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Chadwick, M. B.*; Capote, R.*; Trkov, A.*; Herman, M. W.*; Brown, D. A.*; Hale, G. M.*; Kahler, A. C.*; Talou, P.*; Plompen, A. J.*; Schillebeeckx, P.*; et al.
Nuclear Data Sheets, 148, p.189 - 213, 2018/02
被引用回数:67 パーセンタイル:98.17(Physics, Nuclear)CIELO国際協力では、原子力施設の臨界性に大きな影響を与える重要核種(U,
U,
Pu,
Fe,
O,
H)の中性子断面積データの精度を改善し、これまで矛盾していると考えられた点を解消することを目的として研究が行われた。多くの研究機関が参加したこのパイロットプロジェクトは、IAEAの支援も受けて、OECD/NEAの評価国際協力ワーキングパーティ(WPEC)のSubgroup 40として組織された。本CIELOプロジェクトは、新たな実験研究や理論研究を行う動機付けとなり、測定データを正確に反映し臨界性の積分テストに優れた新たな一連の評価済みライブラリとして結実した。本報告書は、これまでの研究成果と、本国際協力の次の段階の計画概要をまとめたものである。
中村 詔司
核データニュース(インターネット), (115), p.18 - 23, 2016/10
本件は、日本原子力学会2016年秋の大会(平成28年9月7日(水) 13:0014:30 (L会場))において、核データ部会、炉物理部会、加速器・ビーム科学部会、及び「シグマ」特別専門委員会の合同で開催された企画セッション「原子炉・加速器施設の廃止措置と放射化核データライブラリの現状」についての概要を報告するものである。セッションでは、廃止措置に向けた課題、九州大学で進めている実験施設の廃止措置の状況、廃止措置に伴う放射化量評価に資する核データライブラリの現状について等の発表があり、それらの発表内容をまとめている。
大久保 綾子; 木村 祥紀; 篠原 伸夫; 戸田 暢史; 舟竹 良雄; 綿引 優; 桜井 聡; 久野 祐輔
JAEA-Technology 2015-001, 185 Pages, 2015/03
核鑑識とは、捜査当局によって押収、採取された放射性物質について、ウランやプルトニウムなどの核物質や関連する物質の組成、物理・化学的形態等を分析し、その物品の出所、履歴、輸送経路、目的等を分析・解析する技術的手段である。核鑑識活動には、対象物質のサンプリング、採取したサンプルの分析、分析結果とデータベースや数値シミュレーションとの比較による解析といった活動が含まれる。核鑑識技術により、不正取引及びテロ等で使用された核物質の起源を特定できるため、犯人を特定し、刑事訴追できる可能性が高まり、核テロ等に対する抑止効果が高まるとともに、核鑑識に関する国際的なネットワークを構成することにより、グローバルな核セキュリティ体制強化に貢献できる。本報告書は、日本原子力研究開発機構において平成2325年度に実施した核鑑識研究開発、すなわち核鑑識に必要な基本的分析技術開発の成果をまとめたものである。
長家 康展; 奥村 啓介; 森 貴正; 中川 正幸
JAERI 1348, 388 Pages, 2005/06
高速かつ高精度な中性子・光子輸送モンテカルロ計算を実現するため、2つのベクトルモンテカルロコードMVPとGMVPが日本原子力研究所において開発されている。MVPは連続エネルギー法、GMVPは多群法に基づいている。これらのコードはベクトル計算機上において、既存のスカラーコードに比べて10倍以上の高速化を実現している。両コードは正確な物理モデル,詳細な幾何形状表現法,分散低減法等、実用コードとして十分な機能を有している。これらコードの第1版は1994年に公開され、これまで広範囲にわたって改良及び新機能の追加がなされてきた。主な改良点と新機能は(1)ENDF-6形式のファイル6を用いて表現された散乱モデルへの対応,(2)時間依存タリー,(3)ポイントワイズ応答関数を用いた反応率計算,(4)柔軟な線源の指定,(5)任意温度における連続エネルギー計算,(6)固有値問題における分散のバイアス評価,(7)点検出器及び面検出器評価法,(8)確率論的幾何形状モデル,(9)炉雑音解析機能等である。本報告書では2つのコードで用いられている物理モデル,幾何形状表現法,新たな機能及びそれらの使用法が記載されている。
桜井 健; 小迫 和明*; 森 貴正
モンテカルロ計算法高度化の現状; 第3回モンテカルロシミュレーション研究会報文集, p.168 - 176, 2004/12
ウラン濃縮施設等からは、ウランを含む廃棄物(以下、「ウラン廃棄物」)が発生する。このうち、ウラン濃度が低い廃棄物については浅地中処分が可能とされている。放射性廃棄物の処分においては廃棄物にかかわる精度の高い放射能評価が必要となることから、ウラン廃棄物の浅地中処分等を進めるためには、検出感度が高くかつ迅速なウラン濃度の検認法の開発が不可欠となる。このため、本研究では光核反応を用いるウラン濃度の非破壊検認法の概念検討とこれに必要となる計算コードの作成を行った。まず、概念検討に用いるために、中性子・光子輸送計算モンテカルロコードMVPを改良し、光核反応とその結果発生する光中性子の輸送を取り扱う機能を付加した。このコード用の光核反応データライブラリーは、IAEA Photonuclear Data Library等を処理して作成した。次に、検認システムの概念検討は、金属のウラン廃棄物を溶融処理して作製される金属インゴットの廃棄物を対象として実施した。その結果、深地/浅地中処分の分別レベルをはるかに下回るクリアランスレベル相当のウラン濃度にも余裕を持つ検出限界が達成可能となる見込みを得た。
