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神谷 健作; 浦野 創; 小出 芳彦; 滝塚 知典; 大山 直幸; 鎌田 裕; JT-60チーム
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A131 - A139, 2006/05
被引用回数:22 パーセンタイル:57.37(Physics, Fluids & Plasmas)Type-I ELMsの特性に対するプラズマ回転と高速イオンのリップルロスの影響に関して、JT-60Uにおける接線及び垂直NBIの組合せとプラズマ体積を系統的に変化させることで調べた。反電流方向NBIにてELMによるエネルギー損失割合が小さくなり、周波数は早くなることが確認された。さらに、ELMのパワーはプラズマ体積の増加とともに小さくなることが見いだされ、このことはELM間の輸送が高速イオンの損失の増大に伴い、増加することを示唆する。
井手 俊介; JT-60チーム
Plasma Science and Technology, 8(1), p.1 - 4, 2006/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Fluids & Plasmas)ITER先進運転や定常核融合炉の開発に向けた、JT-60における高性能プラズマ開発とその長時間化について以下に示す結果について報告を行う。正磁気シアプラズマにおける、新古典テアリングモードを伴わない高規格化圧力(3)の6.2秒間維持。自発電流割合
45%の弱磁気シアプラズマを、ほぼ完全電流駆動状態で5.8秒間維持。高自発電流割合
75%の負磁気シアプラズマを、ほぼ完全電流駆動状態で7.4秒間維持。長時間放電における、高規格化圧力(=2.3)の22.3秒間維持。また同時に、これらの成果の先進トカマク開発における意義付けや課題について議論を行う。
井手 俊介; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 45(10), p.S48 - S62, 2005/10
被引用回数:55 パーセンタイル:82.50(Physics, Fluids & Plasmas)本論文はJT-60Uにおける、前回のIAEA会議以降の実験研究成果について、特に先進トカマク開発に着目しつつレビューするものである。主な成果:規格化圧力=2.3の22.3秒間/
=3の6.2秒間維持(どちらも電流拡散時間以上)、定常炉で望まれているような高い自発電流割合(0.75)を電流拡散時間以上の7.4秒間維持、に維持することに成功した。長時間高リサイクリングELMy H-modeプラズマ放電を得、壁飽和に関する新たな知見を得た。ECCDの早期入射が新古典テアリングモード抑制に効率的であることを示し、高
(3)でのモード抑制を実証した。その他、MHD,高エネルギー粒子閉込め,電流ホール,Hモード等に関する研究が進展した。
池田 佳隆; 及川 聡洋; 井手 俊介
プラズマ・核融合学会誌, 81(10), p.773 - 778, 2005/10
トカマク定常核融合炉では、循環エネルギーが低い非誘導運転を行うために、高効率な電流駆動方式と高い自発電流の割合が必要である。NBIは電流駆動と加熱に対し強力かつ有効な手段である。JT-60Uでは350keV以上のエネルギー粒子を入射する負イオンNBIを有し、ITER級の領域でNBIの電流駆動と加熱を研究している。本解説は、ITERやトカマク核融合炉の連続運転に向けた最近の負イオンNBI実験と装置の進展について述べたものである。
河野 康則; 仲野 友英; 朝倉 伸幸; 玉井 広史; 諫山 明彦; 近藤 貴; 波多江 仰紀; 竹永 秀信; 井手 俊介
プラズマ・核融合学会誌, 81(10), p.743 - 744, 2005/10
ディスラプションにより発生する逃走電子プラズマが急速に消滅する際の特性理解を目的として、JT-60Uにおいて、接線炭酸ガスレーザ干渉計を用いた電子密度計測を行った。その結果、1回目の逃走電子電流急速減衰時には、直後に電子密度が急増することを観測した。また、2回目の急速減衰時には、電子密度が周期約1ミリ秒のスパイク状電子密度変動を伴い増加する場合があることを見いだした。このとき、増加した電子密度により電流減衰が速まっている可能性が示唆された。
