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櫻井 惇也*; 鳥形 啓輔*; 松永 学*; 高梨 直人*; 日比野 真也*; 木津 健一*; 森田 聡*; 井元 雅弘*; 下畠 伸朗*; 豊田 晃大; et al.
鉄と鋼, 111(5), p.246 - 262, 2025/04
Creep testing is time-consuming and costly, leading institutions to limit the number of tests conducted to the minimum necessary for their specific objectives. By pooling data from each institution, it is anticipated that predictive models can be developed for a wide range of materials, including welded joints and degraded materials exposed to service conditions. However, the data obtained by each institution is often highly confidential, making it challenging to share with others. Federated learning, a type of privacy-preserving computation technology, allows for learning while keeping data confidential. Utilizing this approach, it is possible to develop creep life prediction models by leveraging data from various institutions. In this paper, we constructed global deep neural network models for predicting creep rupture life of heat-resistant ferritic steels in collaboration with eight institutions using the federated learning system we developed for this purpose. Each institution built a local model using only its own data for comparison. While these local models demonstrated good predictive accuracy for their respective datasets, their predictive performance declined when applied to data from other institutions. In contrast, the global model constructed using federated learning showed reasonably good predictive performance across all institutions. The distance between each institution's data was defined in the space of explanatory variables, with the NIMS data, which had the largest dataset, serving as the reference point. The global model maintained high predictive accuracy regardless of the distance from the NIMS data, whereas the predictive accuracy of the NIMS local model significantly decreased as the distance increased.
岡 弘*; 皆藤 威二; 生澤 佳久; 大塚 智史
Nuclear Engineering and Design, 370, p.110894_1 - 110894_8, 2020/12
