検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 50 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Tensile properties of irradiated modified 316 stainless steel (PNC316) at slow strain rates

矢野 康英; 宮澤 健; 丹野 敬嗣; 赤坂 尚昭; 吉武 庸光; 皆藤 威二; 大塚 智史

Journal of Nuclear Science and Technology, 8 Pages, 2025/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)

照射された改良SUS316鋼(PNC316)被覆管の引張特性に及ぼすひずみ速度の影響を評価した。PNC316被覆管は高速実験炉「常陽」のCRT402制御棒集合として400$$^{circ}$$Cで25dpaまで照射された。照射後稟議引張試験は、350$$^{circ}$$Cの試験温度で、3.3$$times$$10$$^{-6}$$, 3.3$$times$$10$$^{-7}$$ and 3.3$$times$$10$$^{-8}$$ s$$^{-1}$$の歪速度で実施した。ひずみ速度が最も遅い3.3$$times$$10$$^{-8}$$ s$$^{-1}$$においてわずかな全伸びの低下がみられたが、明確なひずみ速度依存性は確認されなかった。加えて、被覆管の内面側の破断部近傍において粒界剥離が全てのひずみ速度で確認されたが、ひずみ速度が最も遅い場合でのみ一部の破壊様式が粒界破壊を示した。破壊様式と被覆会内面近傍に高密度に存在するヘリウムが密接に関係していることが示唆された。

論文

High-temperature oxidation of sheath materials using mineral-insulated cables for a simulated severe accident

中野 寛子; 広田 憲亮; 柴田 裕司; 武内 伴照; 土谷 邦彦

Mechanical Engineering Journal (Internet), 5(2), p.17-00594_1 - 17-00594_12, 2018/04

現在の軽水炉の計装システムは、原子炉運転と原子炉停止中の全ての状況を監視するために不可欠であるが、福島第一原子力発電所の重大事故のような状況では充分に機能しなかった。そのため、過酷事故時でも炉内の計測データを伝送可能な高温型MIケーブルを開発している。特に、過酷事故時の原子炉内は、窒素,酸素,水素,水蒸気のほかに核分裂生成物等が含まれた混合ガス雰囲気中に暴露されることから、シース材の早期破損が懸念される。本研究では、MIケーブル用シース材として選定したSUS316及びNCF600について、過酷事故を模擬した雰囲気(模擬大気,模擬大気/H$$_{2}$$O, I$$_{2}$$/CO/O$$_{2}$$/H$$_{2}$$O)中における高温酸化特性を調べた。その結果、模擬大気中または模擬大気/H$$_{2}$$O環境下におけるSUS316及びNCF600の両試料表面に均一な酸化皮膜が形成されるとともに、酸化速度を評価し、破断時間の予想が可能となった。一方、I$$_{2}$$が含まれている雰囲気では、試料表面の均一な酸化皮膜の形成だけでなく、局部腐食を引き起こす複雑な腐食挙動を示すことが分かった。

報告書

福島第二原子力発電所2号機シュラウドサンプル(2F2-H3)に関する調査報告書(受託研究)

シュラウド・再循環系配管サンプル調査チーム; 中島 甫*; 柴田 勝之; 塚田 隆; 鈴木 雅秀; 木内 清; 加治 芳行; 菊地 正彦; 上野 文義; 中野 純一; et al.

JAERI-Tech 2004-015, 114 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-015.pdf:38.06MB

東京電力(株)福島第二原子力発電所2号機においては、原子力安全・保安院の指示によりシュラウド溶接部の目視点検を実施し、炉心シュラウド中間胴/中間部リング溶接線H3外面にひび割れを発見した。本調査は、東京電力(株)が日本核燃料開発(株)にて実施するき裂を含む材料サンプルの調査・評価に関して、原研が第三者機関として調査計画の策定段階から加わり、調査中には随時試験データの評価や試験現場への立会を実施し、最終的に得られた調査データを入手し原研独自の調査報告書を作成することにより、調査の透明性を確保することを目的として実施した。本調査の結果と溶接により発生する引張残留応力及び炉水中の比較的高い溶存酸素濃度を考慮すると、このき裂は応力腐食割れ(SCC)であると考えられる。応力腐食割れの発生原因については、さらに施工法の調査などを行い検討する必要がある。