西谷 健夫; 落合 謙太郎; 前川 藤夫; 柴田 恵一; 和田 政行*; 村田 勲*
IAEA-CN-116/FT/P1-22 (CD-ROM), 8 Pages, 2004/11
JENDL-3.3は最新の実験データをもとに評価した337核種の中性子断面積であり、核融合炉の核設計で重要な非等方中性子輸送で重要となる2重微分断面積の充実,同位体ごとの断面積,共分散データの充実を特徴としている。本報告では、鉄,バナジウム,タングステン等の核融合関連の核種の核データの精度検証を目的として、それらの核種の積分実験を実施し、その結果に対し、JENDL-3.3とその旧版であるJENDL-3.2及びIAEAの核融合核データライブラリFENDL-2を用いてベンチマーク解析を実施した。実験は原研東海研究所の加速器ベースの14MeV中性子発生装置である核融合中性子源FNSにおいて実施した。14MeV中性子発生用トリチウムターゲットの前方に核融合関連材料からなる平板体系を設置して、14MeV中性子を体系に入射し、体系内及び体系外において中性子及び2次線のエネルギースペクトルを測定した。試験体系としては、単一元素材料として、鉄,銅,バナジウム,タングステン,複合元素材料としてSS316L, LiAlO
, SiCを使用した。積分ベンチマーク実験の結果、JENDL-3.3は旧版であるJENDL-3.2及びFENDL-2.0に比べて、精度が改善しており、核融合炉の核設計に対し十分な精度を有していることを確認した。
森 貴正; 長家 康展; 奥村 啓介; 金子 邦男*
JAERI-Data/Code 2004-011, 119 Pages, 2004/07
ENDF形式で表現された評価済み核データファイルを処理して、連続エネルギーモンテカルロコードMVPの中性子断面積ライブラリーを作成するコードシステムLICEMの第2版を開発した。本コードシステムは最新のENDF-6形式の核データを処理することができ、MVPコードの任意温度計算機能に対応したMVPライブラリーの作成機能を有している。本コードシステムを用いて、世界3大評価済み核データファイル(JENDL, ENDF/B, JEFF)の最新ファイルを処理して、MVP中性子断面積ライブラリーを作成した。本報告には、MVP中性子断面積ライブラリーの形式,ライブラリー作成コードシステム及びその使用法と作成されたMVP中性子断面積ライブラリーについて記述されている。
中島 健
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(12), p.1120 - 1125, 2001/12
計算コードと核データ検証用ベンチマークデータを取得するために、軽水減速低濃縮UO炉心の実効遅発中性子
を再評価した。
は置換法により測定されていたが、今回の評価では、反応度の測定に関する最新の知見をもとに置換反応度を見直すとともに、過去の測定では無視されていた補正(燃料棒と置換した吸収体の吸収断面積の差に関する補正)を計算により行った。この結果、ベンチマークデータとして使える軽水炉系の
を取得できた。JENDL-3.2ライブラリと輸送コードTWODANTを用いた計算との比較では、計算値が実験誤差をわずかに上回る過大評価となった。
高田 弘; 小迫 和明*
JAERI-Data/Code 99-008, 87 Pages, 1999/03
核破砕核種の崩壊特性を計算するために、核種の崩壊生成解析コードDCHAIN2について、放射性核種に関する崩壊データを改訂するとともに中性子反応断面積データを加えてDCHAIN-SPコードを開発した。崩壊データはEAF3.1,FENDL/D-1及びENSDFデータライブラリから新規に作成した。FENDL/A-2データライブラリから引用した中性子反応断面積も用意し、生成点における中性子場による核種の核変換を考慮する。本コードは、あらゆる崩壊系列における核種の崩壊生成をBeteman法で解き、核種の蓄積量、誘導放射能、,
及び
線の放出による崩壊熱、さらには
線エネルギースペクトル等を計算する。ここで、高エネルギー核子中間子輸送コードによって評価された核種生成率が入力データとされる。本レポートではDCHAIN-SPコードの使用法を説明する。
幾島 毅
JAERI-Data/Code 98-009, 136 Pages, 1998/03
本報告書は放射性物質輸送容器の通常時及び火災時の温度分布解析に必要な材料の熱特性データ、及びその図形処理プログラムTHERMLIBについてまとめたものである。データライブラリーはローレンスリバモア国立研究所において作成されたものである。原研において、データ処理プログラムと図形表示プログラムを作成した。約1000種類の材料データがライブラリーに含まれている。材料データの種類は比重量、熱伝導率、比熱及び溶融・凝固温度とその潜熱である。本報告書はデータライブラリーの説明、THERMLIBプログラム及び入力データ等のユーザガイドについて記述したものである。
深堀 智生; 向山 武彦; 大山 幸夫; 千葉 敏; 高田 弘; 前川 洋; 柴田 徳思*; 中村 尚司*; 馬場 護*; 石橋 健二*; et al.
