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論文

Study on the specifications of the basic core configurations of the modified STACY

郡司 智; 荒木 祥平; 井澤 一彦; 須山 賢也

Annals of Nuclear Energy, 209, p.110783_1 - 110783_7, 2024/12

燃料デブリの組成や性状は不確実であるため、臨界安全性評価に使用される計算コードや核データを検証するには臨界実験が必要である。このため、原子力機構は、臨界集合体STACYの改造を行っている。STACY更新炉の初臨界は2024年春に予定されている。本稿では、STACY更新炉の初臨界時の基本炉心構成仕様の特性について事前解析の結果を報告する。初臨界時には中性子減速条件の異なる2種類の格子板(格子間隔は1.50cmと1.27cm)を用意される。一方で、利用可能なUO$$_{2}$$燃料棒の数には制限がある。これらの実験的制約を満たす最初の臨界のための炉心構成は、計算解析によって設計された。最適減速条件に近い1.50cmピッチの格子板を備えた円柱形の炉心構成では、臨界に達するには253本の燃料棒が必要となる。1.27cmピッチの格子板については、ピッチを2倍にして2.54cmピッチの炉心構成を検討した。この場合、臨界に達するには213本の燃料棒が必要となる。さらに、燃料デブリの様態をシミュレートするために、鉄またはコンクリート模擬棒を使用した実験炉心構成についても検討した。本稿では、これらの炉心構成と炉心特性の解析結果を示す。

論文

New insight on the thermal impact on cementitious materials due to high-temperature with water supply; Continuous expansive spalling in water

三浦 泰人*; 宮本 慎太郎*; 丸山 一平*; Aili, A.*; 佐藤 拓未; 永江 勇二; 五十嵐 豪*

Case Studies in Construction Materials, 21, p.e03571_1 - e03571_14, 2024/12

In this study, the expansion behavior of cement materials after high-temperature heating and water immersion was observed experimentally. Two experiments were conducted using mortar specimens with different sand-to-cement ratios subjected to different high-temperature histories up to 1000$$^{circ}$$C. In Case 1, the specimens were immersed in water after high-temperature heating and then cooled naturally; in Case 2, the specimens were immersed in water at high temperatures without the cooling process. Based on the results, it was confirmed that lime expansion due to the rehydration of CaO by heating occurred in Case 1. In contrast, dynamic continuous explosive spalling occurred in Case 2 because of water penetration into the specimen at a high temperature. The explosive spalling in water observed in Case 2 is a phenomenon that has not been reported to date. Possible failure mechanisms for lime expansion and continuous expansive spalling in water are suggested.

論文

Radioactivity estimation of radioactive hotspots using a Compton camera and derivation of dose rates in the surrounding environment

佐藤 優樹

Applied Radiation and Isotopes, 212, p.111421_1 - 111421_8, 2024/10

At the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, radiation sources released in the accident were deposited on various equipment and building structures. During decommissioning, it is crucial to understand the distribution of radiation sources and ambient dose equivalent rates to reduce worker exposure and implement detailed work planning. In this study, the author introduces a method for visualizing radiation sources, estimates their radioactivity using a Compton camera, and derives the dose rate around the radiation sources. In the demonstration test, the Compton camera was used to visualize radioactive hotspots caused by $$^{137}$$Cs radiation sources deposited in the outdoor environment and estimated the radioactivity. Furthermore, the dose rate around the hotspots was calculated from the estimated radioactivity, which confirmed that the calculated dose rate correlated with the dose rate measured using a survey meter. This approach is novel, where a series of analyses were conducted using the Compton camera to visualize radioactive hotspots, estimate the radioactivity, and derive the dose rate in the surrounding environment.

