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Thwe Thwe, A.; 門脇 敏; 日野 竜太郎
Journal of Thermal Science and Technology (Internet), 13(2), p.18-00457_1 - 18-00457_12, 2018/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Thermodynamics)拡散・熱的(D-T)モデル及び圧縮性ナビエーストークス(N-S)方程式を用いて広域における低ルイス数セル状予混合火炎の不安定挙動について、反応流れ場の二次元非定常数値解析を行った。圧縮性N-S方程式によって得られた火炎の成長増幅率は、D-Tモデルによって得られたものより大きく、不安定領域は広いことが分かった。計算領域を広くした結果、大きなセル状火炎から分離された小さなセルの数は劇的に増加した。このとき、圧縮性N-S方程式に基づく数値結果では、より強い不安定挙動及びより大きな平均燃焼速度が観察された。併せて、圧縮性N-S方程式によって得られたフラクタル次元は、D-Tモデルによって得られたものよりも大きかった。加えて、放射熱損失が低ルイス数予混合火炎の不安定性を促進することを確認した。
佐藤 雄二*; 塚本 雅裕*; 菖蒲 敬久; 山下 順広*; 山縣 秀人*; 西 貴哉*; 東野 律子*; 大久保 友政*; 中野 人志*; 阿部 信行*
Applied Physics A, 124(4), p.288_1 - 288_6, 2018/04
被引用回数:19 パーセンタイル:60.92(Materials Science, Multidisciplinary)レーザーコーティングによる高品質な金属膜生成をめざし、本研究ではシンクロトロン放射光実験により、レーザー照射により溶融したチタンの動態を調べた。濡れ性の指標として、レーザ照射中を30keVのシンクロトロンX線により、Ti64ベースプレートとTi球との接触角を測定した。その結果、ベースプレートの温度が上昇すると接触角は低下し、ベースプレートの温度が500Cのときに接触角度は28度まで減少することを確認した。そして予熱をした状態でレーザーコーティングを行うとスパッタリングが少なく、表面粗さも少ない高品質な金属膜の生成に成功したが、この要因として濡れ性の改善が大きく関与していることを明らかにした。
鈴木 哲; 榎枝 幹男; 秦野 歳久; 廣瀬 貴規; 林 君夫; 谷川 尚; 落合 謙太郎; 西谷 健夫; 飛田 健次; 秋場 真人
Nuclear Fusion, 46(2), p.285 - 290, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:10.40(Physics, Fluids & Plasmas)原研におけるITER用水冷固体増殖方式テストブランケット・モジュール(TBM)に関する要素技術開発の最新の成果について報告する。TBMの製作技術開発に関しては、低放射化フェライト鋼F82HのHIP成型時の結晶粒の粗大化対策として成形後の熱処理法を改善し、1150Cでの均質化後に930
Cで焼きならしを行うことによって十分な細粒を得ることができた。第1壁アーマ接合技術開発に関しては、F82H基板にタングステンアーマを固相接合法の1つである熱間単軸圧縮を適用することにより、直接接合可能なことを明らかにした。また、F82H製第1壁試験体の熱疲労試験を行い、ITERダイバータと同様の疲労寿命評価法が適用可能であることを示した。一方、増殖材開発に関しては、Li
TiO
ペブルの圧縮荷重下における有効熱伝導率測定装置を開発し、その測定を実施した。原研におけるTBM開発は上記のような要素的な研究開発の進捗により、製作技術開発や設計データの取得が完了し、今後、工学規模の技術開発を展開する段階に到達した。
若井 栄一; 田口 富嗣; 山本 敏雄*; 富田 英樹*; 高田 文樹; 實川 資朗
Materials Transactions, 46(3), p.481 - 486, 2005/03
被引用回数:10 パーセンタイル:56.62(Materials Science, Multidisciplinary)F82H鋼の照射硬化に関するヘリウム生成量依存性を照射温度の関数として調べた。照射量は約2dpaである。本研究に用いた試料はアイソトープ調整したボロン、すなわちB,
