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福島マップ事業対応部門横断グループ
JAEA-Technology 2023-024, 176 Pages, 2024/03
東京電力(株)福島第一原子力発電所(福島第一原発)事故による放射性物質の分布状況を平成23年6月より調査してきた。本報告書は、令和4年度の調査において得られた結果をまとめたものである。空間線量率については、走行サーベイ、平坦地上でのサーベイメータによる定点サーベイ、歩行サーベイ及び無人ヘリコプターサーベイを実施し、測定結果から空間線量率分布マップを作成するとともにその経時変化を分析した。放射性セシウムの土壌沈着量に関しては、in-situ測定及び土壌中深度分布調査をそれぞれ実施した。さらに、これまで蓄積した測定結果を基に空間線量率及び沈着量の実効半減期を評価した。モニタリングの重要度を相対的に評価するスコアマップを福島県及び福島第一原発から80km圏内について作成するとともに、多年度のモニタリングデータを使用した場合のスコアの変化要因について考察した。過去の海水中トリチウムの濃度データの変動幅を把握しその要因について考察した。総合モニタリング計画に基づき実施された海域モニタリングについて令和4年度の測定結果を集約するとともに、過去からの変動などに関して解析評価を行った。階層ベイズ統計手法を用いて、走行サーベイや歩行サーベイ等の調査により取得した空間線量率分布データを統合し、80km圏内を対象とした統合マップ及び解析対象を福島県全域に広げた統合マップを作成した。これらの他、「放射性物質モニタリングデータの情報公開サイト」への令和4年度の測定結果の公開、総合モニタリング計画に基づく放射線モニタリング及び環境試料分析測定データのCSV化を実施した。
福島マップ事業対応部門横断グループ
JAEA-Technology 2022-026, 152 Pages, 2023/01
東京電力(株)福島第一原子力発電所(福島第一原発)事故による放射性物質の分布状況を平成23年6月より調査してきた。本報告書は、令和3年度の調査において得られた結果をまとめたものである。空間線量率については、KURAMA-IIを用いた走行及び歩行サーベイ、平坦地上でのサーベイメータによる定点測定及び無人ヘリサーベイを実施し、空間線量率分布マップを作成するとともにその経時変化を分析した。放射性セシウムの土壌中深度分布調査及び土壌沈着量in-situ測定をそれぞれ実施した。これまで蓄積した測定結果を基に空間線量率及び沈着量の実効半減期を評価した。福島県及び福島第一原発から80km圏内でのスコアマップを作成し、多年度のモニタリングデータを使用した場合のスコアの変化要因について考察した。総合モニタリング計画で実施された海域モニタリング結果を集約し、セシウム137について過去からの変動や濃度などの詳細な解析評価を行なった。階層ベイズ統計手法を用いて、走行サーベイや歩行サーベイ等により取得した空間線量率分布データを統合し、同80km圏内及び福島県全域の統合マップを作成した。「放射線量等分布マップ拡大サイト」への測定結果の追加、総合モニタリング計画に基づく放射線モニタリング及び環境試料分析測定データのCSV化を実施した。
福島マップ事業対応部門横断グループ
JAEA-Technology 2021-025, 159 Pages, 2022/01
東京電力(株)福島第一原子力発電所(福島第一原発)事故による放射性物質の分布状況を平成23年6月より調査してきた。本報告書は、令和2年度の調査において得られた結果をまとめたものである。空間線量率については、走行サーベイ、平坦地上でのサーベイメータによる定点測定、歩行サーベイ及び無人ヘリコプターサーベイを実施し、測定結果から空間線量率分布マップを作成するとともにその経時変化を分析した。放射性セシウムの土壌沈着量に関しては、in-situ測定及び土壌中深度分布調査をそれぞれ実施した。さらに、これまで蓄積した測定結果を基に空間線量率及び沈着量の実効半減期を評価した。測定箇所の重要度分類のためのスコア化の検討では、福島県及び福島第一原発から80km圏内でのスコアマップを作成するとともに、多年度のモニタリングデータを使用した場合のスコアの変化要因について考察した。実測データの統合的解析では、階層ベイズ統計手法を用いて、航空機サーベイ、走行サーベイ、歩行サーベイにより取得した空間線量率分布データを統合し、福島第一原発から80km圏内を対象とした統合マップ及び解析対象を福島県全域に広げた統合マップを作成した。これらの他、「放射線量等分布マップ拡大サイト」への令和2年度の測定結果の公開、総合モニタリング計画に基づく放射線モニタリング及び環境試料分析測定データのCSV化を実施した。
福島マップ事業対応部門横断グループ
JAEA-Technology 2020-014, 158 Pages, 2020/12
