検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 18 件中 1件目~18件目を表示
  • 1

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Study on mechanism and threshold conditions for fuel fragmentation during loss-of-coolant accident conditions

成川 隆文; 宇田川 豊

Proceedings of TopFuel 2021 (Internet), 10 Pages, 2021/10

To clarify the mechanism and temperature threshold for fuel fragmentation during loss-of-coolant accidents (LOCAs), out-of-pile heating tests on bare fuel pellet pieces taken from a high-burnup PWR UO$$_{2}$$ fuel rod (segment average burnup: 81 GWd/tU) were performed. The fuel pellet pieces taken from various regions in the radial direction of the fuel pellet were inductively heated with no cladding restraint in vacuum up to 1473 K at a rate of 5 K/s. During the heating tests, the fission gases released from the fuel pellet pieces were continuously analyzed in-situ using a quadrupole mass spectrometer. Following the heating tests, microstructural observation of the fuel pellet fragments was carried out. Based on the relationship between the extent of fuel fragmentation and the terminal temperature, and the time history of fission gas release, temperature thresholds for minor fuel fragmentation and slightly more fuel fragmentation were estimated to be 973 - 1073 K and 1173 - 1273 K, respectively. The extent of fuel fragmentation and the amount of fission gas release became more pronounced with increasing temperature. Further, the microstructural observations after the heating tests revealed that most of the fuel fragments smaller than approximately 500 - 750 $$mu$$m have microstructures consisting of many micropores and subgrains, which are characteristic of the dark zone or high-burnup structure. On the basis of these results, the mechanism of fuel fragmentation during LOCAs was discussed.

論文

Transient response of LWR fuels (RIA)

宇田川 豊; 更田 豊志*

Comprehensive Nuclear Materials, 2nd Edition, Vol.2, p.322 - 338, 2020/08

This article aims at providing a general outline of fuel behavior during a reactivity-initiated accident (RIA) postulated in light water reactors (LWRs) and at showing experimental data providing technical basis for the current RIA-related regulatory criteria in Japan.

論文

JASMINE Version 3による溶融燃料-冷却材相互作用SERENA2実験解析

堀田 亮年*; 森田 彰伸*; 梶本 光廣*; 丸山 結

日本原子力学会和文論文誌, 16(3), p.139 - 152, 2017/09

Among twelve FCI cases conducted in the OECD/NEA/CSNI/SERENA2 test series using two facilities, six steam explosion cases, five from TROI and one from KROTOS, were analyzed by JASMINE V.3. Major model parameters were categorized into "focused zone", a core part of interest, and "peripheral zone", the initial and boundary conditions given intentionally for each test case. For the former, base values established through past validation studies of JASMINE V.3 were applied. The code was modified to implement the measured distribution of entrained droplet size acquired in TROI-VISU. For the latter, melt release histories were given as a combination of time tables of jet diameter and release velocity that were estimated based on image data and transit timing data of the melt leading edge. The base values were shown to predict impulse responses of SERENA2 systematically with a reasonable error band. A statistical analysis based on the LHS method was performed. Uncertainty ranges were given based on measurement errors and past validation studies in the JASMINE development. Underlying mechanisms causing apparent differences in the mechanical energy conversion ratio between two facilities were studied from the view point of breakup length and trigger timing.

論文

Phenomenon identification and ranking tables (PIRTs) for rod ejection accidents in pressurized water reactors containing high burnup fuel

Boyack, B. E.*; Motta, A. T.*; Peddicord, K. L.*; Alexander, C. A.*; Deveney, R. C.*; Dunn, B. M.*; 更田 豊志; Higar, K. E.*; Hochreiter, L. E.*; Langenbuch, S.*; et al.