論文

Numerical simulation on dispersion of hydrogen leaked in particle layers of glass beads and soil

寺田 敦彦; 永石 隆二

Nuclear Technology, 210(10), p.1871 - 1887, 2024/10

表面の平滑なガラスビーズ層と細孔を有する真砂土層中に漏洩した水素の拡散挙動について、CFDによる実験結果の照合解析を行い、流れの特性を明らかにした。ガラスビーズ層と真砂土層において、漏洩点からの表層(空気層と粒子層の境界面)までの濃度の広がり方は同様な傾向を示すが、真砂土層の方が表層面近傍での空気層中の水素濃度は低下する傾向がみられた。真砂土層中の拡散挙動シミュレーションでは、透気係数や拡散係数の感度が実験結果の再現性に影響することが示唆された。また、空気層中に流出した水素の滞留を抑制する簡易な自然換気プロセスの検証を試計算し、見通しを示した。

報告書

マイクロ・ナノテクノロジーを利用したアルファ微粒子の溶解・凝集分散に及ぼすナノ界面現象の探求(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2024-022, 59 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-022.pdf:4.27MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和4年度に採択された研究課題のうち、「マイクロ・ナノテクノロジーを利用したアルファ微粒子の溶解・凝集分散に及ぼすナノ界面現象の探求」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。安全で合理的な燃料デブリ取出しを進めるためには、デブリ加工時に発生するアルファ微粒子の溶解や変性挙動の把握は不可欠であることに鑑み、本研究は、金属酸化物ナノ粒子の凝集、溶解、変性挙動を熱力学的・速度論的に解明し得るマイクロ・ナノデバイスを創出すると共に、数理科学と組み合わせることで、アルファ微粒子の溶解・凝集・変性プロセスのメカニズム解明と反応モデル化を実現することを目的としている。具体的には、(1)ナノ粒子溶解特性評価、(2)溶解ダイナミクス分析、(3)凝集ダイナミクス分析、(4)表面微構造解析、(5)数理科学的モデリングの5項目を日本側・英国側で分担し、互いに有機的に連携しながら推し進める。令和4年度には、マイクロ限外ろ過分離法を用いて金属酸化物ナノ粒子(TiO$$_{2}$$、CeO$$_{2}$$、ZrO$$_{2}$$、ZnO)の溶解特性を調べ、これら金属酸化物ナノ粒子と反応溶媒(純水、硝酸、H$$_{2}$$O$$_{2}$$)との組み合わせによって、個々のナノ粒子の変性挙動は異なっており、特に、H$$_{2}$$O$$_{2}$$処理がナノ粒子の変性と溶解の促進を引き起こすことを見出した。また、金属酸化物ナノ粒子と反応溶媒との衝突反応を観測できるマイクロデバイスを創出し、観察画像の輝度変化からナノ粒子の凝集速度を求めることに成功した。

報告書

無人航走体を用いた燃料デブリサンプルリターン技術の研究開発(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 海上・港湾・航空技術研究所*

JAEA-Review 2024-020, 77 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-020.pdf:3.34MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「無人航走体を用いた燃料デブリサンプルリターン技術の研究開発」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、日英共同研究体制の下、耐放射線性を持ちつつ中性子検出効率を向上させた中性子検出器と、強力な切削能と収集能を持ったエンドエフェクタ並びにマニピュレータを融合させた燃料デブリサンプリング装置を開発し、それらを無人航走体へ搭載させた燃料デブリサンプリングシステムを構築することを目指したものである。さらに、システム位置を同定する測位システムと、光学カメラ、ソナー、今回開発する中性子検出器の計数情報を仮想現実システムへ投影させる技術を開発し、遠隔操作技術の向上に貢献する技術開発を行った。日本側が担当した燃料デブリマッピングツールの開発では、1)高耐放射線小型高効率中性子センサの開発、2)UUVプラットホームの開発、3)放射線環境シミュレーション及び積算中性子線量計の特性評価を実施した。実施項目1)ではシリコン半導体検出器に微細構造を施して中性子の感度を上げ、ガンマ線の感度を下げたMSNDの特性評価と専用集積回路を開発し、小型高効率中性子センサを実現した。実施項目2)では、燃料デブリマッピングツール構成要素(中性子センサ、水中カメラ、ソナー、LiDAR)が連動するための通信制御系とUUVプラットホームとのインターフェースを完成させた。