B及び
Bと
Bを50%ずつ混合させた3種類をそれぞれ60wtppm添加したものである。照射によって生成されたヘリウム量は約15から330appmであった。照射後、引張り試験を行った結果、いずれの照射温度においても照射硬化が生じたが、
B添加による硬化の増加は300
C照射材のみでわずかに生じたが、150
C照射材では観察されなかった。
B添加による硬化の促進効果は照射温度に依存して生じると考えられる。他方、焼もどし時間に対する照射硬化の変化は、150
Cで2dpa照射したF82H鋼の引張り特性から解析し、照射による硬化量は焼き戻し時間と温度の増加に伴って増加することがわかった。また、延性脆性遷移温度と降伏応力の照射による変化を解析した結果、照射後のF82H鋼の強度特性は照射前に行う焼き戻し時間や温度の調整によってその性能を向上させることができることがわかった。
椎名 保顕; 稲垣 照美*
International Journal of Heat and Mass Transfer, 48(2), p.373 - 383, 2005/01
被引用回数:37 パーセンタイル:74.29(Thermodynamics)潜熱蓄熱の実用化には伝熱促進が不可欠であるが、熱伝導率の高い多孔体中に蓄熱媒体を含浸させ実効熱伝導率を向上させることにより伝熱促進を図る方法が考えられる。本研究では、気孔率の高い発泡金属中に蓄熱媒体を含浸させた場合の相変化時間に及ぼす実効熱伝導率等の影響を、円筒カプセル蓄熱体を用いた場合について数値解析及び近似解析により評価した。その結果、蓄熱媒体の熱伝導率が低い場合には、相変化時間は数十倍短縮されること、また、フィンを用いる場合に比べても数倍から十倍程度伝熱が促進されることを示し、この方法が伝熱促進に高い有効性を有することを明らかにした。
根本 義之; 長谷川 晃*; 佐藤 学*; 阿部 勝憲*; 平岡 裕*
Journal of Nuclear Materials, 324(1), p.62 - 70, 2004/01
被引用回数:50 パーセンタイル:93.40(Materials Science, Multidisciplinary)本研究においては純Mo及びMo-Re合金(Re濃度2,4,5,10,13,41wt%)を、照射温度681K1072Kで約20dpaまで中性子重照射した試料を用いて研究を行った。微細組織観察において全てのMo-Re合金の照射試料で
相と
相の析出物が観察された。また全ての照射試料でボイドが観察され、低温度で照射した試料では転位ループ及び転位が観察された。ビッカース硬さ試験では全ての照射試料において照射硬化が測定され、特にMo-41Reの874K以下で照射した試料において硬化量が大きくなった。これらの結果からMo-Re合金の中性子重照射による微細組織発達と照射硬化及び照射脆化との関連について議論を行い、照射下で使用するMo-Re合金への最適なRe添加量及び熱処理条件を提案した。
鈴木 哲; 上田 良夫*; 徳永 和俊*; 佐藤 和義; 秋場 真人
Fusion Science and Technology, 44(1), p.41 - 48, 2003/07
被引用回数:31 パーセンタイル:85.68(Nuclear Science & Technology)本論文は日本における核融合発電プラントのダイバータ、プラズマ対向機器に関する研究のレビューである。発電プラントの実現に向けて、トリチウム増殖比や熱・粒子相互作用を考慮したプラズマ対向材料の選定,発電に向けた伝熱流動の研究,プラズマ対向材料として最も有望なタングステンに関する接合技術などの製作技術開発、そして発電プラントの設計などの我が国の研究の現状について報告する。
井口 正; 伊藤 秀雄; 木内 敏男; 渡辺 博典; 木村 守*; 安濃田 良成
JAERI-Data/Code 2001-013, 502 Pages, 2001/03
