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保田 浩志*; 麓 弘道*; 齋藤 龍郎
日本原子力学会誌ATOMO, 63(8), p.610 - 614, 2021/08
自然起源の放射性核種であるウラン及びその子孫核種によって汚染されたもの、いわゆる「ウラン廃棄物」の取扱いについては、近年原子力規制委員会等において自然科学や安全工学等の知見に基づき集中的な審議が行われ、令和3(2021)年3月現在、一定の方針が示されている。一方、筆者らは、将来世代に相当の負担をもたらし得るウラン廃棄物の処分にあたっては、これまで行われてきたような理工学的視点の検討だけでなく、人文・社会科学的視点からの考察が必要であると考え、関連する分野の専門家を交えた議論を進めてきた。本報では、そうした考えをもたらした背景や今後予定している議論の方向性等について紹介する。
齋藤 龍郎; 小林 愼一*; 財津 知久*; 下 道國*; 麓 弘道*
保健物理(インターネット), 55(2), p.86 - 91, 2020/06
ウラン廃棄物およびウランを含む鉱さい等廃棄物処分安全の考え方は、まだ完全には確立されていない。その理由は、子孫核種の放射能が蓄積し、数十万年以後に線量のピークが生じるウラン安全性評価の不確実性と、遠い将来発生するラドンによる被ばくである。我々「自然放射性核種を含む廃棄物の放射線防護に関する専門研究会」は、ウラン含有廃棄物と鉱さい等廃棄物に含まれる核種、U-235, U-238とその子孫の処分に関する安全事例を研究し、ICRPやIAEAなどの国際機関の考え方と比較しながら、処分の現状を総括的に議論し、不確実性及びラドン被ばくの取り組むべき重要な問題を提言した。
佐藤 義行; 青野 竜士; 原賀 智子; 石森 健一郎; 亀尾 裕
JAEA-Testing 2019-003, 20 Pages, 2019/12
放射性廃棄物管理技術課では、天然ウランを使用した試験で発生した廃液を許可条件に基づき保管してきた。保管上のリスク低減の観点からは、処理を行い固形化することが望ましいが、これまで安全かつ効率的な試験廃液の処理方法が確立されていなかった。そこで、ウラン吸着剤(タンニックス)を使用した廃液の処理方法を検討した。把握した処理条件に基づき、ウランの吸着処理等を行うとともに、最終的にセメント固化による安定化を行った。本報告では、類似した試験廃液を処理する際の参考となるように、廃液処理における一連の作業に関して得られた知見をまとめた。
島田 太郎; 田窪 一也*; 武田 聖司; 山口 徹治
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.183 - 187, 2018/11
福島第一原子力発電所の燃料デブリを格納容器から回収した後、地層処分相当の処分場に埋設する際に、燃料デブリはウランのインベントリも多く、U濃縮度が2%を超えるため、処分場から溶出したウランが天然バリア内のある地点に集積し、臨界となる可能性が懸念される。本研究では、まずその可能性のある条件を抽出するため、処分場及び天然バリアにおける溶解度、地下水流速などの条件を変化させた1次元核種移行の解析を基に移行経路上のウラン沈殿量を保守的に評価した。その結果、還元性環境が維持される通常の処分環境下では移行経路上で臨界質量を超えるウランが沈殿することはないことが示された。ただし、表層付近の酸化性地下水の流入によって処分場が酸化性に変化する場合では、地質媒体中の酸化から還元に変化するフロントで臨界質量を上回るウランが沈殿する可能性が示唆された。次に、この臨界の可能性が懸念される条件に対し、より現実的に処分場の空間レイアウトを考慮した核種移行解析、臨界評価を行った。その結果、処分場のサイズ条件に基づくウラン集積サイズは臨界となり得る集積サイズよりも広範囲に広がり、天然バリア内において臨界に到する可能性を排除できることが示された。
赤岡 克昭; 大場 正規; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
JAEA-Research 2016-005, 40 Pages, 2016/05
線・中性子線の影響が排除できない低除染マイナーアクチノイド含有混合酸化物燃料、あるいは高い放射線場に存在する東京電力福島第一原子力発電所事故で生成された燃料デブリの分析には、迅速かつ簡便な遠隔分析手法の開発が求められている。非接触で迅速かつ直接に元素分析できるレーザー誘起ブレークダウン発光分光法(LIBS)は、これらの分析に適用可能な方法の一つとして考えられる。LIBSを用いた核燃料物質の組成・不純物分析においては、ウラン(U)やプルトニウム(Pu)等の複雑でスペクトル密度が高い核燃料物質の発光スペクトルと不純物のスペクトルとを明確に区別する必要がある。そのためには、これら核燃料物質のLIBSによる発光スペクトルを明らかにしなければならない。そこで、波長分解能が
