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杉野 英治*; 伊藤 裕人*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
日本原子力学会和文論文誌, 4(4), p.233 - 241, 2005/12
本研究の目的は、既存の軽水炉原子力発電プラントの長期利用の観点から、安全上重要な機器構造物の経年変化事象を適切に考慮した地震時構造信頼性評価手法を確立することである。そこで、1次冷却系配管における応力腐食割れや地震荷重による疲労き裂進展などの経年変化事象に着目し、確率論的破壊力学に基づいた配管破損確率評価コードPASCAL-SCと、プラントサイトの地震発生確率及び地震発生確率レベルに応じた地震動を算出するための確率論的地震ハザード評価コードSHEAT-FMを開発し、これらを組合せた経年配管の地震時構造信頼性評価手法を提案した。この手法を用いてBWRモデルプラントの再循環系配管溶接線の1つについて評価した。その結果、経年配管の破損確率は、運転時間がある時期を過ぎると急激に増加する傾向にあり、相対的に地震荷重よりも経年変化による破損の影響が大きいことがわかった。
森山 清史; 高木 誠司; 村松 健; 中村 秀夫; 丸山 結
Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 9 Pages, 2005/05
BWR Mk-II型モデルプラントにおける炉外水蒸気爆発による格納容器破損確率を評価した。評価対象シナリオは圧力抑制プール及びペデスタルにおける水蒸気爆発である。水蒸気爆発による負荷の確率分布を評価するために、ラテン超方格サンプリング(LHS)による確率論的手法を用い、その中で水蒸気爆発解析コードJASMINEを物理モデルとして使用した。水蒸気爆発による負荷と格納容器破損確率を関連付けるフラジリティカーブは、格納容器破損に至るシナリオについて簡略な仮定をおいて評価した。得られた条件付格納容器破損確率(水蒸気爆発発生あたり)の平均値は圧力抑制プールにつき6.410
、ペデスタルにつき2.2
10
である。なお、これらは仮定した入力パラメータの範囲及び、保守的な簡略化により与えたフラジリティカーブに依存するものであることに留意する必要がある。
石倉 修一*; 志賀 章朗*; 二川 正敏; 粉川 広行; 佐藤 博; 羽賀 勝洋; 池田 裕二郎
JAERI-Tech 2005-026, 65 Pages, 2005/03
本報は、大強度陽子加速器計画(J-PARC: Japan Proton Accelerator Complex)の中核施設である物質・生命科学実験施設の核破砕中性子源となる水銀ターゲット容器(3重壁構造)の構造健全性評価を行うための基本データとするために、水銀容器及び保護容器(別名セーフティーハルで2重壁リブ構造)で想定される荷重条件下(水銀容器及び保護容器の内外圧と定常熱応力,水銀容器内の25Hzの熱衝撃に伴う圧力波による応力)で発生する応力値をもとに、実験から求められた照射と壊食による材料強度劣化(疲労寿命の低下)を考慮して、確率論的手法により破損確率の算定を行った。水銀容器と保護容器の破損確率を評価した結果、(1)水銀容器は圧力波による応力サイクルと壊食による疲労強度の低下が大きいために、5000hrを仮定した寿命中の破損確率は12%である。(2)保護容器は圧力波が作用しないために寿命中の破損確率は10と十分低く、破損する可能性はほとんどない。したがって、万が一水銀容器が破損して水銀が漏洩した場合でも、保護容器が漏洩水銀を収納するとともに、同時に水銀漏洩検知器が機能することにより、漏洩水銀は保護容器内部に閉じ込めることが十分可能であることを定量的に示した。
柴田 勝之; 鬼沢 邦雄; Li, Y.*; 加藤 大輔*
International Journal of Pressure Vessels and Piping, 81(9), p.749 - 756, 2004/09
被引用回数:5 パーセンタイル:33.84(Engineering, Multidisciplinary)PFMコードPASCALを使用し、原子炉容器の破損確率解析における破壊基準とき裂先端の破壊靱性評価の重要性について明らかにした。本論文では、PASCALに導入した弾塑性破壊評価基準並びに弾塑性破壊基準適用に際して必要な国産材及び米国材の標準J積分抵抗曲線データベースの作成について述べる。さらに、弾塑性破壊基準の効果に関するケーススタディを行った結果、弾塑性破壊基準及びき裂先端の破壊靱性評価方法は破損確率に顕著な影響を及ぼすことがわかった。
柴田 勝之; 鬼沢 邦雄; Li, Y.*; 関東 康祐*; 吉村 忍*