原研は大型再冠水効果実証試験第2期計画として、過渡事象炉心伝熱流動試験計画を実施した。本試験計画では、従来型の軽水炉の定格条件を模擬でき、模擬燃料15本(ほかに非発熱棒1本の合計16本で44管群を構成する。)から構成される模擬炉心を有する過渡事象炉心伝熱流動試験装置を用いて試験を行い、軽水炉の異常な過渡変化及び事故時の炉心冷却の実証と安全余裕の定量化を行う。本試験計画の一環として、ポストCHF熱伝達に関するデータを取得した。本試験データは、軽水炉の炉心ヒートアップ後の炉心温度を評価するには必須のデータである。これまでのこの種の試験データに比べて、極めて高温の条件、低圧から高圧までの広い圧力範囲をカバーしているところに特徴がある。また、従来の多くの研究では、最も早くヒートアップした領域を対象としているが、ヒートアップ域の拡大や縮小,ヒートアップ域の軸方向の相違などについてはあまり議論されていない。本試験では、炉心下端から上端までの広い範囲の被覆管温度を取得した。本報告書では、ポストCHF熱伝達試験の試験条件,被覆管温度データ,ポストCHF伝達率などのデータをまとめ、試験データを解析する際の資料とする。
勅使河原 誠*; 渡辺 昇*; 高田 弘; 甲斐 哲也; 中島 宏; 永尾 忠司*; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 小迫 和明*
JAERI-Research 99-020, 33 Pages, 1999/03
原研中性子科学研究計画で目指す5MW短パルス核破砕中性子源で提案されている基準ターゲット・モデレータ・反射体システムの性能評価を行うため、各種モデレータから得られる冷、熱及び熱外中性子強度に関するニュートロニクス計算を行った。陽子ビーム出力(MW)当たりの中性子強度は、最も関心の高い冷中性子の場合、他の計画中(SNS及びESS)の同規模の大強度中性子源と比較して高い効率で得られることがわかった。さらに、5MWの出力では、現存するILL強力中性子源の時間積分強度で1.5倍、ピーク強度で約80倍の強度を与える結果となった。また、基準系に対するターゲット形状/サイズの中性子強度に及ぼす影響を検討した。その結果、ターゲット形状の変化は、特にモデレータのない方向の増減は、中性子強度に大きな影響を及ぼさないことが示され、ターゲットの工学的な設計上の大きな裕度を与え得ることが明らかとなった。
L.Zheng*; 井口 正; 呉田 昌俊; 秋本 肇
JAERI-Research 97-054, 85 Pages, 1997/08
本研究は、片面一様加熱の矩形流路において強制対流サブクール沸騰条件下の限界熱流束(CHF)を扱ったものである。圧力、冷却水流速、冷却水サブクール度を条件とし、0.1MPa,5-15m/s,50Cとした。試験に用いた流路は、縦0.2-3.0mm、横2mmの矩形流路で、横方向流路壁を片面加熱した。流路の垂直方向(冷却水流れ方向)加熱長さは50mmである。試験は、流路縦寸法をパラメトリックに変えて行い、40点を超える試験データを得た。CHFは、流路縦寸法及び冷却水流速の増加とともに、増加した。熱伝達率は、流路縦寸法の減少及び冷却水流速の増加とともに、増加した。試験結果に基づき、流路縦寸法及び冷却水流速の効果を表すCHF相関式を開発した。本相関式によれば、予測値と試験データは
18%の範囲で一致した。一方、冷却水流速効果の尺度としてレイノルズ数(Re)、流路縦寸法効果の尺度として流路縦寸法とラプラス定数(La)の比を用いて、CHFを無次元化したボイリング数(Bo)との関係を数式化することにより、CHFを予測する相関式を開発した。本相関式によれば、予測値と試験データは
16%の範囲で一致した。
山根 剛; 秋濃 藤義; 安田 秀志
PHYSOR 96: Int. Conf. on the Physics of Reactors, 2, p.E290 - E299, 1996/00
高温ガス炉の炉心設計では、炉心温度の変化範囲が大きいため、炉物理パラメータに及ぼす温度の影響に関する核計算精度が重要となる。この核計算の精度評価を目的として、軸方向非均質装荷炉心VHTRC-4を用いて集合体昇温実験を実施し、臨界質量及び遅発臨界時動特性パラメータ(/
)
を室温(21
C)と200
Cにおいて測定した。実験では、集合体温度の上昇により臨界質量及び(
/
)
がそれぞれ15%及び14%増加した。核データとしてENDF/B-IVを用いた場合とJENDL-3.2を用いた場合について核計算を行い、実験結果と比較した。その結果、臨界質量については、21
