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論文

C12137-01型CsI(Tl)検出器を搭載したKURAMA-IIによるバックグラウンド測定のための評価式の決定

安藤 真樹; 松田 規宏; 斎藤 公明

日本原子力学会和文論文誌, 20(1), p.34 - 39, 2021/03

福島第一原子力発電所事故由来の放射性物質の影響のない11地点において、高感度型CsI(Tl)検出器であるC12137-01型を搭載したKURAMA-IIによるバックグラウンド評価式を求めた。高感度型KURAMA-IIでは計数率はC12137型CsI(Tl)検出器を搭載した標準型KURAMA-IIを用いた場合の10倍以上となり、標準型KURAMA-IIより測定時間が短くとも精度よいバックグラウンド評価が可能であることが示された。1400-2000keVの計数率と空間線量率のフィッティング式を補正して得られたバックグラウンド評価式は、y($$mu$$Sv/h)=0.062x(cps)であった。走行サーベイ測定データを用い、71区市町の平均値としてバックグラウンド空間線量率を示すとともに、これまでの標準型KURAMA-IIでの測定結果と比較した。高感度型と標準型のKURAMA-IIによるバックグラウンドはほぼ一致しており、高感度型KURAMA-IIでのバックグラウンド測定に適用可能なバックグラウンド評価式を求めることができた。

論文

Decreasing trend of ambient dose equivalent rates over a wide area in eastern Japan until 2016 evaluated by car-borne surveys using KURAMA systems

安藤 真樹; 三上 智; 津田 修一; 吉田 忠義; 松田 規宏; 斎藤 公明

Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.385 - 398, 2018/12

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.95(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所周辺の空間線量率分布調査の一環として、KURAMAシステムを用いた走行サーベイが2011年から東日本広域において実施されてきた。2016年までに蓄積された大量の測定データ(2012年までについては既報)を解析し、福島第一原子力発電所から80km圏内の空間線量率の避難指示区域内外、土地利用状況、当初線量率及び県単位について減少傾向を評価した。福島第一原子力発電所から80km圏内の平均線量率は、放射性セシウムの物理減衰に比べ顕著に減少し、環境半減期の速い成分と遅い成分はそれぞれ0.4年及び5年と求められた。土地利用状況では、森林での線量率減少が他より遅く、建物用地において最も速い傾向にあった。福島県に比べて宮城県や栃木県では事故後早い時期において線量率の減少が早いことが分かった。走行サーベイにより測定された線量率の経時変化は、攪乱のない平坦地上においてNaI(Tl)サーベイメータを用いた測定結果より事故後1.5年後まで減少が早く、その後は同じ減少速度であることが分かった。

論文

Review of the performance of a car-borne survey system, KURAMA-II, used to measure the dose rate after the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident

津田 修一; 谷垣 実*; 吉田 忠義; 斎藤 公明

放射線, 44(3), p.109 - 118, 2018/11

東京電力福島第一原子力発電所事故後、環境中に拡散した放射性同位元素による線量率マッピングを迅速に作成するため、原子力機構は走行サーベイシステムKURAMAを用いた線量率測定を開始した。KURAMAは一般乗用車に多数搭載して、広範囲の空間線量率を詳細かつ短期間に把握することを目的として、京都大学原子炉実験所で開発されたシステムである。継続的な測定データの取得と並行して実施された改良によって、第2世代のKURAMA-IIでは更なる小型化、堅牢性の向上、データ送信の完全自動化等の機能が強化され、広域の詳細な線量率マッピングをより短期間で実施することが可能になった。本報告は、応用物理学会・分科会誌「放射線」の「アンフォールディングとG(E)関数」をテーマとした特集記事として、これまでに実施したKURAMA-IIの放射線特性に関する評価およびシミュレーション解析を総括して報告するものである。

論文

Measurement of ambient dose equivalent rates by walk survey around Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant using KURAMA-II until 2016

安藤 真樹; 山本 英明*; 菅野 隆*; 斎藤 公明

Journal of Environmental Radioactivity, 190-191, p.111 - 121, 2018/10

 被引用回数:11 パーセンタイル:60.56(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所から80km圏内での2013年から2016年までのKURAMA-IIを用いた歩行サーベイにより、生活環境での空間線量率が測定された。歩行サーベイ測定地点では42ヶ月間に38%にまで線量率が低下した。放射性セシウムの物理半減期による線量率の減少は55%に比べて明らかに早い減少となった。避難指示区域の区分ごとに空間線量率減少を調べた結果、人間生活の活発な地域において減少速度がより早いことが分かった。歩行サーベイにより測定した空間線量率は走行サーベイによる測定結果とよい相関を示しており、道路上の走行サーベイ結果は歩行サーベイによる道路周辺での空間線量率を反映したものとなっている。また、走行サーベイでの100m四方において、歩行サーベイによる空間線量率は大きく変化していることが分かった。歩行サーベイによる測定結果は、走行サーベイと攪乱のない平坦地上での測定結果の中間に位置した。歩行サーベイによる空間線量率は平坦地上での測定結果に比べて減少が早いことが分かった。