被引用回数:1 パーセンタイル:8.72(Nuclear Science & Technology)本研究では、実験的に得られた燃料ピン破損データを使用して、高速炉燃料ピンの破損予測における累積損傷和(CDF)での評価の信頼性を評価したものである。EBR-IIでの照射により定常照射中に破損した6本の燃料ピンについてCDFを評価した。照射後試験により、被覆管のクリープ損傷に対するFCMIの寄与は小さく、FPガスを含む内圧応力により評価可能であることがわかった。被覆管温度履歴やFPガスによる内圧上昇を考慮し、炉内クリープ破断式を使用して破損ピンのCDFを評価した結果、破損発生時のCDFは0.7から1.4の範囲であり、定常照射での燃料ピン破損はCDF値が1.0近傍において発生する実績が得られた。本結果により、適切な材料強度と環境効果が考慮された場合、CDF評価は燃料ピン破損の予測にあたって信頼性のある手法であることがわかった。
鬼澤 高志; 橋立 竜太
Mechanical Engineering Journal (Internet), 6(1), p.18-00477_1 - 18-00477_15, 2019/02
316FR鋼と改良9Cr-1Mo鋼はナトリウム冷却高速炉(SFR)の構造材料への適用が検討されている。日本原子力研究開発機構は、経済性の向上と放射性廃棄物の削減を目的として、いくつかの革新的技術を提案しており、その中でも最も有効な手段の一つとして60年設計を採用することが挙げられている。60年設計を可能とするためには、日本機械学会規格に規定されている材料強度基準等を30時間から50万時間に延長しなければならないが、これには外挿性に優れたクリープ破断関係式及びクリープひずみ式が不可欠である。本論文では、長時間クリープ特性評価に基づいて、316FR鋼及び改良9Cr-1Mo鋼の高温・長時間におけるクリープメカニズムの変化を考慮したクリープ特性式の開発について述べる。開発したクリープ特性式は、現行の日本機械学会規格のクリープ特性式よりも、より正確な長時間クリープ特性評価が可能である。
菅原 隆徳; 辻本 和文
JAEA-Research 2017-011, 35 Pages, 2017/10
J-PARCで建設を計画している核変換物理実験施設(TEF-P)では、崩壊熱の高いマイナーアクチノイド(MA)含有量の高い燃料を強制冷却風で冷却しながら使用することを検討している。冷却用の空気が停止した場合、MA燃料の崩壊熱により燃料の最高温度が数百Cに達すると評価しているが、その際のMA燃料被覆管材料の健全性を評価するデータが存在しなかった。そこで、TEF-Pでの使用条件を考慮した条件で被覆管破裂試験を行い、あわせてクリープ破断時間の評価を行うことで暫定的な制限温度の設定を目指した。被覆管破裂試験およびクリープ破断時間の評価結果から、600
C以下であれば、TEF-P用MA燃料被覆管の破損を防ぐことが可能であることを示した。以上から、TEF-P炉心の事故時における暫定的な被覆管最高温度を600
Cと設定した。
倉田 有司; 斉藤 貞一郎*; 辻 宏和; 高津 玉男*; 新藤 雅美; 中島 甫
JAERI-Research 97-032, 20 Pages, 1997/05
Ni-Cr-W系超耐熱合金を実用化する上で、残された課題である溶接用溶加材を開発するため、微量添加元素の量を調整して溶接割れ感受性を低下させ、手動TIG溶接により試作した3種類の溶接継手F,P5,P6の900~1050Cにおけるクリープ破断特性の評価を行った。試作継手のクリープ破断時間は、母材(1000
C,10万時間のクリープ破断強度10.8MPa)と同程度かわずかに短く、高温で使用する溶接継手としてはかなり優れたクリープ破断強度を示した。溶接継手の破断位置は900
Cでは母材、1000
C,1050
Cと高温になるに従い、溶接金属となった。ボイド、クラックは、母材あるいは溶接金属の結晶粒界に形成した。今後、自動TIG溶接用の溶接ワイヤの開発を行い、溶接性、クリープ特性、耐食性等に優れたNi-Cr-W系超耐熱合金用の溶加材を開発していく予定である。
倉田 有司; 辻 宏和; 新藤 雅美; 中島 甫
Journal of Nuclear Materials, 246(2-3), p.196 - 205, 1997/00
被引用回数:19 パーセンタイル:79.41(Materials Science, Multidisciplinary)1000C付近の高温で使用することを目指して開発したNi-Cr-W超耐熱合金の棒材、板材、管材の900,1000,1050
Cにおける大気中クリープ破断特性を調べた。得られたクリープ破断データに対し、時間・温度パラメータ(TTP)を適用し、長時間クリープ破断強度を推定した。1000
Cで約10000時間を越える破断時間を示したクリープ曲線では、酸化強化による異常挙動が認められたため、それらのデータにはこれに対する補正を行った上でTTP法を適用した。適用したTTP法のうち、Larson-Miller法がOrr-Sherby-Dorn法より適合性に優れていた。ASTM No.2より大きな結晶粒の棒材及び板材のクリープ破断応力は、開発目標である1000