CにおいてENDF/B-IVによる計算で4%、またJENDL-3.2による計算で6%ほど過小評価したが、炉心サイズが大きくなる200
Cにおいては両計算ともに実験との一致が良くなる傾向にあった。(
/
)
については、計算値と実験値との差は5%以内であり、かなり良い一致が得られた。
赤堀 光雄; 小川 徹; 伊藤 昭憲; 森井 幸生
Journal of Physics; Condensed Matter, 7, p.8249 - 8257, 1995/00
被引用回数:50 パーセンタイル:90.25(Physics, Condensed Matter)-UZr
の格子安定性と構造を熱分析及び中性子回折により調べた。
構造はZrの
相に類似した修正C32-AlB
構造であることを確認した。
相格子定数の温度依存性を室温から880Kの温度領域で決定した。
相からbcc固溶体相への相変態における熱効果を測定し、X
=0.67~0.81の組成域で5.6~4.4kJ/g-atomの値を得た。さらに、この熱効果の組成依存性から、純Zrの
/
変態熱が約2.8kJ/g-atomであることを明らかにした。
秋本 肇; 大貫 晃; 村尾 良夫
Proc. of the 2nd Int. Conf. on Multiphase Flow 95-Kyoto, 0, p.P2_37 - P2_44, 1995/00
REFLA/TRACコードは軽水炉の想定事故時の熱水力学的挙動解析のために原研で開発を進めている最適予測コードである。円筒炉心試験データを用いて、PWR冷却材喪失事故再冠水期のシステム挙動に対する同コードの予測性能を評価した。その結果、REFLA/TRACコードにより、最高被覆管温度、炉心冷却挙動、炉心内蓄水挙動、1次系ループにおける圧力損失、蒸気発生器における熱伝達等の主要な物理現象を正しく予測できること、並びに、系圧力・炉心出力・LPCI流量及び被覆管初期温度のパラメータ効果を正しく再現できることを検証できた。REFLA/TRACコードによりPWR冷却材喪失事故再冠水期のシステム挙動を精度よく予測できる。
功刀 資彰; 横峯 健彦*; 一宮 浩市*
Heat Transfer in Turbulent Flows, 1993; HTD-Vol. 246, p.25 - 31, 1993/00
乱流衝突噴流の実験的及び解析的研究は、古くから数多くなされているが、そのほとんどは、衝突壁への自由噴流衝突に関するものであり、本研究で対象としている狭隘流路内における衝突噴流熱伝達に関する報告は極めて少ない。本報では、狭隘流路内における平面乱流噴流の衝突熱伝達を実験的に調べ、その伝熱流動特性を非等方k-乱流モデルを用いて数値解析により明らかにした。
田所 啓弘; 佐藤 治; 安川 茂; 林 敏和*
Nucl. Eng. Des., 136, p.211 - 217, 1992/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)小型モジュール型高温ガス炉が経済的競合力を有するための条件及び高温核熱利用のエネルギー・環境面からみた役割について検討し、以下の結論を得た。小型モジュール型高温ガス炉はモジュラー化、安全系の設計簡素化などによりスケール指数0.7程度が可能であれば、習熟のスロープが0.9程度でも大型炉と充分に競合しうることが示された。また、電力市場においては、需要地近接立地を想定すれば、建設費及び運転維持費が大型炉の1.4倍高くなっても、石炭火力やLWR発電と比較して完全な競争力を有することが判った。更に、高温核熱を化石燃料の改質、水素製造、メタノール合成等に利用することにより、石油輸入量を低く抑え、SO,NO
,CO
排出消滅にも多大に寄与する可能性があることが示された。
田坂 完二*; 片倉 純一; 吉田 正*; 加藤 敏郎*; 中嶋 龍三*
JAERI-M 91-034, 97 Pages, 1991/03
核分裂生成物による崩壊熱の推奨値を五つの核分裂系(U-235,-238,Pu-239,-240およびPu-241)に対して与えてある。これらの推奨値は1990年に公開となったJNDCによる核分裂生成物の核データライブラリー第二版を用いた総和計算に基づいたものである。推奨値は二種類の方法で現わされている。一つは表形式であり、もう一つは33項の指数関数表示である。本報告書には、また、FPによる崩壊熱への中性子吸収効果の補正因子、ガンマ線エネルギースペクトルも与えられている。本報告書の内容は核データ委員会の崩壊熱評価ワーキンググループおよび原子力学会の「原子炉崩壊熱基準」研究専門委員会の成果に基づいている。