報告書

柏崎刈羽原子力発電所1号機シュラウドサンプル(K1-H4)に関する調査報告書(受託研究)

シュラウド・再循環系配管サンプル調査チーム

JAERI-Tech 2004-011, 64 Pages, 2004/02

JAERI-Tech-2004-011.pdf:14.65MB

東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所1号機では、第13回定期検査中に、原子力安全・保安院の指示でシュラウド溶接部の目視点検を実施し、原子炉圧力容器内のシュラウド中間部胴溶接部H4にひび割れが確認された。本調査は、東京電力(株)が日本核燃料開発(株)にて実施するき裂を含む材料サンプル調査・評価に関して、原研が第三者機関として調査計画の策定段階から加わり、調査中には随時試験データの評価や試験現場への立会を実施し、最終的に得られた調査データを入手し、原研独自の調査報告書を作成することにより、調査の透明性を確保することを目的として実施した。本調査の結果、溶接残留応力及び炉水中の溶存酸素濃度を考慮すると、き裂は、浅い加工層を有する表面で応力腐食割れ(SCC)により発生した後、SCCとして内部へ分岐しながら結晶粒界を経由して3次元的に成長し、き裂の一部は溶接金属内部へ進展していったと結論される。

報告書

柏崎刈羽原子力発電所3号機シュラウドサンプル(K3-H7a)に関する調査報告書(受託研究)

シュラウド・再循環系配管サンプル調査チーム

JAERI-Tech 2004-002, 58 Pages, 2004/02

JAERI-Tech-2004-002.pdf:15.44MB

柏崎刈羽原子力発電所3号機において、シュラウド下部胴とシュラウドサポートリングの内側溶接部(H7a内側)近傍のシュラウドサポートリングにひび割れ(以下、き裂)が確認された。本調査は、東京電力(株)が日本核燃料開発(株)にて実施するき裂を含む材料サンプルの調査・評価に関して、原研が第三者機関として調査計画の段階から加わり、最終的に得られたデータを入手し、原研独自の調査報告書を作成することにより、調査の透明性を確保することを目的として実施した。本調査により、以下のことが明らかとなった。(1)ボートサンプルの表面においてグラインダー加工痕と機械加工痕が見られた。(2)き裂部の破面は、ほぼ全体が粒界割れであった。表面近傍において粒内割れと考えられる箇所が確認された。この箇所では、加工により形成されたと考えられる金属組織及び硬さの上昇が見られた。(3)溶接金属端から約3mmの範囲では、溶接の熱影響により表面近傍の硬さが低下していた。(4)結晶粒界の狭い範囲でわずかなCr濃度の低下が認められた。本調査の結果と、き裂付近に発生していたと考えられる溶接引張残留応力及び炉水中の溶存酸素濃度等を考慮すると、このき裂は応力腐食割れ(SCC)であり、材料の硬さと関係があると結論された。

論文

Recent activities of Pb-Bi technology for ADS at JAERI

菊地 賢司; 斎藤 滋; 倉田 有司; 二川 正敏; 佐々 敏信; 大井川 宏之; 梅野 誠*; 森恵 次郎*; 高野 秀機; 若井 栄一

Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2003/04

J-PARCでADSターゲット施設を建設するために実施しているR&Dの成果として、最新の鉛ビスマス材料技術の成果をターゲット設計、流動ループ試験、静的試験、 酸素センサー開発、洗浄試験結果について述べている。SUS316材を450$$^{circ}$$Cの鉛ビスマス流動下で、3000時間試験した結果、腐食量は0.1mmであった。低温部にFeとCrの合金が析出した。循環ループ高温部で溶解したこれらの元素が、低温部で溶解度の違いのために析出した物である。静的試験結果から、腐食層厚さは、合金中Cr量の増加とともに減少した。信頼性ある酸素センサーを参照電極を選択して、開発する予定である。洗浄試験の結果、シリコンオイル浴後の効果的な洗浄はブラッシングが必要であること、混酸を使うとほぼ完全に鉛ビスマスを洗浄できたが、試験片自体も色が付き、影響を受けた。