日本原子力学会誌, 40(1), p.3 - 28, 1998/00
被引用回数:1 パーセンタイル:11.76(Nuclear Science & Technology)基礎研究、放射線廃棄物の消滅処理、核融合炉材研究、医学研究などを目的とした次世代放射線利用施設の建設が計画されているが、この施設そのものの建設及び上記研究を遂行するために高エネルギー核データが必要となる。本特集記事では、次世代放射線利用施設計画の概要及び高エネルギー核データの現状と整備について紹介する。
幾島 毅
JAERI-Data/Code 97-049, 101 Pages, 1997/12
本報告書は放射性物質輸送容器の落下や衝突解析に必要な材料の衝撃特性データ、ならびに応力解析に必要なデータのライブラリー及びその図形処理プログラムIMPACLIBについてまとめたものである。データライブラリーに含まれる材料の種類は、輸送容器の主要構成材料である構造用鋼、ステンレス鋼、鉛及び木材である。材料データの種類は熱膨張率、縦弾性係数、横弾性係数、ポアソン比及び応力-ひずみ特性である。IMPACLIBの主要な特徴は次の通りである。(1)データは温度の関数あるいは、ひずみ測度の関数として与えられている。(2)応力-ひずみ特性に関して13種類の近似式で整理できる。(3)データは図表で表示できる。(4)大型計算機ワークステーション、パーソナルコンピュータのいずれによっても使用できる。
幾島 毅
JAERI-Data/Code 97-035, 83 Pages, 1997/09
放熱用フィン付き放射性物質輸送容器の落下衝突解析では、フィンの塑性変形量に対するフィンエネルギー吸収データを用いている。このエネルギー吸収データは、オークリッジ国立研究所(ORNL)及びカナダのモンセルコ社(MONSERCO)の実験によって得られている。落下衝突時の最大加速度とフィンの最大変形量を計算するプログラムFINCRUSHのデータライブラリー作成プログラムFINLIBを作成した。FINLIBの主要な特徴は次の通りである。(1)ORNLとMONSERCOのデータから、FINCRUCHのデータを作成するのみならず、データの相互比較を容易に行える。(2)データを図形表示できる。(3)大型計算機以外にもワークステーション及びパーソナルコンピュータ版も用意した。本報告書はFINLIBのデータ、計算プログラム及び入力データ等のユーザズガイドについて記述している。
森 貴正; 中川 正幸; 金子 邦男*
JAERI-Data/Code 96-018, 121 Pages, 1996/05
ENDF/B形式で表現された評価済み核データファイルを処理して、連続エネルギーモンテカルロコードMVPの中性子断面積ライブラリーを作成するコードシステムを開発した。本コードシステムは9つの単体コードによって構成されており、最新のENDF/B-VI形式の核データを処理することができる。本コードシステムを用いて、4つの評価済み核データファイル(JENDL-3.1、JENDL-3.2、JENDL-FUSIONファイル及びENDF/B-VI)から、原子炉の炉心解析や遮蔽計算あるいは核融合中性子工学において重要な核種のMVP中性子断面積ライブラリーを作成した。本報告には、MVP中性子断面積ライブラリーの形式、ライブラリー作成コードシステム及びその使用法について記述されている。
中野 佳洋; 曽山 和彦; 天野 俊雄*
JAERI-Conf 96-008, 0, p.86 - 91, 1996/03
研究炉部ではこれまでに、研究炉の建設、運転、改造等のために、数多くの核計算を行ってきた。最も最近に行われた二つの核計算は、JRR-4燃料の低濃縮化とJRR-3M燃料のシリサイド化である。これらの計算では、設計計算を開始する前に、過去の特性試験データの解析を連続エネルギーモンテカルロコード・MVPおよびSRACコードシステムを用いて行った。核データライブラリには、主にJENDL-3.1とJENDL-3.2を用い、両者の比較を行った。その結果、全てのケースでJENDL-3.2はJENDL-3.1よりも約1%K/K大きな反応度を与えることが分かった。また、JRR-4の場合には、JENDL-3.1は若干実験値を過小評価し、JENDL-3.2では過大評価するが、JRR-3Mの計算では、どちらのライブラリも実験値を過大評価した。全体的に、JENDL-3.1の方が良好なC/E値を与えることが分かった。