Pressure Vessel and Piping Codes and Standards (PVP-Vol.480), p.235 - 242, 2004/00
ASME Code Sec.XIでは、クラス1機器に対してプラント寿命期間を通して健全性が確保できる微小き裂のスクリーニング基準として評価不要欠陥が規定されている。一方、確率論的健全性評価の観点から、評価不要欠陥は、き裂形状によらず破損確率が一様になるように設定されているか、寿命中を通して十分低い破損確率が確保されているか等の疑問がある。さらに、破損確率に基づけばより合理的に評価不要欠陥が設定できる可能性がある。本研究では、Sec.XIに規定された容器の評価不要表面欠陥について、確率論的破壊力学コードPASCALを使用して加圧熱衝撃下における破損確率を種々のアスペクト比について行い、評価不要欠陥の破損確率に関する検討を行った。解析結果から、評価不要欠陥を有する原子炉容器の破損確率は、初期欠陥のアスペクト比に依存し、特に半円に近い欠陥の場合、表面からき裂が発生しやすくなるため、破損確率が高くなることがわかった。さらに、破損確率がアスペクト比に依存しないように評価不要欠陥の設定を試みた。
柴田 勝之; 関東 康祐*; 吉村 忍*; 矢川 元基*
Proceedings of 5th International Workshop on the Integrity of Nuclear Components, p.99 - 117, 2004/00
我が国における原子力機器の確率論的破壊力学の研究は、原研が中心になって進められてきた。原研は、機器の設計,検査,維持にかかわる確率論的手法に対する将来のニーズに備えて、1988年以来確率論的破壊力学(PFM)に関する研究を実施してきた。第1期の研究として、19881994年にかけて、委託研究により既存コードの調査,手法の調査・改良,標準手法の提案,ラウンドロビン解析等を実施した。その後、PFM手法のニーズ増大に応えて、1996年から、第2期として、原研独自コードの開発とPFM手法の軽水炉機器への適用検討を目的とした委託研究を実施している。委託研究は、日本溶接協会等への委託により実施した。本論文では、委託研究の経緯と概要,圧力容器の破損確率にかかわるラウンドロビン解析の結果,原研コードPASCALの概要等、圧力容器のPFMを中心に我が国の研究の現状を概説する。
内山 智曜; 及川 哲邦; 近藤 雅明; 渡辺 裕一*; 田村 一雄*
JAERI-Data/Code 2002-011, 205 Pages, 2002/03
本報告書は、地震に対する原子力発電所の確率論的安全評価(PSA)におけるタスクの1つであるシステム信頼性解析を目的として原研で開発してきた地震時システム信頼性解析コードSECOM2の使用手引としてまとめたものである。SECOM2コードには、炉心損傷または任意の頂上事象の発生条件を表すフォールトツリーとそれを構成する機器等の耐力や応答に関する情報、地震危険度曲線等を入力として、応答係数法に基づいた地震動レベルごとの機器損傷確率やシステム機能喪失確率の計算,当該サイトでの地震危険度曲線を組み合わせた事故シーケンスの発生頻度や炉心損傷頻度の計算,さまざまな指標を用いた重要度評価,不確実さ解析,応答及び耐力の相関性を考慮した炉心損傷頻度の評価等を行う機能がある。本報告書では、これらSECOM2の機能について計算方法を示し、各機能を用いる際の具体的な使用方法について説明する。
柴田 勝之; 鬼沢 邦雄; Li, Y.*; 加藤 大輔*
Proceedings of 4th International Workshop on the Integrity of Nuclear Components, p.31 - 41, 2002/00
原研では、原子力機器の経年変化研究の一環として、確率論的破壊力学コードPASCALの開発を行っている。このコードでは、経年圧力容器の破損確率を解析する。通常、VISA-IIやOCA-P等の圧力容器破損確率解析コードでは、線形破壊力学に基づく亀裂進展,停止解析に基づき破損確率が求められる。一方、加圧熱衝撃等による破損解析では、板厚方向への亀裂進展にしたがって温度勾配による靱性増加のため脆性破壊から延性破壊へと破壊モードが遷移するケースが発生し、過度に安全側の評価となる可能性がある。このような破壊モードの遷移を適切に評価するためには、延性亀裂進展による破壊抵抗の増加を考慮することが必要になる。そこで、弾塑性破壊力学に対応できるR6法破壊規準をPASCALに導入するとともに、弾塑性破壊力学解析に必要な材料の破壊抵抗曲線のデータベースを導入した。例題解析の結果、弾塑性破壊力学の導入により、破壊確率が大幅に低減するとともに精度の良い破損確率が得られることがわかった。
柴田 勝之; 加藤 大輔*; Li, Y.*