C,10万時間の破断応力9.8MPaを上回っていた。クリープ破断強度は、熱処理温度が高く、結晶粒径が大きくなるに従い、増加した。
田辺 龍彦*; 倉田 有司; 武藤 功*; 辻 宏和; 平賀 啓二郎*; 新藤 雅美
Mater. Sci. Eng., A, 234-236, p.1087 - 1090, 1997/00
HTTR用ハステロイXRの溶接継手を対象に、1123-1273Kにおけるクリープ破断寿命とキャビテーション損傷の関係を検討した。溶接継手の破断寿命は1123-1173Kの低温側では母材とほぼ同じである。一方、前者の寿命は1123-1273Kの高温側では後者よりも短くなる。組織観察によれば、溶接金属のキャビテーションは低温側では母材より低く、それが母材部での破壊をもたらす。一方、前者のキャビテーションは高温側では後者より高くなり、溶接金属部での破壊をもたらす。高められたキャビテーションとその結果としての溶接継手の破断寿命の減少は、高温で溶接金属の再結晶が著しくなることに起因している。
倉田 有司; 中島 甫
Journal of Nuclear Materials, 228, p.176 - 183, 1996/00
被引用回数:12 パーセンタイル:69.89(Materials Science, Multidisciplinary)固溶化処理状態及び20%冷間加工状態のハステロイXRのクリープ特性を、800、900、1000Cで調べた。800
Cでは定常クリープ速度及び破断延性は20%の冷間加工により減少し、破断寿命は増加する。900
Cでもそれらは減少するが、破断寿命への有益な効果は消失する。20%の冷間加工は導入された高密度の転位により800及び900
Cでクリープ変形抵抗を高める。1000
Cでは、20%冷間加工材の破断寿命は、クリープ中に起こる著しい動的再結晶により、短くなり、また定常クリープ速度は大きくなる。このような冷間加工効果は、高温工学試験研究炉の高温構造物の設計及び運転において考慮すべきである。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(11), p.1108 - 1117, 1995/11
被引用回数:4 パーセンタイル:42.72(Nuclear Science & Technology)800、900及び1000Cの高温ガス炉近似ヘリウム中でハステロイXRのクリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果は、破断寿命、破断延性、定常クリープ速度のようなクリープ特性の著しい劣化を示さなかった。長時間試験により得られたクリープ破断強度は、HTTRの設計クリープ破断応力強さ(S
)を十分上回っていた。定常クリープ速度の応力依存性をNorton式で表したとき、応力指数の値は4.5~5.7であった。破断寿命はLarson-Millerパラメータにより十分な精度で評価することができた。破断した試料の炭素分析は浸炭が破断部近傍に限定されていることを示した。表面クラックの先端は鈍化しており、その深さは100~200
mであった。内部に形成したクラックは応力軸に垂直で引張応力のかかる粒界上で成長した析出物付近で発生していた。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
耐熱金属材料第123委員会研究報告, 36(2), p.149 - 156, 1995/07
高温ガス炉近似ヘリウム中、800、900及び1000CでハステロイXRの長時間クリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果は、長時間側においてもクリープ特性の著しい劣化を示さず、クリープ破断応力はHTTRの材料強度基準の設計破断応力の強さを十分上回っていた。破断寿命は、Larson-Millerパラメータを使って十分な精度で評価することができた。定常クリープ速度の応力指数は4.5~5.7であり、支配的なクリーププロセスは転位クリープであると判断される。ハステロイXRは高温ガス炉近似ヘリウム中で浸炭するが、長時間試験においてもクリープ破断特性の著しい劣化は認められなかった。長時間クリープ中に析出物は粗大化し、M
C型炭化物と考えられるMo-rich析出物とM
C
炭化物と考えられるCr-rich析出物が共存した。
倉田 有司; 小川 豊*; 鈴木 富男; 新藤 雅美; 中島 甫; 近藤 達男*
JAERI-Research 95-037, 42 Pages, 1995/06
800、900及び1000Cの高温ガス炉の近似ヘリウム中でハステロイXRのクリープ試験を行った。約50000時間までの試験結果はクリープ特性の著しい劣化を示さず、クリープ破断強度は高温工学試験研究炉の設計クリープ破断応力強さ(S