NUREG/CR-6742, 263 Pages, 2001/09

高燃焼度燃料の反応度事故時挙動の問題は、NSRR実験などにおいて、予想を下回る発熱量レベルで燃料破損に至ったことが契機となり、大きな注目を集めることとなった。実験では、破損燃料の微粒子化が観察されたため、冷却可能形状喪失の可能性が問題となっており、我が国では既に原子力安全委員会による評価が行われているが、米国では、事故時制限値改訂が行われようとしており、米国原子力規制委員会(NRC)及び産業界がどれだけの研究を実施すべきか戦略が練られている。このような状況の下でNRCは、現象の抽出と重要度分類を行うPIRT活動を実施した。PIRTの特徴は、重要度分類などの判断を下す際に、構成員による多数決方式を採るところにある。本報告書は、PWRにおける高燃焼度燃料の反応度事故時挙動に関するPIRT活動の結果をまとめたものである。

論文

RIA時挙動

更田 豊志

最新核燃料工学; 高度化の現状と展望, p.141 - 147, 2001/06

原研の燃料挙動研究における最新の成果を中心に、高燃焼度燃料の反応度事故(RIA)時挙動について論じる。近年の軽水炉燃料の高燃焼度化に対応するため、実験データや安全評価手法の範囲拡大が急がれているが、原研ではこれまでに60回を越える照射済燃料のパルス照射実験をNSRRにおいて実施しており、高燃焼度領域特有の現象の存在を示す実験結果が得られている。被覆管水素吸収の影響を強く受けたPCMI(燃料ペレット/被覆管機械的相互作用)破損が見られた一連の高燃焼度PWR燃料実験、BWR燃料としては世界初の破損例を与える結果となった最近の高燃焼度燃料実験などの成果を紹介するとともに、燃料破損発生に及ぼす機械的負荷と被覆管温度上昇との関係、燃料破損時の機械的エネルギー発生機構、RIA時燃料挙動に及ぼすFPガスの役割などについて論じる。

論文

Mechanical energy generation during high burnup fuel failure under reactivity initiated accident conditions

杉山 智之; 更田 豊志

Journal of Nuclear Science and Technology, 37(10), p.877 - 886, 2000/10

反応度事故条件下における高燃焼度燃料破損時の機械的エネルギー発生について、その支配的要因を、NSRR実験結果に基づいて論じている。過去の高燃焼度燃料実験より、比較的低い発熱量条件で燃料が破損し、その際燃料が溶融に至ることなく微粒化することが知られていた。今回、機械的エネルギー発生要因として「燃料棒からの高温・高圧ガス放出」及び「被覆管開口部から放出された燃料微粒子と冷却材との熱的相互作用による蒸気発生」を定量的に評価した結果、前者の寄与は機械的エネルギー計測値に及ばないのに対し、燃料/冷却材相互作用は十分な量を発生し得ることが明らかになった。また、高燃焼度燃料微粒子を模擬した未照射粉末燃料を用いた分離効果実験により、溶融しない場合でも十分に大きな機械的エネルギーが発生すること、及び機械的エネルギー転換率が燃料微粒子の比表面積すなわち平均粒径に依存することを明らかにした。

論文

High brunup BWR fuel response to reactivity transients and a comparison with PWR fuel response

更田 豊志; 中村 武彦; 草ヶ谷 和幸*; 笹島 栄夫; 上塚 寛

NUREG/CP-0172, p.191 - 203, 2000/00

NSRRにおける高燃焼度BWR燃料実験の最近の成果を報告するとともに、PWR燃料実験との比較を通じて、反応度事故条件下における高燃焼度燃料の破損機構について論じる。燃焼度56GWd/t以下のBWR燃料では、被覆管/燃焼ペレットの間隙がPWR燃料に比べて大きいこと、被覆管の水素吸収量が比較的小さいことなどから、破損に至るまでの裕度がPWR燃料に比べて大きいことを確認していたが、より燃焼度の高い燃料(61GWd/t)を対象とした2回の実験において、BWR燃料としては世界初の破損例を得た。両実験では燃料エンタルピが260J/g及び293J/g上昇した時点で燃料破損に至っており、燃料棒の分断、ペレットの微粒子化などが観察されている。この燃焼度範囲に至ると、被覆管内面と燃料ペレット表面との固着(ボンディング)が生じており、燃料ペレットの変形が直接的に被覆管に加わったことなどが、破損を生じた一因となっているものと推察される。

論文

Fuel failure and fission gas release in high burnup PWR fuels under RIA conditions

更田 豊志; 笹島 栄夫; 森 行秀*; 石島 清見

Journal of Nuclear Materials, 248, p.249 - 256, 1997/00

 被引用回数:46 パーセンタイル:93.62(Materials Science, Multidisciplinary)