東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)事故による放射性物質の分布状況調査を実施してきた。本報告書は、平成31年度(令和元年度)に得られた結果をまとめたものである。空間線量率については、走行サーベイ,平坦地上でのサーベイメータによる定点測定、歩行サーベイ及び無人ヘリコプターサーベイを実施し、測定結果から空間線量率分布マップを作成するとともにその経時変化を分析した。放射性セシウムの土壌沈着量に関しては、in-situ測定及び土壌中深度分布調査をそれぞれ実施した。これら測定結果を基に空間線量率及び沈着量の実効半減期を評価した。測定箇所の重要度分類のためのスコア化の検討では、平成30年度に開発した「スコア」化手法を基に福島県及び80km 圏内でのスコアマップの作成を試みた。また、陸域における放射性物質モニタリングの在り方について検討し、モニタリング地点の代表性について提言した。実測データの統合的解析では、階層ベイズモデルを用いて、航空機サーベイ,走行サーベイ,歩行サーベイにより取得した空間線量率分布データを統合し、福島第一原発から80km 圏内及び福島県全域について統合マップを作成した。これらの他、「放射線量等分布マップ拡大サイト」への令和元年度の測定結果の公開、総合モニタリング計画に基づく放射線モニタリング及び環境試料分析測定データのCSV化を実施した。
福島マップ事業対応部門横断グループ
JAEA-Technology 2019-019, 135 Pages, 2020/03
東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)事故発生後、文部科学省(後に原子力規制庁)からの委託を受け、平成23年6月から平成30年度まで放射性物質の分布状況調査等を実施してきた。本報告書は、平成30年度に実施した調査により得られた結果をまとめたものである。走行サーベイ、サーベイメータによる平坦地上の測定、歩行サーベイ及び無人ヘリコプターサーベイを実施し、測定結果から空間線量率分布マップを作成するとともに空間線量率の経時変化を分析した。放射性セシウムの土壌沈着量に関しては、in-situ測定及び土壌中深度分布調査をそれぞれ実施した。これら測定結果を基に空間線量率及び沈着量の実効半減期を評価した。これまでの分布状況調査で得られた放射線モニタリングデータや既存のモニタリングポストの設置位置などを考慮して測定箇所の重要度の「スコア」化を試みた。階層ベイズモデルを用いて、福島第一原発から80km圏内全域を対象として、航空機モニタリング、走行サーベイ、歩行サーベイにより取得した空間線量率分布データを統合した統合マップを作成した。平成30年度の測定結果を「放射線量等分布マップ拡大サイト」に公開するとともに、測定データをCSV化しデータベースとして保存した。国の総合モニタリング計画に基づく放射線モニタリング及び環境試料分析を実施した。
星 勝也; 辻村 憲雄; 吉田 忠義; 栗原 治*; Kim, E.*; 矢島 千秋*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.152 - 155, 2019/01
When a criticality accident occurs, a screening survey to triage high-dose radiation exposed persons is performed. We have established a rapid method for the screening survey by measuring the dose rate mainly from Na on the victims' body surface with a conventional NaI(Tl) scintillation survey meter. In this study, a water-filled slab phantom containing NaCl was irradiated with neutrons from a Cf neutron source. The radioactivity concentration of Na produced in the phantom was determined by means of both -ray spectrometry and simulations using the Monte Carlo N-Particle Transport Code. The ambient dose equivalent rates at the phantom's outer surface were simulated by the MCNP, and also were directly measured with a NaI(Tl) scintillation survey meter. From the experiments and calculations, we obtained the results that 1 Gy (neutron absorbed dose) corresponded to 18-76 Sv h (ambient dose equivalent rate) at the surface of the victim's body, which can be easily distinguished from normal background levels. Therefore, this method allows us to rapidly screen high-dose radiation exposed victims.