)に対応する強度水準を十分上回っていた。定常クリープ速度の応力依存性をNorton式で表したとき、応力指数の値は4.5~5.7であり、支配的な変形機構は転位ループであると判断された。破断寿命はLarson-Millerパラメータにより十分な精度で評価することができた。破断した試料の炭素分析は浸炭が破断部近傍に制限されることを示した。内部に形成したクラックは応力軸に垂直な粒界で成長した析出物付近で発生した。電子線マイクロアナライザーによる分析により、Moに富んだ析出物とCrに富んだ析出物が共存していることがわかった。
倉田 有司; 中島 甫
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(6), p.539 - 546, 1995/06
被引用回数:7 パーセンタイル:58.67(Nuclear Science & Technology)固溶化処理、10%あるいは20%冷間加工したハステロイXRのクリープ特性を800~1000C、約2500ksまでの時間で調べた。10%あるいは20%冷間加工すると、800及び850
Cでは、定常クリープ速度及び破断延性は減少し、破断寿命は増加した。900
Cでは、10%冷間加工材の破断寿命は固溶化処理材より長くなるが、HTTRの中間熱交換器の最高ヘリウム温度である950
Cでは、両者の破断寿命はほぼ同じであった。破断寿命と定常クリープ速度に及ぼす10%冷間加工の有益な効果は、1000
Cでは消失した。20%冷間加工材ではその効果は広範な動的再結晶のため950
Cで消失した。この合金の破断延性は10%または20%の冷間加工により減少するが、1000
Cではかなり回復する。HTTRの高温構造物の設計、寿命評価において、これらの冷間加工効果を考慮すべきであることが強調されている。
倉田 有司; 中島 甫
JAERI-Research 94-004, 30 Pages, 1994/08
ハステロイXRの固溶化熱処理材、10%及び20%冷間加工材を用いて、800~1000Cで約2000ksまでのクリープ試験を行い、クリープ特性に及ぼす冷間加工の影響を検討して以下の結果を得た。(1)本実験の範囲では、10%冷間加工材のクリープ破断時間は、950
C以下で固溶化熱処理材の強度水準を上回っている。950
C及び10%の冷間加工は、高温工学試験研究炉の中間熱交換器の最高使用温度及び部材の最大加工度である。(2)20%冷間加工材のクリープ破断時間は、900
Cを超えると、固溶化熱処理材より短くなる。(3)破断延性は冷間加工材の方が小さくなる。(4)800~900
Cでは、10%及び20%冷間加工材の最少クリープ速度は固溶化熱処理材より著しく小さくなる。(5)1000
Cにおける冷間加工材のクリープ破断強度の低下は、クリープ変形中に起こる広範な動的再結晶によって説明される。
倉田 有司; 中島 甫
JAERI-M 94-022, 28 Pages, 1994/02
20%冷間加工及び固溶化熱処理を行なったハステロイXRそれぞれについて、800、900及び1000Cでクリープ試験を行った。得られた結果は以下のとおりである。(1)20%冷間加工材のクリープ破断時間は、固溶化熱処理材に比べ、800
Cでは長くなり、900
Cではほぼ同程度、1000
Cでは逆に短くなる。(2)破断延性は20%冷間加工材の方が低くなる。20%冷間加工材についてこの値は900
Cで最も低くなる。(3)固溶化熱処理材及び20%冷間加工材ともに高温では非古典的なクリープ曲線が観察された。(4)800及び900
Cでは20%冷間加工材の最小クリープ速度(Em)は固溶化熱処理材の1/20~1/50となるが、1000
Cでは逆に20%冷間加工材のEmは固溶化熱処理材の2倍程度に上昇する。(5)20%の冷間加工は、800及び900
Cではクリープ変形に対する大きな抵抗となるが、1000
Cではクリープ強度の著しい劣化をもたらす。
倉田 有司; 浜田 省三; 中島 甫
Proc. of 10th Int. Conf. on Strength of Materials; ICSMA 10, 0, p.677 - 680, 1994/00
固溶化熱処理状態及び20%冷間加工状態のNi-22Cr-18Fe-9Mo合金(ハステロイXR)のクリープ特性を800,900及び1000Cで調べた。得られた結果は以下のとおりである。(1)800
Cでは20%冷間加工により定常クリープ速度及び破断伸びは減少し、破断寿命は増加する。(2)900
Cでは20%冷間加工によりそれらの値は減少するが、破断寿命の延長効果は消失する。これは定常クリープ速度の減少効果に比べ、破断伸びの減少が大きくなったためである。(3)1000
Cでは逆に固溶化熱処理材に比べ20%冷間加工材の定常クリープ速度は増加し破断寿命は短くなる。これは1000
Cでは20%冷間加工材のクリープ中に著しい動的再結晶が起こるためである。
中島 甫; 磯部 晋*; 渡辺 勝利; 近藤 達男
Computer Aided Innovation of New Materials, p.827 - 830, 1991/00
