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藤井 大輔; 保坂 淳*; 岩中 章紘*; 酒井 忠勝*; 橘 基*
Physical Review D, 113(3), p.034003_1 - 034003_17, 2026/03
強結合領域におけるQCD物質の理解は、その非摂動的性質ゆえに依然として困難を伴う。本研究では、クォーク質量が非ゼロの場合の有限密度、零温度のQCDの性質を調べるために、2フレーバーのハードウォール型ホログラフィック模型を用いて解析を行う。高密度相は、斉一なアンサッツのもとで運動方程式の古典的解として記述される。ホログラフィー対応辞書を定式化するため、ホログラフィック正則化を適用し、バルクのUV境界データとQCDにおける物理量との関係を明らかにする。相構造の解析においては、ハードウォールのIR境界における境界作用が重要な役割を果たすことを強調する。この枠組みにおいて、高いバリオン数密度とほぼ消失したカイラル凝縮を特徴とするバリオン物質相が現れることが示される。得られた状態の状態方程式を導出し、それを用いて中性子星の質量半径関係式を算出する。
-wave
baryonsSu, N.*; Chen, H.-X.*; Gubler, P.; 保坂 淳
Physical Review D, 113(1), p.016005_1 - 016005_7, 2026/01
被引用回数:1Using the QCD sum rule method, we investigate the mass splitting for the spin-orbit partner states of the
baryon assuming that it is a
-wave excitation with
. This study is an extension of a previous work, in which the masses of these states were estimated with uncertainties too large to extract the reliable mass splitting. In the present study, by directly formulating a sum rule for the mass splitting, we obtain an improved prediction,
MeV. This result provides a more quantitative insight into the spectrum of
-wave
baryons and serves as a useful reference for future experiments.
from QCD sum rulesSu, N.*; Chen, H.-X.*; Gubler, P.; 保坂 淳
Proceedings of Science (Internet), 500, p.076_1 - 076_6, 2026/01
We investigate the recently observed
baryon using QCD sum rules. By constructing P-wave
baryon currents and performing spin projection and parity projection, we obtain the masses of the
and
states as
GeV and
GeV, in good agreement with experiment. This suggests that
is likely to be a negative parity P-wave excited state, though its spin remains undetermined and requires further study of its decay properties.
藤井 大輔; 保坂 淳*; 岩中 章紘*; 酒井 忠勝*; 橘 基*
Proceedings of Science (Internet), 500, p.135_1 - 135_6, 2026/01
強結合QCD物質の理解は、その非摂動的性質のため依然として困難である。われわれは、クォーク質量が非零の二フレーバー・ハードウォール型ホログラフィック模型において、有限密度・零温度のQCDを研究する。高密度相は、一様アンサッツの下で古典的運動方程式を解くことで得る。バルク場と境界観測量を結び付けるため、ホログラフィック正則化を施して対応辞書を構築し、ハードウォールのカットオフにおけるIR境界項が本質的役割を果たすことを強調する。この枠組みで、バリオン数密度が大きくカイラル凝縮が強く抑制されたバリオン物質相を見出す。得られた解から状態方程式を導出し、中性子星の質量半径関係を計算すると、広いパラメータ領域で2太陽質量を超える星が実現し得ることが分かる。
藤井 大輔; 川口 眞実也*; 田中 満*
Proceedings of Science (Internet), 500, p.239_1 - 239_6, 2026/01
クォークやグルーオンがハドロンの中に閉じ込められる機構の解明は、QCDにおける最も基本的な課題である。この課題を解決するためには、クォーク凝縮やグルーオン凝縮と、それに伴う自発的対称性の破れのハドロン形成における役割を理解することが重要である。近年、陽子内部の応力分布が実験的に測定できるようになった。これは陽子に対するエネルギー運動量テンソルの行列要素を特徴付ける重力形状因子から抽出される。この応力分布は、クォークやグルーオンをハドロン内部に閉じ込める力そのものであり、応力分布の観点から上記の課題にアプローチする道が拓かれた。本トークでは、クォーク凝縮やグルーオン凝縮など、カイラル対称性やスケール対称性の破れを反映する現象が、核子内部の圧力分布にどのように寄与するかを調べた結果、これらの寄与が核子を安定化させるために不可欠であることを示す。
Ou-Yang, Z.-X.*; Gubler, P.; 岡 眞*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*
Physical Review D, 112(11), p.114034_1 - 114034_13, 2025/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Astronomy & Astrophysics)We propose an extension of the QCD sum rules, termed the resonance sum rules, to access resonance poles in the complex energy plane. By strategically introducing a contour in the complex plane and conformal mapping, the method intends to reach resonance poles on the second Riemann sheet. To validate this approach, we apply resonance sum rules to the square-well potential model, for which the pole locations are known. The analysis demonstrates a successful extraction of the pole positions and residues for both the S-wave and P-wave resonances. The results are in good agreement with the analytic solutions, with discrepancies within 5% for the pole positions and 20% for the residues. This framework provides a basis for future applications to realistic hadronic resonances, promising new insights into spectral properties of QCD.