NSRRで実施している高燃焼度PWR燃料(燃料度50MWd/kgU)のパルス照射実験では、水素吸収の影響による被覆管外面側の脆化が起因となった、低い燃料エンタルピレベルでのPCMI(燃料ペレット/被覆管機械的相互作用)破損や、極めて大量のFPガス放出、燃料ペレットの微粒子化など、燃焼度42MWd/kgUまでの照射済PWR燃料実験では見られなかった数多くの現象が観測されている。本論文では、被覆管外周部近傍での水素化物の偏析が亀裂発生に及ぼす影響、結晶粒界に蓄積されたFPガスの急速膨張に基づくFPガスの放出並びに燃料ペレットの微粒子化モデルなどについて論ずる。

論文

NSRR/RIA experiments with high burnup PWR fuels

更田 豊志; 笹島 栄夫; 土内 義浩*; 森 行秀*; 中村 武彦; 石島 清見

Proc. of 1997 Int. Topical Meeting on LWR Fuel Performance, 0, p.669 - 676, 1997/00

高燃焼度PWR燃料を対象とするNSRRパルス照射実験の最新の成果を中心に、これまでに実施した照射済PWR燃料実験の結果を報告する。燃焼度42MWd/kgUまでの範囲においては、現行の反応度事故指針における照射済燃料の破損目安値(85cal/g・fuel)に安全裕度のあることが示されたのに対し、燃焼度50MWd/kgUの高燃焼度PWR燃料実験では、これを下回る約60cal/g・fuelでPCMI(ペレット/被覆管機械的相互作用)による有効発熱部全体に亘る被覆管の大きな縦割れを生じ、高燃焼度範囲における破損しきい値の低下を示す結果となった。引き続いて行った高燃焼度PWR燃料実験においても、被覆管の酸化及び水素吸収の程度の大きい、高い位置から採取した試験燃料を用いた実験では、低い発熱量レベルにおける燃料破損を生じており、被覆管強度の低下、特に被覆管外面側の水素吸収の影響が強く現れている。

論文

NSRR燃料破損実験における機械的エネルギ転換率

更田 豊志

蒸気爆発のシナリオ (蒸気爆発の動力学研究グループ研究会報告書), 0, p.27 - 38, 1996/00

燃料の溶融に至るような高発熱量条件でのNSRR実験では、溶融した燃料と冷却材との接触により燃料/冷却材相互作用を生じ、破壊力として衝撃的な圧力波及び冷却材の急激な吹き上げによる機械的エネルギが発生する。本報告では、軽水炉燃料実験及び板状シリサイド燃料実験における燃料破損メカニズムを概説するとともに、機械的エネルギについて、測定及び評価方法、発熱量・燃料/冷却材比・冷却材サブクールなどの各種パラメータに対する依存性、燃料微粒子化との相関などについて述べる。また、米国、SNLのFITS実験を例にとり、ビデオ撮影による飛散物速度測定など、炉外実験における機械的エネルギ測定方法について論ずるとともに、最近のNSRR実験で観察された高燃焼度PWR燃料の微粒子化について、燃料結晶粒界に蓄積されたFPガスの急激な熱膨張に基づく微粒子化モデルを紹介する。

論文

New results from the NSRR experiments with high burnup fuel

更田 豊志; 石島 清見; 森 行秀*; 笹島 栄夫; 藤城 俊夫

NUREG/CP-0149 (Vol. 1), 0, p.45 - 63, 1996/00

NSRRにおいて実施している高燃焼度燃料実験について、最新の成果を報告する。燃焼度42MWd/kgUまでの照射済燃料実験においては、現行の反応度事故指針における照射済燃料の破損目安値(85cal/g・fuel)に安全裕度のあることを示す結果が得られたのに対し、燃焼度50MWd/kgUの部分体先行照射燃料を対象とした高燃焼度PWR燃料実験では、破損目安値を下回る約60cal/g・fuelで被覆管に破損を生じた。この実験では、被覆管に有効発熱部全体に亘る大きな縦割れを生じ、高燃焼度範囲における破損しきい値の低下を示す結果となった。破損の発生は、被覆管の水素吸収による延性低下の寄与を伴う燃料ペレット/被覆管機械的相互作用(PCMI)によるものと考えられる。また、燃料ペレットは冷却材中に分散し、極めて細かい微粒子となって回収された。