原子力用にクリープ強度とオーステナイト相の安定性を現用316鋼と比較して高めることをねらいとした合金設計法を体系化し、この合金設計法の妥当性を評価するために実施した合金試作と各種のスクリーニング試験の結果を述べる。提案合金はMoやWを添加してオーステナイト基地の固溶強化をはかると同時に、Cr/Ni比を低くしてオーステナイト相の安定化をねらったものである。高温強度と延性の均衡のとれた(オーステナイト+MCo+TiC)相からなる合金と、顕著な高温強度の改善が可能な(オーステナイト+Fe
Mo
+TiC)相からなる2種類の合金系が有望なことを明らかとした。
倉田 有司; 小川 豊; 中島 甫
Trans.Iron Steel Inst.Jpn., 27, P. 81, 1987/00
高温ガス炉1次冷却系には微量のH,CO,CO
,CH
,H
O等が含まれ、それらの不純物が酸化、浸炭あるいは脱炭のような腐食現象を引起す。この研究では、高温ガス炉用耐熱合金であるハステロイXR,XR-IIに対して、ヘリウム中微量不純物の量を変えたHe-1,-2,-3,-4の雰囲気中でクリープ試験を行い、特にクリープ強度に著しい影響を及ぼす脱炭の効果について調べた。He-1は従来より用いてきた高温ガス炉1次冷却系を近似した材料試験用ヘリウム(原研B型ヘリウム)とし、He-2、-3、-4では不純物組成を変えることによってヘリウム雰囲気の炭素活量、酸素分圧を変え脱炭性雰囲気とした。クリープ破断時間は脱炭の起こったHe-3で著しく低下し、He-3では早期より急速な加速クリープが起こるクリープ曲線を呈した。
倉田 有司; 佐藤 瓊介*; 仲西 恒雄*; 佐平 健彰*; 近藤 達男
Proc.Int.Conf.on Creep, p.97 - 102, 1986/00
ボロン量のクリープ破断性質に及ぼす影響を調べ、合金中のボロン量を最適化するため、ハステロイXRの母材、TIG及びEB溶接金属について、ボロン量を1.3~90ppmまで変化させて製造した5種類の合金を用い、大気中及びヘリウム中でのクリープ破断試験を行った。母材のクリープ抵抗改善のためには40ppm以上のボロン添加が有効であり、またボロン添加はクリープ破断延性も改良した。TIG及びEB溶接材のクリープ破断抵抗もボロン添加によって高められたが、EB溶接の場合には90ppmのボロン添加はクリープ破断性質を悪くした。ハステロイXRの母材及び溶接金属のクリープ性質を改善するためには、合金中ボロン量を40~70ppmの範囲に制御することが最適であると判断された。
倉田 有司; 小川 豊; 近藤 達男
Nuclear Technology, 66, p.250 - 259, 1984/00
被引用回数:10 パーセンタイル:70.25(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉近似ヘリウム中でのクリープおよび破断試験を、800、900、1000Cで、高温ガス炉用構造材の候補材料であるハステロイXRについて行った。ヘリウム純度化学に十分な注意を払った試験を行った結果製造履歴によるクリープ破断挙動の違いを見い出すことができた。クリープ破断試料の金相観察では、ハステロイXRはクリープ変形中もヘリウム環境中で優れた耐食性を持っていることを示した。また、定常クリープ段階では炭素の侵入も低く抑えられていた。品質管理した材料を用い、試験条件に十分注意を払って試験した結果では、ヘリウム中と大気中で、800~1000
Cで約1万時間までは、耐食性を改良したハステロイXRのクリープ破断挙動に、ほとんど有意差が生じないことが示された。ヘリウム中での長時間クリープ健全性を予測する上で、合金の表面酸化皮膜の保護的な機能を維持することの重要性が強調された。
植田 脩三; 栗原 良一; 大場 敏弘
Int.J.Press.Vessels Piping, 10, p.465 - 480, 1982/00
被引用回数:1 パーセンタイル:61.38(Engineering, Multidisciplinary)本報は軸方向はおよび周方向切欠をつけたSUS304ステンレス鋼製円筒のクリープ試験結果をまとめたものである。内圧は75kg/cm、試験温度650
Cである。切欠によるクリープ強度の低下は軸方向欠陥の場合Hahn,Eiberらが提案した延性破断の式を形式的にクリープ破壊に適用して約10%以内の誤差で予測できることが判明した。周方向切欠の場合は延性破断の式では予測できなかった。汎用有限要素法を用いて計算を行なったところ切欠が板厚1/3を超える深さになると延性破断の式では考慮されていない曲げ応力が発生し、この応力はクリープによっては緩和しないことが原因であると判明した。電気抵抗法により切欠底からのクリープき裂進展をモニターしクリープき裂伝播速度を求めた。クリープき裂伝播速度を応力拡大係数と実断面応力に対して整理してみた。しかしどちらのパラメータが良いかの結論は得られなかった。