藤井 大輔; 岩中 章紘*; 田中 満*
Physical Review D, 112(9), p.094051_1 - 094051_12, 2025/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Astronomy & Astrophysics)本研究では、トップダウンホログラフィックQCDにおいて得られる重力形状因子を用いて、パイオン内部のエネルギー密度および応力分布を解析する。特に、核子においてインスタント形式で示されていたように、閉じ込め圧力がQCDのスケール異常によって支配されるという特徴が、パイオンにおいてもライトフロント形式で成り立つことを示す。さらに、このホログラフィック模型で記述されるラージ
極限においては、スカラーグルーボールが閉じ込め圧力を媒介する役割を担っていることが明らかになる。これらの結果は、ハドロンの安定性におけるスケール異常の普遍的な役割を支持するものである。
藤井 大輔; 中山 勝政*; 鈴木 渓
International Journal of Modern Physics A, 40(10-11), p.2543022_1 - 2543022_9, 2025/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)本発表では磁場がゼロかゼロでない場合の、高密度で薄いクォーク物質において、クォーク場から発現する新しいカシミア効果の発見について講演した。驚くべきことに、密なクォーク物質の基底状態の候補である二重カイラル密度波(DCDW)相では、カシミアエネルギーが厚さの関数として振動する。この発見は、極限状態におけるQCDダイナミクスによって駆動されるユニークな振動カシミール現象を浮き彫りにするものである。
藤井 大輔; 中山 勝政*; 鈴木 渓
International Journal of Modern Physics A, 40(10-11), p.2543020_1 - 2543020_8, 2025/04
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)本講演では、有限の化学ポテンシャル、特に、有限密度系の量子場から誘起されるカシミール効果について議論する。有限温度系のカシミール効果には長い歴史があり、実験による検証も含めて一定の理解が得られているが、有限密度系のカシミール効果についての先行研究は非常に少ない。これは、平衡状態として光子場の化学ポテンシャルを実験的に制御することが困難なためである。一方、フェルミオン系に着目したとき、フェルミオンの化学ポテンシャルは実験で比較的制御可能なパラメータであり、カシミール効果の性質を制御するのに役立つことが期待される。さらに、有限密度フェルミオン系で実現する多彩な量子多体現象は、カシミール効果の典型的な性質を劇的に変化させる可能性がある。本研究では、有限密度のディラック場から誘起されるカシミール効果を定式化し、カシミール効果に起因する物理量が境界条件間の距離や化学ポテンシャルの関数として振動することなどを示す。このような「有限密度カシミール効果」が現れる物理系の例として、ディラック半金属薄膜や高密度クォーク物質が平たく広がった状態への応用について議論する。
Yang-Mills theory in

北澤 正清*; 藤井 大輔; 岩中 章紘*; 末永 大輝*
Proceedings of Science (Internet), 466, p.163_1 - 163_9, 2025/02
本研究では、二方向をコンパクト化した時空
上で定式化された
ヤン・ミルズ理論の熱的性質と相構造を調べる。ユークリッド時空での格子数値シミュレーションと有効模型の両方を用い、異方的な空間体積条件のもとで解析を行う。格子上での応力テンソルは、グラディエントフロー法により定義されるエネルギー運動量テンソルを通じて評価される。その結果、自由スカラー理論とは対照的に、明確な圧力異方性はコンパクト化方向の長さが十分に短い場合にのみ現れることが分かった。これに基づき、コンパクト化方向に沿った2つのポリヤコフループを動的変数として取り入れた有効模型を構築し、格子上の熱力学量を再現するよう調整した。この模型の解析から、新たな一次相転移が存在し、それが臨界点で終端することが示された。特に、2つのポリヤコフループの相互作用がこの相転移の発現に重要な役割を果たしていると考えられる。
from QCD sum rulesSu, N.*; Chen, H.-X.*; Gubler, P.; 保坂 淳
Nuclear and Particle Physics Proceedings, 347, p.2 - 5, 2024/12
We investigate the recently observed
baryon using QCD sum rules. By constructing P-wave
baryon currents and performing spin projection and parity projection, we obtain the masses of the
and
states as
GeV and
GeV, in good agreement with experiment. This suggests that
is likely to be a negative parity P-wave excited state, though its spin remains undetermined and requires further study of its decay properties.