報告書

$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現; ナノバブルを用いた新規防食技術の開発(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2024-019, 102 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-019.pdf:4.4MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究および人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現:ナノバブルを用いた新規防食技術の開発」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、デブリの本格的取り出し工程での閉じ込め機能(PCV、負圧維持系等)の経年劣化要因として重要と考えられる腐食を対象としたものである。1F 1$$sim$$3号機PCV内部における腐食環境の特殊性は、燃料デブリ由来の$$alpha$$線/$$beta$$線放出核種の粒子やイオンと構造材料がPCV内の種々の部位で直接接触し得ることに在り、飛程の短い$$alpha$$線/$$beta$$線放出核種が接触する局所で、ラジオリシスにより生成する化学種(特にH$$_{2}$$O$$_{2}$$)が局所的に高濃度となれば、当該箇所において鋼材の腐食が大きく加速する可能性が有る。対して、$$alpha$$/$$beta$$ラジオリシスを考慮した腐食評価に関する知見が欠けていた。このような背景に鑑みて、本研究では以下の研究成果を得た。(1)$$alpha$$線/$$beta$$線/$$gamma$$線の影響を網羅したラジオリシス解析モデルを構築した。(2)$$alpha$$線放出核種/$$beta$$線放出核種を用いた電気化学試験(ホット試験)ならびにコールド条件での模擬環境腐食試験による系統的な腐食速度データを取得した。

報告書

世界初の同位体分析装置による少量燃料デブリの性状把握分析手法の確立(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 工学院大学*

JAEA-Review 2024-015, 99 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-015.pdf:5.42MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「世界初の同位体分析装置による少量燃料デブリの性状把握分析手法の確立」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、少量燃料デブリの取り出し把握に必要な直接的なデータを世界で初めて取得して評価・検討を行っていくことを目的とする。SEM-EDS等やTEM-EDSでは同位体識別やPu、Bの分析ができない。一方、ICP-MS等のバルク分析では微小視野での情報が欠落する。つまり、既存の方法では、燃焼率指標情報($$^{148}$$NdとUの組成比)、中性子毒物Gdや中性子吸収物質Bの存在比などの局所分析データを含めて燃料デブリ性状を把握するための分析手段がないことが大きな課題である。JAEA大洗研究所に導入した同位体マイクロイメージング装置(工学院大学開発)は放射性の微小試料に断面加工を行いながら同位体組成などの局所的な定量データが多量に得られ、燃料デブリの性状を正しくかつ迅速に把握できる。令和4年度は、ホット試料の分析と併せて、同位体マイクロイメージング装置の実用性の向上のための改良を令和3年度に引き続き行った。具体的には、同位体マイクロイメージング内にホット試料を導入し、数十$$mu$$m程度の粒子に対して複数回FIB断面加工を行い、粒子の表面から内部にかけて、成分イメージングを行った。その結果、$$^{90}$$Zrと$$^{238}$$U$$^{16}$$Oが同じ分布で存在していることが確認された。また、CとFe、Uの分布がそれぞれ分離して存在していることが確認された。また、$$^{235}$$U、$$^{238}$$Uの同位体比についてもホット試料から粒子単位で測定することに世界で初めて成功した。

報告書

福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2024-012, 122 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-012.pdf:6.31MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(以下、「1F」という)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「福島原子力発電所事故由来の難固定核種の新規ハイブリッド固化への挑戦と合理的な処分概念の構築・安全評価」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、1F事故で発生した多様な廃棄物を対象とし、固定化が難しく長期被ばく線量を支配するヨウ素(I)、$$alpha$$核種のマイナーアクチノイド(MA)に注目し、これらのセラミクス1次固化体を、更に特性評価モデルに実績を有するSUSやジルカロイといったマトリクス材料中に熱間等方圧加圧法(HIP)等で固定化した"ハイブリッド固化体"とすることを提案する。核種閉じ込めの多重化、長期評価モデルの信頼性の向上により実効性・実用性のある廃棄体とし、処分概念を具体化する。潜在的有害度及び核種移行の観点から処分後の被ばく線量評価を行い、安全かつ合理的な廃棄体化法、処分方法の構築を目的としている。2年目の令和4年度は、1F模擬廃棄物の合成実験、各種放射線照射実験、浸出試験、ハイブリッド固化体の構造解析、固化元素の電子状態変化の放射光分析を行った。種々の計算でI固化体の固溶エネルギー、マトリクスと1次固化体との相互作用を解明した。実験と計算検討により、ヨウ素廃棄物にはマトリクスとしてSUSが適すると結論付けた。ハイブリッド固化体からの核種移行、被ばく線量に対する人工バリア、天然バリア機能の感度解析により、廃棄体寿命を長くすることが長半減期かつ難固定性のI-129には効果的であることが明らかとなった。以上により、廃棄物合成から廃棄物処分時の安全評価までの結節が達成された。