安藤 真樹; 山本 英明*; 菅野 隆*; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 190-191, p.111 - 121, 2018/10
被引用回数:18 パーセンタイル:54.06(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所から80km圏内での2013年から2016年までのKURAMA-IIを用いた歩行サーベイにより、生活環境での空間線量率が測定された。歩行サーベイ測定地点では42ヶ月間に38%にまで線量率が低下した。放射性セシウムの物理半減期による線量率の減少は55%に比べて明らかに早い減少となった。避難指示区域の区分ごとに空間線量率減少を調べた結果、人間生活の活発な地域において減少速度がより早いことが分かった。歩行サーベイにより測定した空間線量率は走行サーベイによる測定結果とよい相関を示しており、道路上の走行サーベイ結果は歩行サーベイによる道路周辺での空間線量率を反映したものとなっている。また、走行サーベイでの100m四方において、歩行サーベイによる空間線量率は大きく変化していることが分かった。歩行サーベイによる測定結果は、走行サーベイと攪乱のない平坦地上での測定結果の中間に位置した。歩行サーベイによる空間線量率は平坦地上での測定結果に比べて減少が早いことが分かった。
山田 純也; 橋本 周; 瀬谷 夏美; 羽場 梨沙; 武藤 保信; 清水 武彦; 高崎 浩司; 横山 須美*; 下 道國*
保健物理, 52(1), p.5 - 12, 2017/03
本研究では、現在開発が進められているモニタリングポスト測定値を用いた迅速性のある空気中I濃度推定手法を改良することを目的としている。本推定手法はモニタリングポストのNaI(Tl)検出器で測定した空気由来のI計数率に、濃度換算係数を乗ずることで空気中I濃度を推定するものである。先行研究では、空気由来のI計数率を弁別するために必要となるプルーム通過時間帯の決定方法の不確定性により、推定精度が低下することが指摘されていた。本研究では、沈着のないXe計数率の時間変化からプルーム通過時間帯を決定する方法を考案し、開発中の空気中I濃度推定手法に適用した。その結果、空気中I濃度の推定値は実測値に対しファクタ3以内になることを示した。
堤 正博; 谷村 嘉彦
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 557(2), p.554 - 560, 2006/02
被引用回数:14 パーセンタイル:67.99(Instruments & Instrumentation)環境線の線量率測定及びスペクトル測定への新しいLaCl(Ce)シンチレータの適用性について評価した。このシンチレータは、良好なエネルギー分解能及び速い減衰時間を持つため、特に高計数率場の線スペクトル測定に適している。本報告では、25.4mm25.4mmのLaCl(Ce)シンチレータの特性試験を行い、同サイズのNaI(Tl)シンチレータと比較した。得られたパルス波高スペクトルはG(E)関数により線量換算した。LaCl(Ce)は、結晶自身にある程度のバックグラウンド放射能を有するものの、そのバックグラウンドの寄与を差し引くことで低レベルから数mGy/hの高線量率に渡る線のスペクトル測定及び線量率測定が可能であることがわかった。平常時はもとより緊急時のモニタリングにとって有望なシンチレータである。
堤 正博; 大石 哲也*; 山外 功太郎; 吉田 真
JAERI-Research 2004-021, 43 Pages, 2004/12
微弱放射線モニタリング技術の開発の一環として、RI・研究所等廃棄物に対するクリアランス確認測定システムの設計及び開発を行った。本研究では、非破壊線測定技術を高度化することにより、200リットルドラム缶やコンテナ中に含まれる放射性核種を定量することをねらった。しかしながら、RI使用施設や研究所から発生する廃棄物では、原子炉施設からの廃棄物とは異なり、多種多様な核種が対象となる,また核種の存在比も一定ではない,偏在した放射能分布を想定しなければならないなど、解決すべき課題が多い。これらに対処するために、それぞれの課題ごとに機能向上を図った、3つの線測定装置(ユニット)を開発した。開発した測定ユニットは、(1)核種同定型検出ユニット,(2)位置情報型検出ユニット,(3)高効率型検出ユニットである。本報告書では、クリアランスレベル確認測定に向けた全体の設計方針及び開発した個々の線測定ユニットの設計とその性能について考察する。