藤井 大輔; 岩中 章紘*; 田中 満*
Physical Review D, 110(9), p.L091501_1 - L091501_8, 2024/11
被引用回数:13 パーセンタイル:89.49(Astronomy & Astrophysics)トップダウンのホログラフィック量子色力学(QCD)アプローチから、パイ中間子の重力形状因子(GFF)を運動量移動依存性を含めて初めて計算した。ハドロンのGFFは内部応力分布に関する情報を持っており、QCDがハドロンを形成するメカニズムの解明につながる可能性があるため重要である。このGFFsの前方極限値、すなわちD項も得られた。さらに、このアプローチでは、パイ中間子が無限個のグルーボールスペクトルを介して重力相互作用をする、いわゆるグルーボールドミナンスを観測した。
藤井 大輔; 岩中 章紘*; 北澤 正清*; 末永 大輝*
Physical Review D, 110(9), p.094016_1 - 094016_16, 2024/11
被引用回数:1 パーセンタイル:18.58(Astronomy & Astrophysics)ユークリッド時空の
上の
ヤンミルズ理論の熱力学と相構造を有効模型によるアプローチで調べる。このモデルは、コンパクト化された2方向に沿った2つのポリアコフ・ループを力学変数として取り入れ、格子上で測定された
上の熱力学を再現するように構成されている。モデル解析の結果、非閉じ込め相において
上の新しい一次相転移が存在することが示され、この相転移は二次元
普遍クラスに属するべき臨界点で終端する。この一次転移は、ポリアコフ・ループ・ポテンシャルにおける交差項によって誘起されるポリアコフ・ループの相互作用が原因であることを議論する。
from QCD sum rulesSu, N.*; Chen, H.-X.*; Gubler, P.; 保坂 淳
Physical Review D, 110(3), p.034007_1 - 034007_9, 2024/08
被引用回数:5 パーセンタイル:34.34(Astronomy & Astrophysics)We study the recently observed
baryon in quantum chromodynamics (QCD) sum rules. We construct the P-wave
baryon currents with a covariant derivative, and perform spin projection to obtain the currents with total spin 1/2 and 3/2. We then apply the parity-projected QCD sum rules to separate the contributions of the positive and negative parity states. We extract the masses of
and
states to be
GeV and
GeV. Both results are in good agreement with the experimental result. Therefore, it is likely that the
is a negative parity state, which is interpreted as a P-wave excited state in the quark model. However, its spin is not determined in the present analysis, which can be done by detailed study on its decay properties.
-wave
states combining quark model and lattice QCD in the coupled channel frameworkYang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*
Journal of High Energy Physics (Internet), 2023(1), p.058_1 - 058_19, 2023/01
被引用回数:11 パーセンタイル:73.07(Physics, Particles & Fields)ハミルトニアン有効理論にクォーク模型、クォークペア生成、
相互作用の情報を含むベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた形式を用いて、しきい値近傍の
波の4個の
状態のスペクトルを研究した。
lattice QCD with chiral fermions青木 慎也*; 青木 保道*; 深谷 英則*; 橋本 省二*; 金森 逸作*; 金児 隆志*; 中村 宜文*; Rohrhofer, C.*; 鈴木 渓
Proceedings of Science (Internet), 396, p.332_1 - 332_7, 2022/07
高温QCDにおける軸性U(1)異常の振る舞いはQCDの相図を理解するために重要である。JLQCD Collaborationによる以前の研究では、ドメインウォール・フェルミオンや(再重み付け法によって得られる)オーバーラップ・フェルミオンのような動的なカイラルフェルミオンを用いて2フレーバーQCDの高温相のシミュレーションを行った。本研究では、このシミュレーションを2+1フレーバー動的クォークを含む系へと拡張する。ここで、アップ、ダウン、ストレンジクォークは物理点近傍の質量をとし、2+1フレーバーQCDの擬臨界温度近傍、あるいはやや高い温度でシミュレーションを行う。本講演では、このシミュレーションから得られたディラックスペクトル、トポロジカル感受率、軸性U(1)感受率、ハドロン相関関数の結果を報告する。