森山 伸一; 篠崎 信一
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 44(8), p.6224 - 6229, 2005/08
被引用回数:1 パーセンタイル:4.60(Physics, Applied)実時間波形整形の手法を用い、分散処理の概念に基づいて、JT-60U高周波加熱装置の制御設備の改造を行った。改造後のシステムが、従来の集中処理システムに比べて高い性能と信頼性を発揮しているのは当然であるが、実時間波形整形機能により装置運転の役割分担を見直し、高効率で円滑な運転を実現したことは注目すべきことである。実験装置の性格上、実験運転と装置調整は平行して進められ、調整の完了は事実上ありえない。特にプラズマ対向機器でありかつ高い高周波電界の発生するアンテナのコンディショニングには、磁場やプラズマの存在する条件で、きめ細かく入射パラメータを設定することが不可欠である。改造後の典型的な役割分担では、JT-60U全体の実験パラメータを把握する実験オペレータが矩形の入射パワー波形をプログラムし、一方で高周波加熱装置、特にアンテナのその時点での状態を熟知したRFオペレータが、パワー上昇率限界など機器に固有のパラメータを入力する。これらの情報を実時間で合成した入射命令を機器側に送出するようにした。この改造では制御機器間の信号伝達を可能な限り単純化し、汎用機器を多用した。本改造で構築した単純で柔軟性のある分散処理システムは、核融合研究用高周波加熱装置の制御系のあり方を提案するものである。
梶原 健*; 池田 佳隆; 関 正美; 森山 伸一; 及川 聡洋; 藤井 常幸; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 45(7), p.694 - 705, 2005/07
被引用回数:67 パーセンタイル:86.85(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて電子サイクロトロン加熱(ECH)を用いた予備電離によるプラズマ電流立ち上げ実験を行った。プラズマ着火時に最大値をとる周回電圧を200kWのECHにより30Vから4Vまで引き下げることに成功した。この時の電場は0.26V/mであり、ITERで必要とされる0.3V/m以下の条件を満たしている。また、予備電離によるプラズマ立ち上げ特性を調べるために、初期封入ガス圧,共鳴位置,偏波角度,入射位置を変えてその依存性を取得した。これまで小,中型トカマクでの実験からECH予備電離でのプラズマ立ち上げ特性は入射位置及び偏波角度に依存しないと言われていたが、大型トカマクにおいては依存性があることを明らかにした。さらに、2倍,3倍の高調波による予備電離の実験では、2倍高調波では800kWのECHによりプラズマ電流は立ち上がり、3倍の高調波では1.6MWのECHに7MWの中性粒子加熱を加えても立ち上がらないことが判明した。
Neudatchin, S. V.*; 滝塚 知典; 林 伸彦; 諫山 明彦; 白井 浩; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 小出 芳彦; 鈴木 隆博
Nuclear Fusion, 44(9), p.945 - 953, 2004/09
JT-60Uの正磁気シア放電においてq=3面の近傍で内部輸送障壁(ITB)が形成されることが知られている。JT-60Uの負磁気シアプラズマにおいては、極小q値(qmin)が3.5, 3, 2.5, 2のときのITB形成に対する役割はよくわかっていなかった。ITB事象(ITBの中または近傍で起きる非局所的な閉じ込めの分岐現象)が正及び負磁気シアプラズマで観測されている。十分加熱パワーが大きいとき、ITB事象はqminが有理数でも非有理数でも発生する。このとき電子温度とイオン温度の時間空間変動は類似しており、電子とイオンの輸送機構が同様であることが示唆された。負磁気シアモードにおいてqminが3を通過するとき、改善と劣化の周期的ITB事象の後に強いITBが形成されるのを見いだした。低パワーのときのITB事象はqminが有理数のときにのみ観測された。弱い負磁気シア放電において、イオン温度の上昇がよく観測されているが、qmin=3.5のときに急激な電子温度上昇があるのを見いだした。低パワーのときに見られる電子温度とイオン温度の挙動の相違は、電子とイオンの輸送の非連携性を示唆している。