論文

KURAMA-IIを用いた走行サーベイ測定による東日本での天然放射性核種の空間線量率評価

安藤 真樹; 松田 規宏; 斎藤 公明

日本原子力学会和文論文誌, 16(2), p.63 - 80, 2017/05

走行サーベイ測定における福島第一原子力発電所事故による放射性セシウムの空間線量率への寄与を弁別するため、東日本地域において市町村平均値として天然放射線によるバックグラウンドを評価した。特定のエネルギーウインドウの計数率からバックグラウンドを求める簡易的手法をKURAMA-IIを用いた走行サーベイ測定に適用した。本研究で評価したバックグラウンドの分布傾向は、東日本地域での地質学的特徴を表しており、過去の空間線量率測定結果とも符合するものであった。また、舗装道路上においても地殻$$gamma$$線による空間線量率の特徴を反映した分布となることが分かった。汚染状況重点調査地域の指定を受けているような地域では、2014年時点の放射性セシウムの空間線量率への影響は測定不確かさを超える有意なものであった。その他の区市町村ではほとんど無視しうる程度であった。

報告書

福島県及び隣接県における空間線量率の経時変化に関する考察

安藤 真樹; 菅野 隆; 斎藤 公明

JAEA-Technology 2015-060, 40 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2015-060.pdf:50.1MB

測定地域(土地利用状況の違いや当初空間線量率の高低)による空間線量率の経時変化の違いを調べるため、第1次走行サーベイ(実施時期: 平成23年6月)から第4次走行サーベイ(同: 平成24年9月)及び第7次走行サーベイ(同: 平成25年11月)までの空間線量率の変化を福島県, 栃木県及び宮城県について調べた結果、福島県と栃木県の空間線量率(各県平均)変化率は類似しているが、空間線量率0.5$$mu$$Sv/h未満の比較的低い範囲では、宮城県の空間線量率の減衰が福島県や栃木県より早い特徴が見られた。3県内での100mメッシュごとの空間線量率の比(第1次走行サーベイに対する第7次走行サーベイの比率)をマップ化して調べた結果、地域により、また道路によっても空間線量率の減少傾向が異なることが分かった。特に人口の大きな市街地では、人口密度が高く自動車の走行量が多い中心部ほど空間線量率の減少が物理減衰に比べて早いことが分かった。他方、第1次走行サーベイ時点の空間線量率が低い地域の道路では空間線量率の減少率は小さいことが分かった。

口頭

福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立,8; 居住環境における空間線量率測定

松田 規宏; 三上 智; 中野 雅和; 宇野 騎一郎; 萩原 成朝; 山本 英明; 斎藤 公明

no journal, , 

原子力規制庁の委託事業「平成25年度東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立」において、福島県内の家屋に積算線量計を1か月程度設置し、家屋内の空間線量率測定を実施するとともに、設置期間中に、KURAMA-IIを用いた歩行サーベイを実施し、家屋周辺の空間線量率を測定した。本件では、家屋内及び家屋周辺の空間線量率測定を通じて明らかとなった居住環境における空間線量率の特徴を報告する。

口頭

福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立,4; 走行サーベイによる空間線量率分布測定

安藤 真樹; 松田 規宏; 佐藤 哲朗*; 斎藤 公明

no journal, , 

現状の空間線量率の分布状況及び変化傾向を把握するデータを取得することを目的として平成23年度から平成25年度にかけて東日本の広い範囲でKURAMA-IIシステムを用いた走行サーベイ測定を実施し道路上1mの空間線量率マップを作成した。これまでの合計7回の走行サーベイの結果から走行サーベイの減少傾向は、放射性セシウムの物理減衰やサーベイメータによる地上測定に比べて減衰が早いことが観測されている。また、平成25年度の測定では、道路上の空間線量率減少が減速しつつあることを示すデータが得られた。

口頭

福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立,7; 散乱$$gamma$$線場におけるKURAMA-IIの線量率直線性向上の検討