青木 慎也*; 青木 保道*; 深谷 英則*; 橋本 省二*; Rohrhofer, C.*; 鈴木 渓
Proceedings of Science (Internet), 396, p.050_1 - 050_9, 2022/07
量子色力学(QCD)の黎明期においては、グルーオン場のトポロジカルな励起を通して軸性U(1)異常が
カイラル対称性の破れのトリガーとなることが期待されていた。しかし、そのような効果を格子シミュレーションを用いて定量的に検証することは近年まで困難であった。本研究では、格子上でのカイラル対称性を厳密に保つフェルミオン定式化を用いて、QCDの高温領域の数値シミュレーションを行った。このシミュレーションでは、格子上のカイラル対称性が満たされていることにより、スカラーおよび擬スカラーチャネルの感受率の中から軸性U(1)対称性の破れに起因する寄与を分離することが可能となる。2フレーバーQCDにおける結果は、
MeVの温度領域におけるカイラル感受率が、軸性U(1)対称性の破れによって支配されていることを示唆している。
statesYang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*
Physical Review Letters, 128(11), p.112001_1 - 112001_6, 2022/03
被引用回数:58 パーセンタイル:97.07(Physics, Multidisciplinary)閾値近傍のハドロン共鳴を有限サイズの格子QCDのデータを用いて解析する新しい手法を提案し、正パリティの
メソンのスペクトルに応用した。ハミルトニアン有効理論にクォーク模型,クォークペア生成,DK相互作用の情報を入れてベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた。4個の
状態のうち、
と
の状態は散乱状態と強く混合する。一方で、
と
はほとんどベアなクォーク模型状態で記述できる。有限格子サイズでのレベル交差が再現されることを示した。
anomaly in the chiral susceptibility of QCD at high temperature青木 慎也*; 青木 保道*; 深谷 英則*; 橋本 省二*; Rohrhofer, C.*; 鈴木 渓
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2022(2), p.023B05_1 - 023B05_12, 2022/02
被引用回数:16 パーセンタイル:79.40(Physics, Multidisciplinary)量子色力学(QCD)におけるカイラル対称性の自発的破れに関する相転移(カイラル相転移)の秩序変数は「カイラル凝縮」であるが、これと関係した量として、カイラル凝縮をクォーク質量で一階微分して得られる「カイラル感受率」という量が知られており、カイラル相転移を示唆する量の一つとしてこれまでしばしば注目されてきた。しかし、カイラル凝縮やカイラル感受率は軸性
対称性の破れとも関係しており、その詳細は未だ明らかでない。本論文は、相転移温度近傍におけるカイラル感受率の振る舞いを調べ、軸性
対称性の破れがカイラル感受率にどのように寄与しているかを明らかにすることを目的とする。具体的には、カイラル感受率をディラック演算子の固有値分解を用いた形式で表すことにより、軸性
対称性の破れと他の寄与を分離する手法を用いた。2フレーバー格子QCDシミュレーションの結果は、
MeVの温度領域におけるカイラル感受率が、軸性
対称性の破れに大きく支配されていることを示唆している。特に、connected partは軸性
感受率に、disconnected partはトポロジカル感受率と呼ばれる量によって支配されることが分かった。
石川 力*; 中山 勝政*; 鈴木 渓
Physical Review D, 104(9), p.094515_1 - 094515_11, 2021/11
被引用回数:8 パーセンタイル:42.42(Astronomy & Astrophysics)「ウィルソン・フェルミオン」と呼ばれる格子上のフェルミ粒子に対する近藤効果を記述する模型を構築し、様々な物理現象の予言・解明を行った。模型として、軽いウィルソン・フェルミオンと重いフェルミオンとの4点相互作用を含むカイラルGross-Neveu模型に対する平均場アプローチを用いた。結果として、ゼロ質量のウィルソン・フェルミオンからなる有限密度媒質において近藤効果が実現可能であることを示し、それに伴う近藤凝縮と軽いフェルミオン対の凝縮(スカラー凝縮)との共存相が存在可能であることを示した。このとき、スカラー凝縮が消える臨界的な化学ポテンシャルの値は近藤効果によってシフトする。さらに、負質量を持つウィルソン・フェルミオンにおいては、パリティ対称性が自発的に破れた相(Aoki phase)が生じることが知られているが、Aoki phaseが生じるパラメータ領域近傍で近藤効果も増幅されることを示した。本研究の発見は、ディラック半金属,トポロジカル絶縁体などの物質や、将来的な格子シミュレーションにおける不純物の役割を明らかにするために役立つことが期待される。