粒子ビーム入射による電子密度の尖塔化を伴う閉じ込め改善モードにおいては、鋸歯状振動の安定化が観測されている。運動シュタルク効果を利用した電流分布測定を行うことにより、その動的挙動が明らかになった。鋸歯状振動が安定化される過程において電流分布が平坦化するとともに中心電子温度が増加し、最終的に凹状電流分布(弱負磁気シアー配位)が形成された。一方、電流方向中性粒子ビーム入射の場合には電流分布が尖塔化し、鋸歯状振動の発生とともに閉じ込めは劣化した。このことから、弱負磁気シアー配位の形成には反電流方向電流駆動が重要な役割を果たしていることがわかった。また第一壁のボロンコーティングによる不純物制御効果により、今回得られた弱負磁気シアー配位は準定常維持に適した特性を示すことが示唆された。
正木 圭; 柳生 純一; 新井 貴; 神永 敦嗣; 児玉 幸三; 宮 直之; 安東 俊郎; 平塚 一; 西堂 雅博
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.386 - 395, 2002/09
被引用回数:9 パーセンタイル:51.30(Nuclear Science & Technology)JT-60Uでは、大気解放後の第一壁コンディショニングとして、ベーキング,ヘリウムTDC,ヘリウムGDC,トカマク洗浄放電と順次実施し、到達真空度1010Paを達成している。また、酸素不純物を低減するために、デカボラン(BH)を用いたボロナイゼーションを実施しており、プラズマ中の酸素不純物量を0.5%程度まで低減することに成功している。真空容器内に設置されるタイバータタイルは、高熱負荷に晒されるため高い設置精度が要求される。特にテーパー加工はタイルの段差による端部への熱集中を避けるのに有効であり、タイルの損耗を大きく減らすことができた。また、ダイバ-タ領域における堆積量及び損耗量の内外非対称性(ポロイダル方向)からは、外側ダイバータから内側ダイバータへの不純物の輸送が示唆されている。1992年及び1993年には、CFCタイルの化学スパッタリングと酸素不純物の低減を目的として、BC転化CFCタイルを外側ダイバータに設置し、その効果を実証した。JT-60Uのトリチウム挙動を調べるために、第一壁中のトリチウム量及び排ガス中のトリチウム量を測定した。その結果、生成されたトリチウム量の約50%が第一壁に残留していることがわかった。
東島 智; JT-60チーム
プラズマ・核融合学会誌, 75(11), p.1297 - 1304, 1999/00
プラズマ中に不純物が混入すると、放射損失量増加に伴うプラズマ温度の低下をもたらすとともに、燃料である水素イオンを希釈する。また、水素リサイクリング量が多いと、プラズマ周りの中性粒子密度が増加し、閉じ込め性能が改善され難い。不純物発生量や水素リサイクリング量は相互作用する第一壁の状態に左右されるため、高性能プラズマを得るには、第一壁コンディショニングが不可欠である。JT-60Uにおいても不純物低減と水素リサイクリング制御を目的として、(1)ベーキング,(2)ヘリウムガスを用いたTDC,(3)ヘリウムガスを用いたGDC,(4)トカマク放電(Ohmic plasmas,NBI heated plasmas),(5)デカボランを用いたボロナイゼーション等の第一壁コンディショニング法を必要に応じて、組み合わせて実施している。本講演では、JT-60Uにおける第一壁コンディショニングの例として、(1)真空容器の大気開放後、安定なトカマクを得るまでに必要なコンディショニングと、(2)高閉じ込めプラズマを得るため、必要なコンディショニングを取り上げ、コンディショニングの目的、各手法と効果、今後の課題について述べる。
柳生 純一; 荻原 徳男; 西堂 雅博; 岡部 友和; 平塚 一; 三代 康彦; 楢本 洋; 山本 春也; 竹下 英文; 青木 康; et al.
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.579 - 584, 1997/00
被引用回数:15 パーセンタイル:74.03(Materials Science, Multidisciplinary)デカボランを用いたボロナイゼーションでは、第一壁上に作製されたボロン膜中に10-12%の軽水素が含まれる。重水素放電を実施した際、この軽水素がプラズマ燃料を希釈してしまうため、ボロナイゼーション後に約100ショットの調整放電が必要であった。軽水素濃度を減らす目的で、重水素化ボロナイゼーションを実施した。作製したボロン膜を分析したところ、ボロン膜中に軽水素は、2-4%に減少していることが判った。重水素放電においても、ボロナイゼーション直後からプラズマ中の軽水素濃度は少なく、調整放電も不要であった。更に、ボロン膜を内壁全面に渡って均一に作製するために、真空容器内にデカボランガス供給口を12箇所設けた。その結果、トロイダル方向に105nm-255nm厚さのボロン膜が作製された。
木村 豊秋; JT-60チーム
16th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering (SOFE '95), 1, p.724 - 729, 1996/00
JT-60Uでは実験炉ITERの設計に必要なデータベースを得るため、また、準定常状態で高性能の炉心規模プラズマを得るため、様々な物理・工学プログラムが実施されてきている。各装置・設備では、ボロン化処理による本体真空容器壁調整の効率向上、BCを表面コーティングした炭素繊維強化黒鉛タイルのダイバータ板への採用による不純物低減、VMEバスの高速制御システムによるプラズマ制御機能の向上、高速イオン挙動研究のためのイオンサイクロトロン共鳴周波数帯高周波パワーの増強等、種々の開発が進められた。また、現在負イオンNBI加熱装置の開発や閉ダイバータへの改造が進められている。本発表では、主に最近2年間のこうしたJT-60U各装置・機器の開発内容、並びにこれらによるシステム性能・運転効率向上に基づいた世界最高の核融合三重積の達成等JT-60Uの運転における進展について述べる。
東島 智*; 杉江 達夫; 久保 博孝; 辻 俊二; 嶋田 道也; 朝倉 伸幸; 細金 延幸; 河野 康則; 中村 博雄; 伊丹 潔; et al.