Neudatchin, S. V.*; 滝塚 知典; 林 伸彦; 諫山 明彦; 白井 浩; 藤田 隆明; 鎌田 裕; 小出 芳彦; 鈴木 隆博
Nuclear Fusion, 44(9), p.945 - 953, 2004/09
被引用回数:20 パーセンタイル:53.49(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UやJETの正磁気シア放電において=2,3面で内部輸送障壁(ITB)が形成されることが知られている。JT-60Uの負磁気シアプラズマにおける最小
が3.5, 3, 2.5, 2のときのITB形成への影響はわかっていない。この論文では、JT-60Uの正と負磁気シアプラズマ中のITB事象に対する有理数
値の影響を調べる。十分大きいNBI加熱(1.2-1.5MA/3.8Tで
8MW)では、
が有理数,非有理数のどちらでもITB事象が観測された。電子とイオン温度の空間的時間的挙動はよく似ており、電子とイオンの熱輸送が同じ機構であることが示唆される。
=8MWの負磁気シアHモードにおいて
が3を通過するとき、周期的に改善と劣化を繰り返すITB事象に続いて、より強いITBが形成された。小さい加熱パワーでは、ITB事象は
が有理数のときだけ観測された。弱負磁気シアで
=4MWの放電において、電子温度の突発的上昇が
=3.5で起きた。一方イオン温度の上昇はもっと頻繁に起きている。低パワーにおける電子とイオン温度の応答に差異があることから、それらの輸送は結合していないことが示唆される。
芳野 隆治
Nuclear Fusion, 43(12), p.1771 - 1786, 2003/12
被引用回数:60 パーセンタイル:83.64(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60のデータを用いてニューラルネットによるディスラプション予測の研究を行った。「プラズマ安定度」という新しい基準を導入し、かつ従来の方法とは異なる2段階でニューラルネットを教育する新しい方式を開発した。これにより、密度限界,プラズマ電流低減時の高内部インダクタンス,低密度ロックドモードによって発生するディスラプションについて、30ms以前に約90%の予測成功率を約2%の予測失敗率のもとで得ることができた。「プラズマ安定度」を導入したことにより、初めて、各予測時点における予測成功率を評価し、予測成功率と予測失敗率との関係を明らかにした。この結果として、ディスラプション予測の高精度化への道を拓いた。
JT-60チーム
JAERI-Review 2003-029, 197 Pages, 2003/11
本報告書は、2001年及び2002年にJT-60Uにおいて行った実験の結果をまとめたものである。完全非誘導電流駆動状態での高核融合三重積()の達成,高規格化ベータ値(
)の長時間(7.4秒間)維持,高核融合エネルギー増倍率(
以上)の時間の伸長(0.55秒間),高密度(グリーンワルド密度の
)における閉じ込め改善(ITER98(y,2)スケーリングの0.9倍)の実現,電子サイクロトロン波電流駆動を用いた新古典テアリングモードの実時間制御,中心ソレノイドコイルを用いない革新的運転シナリオの開発等、炉心プラズマの高性能化,高性能炉心プラズマの定常化に対する進展について述べる。また、電流駆動,輸送障壁,MHD不安定性,高エネルギーイオン,ディスラプション,不純物,ダイバータプラズマ,プラズマ壁相互作用等に関する物理課題の研究,計測装置,加熱装置の開発についても報告する。
杉原 正芳; Lukash, V.*; 河野 康則; 芳野 隆治; Gribov, Y.*; Khayrutdinov, R.*; 三木 信晴*; 大森 順次*; 嶋田 道也
プラズマ・核融合学会誌, 79(7), p.706 - 712, 2003/07