堤 正博; 大石 哲也; 木内 伸幸; 坂本 隆一; 吉田 真
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(9), p.957 - 963, 2002/09
被引用回数:4 パーセンタイル:29.00(Nuclear Science & Technology)低レベルのRI・研究所廃棄物からの微弱な線を計測するために、2ジオメトリーにコンプトン抑制を配したアンチコンプトンスペクトロメーターを設計した。対象とする試料は重くて大きいために、計測システムは試料側に対して前面開放型となる。本報告では、コンプトン抑制及び自然放射性核種に起源するバックグラウンド成分の低減に関する本システムの特性や特徴について、モンテカルロシミュレーションにより評価した。その結果、アンチコンプトン手法は高エネルギー線によるバックグラウンドの抑制だけでなく、周囲のバックグラウンド自然放射線の低減に極めて有効な手段であることがわかった。
服部 陸男*; 岡野 真治*; 外川 織彦
Proceedings of 2000 International Symposium on Underwater Technology, p.212 - 217, 2000/05
日本海洋科学技術センター(JAMSTEC)では、NaI(Tl)シンチレーション検出器を有人潜水船及び無人潜水機に搭載し、海底における線の原位置測定を実施するシステムを4機開発した。このうち、無人潜水機「ドルフィン-3K」に搭載する測定システムは、原研からJAMSTECへの委託研究の一環として開発されたものである。本論文では、4機の測定システムに関して、線測定の目的とシステムの仕様を説明し、海底における線測定結果の概要を報告する。
堤 正博; 斎藤 公明; 森内 茂*
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(3), p.300 - 306, 2000/03
環境中における外部被ばくに対する実効線量当量(H)や実効線量(E)を測定するために、新しい形状のNaI(Tl)検出器を開発した。これらの線量は人体のリスクに関係した量で、一般には直接測定するのは難しいとされてきた。放射線場のエネルギー分布のみならず、入射角度分布に依存するためである。われわれは、検出器の形状を工夫し、人体と同じ角度依存性をもたせることにより、この問題を解決した。検出器の最適形状は、モンテカルロ法を用いた計算により決定した。開発した検出器は、角度依存性に関して、人体の実効線量(当量)とよく一致した。また、放射線場のエネルギー分布に関しては、この検出器用のG(E)関数を作成した。開発した検出器とG(E)関数の組み合わせにより、環境中における実効線量(当量)の直接測定を可能とした。
長岡 鋭
JCAC, (32), p.28 - 34, 1998/00
環境線線量率測定法として広く用いられているG(E)関数法について紹介した。G(E)法は原研で開発され、これを適用したDBMモニタは、日本全国の原子力施設周辺環境モニタリングに用いられている。G(E)法の原理特徴、注意点等について解説した。
高橋 史明; 清水 滋; 山口 恭弘
JAERI-Tech 97-006, 36 Pages, 1997/03
放射線管理に用いられる線測定器は、照射線量値に関して国家標準とトレーサビリティーが確保されている線場において指示校正が実施される。校正場中には、一次線と散乱線が混在するが、通常の作業において散乱線の影響は考慮されない。散乱線は、校正場中のエネルギー分布に影響を与え、これによりエネルギー依存性のある測定器の指示精度が悪くなる可能性がある。このため、より高精度な校正結果を保証するにあたり、線場のエネルギー分布及び校正結果に与える影響を評価しておくことが不可欠となる。そこで、日本原子力研究所放射線標準施設棟内のいくつかの線校正場のエネルギー分布を、実測及びモンテカルロ計算により評価した。結果は、当該校正場において実施される校正の品質を保証するものである。
柳瀬 信之; 関根 敬一