Journal of Nuclear Materials, 220-222, p.375 - 379, 1995/00
被引用回数:32 パーセンタイル:92.78(Materials Science, Multidisciplinary)不純物を減少させることは核融合炉実現には不可欠である。この観点からJT-60Uではデカボランを用いたボロナイゼーションを実施している。ボロナイゼーションを、導入することで、大気開放後直ちに不純物密度(特に酸素密度)を低下させることができた。しかし、他のコンディショニング法を用いて最終的に得られたプラズマの各不純物密度と比較すると、大幅に改善されたとは言い難い。一方粒子リサイクリングはボロナイゼーションにより明確に減少し、結果的にこれがプラズマの閉じ込め改善に寄与していると考えている。次回ボロナイゼーションを計画しており、本講演では不純物及び粒子リサイクリングに着目した解析を行い、今までのボロナイゼーションについてまとめる。
西堂 雅博
プラズマ・核融合学会誌, 71(5), p.372 - 378, 1995/00
JT-60用プラズマ対向材料(ダイバータ板及び第一壁保護タイル用材料)の開発及びJT-60におけるプラズマと材料との相互作用研究について述べる。JT-60では、当初使用したTiC被覆Mo材から、現在ダイバータ板に使用している炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)まで、プラズマ性能の向上に伴なって、耐熱衝撃性の優れた、高熱伝導性かつ低原子番号の材料を応用してきた。さらに、炭素材料の改良型として開発したBC表面改質CFC材を、ダイバータ板として一部適用するとともに、酸素不純物低減のために、デカボランを用いたその場ボロン化処理を採用することにより、プラズマ性能の向上に寄与してきた。本稿では、このような、プラズマ対向材料のR&Dと、プラズマ性能向上への貢献を中心に述べる。
山華 雅司*; 江島 猛*; 西堂 雅博; 荻原 徳男; 菅井 秀郎*
Japanese Journal of Applied Physics, 32(9A), p.3968 - 3974, 1993/09
被引用回数:14 パーセンタイル:60.81(Physics, Applied)2種類のボロン水素化物、デカボラン及びジボランをボロン源とする2種類のボロナイゼーション、熱分解法及びプラズマCVD法、を実施し、作製したボロン膜の特性(水素含有量、酸素ゲッター作用、水素リサイクリング特性)について調べた。作製したボロン膜の水素含有量については、熱分解法の方が、プラズマCVD法により、含有量が多くなること、また、両者共壁温が高くなる程、含有量が低減することが明らかになった。また、デカボランで作製したボロン膜について、同じ壁温で作製する限り、熱分解法とプラズマCVD法との間に、酸素ゲッター作用に違いのないことが判明した。さらに、同じ壁温で作製したボロン膜の水素の取り込みについては、デカボランの方がジボランより約3倍程度大きくなることが明らかになった。
近藤 育朗; JT-60チーム
15th IEEE/NPSS Symp. on Fusion Engineering,Vol. 2, 0, p.826 - 829, 1993/00
JT-60は、改造により6MAプラズマ電流運転が可能な、下部ダイバータ付きのJT-60Uとなってから2年余り運転を行ってきた。その間、重水素を用いた放電で運転領域を拡げ、その結果としてプラズマ温度、エネルギー閉込め等のプラズマ特性について記録的な成果が得られている。一方、上記の改造は新たに取組むべき問題も生んだ。6MAに至る高いプラズマ電流を発生させるには、サイリスタ制御切替時の瞬時過電圧発生を避けるような制御シーケンスを選ぶ必要がある。また、トロイダルコイル転倒力に関する変化のモニタリングも必要である。さらに、Hモードを中心とする最近の成果は、壁調整の努力によるところが大きく、ヘリウムグロー放電やボロニゼーション等が適宣実行された。本報告は、JT-60Uの機器と運転技術の現状を実験結果との関連に於いてレビューするものである。
西堂 雅博; 平塚 一; 新井 貴; 閨谷 譲; 嶋田 道也; 小池 常之
Fusion Engineering and Design, 22, p.271 - 275, 1993/00
被引用回数:32 パーセンタイル:96.08(Nuclear Science & Technology)ジボランより危険性の少ないデカボランを用いたその場ボロン化処理(ボロナイゼーション)装置を製作し、JT-60Uに設置した。本装置の目的は、JT-60U第一壁表面にボロン膜を作製し、JT-60Uプラズマ中の不純物を低減することにある。本論文では、装置の概要及び、デカボランを用いるとガス供給系が常に大気圧より低く装置自体が受動的安全性を有するなど装置の優れた特長について述べる。さらに本装置を用いて行ったその場ボロン化処理の結果、酸素不純物が著しく減少し、プラズマ性能の向上、プラズマ放電のスムーズな着火など、良好な結果が得られていることについても、述べる。