論文

Aluminum clad uranium silicide fuel experiment in the NSRR, Mechanical energy conversion and chemical augmentation

更田 豊志

Proc. of Seminar on the Vapor Explosions in Nuclear Power Safety, 0, p.121 - 133, 1996/00

高温溶融物と冷却材とが接触し、蒸気爆発を生じた際の、熱エネルギから機械的エネルギへの変換、変換効率を左右する因子、化学反応の影響などについて論ずるための材料として、(1)機械的エネルギ変換率の測定・評価方法、(2)冷却材サブクール、溶融物/冷却材比、外部トリガー強度などの機械的エネルギ変換効率に及ぼす影響、(3)蒸気爆発に起因する化学爆発について触れるとともに、トピックスとして、NSRRにおけるシリサイド燃料実験の結果を紹介する。同実験では、次世代型高出力研究炉のシビアアクシデント時に想定される極めて厳しい条件下において、激しい燃料の微粒子化並びに機械的エネルギの発生に至っており、水素発生や化学反応の寄与に関するデータを得ている。

論文

Analytical and experimental investigation of the dispersion process during rapid transients for the aluminum-based nuclear fuel plates

V.Georgevich*; R.P.Taleyarkhan*; S.H.Kim*; 更田 豊志; 曽山 和彦; 石島 清見

ORNL/TM-12956, 0, 117 Pages, 1995/06

アルミニウムを被覆材及び燃料ミート部の母材として使用しているシリサイド燃料をはじめとするウラン・アルミニウム板状燃料の、出力暴走条件下における微粒子化について、燃料板の歪み速度並びにウラン/アルミニウム反応及びアルミニウム/水反応のモデル化を行い、機械的エネルギーの発生を伴う微粒子化に至る発熱量しきい値に関する解析を行うとともに、NSRR実験及びTREAT実験の結果との比較を通じて、解析モデルの検証を行った。解析結果は、歪み速度の急昇に伴って微粒子化の発生に至ること、並びに微粒子化の開始がアルミニウムの蒸発開始に一致することを示している。更に、ウラン/アルミニウム反応及びアルミニウム/水反応による発熱の寄与が微粒子化の発生に至る発熱量しきい値に著しい影響を与えることが明らかとなった。

論文

Studies on fuel-coolant interactions during a reactivity initiated accident of nuclear power plant

更田 豊志; 山野 憲洋; 井上 晃*

Proc. of the CSNI Specialists Meeting on Fuel-Coolant Interactions: NUREG/CP-0127,NEA/CSNI/R (93)8, p.282 - 295, 1993/00

苛酷な原子炉反応度事故条件下では、溶融した燃料が被覆管の破損口から冷却材中に噴出して、水蒸気爆発などの燃料/冷却材相互作用を生じ、圧力波の発生並びに冷却材の吹き上げによる水塊の衝突などの破壊力が発生する。本論文は、反応度事故時の燃料/冷却材相互作用によって生ずる破壊力の程度に及ぼす発熱量、冷却材サブクール、燃料/水比、燃料棒初期内圧の影響について、これまでに得られたNSRR実験の結果を紹介するとともに、溶融物周りの膜沸騰蒸気膜厚さの低下と伝熱面積の増加に関するSurface Stretchモデルに基づく解析の結果及びステンレス鋼管の通電加熱を利用した炉外実験結果を示した。更に、実験結果と解析結果との比較を通じて、発生圧力波並びに機械的エネルギに及ぼす冷却材サブクール、微粒子化特性時間などの効果について検討を加えた。

報告書

反応度事故条件下における高発熱量負荷時の機械的エネルギーと燃料の微粒子化

鶴田 隆治; 斎藤 伸三; 落合 政昭

JAERI-M 84-235, 44 Pages, 1985/01

JAERI-M-84-235.pdf:1.67MB

燃料微粒子化は溶解燃料-冷却材相互作用の素過程を構成する重要な課題であり、その解明は未だ十分ではない。そのため、反応度事故を模擬したNSRR実験によってUO$$_{2}$$燃料を微粒子化し、粒度分布を求め、かつ、燃料微粒子化の機構を検討した。すなわち、粒度分布は対数表示のRosin-Rammler分布側によって良く記述できること、また、機械的エネルギーへの転換率は粒子の全体積と全表面積の比として定義した体面積平均径に反比例し、微粒子化の程度を示す代表寸法として適当であることを示した。さらに、燃料微粒子化機構に対するWeber型流体力学的不安定モデルによって実験結果を説明できることを明らかにした。このモデルによれば燃料は球形粒子になる筈である。実験では多くの球形粒子が観察されたが、その大部分は中空で破裂口を有しており、固化過程において球形粒子の内圧破裂が生じているものと思われる。