吉田 忠義; 津田 修一; 斎藤 公明; 谷垣 実*

no journal, , 

日本原子力研究開発機構では、原子力規制庁の委託を受けて、京都大学原子炉実験所が開発した走行サーベイシステムKURAMA-IIを用いた線量マッピング事業を実施している。本システムの検出器はCsI(Tl)シンチレータであり、G(E)関数法によるエネルギー補償を行って線量率を導出する。また、不感時間補正を行うことで、$$^{137}$$Cs $$gamma$$線に対して120$$mu$$Sv/h程度(高感度形は12$$mu$$Sv/h程度)まで測定することができる。しかし、本検出器は、主たる測定対象である$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs $$gamma$$線(600$$sim$$800keV程度)よりも低エネルギーの光子に対する計数感度が高く、そのため除染済みの地域など散乱$$gamma$$線が多く混在する場においては、より低い線量率で数え落としする可能性がある。そこで、その特性を把握すると共に線量率直線性を向上するための対策を検討した。

口頭

福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立,5; 歩行サーベイによる空間線量率の測定

佐藤 哲朗*; 安藤 真樹; 宇野 騎一郎; 中野 雅和; 菅野 隆; 山本 英明; 松元 愼一郎; 斎藤 公明

no journal, , 

放射性セシウムの分布状況を詳細に調査するため、KURAMA-IIモニタリングシステムを背負って歩行しながら空間線量率を測定する歩行サーベイを実施した。走行サーベイによる道路上の空間線量率及び平坦地上1m高さの定点測定による空間線量率との関係を調べた。

口頭

福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質の長期的影響把握手法の確立,3; KURAMA-II測定における天然及び人工放射性核種の弁別

安藤 真樹; 斎藤 公明; 松田 規宏

no journal, , 

比較的低い空間線量率領域での走行サーベイ測定結果における自然放射能からの線量率寄与を評価することを目的として、自然放射能由来の空間線量率を迅速に弁別する方法を走行サーベイシステムKURAMA-IIを用いた測定に適用しその有用性を評価した。

口頭

福島における放射性物質の分布状況調査と関連研究,9; 生活行動経路に沿った空間線量率に基づく被ばく評価

佐藤 哲朗*; 安藤 真樹; 斎藤 公明

no journal, , 

避難指示解除準備区域に住民が帰還した際に予想される生活行動パターンと経路を詳細に聞き取り調査し、その行動経路全体をカバーする空間線量率の測定を、KURAMA-IIを使用して実施した。住民が帰還した際に普段の生活で受ける被ばく線量を推定した結果、年間の追加被ばく線量の最小値が0.31[mSv]、最大値が2.62[mSv]となった。また、対象者65名のうちの72%にあたる47名の年間の追加被ばく線量は1.0[mSv]以下であった。

口頭

福島における放射性物質の分布状況調査,7; 生活行動経路に沿った空間線量率測定に基づく被ばく評価

佐藤 哲朗*; 安藤 真樹; 斎藤 公明

no journal, , 

避難指示が解除された地域等への住民帰還時の被ばく線量を推定するため、帰還した際に想定される生活行動経路を聞き取り調査するとともに、その行動経路全体をカバーする空間線量率を測定した。2014年度から2016年度までの3年間の調査の結果から福島第一原子力発電所(1F)事故による追加被ばく線量を推定した。

口頭

福島における放射性物質分布調査,7; 生活経路に沿った空間線量率測定に基づく被ばく評価

佐藤 哲朗*; 安藤 真樹; 斎藤 公明

no journal, , 

生活行動経路の聞き取り調査とその行動経路全体をカバーする空間線量率の測定により、避難指示が解除された地域等に住民が帰還した際の被ばく線量を精度よく推定する試みについて継続的に実施してきた。これまでの調査結果に加えて、2017年度及び2018年度の調査結果とその考察を加えて報告するものである。本研究から、調査対象者の約85%は年間の追加被ばく線量の推定値が1.0mSv以下であり、約90%については同推定値が2.0mSv以下であることが分かった。

口頭

福島における放射性物質分布調査,8; 生活経路に沿った空間線量率測定に基づく被ばく評価

佐藤 哲朗*; 吉村 和也; 佐藤 里奈; 金井塚 清一*; 眞田 幸尚; 安藤 真樹; 斎藤 公明

no journal, , 

生活行動経路の聞き取り調査とその行動経路全体をカバーする空間線量率の測定により避難指示が解除された地域等に住民が帰還した際の被ばく線量を推定する研究を2014年度から継続的に実施している。本研究において開発した被ばく線量シミュレータについて、その仕様および精度評価の結果について報告する。

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