Nuclear Engineering and Design, 208(1), p.1 - 13, 2001/08
被引用回数:21 パーセンタイル:79.65(Nuclear Science & Technology)確率論的破壊力学(PFM)は、材料や構造等の不確実性を確率論に基づき評価することにより、現行決定論的評価法に比べてより合理的に評価できる健全性評価法として、機器の設計基準や維持基準への導入が検討されている。しかし、PFM手法の導入に当たっては、最新の破壊力学評価法の反映及び解析コードの信頼性や精度の向上が未だ必要である。この観点から、原研では、弾塑性破壊評価法R6の導入や半楕円亀裂の進展評価モデルに特徴を有する新規PFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進め、これまでに、ほぼコード開発を終えている。本論文は、開発コードの概要、コードの検証解析及び導入機能を使った例題解析の結果についてまとめたものである。検証解析及び例題解析は、NRC/EPRI PTSベンチマーク問題の入力データを用い、無限長亀裂または半楕円亀裂を有する圧力容器について実施した。コードの検証解析として、無限長亀裂及び初期アスペクト比一定の半楕円亀裂について破損確率を解析し、VISA-IIによる同一入力条件の解析結果との比較を行った。また、例題解析では、破壊基準、半楕円亀裂の進展評価法、高温予荷重の効果、クラッドの影響について、本コードの機能を用いた解析を行いこれらのパラメータの影響に関して知見を得た。
Li, Y.*; 加藤 大輔*; 柴田 勝之; 鬼沢 邦雄
International Journal of Pressure Vessels and Piping, 78(4), p.271 - 282, 2001/04
被引用回数:5 パーセンタイル:40.97(Engineering, Multidisciplinary)原研では、破壊評価モデルや数値解析法に新規モデルに導入したPFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進め、これまでに、ほぼコード開発を終えている。本コードには、半楕円亀裂進展評価,破壊基準,焼鈍効果等に新規モデル導入しているが、その他、モンテカルロ解析法やクラッド部の応力拡大係数解析法にも新規の解析技法を開発し導入している。本論文は、解析の信頼性向上と効率化のため、数値解析法における新規モデルや改良点等をまとめたものである。本論文では、以下の項目について紹介している。(1)無限長亀裂の新規応力拡大係数式の作成と導入。(2)クラッド部熱応力による不連続部の応力拡大解析モデルの作成と導入。(3)層別モンテカルロ法における最適層分割及びサンプリング法の開発と導入。(4)その他: 乱数発生法,偏差再計算法等。
柴田 勝之; 鬼沢 邦雄; Li, Y.*; 加藤 大輔*
JAERI-Data/Code 2001-011, 233 Pages, 2001/03
軽水炉構造機器の健全性に関する研究の一環として、平成8年度から確率論的破壊力学コードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を行っている。このコードは、原子炉圧力容器に加圧熱衝撃(PTS: Pressurized Thermal Shock)等の過渡荷重が発生した場合の破損確率を解析するコードである。破壊力学の最新の知見や計算機性能の向上を踏まえ、新規解析法や詳細解析法の導入により解析精度と信頼性向上を図ることを目標に開発を進め、これまでにPASCAL-Version 1開発をおおむね完了している。本コードは、自動階層別モンテカルロ法、弾塑性破壊評価基準,半楕円亀裂の詳細進展評価機能,焼鈍効果の評価機能等に改良モデル等を導入していることが特徴的である。また、温度・応力分布作成用の専用入力データプロセッサーも用意している。ベンチマーク問題による検証解析及びケーススタディにより解析機能の検証を終えコードが良好に作動することを確認してる。本報告書は、上記開発経過を踏まえPASCALの使用方法と解析理論及び手法等をまとめたものである。
Li, Y.*; 加藤 大輔*; 柴田 勝之
JSME International Journal, Series A, 44(1), p.130 - 137, 2001/01