トカマクのプラズマディスラプション時の電流減衰波形に関して、JT-60の実験解析を行い、ITER設計の物理ガイドラインを導出した。速い電流減衰は指数関数的波形でよく表され、遅い電流減衰は直線的波形でよく表される。
滝塚 知典; 荒川 和也*; 清水 勝宏; 林 伸彦; 朝倉 伸幸
JAERI-Research 2003-010, 57 Pages, 2003/05
JT-60Uプラズマにおけるダイバータ・リサイクリングに関するデータベースを作成した。このデータベースにより、電子密度や加熱パワー等の主プラズマパラメータに対するプラズマ中の中性粒子フラックスやダイバータ板へのイオンフラックスの挙動を調べることができる。データベース解析の結果、リサイクリングで増幅されるダイバータ板イオンフラックスは、電子密度の増加に対し非線形的に増加する。この密度に対する平均的依存性からの広がりは非常に大きく、その主原因は、ダイバータ板・第一壁の状態を含むダイバータプラズマの複雑な物理特性に基づいているが、加熱パワーにはほとんど無関係である。低密度時の低リサイクリング・ダイバータプラズマから高密度時の高リサイクリング・ダイバータプラズマへの遷移が分岐的に生じることが確認できた。その遷移密度は加熱パワーのほぼ1/4乗に比例している。
久保 博孝; 櫻井 真治; 東島 智; 竹永 秀信; 伊丹 潔; 木島 滋; 仲野 友英; 小出 芳彦; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; et al.
Journal of Nuclear Materials, 313-316(1-3), p.1197 - 1201, 2003/03
被引用回数:22 パーセンタイル:78.93(Materials Science, Multidisciplinary)負磁気シア放電は、定常トカマク型核融合炉の運転シナリオに対する有力な候補である。一方、ダイバータ板への熱負荷の低減には、不純物入射による放射損失の増大が有効である。JT-60では、高閉じ込めの負磁気シア放電に、Ne及びArを入射し、放射損失を増大した。Ne入射の場合には、X点MARFEの発生により放射損失が増大し、ダイバータプラズマが非接触状態になった。この非接触ダイバータを維持しつつ、内部輸送障壁が成長し、閉じ込め改善度が1.3から1.8に増大した。この時、Ne及びCの密度分布に内部輸送障壁が観測されたが、その密度分布は電子密度分布とほぼ同じで、不純物の選択的な蓄積は観測されなかった。一方、Ar入射の場合には、放射損失は内部輸送障壁の内側で増大し、軟X線発光分布からも主プラズマ中心部でのArの蓄積が示唆された。
杉江 達夫; 波多江 仰紀; 小出 芳彦; 藤田 隆明; 草間 義紀; 西谷 健夫; 諫山 明彦; 佐藤 正泰; 篠原 孝司; 朝倉 伸幸; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.482 - 511, 2002/09
被引用回数:6 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)JT-60Uの計測診断システムは、約50の計測装置から構成されている。近年、プラズマパラメータの半径方向の分布計測が精度よく行なわれるようになった結果、プラズマの内部構造が明らかになった。また、ミリ波反射計/電子サイクロトロン放射計測により、電子密度/電子温度揺動の測定が行なわれ、プラズマ閉じ込めに関する理解が進展した。さらに、電子温度,中性子発生率,放射パワー,電子温度勾配等の実時間制御実験が、関係する計測装置のデータを利用して行なわれた。これらの計測,及び実時間制御を駆使することにより、高性能プラズマを実現することができた。次期核融合実験炉用計測装置としては、炭酸ガスレーザ干渉計/偏光計,及び協同トムソン散乱計測装置を開発している。
狐崎 晶雄; 清水 正亜; 二宮 博正; 栗山 正明; JT-60チーム
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.179 - 184, 2002/09
被引用回数:7 パーセンタイル:43.36(Nuclear Science & Technology)1985年以来16年間以上実験・運転してきたJT-60は世界のトカマク研究に貢献する多くの成果を上げてきた。JT-60特集の最初の論文として、JT-60の共通事項と経緯、研究目標、JT-60装置について記すとともに成果をまとめる。