論文

Compatibility between Be$$_{12}$$Ti and SS316LN

河村 弘; 内田 宗範*; Shestakov, V.*

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.638 - 642, 2002/12

 被引用回数:21 パーセンタイル:76.65(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉中性子材料に関して、ベリリウム(Be)は優れた特性を有しているが、高温でのスエリング,構造材や水との反応性等から、発電用ブランケットの想定温度(400$$sim$$800$$^{circ}C$$)では使用できない可能性がある。そこで、Beより融点が高く、化学的に安定なBe金属間化合物が注目されている。今回は、Be金属間化合物として最も有望な材料の1つであるBe$$_{12}$$Tiとステンレス鋼(SUS316LN)との両立性を調べた。その結果、Be$$_{12}$$TiはBeと比較してSUS316LN内に生成する反応層が約1/10になり、両立性が大きく改善されることを明らかにした。反応層のX線回折及び反応層内生成物のBe濃度測定の結果、Beの場合は生成物はBe$$_{11}$$Feであるに対して、Be$$_{12}$$Tiの場合の生成物はBe$$_{2}$$Feであった。このことは、Be$$_{12}$$T1の方がSUS316LN側へのBe原子の移動を生じにくいことを示し、反応層厚さも小さくなったと考えられる。

論文

HTTRのI-I型材料照射試験用設備の開発

柴田 大受; 菊地 孝行; 宮本 智司*; 小倉 一知*; 石垣 嘉信*

FAPIG, (161), p.3 - 7, 2002/07

I-I型材料照射試験用設備は、我が国初の高温ガス炉である高温工学試験研究炉(HTTR)で用いられる最初の照射試験設備である。本設備は316FR鋼の標準試験片の照射下クリープ試験のために開発されたものであり、機器単体の機能試験及び全体組立後の機能試験を経て開発は完了している。本論文は、2001年10月にフランス パリにて開催されたOECD NEA国際会議(The Second Information Exchange Meeting on Basic Studies in the Field of High Temperature Engineering)で発表した本設備の開発状況についてのレポートを和訳して紹介するものである。

報告書

ITER真空隔壁用SUS316L溶接継ぎ手の機械的特性,2; 中性子照射試験及び照射後試験

斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 雨澤 博男; 米川 実; 高田 文樹; 加藤 佳明; 武田 卓士; 高橋 弘行*; 小泉 興一

JAERI-Tech 2001-035, 81 Pages, 2001/06

JAERI-Tech-2001-035.pdf:18.91MB

国際熱核融合実験炉(ITER)の真空容器は、炉心の中心構造体としてブランケット、ダイバータ等の炉内機器を支持し、超高真空を保持するなどの機能が求められている。また、トリチウム閉じ込めの第一隔壁として安全設計上最も重要な機器と位置づけられている。しかし二重壁という特殊な構造のため、健全性の評価にあたっては従来の規格・基準が適用できない部分がある。原研では、このような特殊な構造に適用できる設計の基準案の整備とそれを裏付ける技術データの取得作業を行っている。本報告書ではそれらの中の一つである、溶接継ぎ手の中性子照射効果を明らかにするため、JMTRを用いてSUS316L母材及び溶接継ぎ手(TIG,TIG+MAG及びEB溶接)の中性子照射試験及び引張り試験やシャルピー衝撃試験などの照射後試験を行い、材料の機械的特性に与える照射の影響を調べた。