小迫 和明*; 前川 藤夫; 大山 幸夫; 宇野 喜智; 前川 洋
JAERI-Data/Code 94-020, 42 Pages, 1994/12
1994年6月に公開された最新の日本の評価済み核データファイルであるJENDL-3.2に基づいた、モンテカルロ輸送計算コードMCNP用の連続エネルギー断面積ライブラリ、FSXLIB-J3R2を作成した。ライブラリの作成には、核データ処理システムNJOYとMCNPライブラリ編集・検証コードMACROSに必要な修正を行い、これを使用した。ライブラリ中のデータをJENDL-3.2と比較し、その信頼性を確認した。FSXLIB-J3R2ライブラリはJENDL-3.2に収納されている全340核種を含んでおり、今後原子力分野での幅広い利用が期待される。
森 貴正; 中川 正幸
JAERI-Data/Code 94-007, 152 Pages, 1994/08
高速高精度中性子・光子輸送モンテカルロ計算の実現のために、新しいベクトル化アルゴリズムを開発し、ベクトルスーパーコンピュータFACOM VPシリーズ用に、2つのモンテカルロコードMVPとGMVPを開発した。前者は連続エネルギー法、後者は多群法に基づいている。これらのコードの計算速度はFACOM VP-2600上で多くの問題に対して、既存スカラーコードの10倍以上の高速化を実現している。両コードは汎用コードとして必要な機能(物理モデル、幾何形状表現法、分散低減法等)を有している。また、ベクトルスーパーコンピュータだけでなく、ベクトル-パラレル方式のスーパーコンピュータ上での並列計算やUNIXをOSとするワークステーション上での実行も可能となっている。さらに、連続エネルギー計算のために、主にJENDL3に基づいた多くの核種の核データライブラリーも用意されている。
田中 進; 福田 光宏; 西村 浩一; 横田 渉; 神谷 富裕; 渡辺 博正; 山野 直樹*; 白石 忠男; 畑 健太郎
Proc. of the 8th Int. Conf. on Radiation Shielding, 0, p.965 - 971, 1994/00
イオン照射研究施設における作業者の被曝低減化および廃棄物管理等に有用な、イオンおよび中性子とターゲット核種との核反応、崩壊によって生成される放射性核種と放射能の計算コードシステムを開発した。コードシステムとして、ターゲットを1次元多重層体系とした汎用システムIRACと、3次元体系としたIRAC3Dシステムの2システムを作成した。ここでは、IRACコードシステムを構成している誘導放射能計算コード;放射化断面積、放射性核種の崩壊データおよびガンマ線放出データライブラリの機能の説明と計算例について報告する。
田坂 完二; 片倉 純一; 井原 均; 吉田 正*; 飯島 俊吾*; 中嶋 龍三*; 中川 庸雄; 高野 秀機
JAERI 1320, 253 Pages, 1990/09
JNDCのFP核データライブラリー第2版が整備された。崩壊熱の計算に大きな影響を及ぼす各核種の崩壊エネルギーを最新の測定データ及び理論計算値をもとに全面滴に見直し、改定をおこなった。その結果、崩壊熱の最新の測定結果との一致度が千秒以上の冷却時間範囲で顕著に向上した。核分裂収率も20種類の核分裂タイプに対して与えられており、第1版の10種類と比較して大幅に拡大している。第2版をもとに20の核分裂タイプの崩壊熱を計算し、その結果を33項の指数関数を使うことにより精度よくフィッティングを行った。フィッティング結果を使うことにより軽水炉のLOCAでの崩壊熱の計算その他に容易に適用することが可能である。
「シグマ」特別専門委員会
日本原子力学会誌, 32(1), p.56 - 64, 1990/01
昭和62年4月より64年3月までの「シグマ」特別専門委員会の活動を報告する。この間の特別なトピックスはJENDL-3の完成である。各種の積分テストがファイルの妥当性を確認するために行われた。また、63年5月30日から6月3日迄で、水戸で核データの国際会議が開催され300人以上の参加者を集めた。この期間内にさらに核データ関連の国際協力が進展し、JENDL-3以降の活動に関しても多くの分野で活動が開始されている。