中村 幸治; 芳野 隆治; Granetz, R. S.*; Pautasso, G.*; Gruber, O.*; Jardin, S. C.*
プラズマ・核融合学会誌, 78(4), p.347 - 355, 2002/04
トカマク・ディスラプションの際発生する垂直移動現象(VDE)を回避するうえで有利な「中立平衡点」を、国際共同研究によって、JT-60U,Alcator C-Mod及びASDEX-Upgrade トカマクで調べた。米国のAlcator C-Modトカマクでは、キラー粒子を入射することで強制的にディスラプションを発生させ、VDEの様子を調べた。その結果、計算機シミュレーションの結果通り、赤道面から数cm上に「中立平衡点」が存在することを確認した。一方、ドイツASDEX-Upgradeトカマクのディスラプション・データベースを解析し、トカマク装置によってVDEに個性があり明確な「中立平衡点」が存在しないことがわかった。その原因を計算機シミュレーションで調べた結果、ディスラプションの最中生じているプラズマ電流分布の変化が垂直移動現象に強く影響していることを明らかにした。
Bak, P. E.; 朝倉 伸幸; 三浦 幸俊; 仲野 友英; 芳野 隆治
Physics of Plasmas, 8(4), p.1248 - 1252, 2001/04
被引用回数:1 パーセンタイル:3.34(Physics, Fluids & Plasmas)ELMy Hモードでは、間欠的に熱とエネルギーがプラズマ境界から吐き出され、改善閉じ込めプラズマを定常化することが可能である。ここでは、JT-60Uのプラズマで観測されるELMの解析を行い、ELMのフラクタル性を示すとともに、相転移で起こっている可能性等が解ってきた。また、この解析から、ELMモの物理モデルの正当性を弁別できる可能性がある。
熊谷 晃*; 久保 博孝; 竹永 秀信; 鈴木 慎悟; 清水 勝宏; 朝倉 伸幸; 嶋田 道也
Plasma Physics and Controlled Fusion, 42(5), p.529 - 543, 2000/05
被引用回数:13 パーセンタイル:39.03(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uのダイバータ領域から放射されるD線のスペクトラルプロファイルの空間的変化を高分解能可視分光器を用いて測定し、中性粒子輸送コードを用いて解析した。その結果、D
線の放射は、ダイバータ板付近ではおもに重水素分子及び分子イオンが解離励起することに起因し、一方ダイバータの上流では解離によって生成された重水素原子の電子衝突励起に起因することを明らかにした。また、上流ではダイバータ板での反射及び荷電交換によって生成された重水素原子の電子衝突励起に起因する放射成分も増加し、そのためにD
線のスペクトラルプロファイルが広くなることがわかった。さらに、プラズマ条件(ELMyHモード、比接触ダイバータ、MARFE)によるD
線のスペクトラルプロファイルの変化を初めて系統的に調べた。
久保 博孝; 東島 智; 竹永 秀信; 熊谷 晃*; 清水 勝宏; 杉江 達夫; 鈴木 慎悟; 逆井 章; 朝倉 伸幸
NIFS-PROC-44, p.65 - 68, 2000/01
トカマク型核融合炉の定常化のためには、ダイバータを用いた粒子制御が必要である。高い粒子制御性能を有するダイバータを設計するには、ダイバータにおける粒子挙動の理解が不可欠である。ここでは、JT-60Uのダイバータプラズマにおける重水素粒子、ヘリウム原子、炭素不純物の挙動に関する分光学的研究について発表する。D線のドップラー拡がりを解析することにより、重水素粒子のリサイクリング過程及びD
線の放射過程に対する重水素分子の役割などを明らかにした。また、HeIのスペクトル線のドップラー拡がりを解析することにより、水素イオンによる弾性散乱によってヘリウム原子の移動度が上がることを明らかにした。炭素不純物については、CDバンドの放射強度の空間分布測定から、ダイバータのドームによって炭化水素不純物のX点付近への輸送が抑制されることを明らかにした。