M.Z.Hasan*; 功刀 資彰
Heat Transfer-Minneapolis,1991 (AIChE Symp. Ser. No. 283), p.67 - 73, 1991/00
核融合炉第1壁及びリミター/ダイバータ板内の冷却流路内の完全発達した層流液体金属流れの温度助走区間及び完全発達時の対流伝熱を3次元非定常熱流体コードCONDIFを用いて数値解析した。冷却材流路壁は絶縁としている。プラズマからの直接熱放射を受ける円形冷却材流路は表面で周方向に熱流束分布を有すると同時に、外部磁場の存在によって電気伝導性を有する冷却材流れはMHD効果を受けることになる。著者らはこれまでに印加熱流束(熱放射)の方向と磁力線の方向が平行の場合について研究してきたが、本報告では主として、熱流束の方向と磁力線の方向が異なる場合について取り扱っている。熱流束の周方向非一様性とMHD効果による熱伝達特性の変化は、両者が平行な場合最も強く現れ、直交する場合最も弱くなる。これらの影響を考慮した場合、如何なる設計検討の余地があるかを逆ピンチ炉(TITAN)を例に考察した。
山極 満; 木村 晴行
Nuclear Fusion, 31(8), p.1519 - 1526, 1991/00
被引用回数:4 パーセンタイル:28.35(Physics, Fluids & Plasmas)HeビームおよびICRF高調波複合加熱によるD-He
核融合出力の向上について局所的なフォッカープランク方程式に基づく計算によって解析を行った。100keVHe
ビームの第4高調波加熱による核融合出力はRFパワーに対するビームパワーの比が1/5のとき最も効率的に高められる。最大核融合パワー増倍率は
Qmax~0.043(Te/10[keV])
(
e+10
[m
])
により与えられることも見い出された。He
ビームの基本波加熱および500keVDビーム入射により得られる核融合出力との比較もなされる。
功刀 資彰
SAND-92-0222, p.3-14 - 3-26, 1991/00
核融合炉のプラズマ対向機器は、プラズマ側からの放射加熱によって、片面から強い加熱を受ける。プラズマ対向機器内に設置される冷却管も又片面強加熱下にある。これまで、このような片面強加熱下での熱伝達についての研究は少なく、伝熱設計上の安全余裕が不明であった。本報告は、冷却管として円形流路を用いた場合の片面強加熱下の伝熱特性について数値解析で調べたものである。解析の結果、管内速度分布にも依存するが、片面加熱度合いを増すに従って熱伝達は低下し、最大60%も減少することが明らかとなった。また、液体金属流を用いた場合、磁場と熱流束の方向に関する応答性も調べ、片面強加熱下ではやはり熱伝達が低下(約30%)することが分かった。以上の結果を基に、核融合動力炉設計の一つである「TITAN」での境膜温度の見積り誤差が最大400Cにも達することを指摘した。
村尾 良夫; 井口 正; 安達 公道; 杉本 純; 秋本 肇; 岩村 公道; 大久保 努; 大貫 晃; 阿部 豊
Proc. of the 4th Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Vol. 1, p.54 - 59, 1989/10
PWRの冷却材喪失事故時再冠水過程に関しては、従来、軸方向には実寸大であるが、半径方向には寸法が十分小さく軸方向に1次元的な試験装置による試験からの知見に基づいて、半径方向にも寸法が十分大きいPWR圧力容器内多次元熱水力挙動の安全性を評価してきた。本報告は、大型再冠水効果実証試験の円筒炉心試験、平板炉心試験の結果にもとづいて、多次元熱水力挙動を明らかにすることを目的としている。見い出された多次元熱水力挙動は、次の通りである。(1)炉心内に蓄積された水の量が1次元のものより多く、炉心冷却が1次元のものより良い。(2)半径方向の出力分布により生ずる横流れのため、炉心内の蓄積水量がほぼ均一化し、高出力部の冷却もよい。(3)半径方向の出力分布のため、又は、炉心上方から注入された冷水により炉心内循環流が生じ、冷却が促進する。