確率論的破壊力学(PFM)は、重要な機器の信頼性や寿命管理の合理的な評価法として近年適用されつつあり、VISAやPRAISEといった解析コードも開発されている。しかし、解析精度及び信頼性向上の観点から新規の破壊力学モデルや評価手法の導入も必要とされている。この観点から原研では、弾塑性破壊解析モデルや半楕円亀裂の進展解析法に特徴を有する新規PFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。本コードは、モンテカルロ法により変動荷重のもとでの圧力容器の条件付き亀裂進展・破壊確率を求めることができる。本報では、本コードを用いて行った圧力容器破壊確率のPTSベンチマーク問題に対する各種パラメータの感度解析結果を報告する。圧力、温度、圧力容器形状等は、国際ベンチマーク問題ICASの入力データを用いた。感度解析は、初期亀裂分布、初期アスペクト比、クラッドの効果、半楕円亀裂の進展判定法等について行った。この結果、半楕円亀裂について、良好な損傷確率を得るためには、表面方向と深さ方向独立に亀裂進展判定する方法を採用することが必要であること、内面クラッドは損傷確率を若干上昇させる効果を有する等のことを明らかにした。
柴田 勝之; 加藤 大輔*; Li, Y.*
Emerging Technologies: Risk Assessment, Computational Mechanics and Advanced Engineering Topics (PVP-Vol.400), p.49 - 54, 2000/00
確率論的破壊力学(PFM)は、材料や構造等の不確実性を確率論的に考慮することにより、従来の決定論的評価に比べ、より合理的に機器・構造物の信頼性を評価する手法として期待されている。しかし、実機への適用にあたっては、解析コードの信頼性や精度の向上及び適用性の検証が未だ必要である。この観点から、弾塑性破壊評価法R6の導入や半楕円亀裂の進展評価に特徴を有する新規PFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進め、コードの骨格部の開発をほぼ完了した。さらに、経年圧力容器における焼鈍効果を破損確率の観点から検討するため、同コードにNRC規制指針に基づく焼鈍効果の評価オプションを追加した。本論文では、開発コードの概要と焼鈍効果の評価法及び焼鈍効果に関する感度解析の結果を報告する。感度解析の結果、30%以上の延性-脆性遷移温度及び上部棚吸収エネルギーの回復率を与える焼鈍を行うことにより、顕著に破損確率が低下するとともに大きな寿命延伸効果が期待できるとの結果が得られた。
Y.Li*; 加藤 大輔*; 柴田 勝之
Proceedings of 7th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-7) (CD-ROM), 10 Pages, 1999/00
確率論的破壊力学(PFM)は、重要な機器の信頼性や寿命管理の合理的な評価法として近年適用されつつあるが、解析精度及び信頼性向上の観点から新規の破壊力学モデルや評価手法の導入も必要とされている。この観点から原研では、弾塑性破壊解析モデルや半楕円亀裂の進展解析法に特徴を有する新規PFMコードPASCAL(PFM Analysis of Structural Components in Aging LWR)の開発を進めている。本コードは、モンテカルロ法により変動荷重のもとでの圧力容器の条件付き亀裂進展・破壊確率を求めることができる。本報では、本コードを用いて行った圧力容器破壊確率のPTSベンチマーク問題に対する各種パラメータの感度解析結果を報告する。感度解析は、初期亀裂分布、初期アスペクト比、クラッドの効果、半楕円亀裂の進展判定法等について行った。この結果、半楕円亀裂について、良好な損傷確率を得るためには、表面方向と深さ方向独立に亀裂進展判定する方法を採用することが必要であること、内面クラッドは損傷確率を若干上昇させる効果を有するなどのことを明らかにした。
高橋 由樹*; 松本 潔; 星名 博文*
PSA95: Proc. of Probabilistic Safety Assessment Methodology and Applications, 2, p.735 - 740, 1995/00
原研では、これまでモデルプラント地震時確率論的安全評価(PSA)の一環として、予備的な解析において炉心損傷頻度に大きな影響をもたらす機器として同定された碍子付き起動変圧器、非常用ディーゼル発電設備、継電気等の損傷評価を行ってきた。ここでは米国La Salle炉等のPSAで炉心損傷頻度に大きな影響を与えるとされた復水貯蔵タンク(CST)の地震時損傷確率評価を行った。過去の地震時損傷事例からCSTの機能喪失をもたらし得る損傷モードを選び出し、それぞれのモードに対して材料強度試験等から耐力評価を行った。有限要素法(FEM)により動的弾性・静的弾塑性応答解析を行い、地震時応答値、損傷位置等を求めた。塑性に伴うエネルギー吸収を考慮し、応答係数法により損傷確率を求めた。これらの解析の結果、隈底部と側板の損傷が支配的な損傷モードであると認められ、この2つのモードを考慮した損傷確率を求めた。この解析によって得られた損傷確率はモデルプラント地震PSAで使用される。