日本原子力学会誌, 37(8), p.704 - 709, 1995/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)水中の線放出核種を現場で直接測定する検出器としてGe検出器の適用を検討した。大型水槽にGe検出器あるいはNaI(Tl)検出器を吊り下げ、空気、水道水、海水並びにCs及びCoを含んだ海水をそれぞれ満たしたときの線スペクトルを測定した。その結果、NaI(Tl)検出器では検出できなかった濃度のCs及びCoが、Ge検出器では検出できた。Ge検出器の海水中でのピーク検出効率は、662keV(Cs)、1332keV(Co)及び1462keV(K)線について、それぞれ29、22及び19cps/(photon/s・ml)であり、検出限界濃度は、0.29、0.24及び1.6mBq/mlであった。これらの値が放射性廃液の排水濃度限度以下であることから、Ge検出器が平常時の野外での水中放射能のモニタリングに、また、チェルノブイル原発事故のような場合にも十分使用可能であることが分かった。
長岡 鋭; 森内 茂
保健物理, 29, p.315 - 320, 1994/00
近年、低レベルの環境線線量率を簡便にかつ特別な技術がなくても測定できるような測定器が市販されるようになってきた。とはいえ、環境線線量率を精度よく測定・評価する場合には、測定した物理量の意味を十分認識した上で、不必要な成分の分離や適切な補正を施さねばならないという状況に変りはない。本報告では、原研が開発し、使用経験を蓄積してきた測定手法を基本として、NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いたスペクトロメトリー技術による環境線線量率の高精度測定のためのデータ処理手順について,・波高分布に含まれる成分の分離評価,・方向特性の補正,・波高-エネルギー校正,・環境線線量率の測定評価手順、等について述べた。
臼田 重和; 阿部 仁; 三原 明
Journal of Alloys and Compounds, 213-214, p.437 - 439, 1994/00
被引用回数:13 パーセンタイル:68.87(Chemistry, Physical)薄膜のZnS(Ag)シンチレータは減衰時間が遅く、線のみに感度を持つ。NE102Aやスチルベンのような有機シンチレータの減衰時間は速く、又無機シンチレータNaI(Tl)、BGOのそれは両者の中間であり、それぞれ及び線の感度が高い。これらのシンチレータを組合せて、、及び線の同時計測のためのホスウィッチ検出器を開発した。必要に応じ、シンチレータの間にNDフィルターを挿入し、それぞれの波高がダイナミックレンジ内に納まるように調整した。開発されたホスウィッチは、いずれも優れた波形弁別特性を示し、立上り時間スペクトルのピークのテイリングも少なかった。本検出器は放射体を含む放射線モニター用として有用であろう。
臼田 重和; 阿部 仁; 三原 明
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 340, p.540 - 545, 1994/00
被引用回数:26 パーセンタイル:87.84(Instruments & Instrumentation)、及び線を同時に計測するためのホスウィッチ検出器を開発した。即ち、及び()線計測用ZnS(Ag)/Au Mylar/NE102A、ZnS(Ag)/Au Mylar/BGO及びZnS(Ag)/NaI(Tl)並びに、及び線計測用ZnS(Ag)/Au Mylar/NE102A/BGO及びZnS(Ag)/NE102A/NaI(Tl)ホスウィッチである。これらは線計測用のZnS(Ag)薄膜、ZnS(Ag)と立上り時間が異なる及び線計測用シンチレータを2重または3重に組合せたものである。Au Mylar(金マイラー蒸着膜)は、必要に応じ、光学的NDフィルターとしてZnS(Ag)からの蛍光透過度を低下させるため使用し、それぞれのシンチレータの波高がダイナミックレンジ内に納るように調整した。開発されたホスウィッチの特性を波形弁別法で調べたところ、各放射線について優れた分解能を示すとともに、テイリングも少なかった。
J-S.Jun*; 長岡 鋭; 森内 茂
JAERI-M 92-101, 25 Pages, 1992/07
純Ge検出器及びNaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて、地上レベルの宇宙線電離成分を評価した。実験では、14l球形電離箱、3NaI(Tl)検出器、純Ge検出器の同時測定を行い、線線量率と宇宙線線量率とを分離して評価した。測定は宇宙線レベルを変えるため屋外、山頂、多層構造ビル内で行った。実験結果から、宇宙線線量率とNaI(Tl)検出器及び純Ge検出器の3~100MeV計数率とを結びつける式を求めた。