/50000の高分解能Echelle型分光器を用いて、470-670nmの波長域の天然ウランの発光スペクトルを測定した。測定スペクトルに対し分光器の感度及び波長の較正を行うことにより、分析に使用可能と思われるスペクトルを同定し、LIBS用データとしてまとめた。また、エネルギー準位、振動子強度を明らかにするとともに、測定したスペクトルの波長及び振動子強度の評価値が公表されている値と矛盾なく一致することを示し、本データの信頼性を確認した。更に、新たなウランのスペクトルの同定を可能とする測定波長と絶対波長の相関及び測定振動子強度と既知の振動子強度の相関を求めた。
赤岡 克昭; 大場 正規; 宮部 昌文; 音部 治幹; 若井田 育夫
JAEA-Research 2015-012, 48 Pages, 2015/10
低除染のマイナーアクチノイド含有混合酸化物燃料や福島第一原子力発電所事故で生成された燃料デブリの分析等では、迅速かつ簡便な遠隔分析手法の開発が不可欠である。レーザー誘起ブレークダウン発光分光法(LIBS)は非接触で直接しかも迅速に分析が可能な方法の一つであり、これらの分析への適用が重要視されている。LIBSを用いた核燃料物質の組成・不純物分析においては、ウランやプルトニウム等の複雑で密度が高い発光スペクトルを明らかにすることにより、不純物のスペクトルと区別することが重要である。そこで、波長分解能が/50000の高分解能Echelle型分光器を用いて、350-470nmの波長域の天然ウランの発光スペクトルを測定し、感度及び波長の較正を行い、分析に使用可能と思われるスペクトルを同定し、LIBS用データとしてまとめた。また、エネルギー準位、振動子強度を明らかにするとともに、測定したスペクトルの波長及び振動子強度等が公表されている値と矛盾なく一致することを示し、本データの信頼性を確認した。更に、新たなウランのスペクトルの同定に必要な測定波長と絶対波長の相関及び振動子強度の測定値と既知の値の相関を求めた。
立松 研二; 佐藤 治
JAERI-Research 2004-024, 35 Pages, 2005/01
低減速軽水炉の利用を含むさまざまな原子力発電と燃料サイクルの将来シナリオを定義し、天然ウラン消費量,使用済み燃料貯蔵量及び再処理設備規模などの核燃料サイクル諸量を定量的に分析した。その結果、以下の所見を得た。低減速軽水炉は正味転換比が1.0を超えれば天然ウランの消費量の際限ない増大に歯止めをかけることが可能である。しかし、FBRに比べて増殖性能が低いため、天然ウランの究極消費量が燃料リサイクルに関する条件により大きく変化する。転換比1.06の低減速軽水炉を用いた分析の結果から判断すると、濃縮ウラン軽水炉を2200年頃までに置換して天然ウラン積算消費量を低めの水準に抑制するためには、核燃料サイクルロスを含めた正味の転換比で1.04以上を実現することが望ましい。このためには、物質ロス率が1.0%及び0.2%の場合でそれぞれ燃料物質の炉外滞在時間を4年及び6年以内にすることが求められる。
永野 哲志; 佐藤 努*; Williams, I. S.*; Zaw, M.*; Payne, T. E.*; Airey, P. L.*; 柳瀬 信之; 磯部 博志*; 大貫 敏彦
Geochemical Journal, 34(5), p.349 - 358, 2000/10
被引用回数:4 パーセンタイル:13.67(Geochemistry & Geophysics)オーストラリア・クンガラウラン鉱床において、ウランは一次鉱床から地下水によって流され風化生成物である鉄鉱物に濃集し二次鉱床を形成している。本報では、二次鉱床中におけるウランの挙動についてのタイムスケールを得ることを目的として行った、高感度・高分解能イオンマイクロプローブ(SHRIMPII)によるウラン系列核種の放射能比測定の結果を報告した。鉄鉱物のうち、非晶質相からは1よりやや大きい値が、また結晶質相からはほぼ1に近い値が得られ、もし鉄鉱物が結晶化の過程で閉じていたとすれば、ウランが保持されてから少なくとも数百万年程度の年月が経過したことになる。一方、ウランに比べて動きにくい鉛の同位体比について分析したところ、二次鉱床内に存在する放射起源鉛には、風化が起こる前に一次鉱床から流れてきたものと、風化とともに流れ始めたが未だ一次鉱床近辺にとどまっているものがあることがわかった。
永野 哲志; 佐藤 努*; 柳瀬 信之; 磯部 博志*; 大貫 敏彦; I.S.Williams*; M.Zaw*; T.E.Payne*; P.L.Airey*
JAERI-Research 99-024, 52 Pages, 1999/03
オーストラリア・クンガラウラン鉱床において、ウランは地下水によって流され、風化生成物である鉄鉱物に濃集し二次鉱床を形成している。本研究では、二次鉱床におけるウランの地球化学的挙動のタイムスケールを調べることを目的とし、風化生成物中におけるウラン系列核種の放射能比を高感度・高分解能イオンマイクロプローブ(SHRIMP)により測定した。その結果、鉄鉱物からは系が放射平衡に達していることを示唆する1に近い値を得た。この値は、もし鉄鉱物が閉じた系であったとすれば、ウランが保持されてから少なくともおよそ百万年程度の年月が経過したことを示すものである。
武谷 清昭
AEC-tr-4464, p.0 - 0, 1961/00
抄録なし