報告書

合理的な処分のための実機環境を考慮した汚染鉄筋コンクリート長期状態変化の定量評価(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*

JAEA-Review 2024-011, 121 Pages, 2024/09

JAEA-Review-2024-011.pdf:5.42MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「合理的な処分のための実機環境を考慮した汚染鉄筋コンクリート長期状態変化の定量評価」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。福島第一原子力発電所のコンクリート構造物の廃止措置では、廃棄物量や濃度を推計することが重要となる。本研究は、コンクリート部材における汚染濃度分布の定量予測を目的としている。コンクリート中の放射性核種の移動には、使用材料(セメント種類、骨材)、状態変化(ひび割れ、乾燥・炭酸化)、放射性核種との接触状態(冷却水と海水の混合、汚染水の濃度変化)等が影響を及ぼす。本研究では、実環境を考慮した放射性核種の浸透状況の推定に向けて、以下を実施した。経年変化したコンクリートの状態を数値解析上で再現するため、乾燥、再吸水によって生じる変形および水分移動に関するデータを取得した。並行して、剛体バネモデルを用いて、コンクリートの材齢変化および温度・水・応力条件を考慮できる、ひび割れの分布を計算する数値解析手法を開発した。コンクリートマトリクスへの長期的な核種の浸透挙動を評価するため、C-A-S-H系におけるCsやSrの収着に関するデータを取得し、熱力学的相平衡を考慮する多元素移動モデルに基づく、イオン浸透予測手法を構築した。構造的および化学的に変化したコンクリートへの放射性核種の浸透挙動を評価するために、ひび割れを有するコンクリートを事故後の汚染水組成相当の溶液に浸漬し、Cs、Srの浸透状況をオートラジオグラフィにより評価した。

論文

Experimental determination of deposition velocity of CsOH aerosols on CaCO$$_{3}$$ at temperature range 170 - 290$$^{circ}$$C

Luu, V. N.; 中島 邦久

Nuclear Engineering and Design, 426, p.113402_1 - 113402_7, 2024/09

A field assessment at the Fukushima-Daiichi Nuclear Power Station revealed high radioactivity on the concrete shield plugs, which is estimated above 20 PBq for Cs-137 at units 2 and 3. This leads to significant interest in the retention of Cs on concrete during severe accidents (SA). However, the interaction of CsOH, as one of the main Cs forms released in SA, with concrete surfaces at elevated temperatures remains poorly researched. In this study, we have experimentally investigated the deposition behavior of CsOH on CaCO$$_{3}$$, which is the primary phase existing on the surface of concrete, under humid atmosphere. As a result, the chemical reaction enhanced deposition rate (N), and increased linearly with CsOH concentration (C$$_{g}$$), as following expression: N($$mu$$g/cm$$^{2}$$・s) = v$$_{d}$$C$$_{g}$$, where v$$_{d}$$ is temperature-dependent deposition velocity as given by ln v$$_{d}$$ (cm/s) = -3785.8/T + 3.766, for T in the range of 170 and 290 $$^{circ}$$C. This empirical model can be integrated into severe accident codes to quantify the chemical trapping of cesium on concrete surfaces during ex-vessel release. Moreover, it can contribute to understanding the reasons behind the high dose rate on concrete shield plugs at the Fukushima Daiichi Nuclear power stations and aid in developing effective decommissioning practices for concrete structures.