論文

Fuel fragmentation and mechanical energy conversion ratio at rapid deposition of high energy in LWR fuels

鶴田 隆治*; 落合 政昭*; 斎藤 伸三

Journal of Nuclear Science and Technology, 22(9), p.742 - 754, 1985/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:86.18(Nuclear Science & Technology)

燃料微粒子化は溶融燃料-冷却材相互作用(MFCI)の素過程を構成する重要な課題であり、その解明は未だ十分ではない。そのため、反応度事故を模擬したNSRR実験によってUO$$_{2}$$燃料を微粒子化し、その粒度分布を求め、かつ、燃料微粒子化の機構を検討した。さらに熱エネルギから機械的エネルギへの転換率を求め、これと燃料微粒子化との関係についても考察した。その結果、粒度分布は対数表示のRosin-Rammler分布則によって良く記述できること、及び、燃料微粒子化機構はWeber型流力不安定モデルならびに内圧破裂モデルにより説明できることを明らかにした。また、機械的エネルギ転換率は粒子の全体積と全表面積の比である体面積平均径に反比例すること、冷却材サブクール度や燃料-水比の影響を受けることを示した。

報告書

燃料棒急速加熱条件下における燃料過渡挙動の可視的研究

斎藤 伸三

JAERI-M 9756, 63 Pages, 1981/10

JAERI-M-9756.pdf:3.75MB

NSRRでは反応度事故条件下における燃料挙動に関する実験的研究を進めているが、この度、実験時の燃料挙動を撮影する光学装置の開発に成功した。本装置を用いて実験を行った結果、これまでに明らかにされていなかったいくつかの現象が観察された。燃料の初期破損についてはこれまでクエンチ時の熱収縮による脆性破損と考えられていたが、この他に被覆管が赤熱中に縦割れのクラックを生じ破損することが撮影したフィルムから初めて判明した。これは被覆管の内面溶融により局部的に閉鎖された空間で内圧が上昇したためと思われる。また、膜沸騰は予想以上に激しく、膜厚は最大5~6mmと極めて厚い。これは従来の関係式からは説明出来ず、ジルカロイ-水反応により発生する水素の影響を評価したところ妥当な結果を得た。溶融した燃料が空気中に放出された場合の微粒化は、Weber数の評価から力学的衝突の効果によるものではなく、熱的効果によるものと評価された。

論文

反応度事故条件下における未照射燃料の破損挙動

星 蔦雄; 斎藤 伸三; 塩沢 周策; 丹沢 富雄*; 小林 晋昇; 落合 政昭*; 稲辺 輝雄; 石川 迪夫

日本原子力学会誌, 20(9), p.651 - 661, 1978/09

 被引用回数:7

反応度事故時における燃料挙動に関してNSRRを用いて実験的に究明を行った。実験は未照射1気圧PWR型燃料を常温・常圧の水を満たしたカプセルに組込み、パルス照射することによって行った。発熱量50~450cal/g,UO$$_{2}$$の実験より、燃料破損挙動に関して以下の点を明らかにできた。燃料の破損には、クラックおよび分断に特徴づけられる被覆材溶融破損と、微粒子化に特徴づけられるペレット溶融破損の2つの形態がある。前者は被覆管の内面溶融に始まり、ペレットとの一体化および酸化による脆化を経て、被覆材の急冷時の熱的な力によって起こり、そのしきい発熱量は約260cal/g,UO$$_{2}$$である。一方、後者はペレットの溶融と被覆材の強度低下によって起こり、そのしきい値は約380cal/g,UO$$_{2}$$であり、この場合には、破壊力が発生する。酸化、変形については両者ともペレットと被覆管との接触が主要な因子となり、その発生のしきい値は共に約140cal/g,UO$$_{2}$$である。

18 件中 1件目~18件目を表示
  • 1