論文

Measuring unit for synchronously collecting air dose rate and measurement position

川端 邦明; 今渕 貴志; 白崎 令人*; 鈴木 壮一郎; 伊藤 倫太郎; 青木 勇斗; 大森 崇純

ROBOMECH Journal (Internet), 11, p.11_1 - 11_11, 2024/09

This paper describes a measuring unit to realize the synchronous collection of air dose rate and measurement position for efficient dosimetry survey and data logging in a working space. The developed prototype comprises a three-dimensional light detection and ranging-based mapping part and a dosimetry part, which are integrated into a single measurement unit through an embedded computer that installs a ROS (Robot Operating System) framework. The unit can function as a standalone system with embedded batteries. Since it is portable, on-line data gathering in the workspace can be realized, thereby maintaining consistency between the air dose rate and the measurement position. In this paper, we describe the prototype system configuration and the experimental results obtained in the mockup test space and nuclear facility to discuss its performance.

報告書

福島第一原子力発電所の廃止措置における放射性エアロゾル制御及び除染に関する研究(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京大学*

JAEA-Review 2024-031, 75 Pages, 2024/08

JAEA-Review-2024-031.pdf:3.74MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「福島第一原子力発電所の廃止措置における放射性エアロゾル制御及び除染に関する研究」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、英国研究グループとの協力のもと、レーザー除染時のエアロゾル拡散制御を行いつつ、同時に高度な微粒子測定と評価が可能な安全なレーザー除染システムの開発を目的としている。日本側では、東京大学が保持する試験装置を活用し、水ミストと液滴を用いたエアロゾル拡散抑止技術の確立と、CFD解析を活用した除染時の流れ場評価を実施し、効果的に制御する除染システムを開発する。具体的には、エアロゾルと水界面の相互作用に関連する技術を応用し、模擬放射性物質へのレーザー照射試験を行い、高精度検出器による10nm$$sim$$10$$mu$$mのエアロゾル粒子の計測、水ミストやスプレー液滴の電気化学的処理による粒子分散制御、並びに得られたデータを基にして分散制御に関するCFDシミュレーションの精度向上を目指す。最終成果としては、模擬ウェル試験場において日英の研究成果を活用したモックアップ実験を通した実証試験を行う。得られた成果は、両国の廃炉現場における高線量エリアのレーザー除染計画に役立つものと期待される。

報告書

燃料デブリ周辺物質の分析結果に基づく模擬デブリの合成による実機デブリ形成メカニズムの解明と事故進展解析結果の検証によるデブリ特性データベースの高度化(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 福井大学*

JAEA-Review 2024-014, 112 Pages, 2024/08

JAEA-Review-2024-014.pdf:8.22MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「燃料デブリ周辺物質の分析結果に基づく模擬デブリの合成による実機デブリ形成メカニズムの解明と事故進展解析結果の検証によるデブリ特性データベースの高度化」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。酸化物デブリの逆解析では、ガス浮遊法や微小な穴を持つタングステンパイプから溶融・噴出させる方法により模擬燃料粒子の合成に成功した。さらに、サンプリングデータに基づき作成されたU1-No.15試料の凝固パス図を再現し、鉄の挙動が熱力学予測と少し異なる結果を得た。金属デブリの混合・溶融・凝固状態の評価では、溶融させた金属デブリのステンレスへの落下試験や溶融ステンレスを模擬金属デブリへの落下試験より、それぞれ溶融反応が低下するメカニズムを明らかにした。さらにステンレス鋼とジルコニウム混合物の各種圧力容器部材や溶接部材との反応速度データに基づく大型試験体系での解析可能な簡素化モデルを提示、また圧力容器下部の材質を参照した大型試験体の実験より酸化物が圧力容器破損に与える影響を評価、さらに炉心部から先行して溶融・移行したステンレス鋼等の金属物質の再溶融過程におけるウラン混入条件の評価を行った。また、試験技術の整備として、二酸化ウランとジルコニウムと金属との半溶融模擬デブリの合成、少量のウランを用いる模擬燃料デブリ合成に最適な加熱炉の検討を行った。

報告書

福島第一発電所2、3号機の事故進展シナリオに基づくFP・デブリ挙動の不確かさ低減と炉内汚染状況・デブリ性状の把握(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東京工業大学*

JAEA-Review 2024-010, 112 Pages, 2024/08

JAEA-Review-2024-010.pdf:6.49MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という。)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和3年度に採択された研究課題のうち、「福島第一発電所2、3号機の事故進展シナリオに基づくFP・デブリ挙動の不確かさ低減と炉内汚染状況・デブリ性状の把握」の令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究では、シールドプラグ下高線量の原因究明、事故時のCs移行経路や、Csの構造材付着・堆積状態の解明及び先行溶落したと推定される金属リッチデブリ特性評価を行うため、事故進展最確シナリオ評価に基づく材料科学的アプローチを行っている。令和4年度は、3号機RPVの炉心損傷進展においてMoやIを含んだCs系化学種が気相安定条件、3号機PCVではCsとコンクリート成分の相互反応で形成する可能性のあるCs-Si-Al-O系化合物の生成条件などを整理した。Cs含有物質や金属デブリ模擬物質やコンクリートを用いた水蒸気雰囲気における熱分析試験を実施し、金属表面ではCrやFe系化合物が、酸化物表面ではSiやAlなどの成分を含む化合物が化学吸着する傾向があることが分かった。Csを含有するエアロゾルに関して、Cs$$_{2}$$O-Fe$$_{2}$$O$$_{3}$$系融体の粘度測定を行い、生成浮遊機構解明を進めた。

論文

Records of the riverine discharge of $$^{129}$$I in riverbank sediment after the Fukushima accident

中西 貴宏; 佐久間 一幸; 大山 卓也; 萩原 大樹; 鈴木 崇史

Environmental Pollution, 355, p.124213_1 - 124213_7, 2024/08

本研究は、福島事故時に沈着した$$^{129}$$I/$$^{137}$$Csの放射能比が山間部で低く平野部で高かった流域において、2013年から2015年にかけて実施した河川敷調査により$$^{129}$$Iの挙動を検討した。2015年まで堤防冠部の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比は2011年の周辺土壌と同程度であった。一方、河川敷表層堆積物の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比は低く、山間部から輸送された放射性核種が平野部に堆積したことを示した。河川敷堆積物の鉛直分布から、事故直後に河川敷に沈着した$$^{129}$$Iと$$^{137}$$Csの一部は下層に残ったが、殆どは事故直後に浸食されたことが示された。事故後2015年まで一定であった河川敷堆積物の$$^{129}$$I/$$^{137}$$Cs比に基づき、$$^{137}$$Cs流出量から$$^{129}$$Iの海洋流出量を求めた。その結果、調査対象流域および汚染された流域(調査河川を含む福島沿岸河川)からはそれぞれ1.8$$times$$10$$^{5}$$ Bqおよび1.2$$times$$10$$^{7}$$ Bqの$$^{129}$$Iが流出していた。本研究の結果から、河川からの継続的な$$^{129}$$I流出は福島沿岸の海底堆積物中の$$^{129}$$I量に殆ど寄与していないことが示された。

論文

Interaction of CsOH with structural steel 316L and simulated products of the steel-cladding reaction under assumed conditions relevant for the accident at the Fukushima Dai-Ichi Unit 2 and 3

Pshenichnikov, A.; Zubekhina, B.

Journal of Nuclear Materials, 597, p.155136_1 - 155136_12, 2024/08

A high radiation dose rate under the shield plugs of the Units 2 and 3 reactors at the Fukushima Dai-Ichi Nuclear Power Station (1F), raised an important question on volatile radioactive Cs migration, adsorption and retention on various structural materials during the accident. The high dose rate interferes with decommissioning work. The purpose of this study is to present basic knowledge on contamination mechanisms of a BWR reactor structural materials and post-accident debris by Cs compounds to help decommissioning companies consider the ways of decontamination and debris handling during 1F debris retrieval.

論文

Analytical studies on effects of wind on dispersion of hydrogen leaked in a partially open space

寺田 敦彦; 永石 隆二

Journal of Nuclear Science and Technology, 61(8), p.1135 - 1154, 2024/08

天井と側面に換気口を設けた部屋の床面から漏洩した水素の挙動について、CFD解析を用いて実験結果との照合を行うことで、部屋周囲の風況による影響を明らかにした。室内の水素濃度の経時変化は、天井と床面付近の間で成層化がみられ、計算結果については局所的な流れ場の特性変化を反映できる乱流モデルと比較的大きな乱流シュミット数(1.0)を組み合わせた場合に実験結果の再現性が向上した。風況によって、室内に水素が滞留したケースについて、天井開口部にシンプルな板を設置することで換気の改善が図れることを示した。

論文

Development of a radiation tolerant laser-induced breakdown spectroscopy system using a single crystal micro-chip laser for remote elemental analysis

田村 浩司; 中西 隆造; 大場 弘則; 狩野 貴宏; 柴田 卓弥; 平等 拓範*; 若井田 育夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 61(8), p.1109 - 1116, 2024/08

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For the development of the remote elemental analysis method in a radiation environment based on the laser-induced breakdown spectroscopy (LIBS), the radiation effects on the laser oscillation properties of the single crystal (SC) Nd: YAG microchip laser (MCL) were investigated and compared with those of ceramics Nd: YAG MCL. The laser oscillation properties were measured under gamma-ray irradiation as a function of dose rate. The effects on the SC MCL properties were found to be very small compared to those on the ceramics, indicating minimal radiation effects on the LIBS signal when using SC MCL. Pulse energy and oscillating build-up time (BUT) were measured for a cumulative dose exceeding 1400 kGy. The pulse energy remained stable, and the laser continued to oscillate under irradiation. The BUT also remained stable, demonstrating negligible optical loss accumulation that could affect laser properties even at the demonstrated cumulative dose. The results indicate that the effects of dose rate and cumulative dose on SC MCL laser properties were minimal. The SC MCL was then integrated into the LIBS system, and the gadolinium signal of composite oxides, simulating fuel debris, was successfully measured at the dose rate of 5 kGy/hr. These findings highlight the radiation tolerance of SC MCL as a laser medium for remote LIBS applications in harsh radiation environments.

論文

Retention of hydrogen bubbles generated from water radiolysis in carbonate slurry

伊藤 辰也; 永石 隆二; 桑野 涼*

Nuclear Technology, 210(8), p.1427 - 1443, 2024/08

福島第一原子力発電所の多核種除去設備における凝集沈殿(共沈)プロセスから排出される放射性廃棄物のような強アルカリ条件下で、水の放射線分解によって発生した水素(H$$_{2}$$)気泡の保持を、マグネシウムとカルシウムの混合沈殿物である懸濁物固体(SS)からなる炭酸塩スラリーの高粘度懸濁液中で定量的に研究した。親水性の異なる2種類の炭酸塩スラリー、親水性の「現行型」と疎水性の「返送型」についてH$$_{2}$$保持特性を評価し、それらの特性を別の懸濁液であるベントナイトの粘土懸濁液の特性と比較した。SS粒子表面の化学吸着量とスラリー中のH$$_{2}$$Oの量の比較から、SS粒子間でH$$_{2}$$O分子が共有されている必要があり、この共有により粘土懸濁液中で微細な粘土鉱物間の静電的な結合が形成する粘性とは異なる構造粘性が形成されることが確認された。スラリー中のH$$_{2}$$気泡の保持は、$$^{60}$$Co$$gamma$$線照射後のスラリーの撹拌前後で観測されたH$$_{2}$$発生量の差から評価した。親水性スラリー、疎水性スラリー、粘土懸濁液、処理水の保持特性の比較から、親水性スラリー中のH$$_{2}$$気泡は構造粘性だけでなく立体障害によっても保持されると示唆された。

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