報告書

ITER真空容器用SUS316L溶接継ぎ手の機械的特性,1; 未照射材試験

斎藤 滋; 深谷 清; 石山 新太郎; 高橋 弘行*; 小泉 興一

JAERI-Tech 2000-075, 98 Pages, 2001/01

JAERI-Tech-2000-075.pdf:21.85MB

核融合炉実験炉(ITER)の真空容器は、炉心の中心構造体であり、トリチウム閉じ込めの第一壁として安全設計上最も重要な機器と位置づけられている。しかし二重壁という特殊な構造のため、健全性の評価に当たっては従来の規格・基準が適用できない部分がある。日本原子力研究所では、このような特殊な構造に適用できる設計の基準案の整備とそれを裏付ける技術データの取得作業を行っている。その中の一つに溶接継ぎ手の中性子照射効果があり、JMTRを用いた照射試験を行っているが、有効な照射データを得るためには、未照射材の試験を十分に行っておく必要がある。本報告書では、未照射のSUS316L溶接継ぎ手について金相や硬さ、フェライト分布などの組織観察と、引っ張り、シャルピー衝撃及び低サイクル疲労試験などの機械的特性試験を行い、それらの結果をまとめて報告する。

論文

Re-weldability tests of irradiated austanite stainless steel by TIG welding method

土谷 邦彦; 河村 弘; Kalinin, G.*

Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.1210 - 1214, 2000/12

 被引用回数:27 パーセンタイル:82.77(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉真空容器の候補材としてSUS316LNが考えられている。一方、真空容器の補修等を行う際に、照射されたSU316LNの再溶接が必要となる。本研究では、中性子照射したSUS316LNをTIG溶接法により溶接し、溶接試料の引張試験、硬さ試験及び金相観察を行い、照射済SUS316LNの再溶接性に対する中性子効果を調べた。JMTRにおいて、照射温度150$$^{circ}C$$で約2.0$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(E$$>$$1MeV)まで照射したSUS316LNを溶接し、引張試験片を製作した。引張試験の結果、未照射/未照射及び照射/未照射の組み合わせの溶接材は未照射母材部で破断し、中性子照射により生成したHeが溶接部の強度劣化に影響を及ぼさないことを明らかにした。そのほか、溶接部近傍の硬さ試験及び金相観察を行い、溶接性に関する考察を行った。

報告書

ITER用トリチウム貯蔵ベッドからのトリチウム透過量評価

中村 博文; 林 巧; 鈴木 卓美; 吉田 浩*; 西 正孝

JAERI-Research 2000-044, 24 Pages, 2000/10

JAERI-Research-2000-044.pdf:0.97MB

通気式熱量計測型トリチウム貯蔵ベッドからのトリチウム透過を、国際熱核融合炉(ITER)で現在提案されている運転モードについて計算・評価した。評価の結果、合理化に伴って新たに提案されている運転モードでは、最もトリチウム透過が大きいと考えられる条件下での評価において従来の運転方法に比べ、積算透過率が約2倍となるとの結果を得た。しかし、透過するトリチウム量としてはITERでの計量管理制度の範囲内であることを確認した。一方、トリチウムの安全管理や通気式計量ベッドの性能維持の観点からは、熱量測定と真空断熱性能維持のために、適切なトリチウムの処理が必要であることが示唆された。さらに、構成材料をステンレス鋼から銅に変えることにより、透過量低減が図られる可能性が示唆された。

報告書

MFA-1,2燃料照射データに基づく改良SUS316鋼、および15Cr-20-Ni鋼の照射クリープ特性の評価

上平 明弘; 鵜飼 重治; 水田 俊治

JNC TN9400 2000-023, 126 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-023.pdf:2.94MB

サイクル機構が高速炉炉心材料として開発した改良SUS316鋼、および15Cr-20Ni鋼の照射クリープ特性については、MOTA材料照射データを用いて評価が行われ、照射クリープ歪み式が策定されている。しかし、海外炉心材料の評価報告において、材料照射データに基づいて作成された照射クリープ歪み式では燃料ピンの照射クリープ変形を適切に評価できない可能性が示されている。そこで本報告では、改良SUS316鋼および15Cr-20Ni鋼それぞれを被覆管とするMFA-1,2燃料照射データを用いて照射クリープ特性の評価を行い、さらに、MOTAデータに基づき策定された照射クリープ歪み式の燃料ピンへの適用性について検討を行った。得られた主な結果は次の通りである。1.MFA-1,2データに基づき算出した照射クリープ歪み式における照射クリープ係数「B0」は5.6$$sim$$15.0$$times$$10のマイナス6乗[($$times$$10の26乗n/mの2乗,E$$>$$0.1MeV)のマイナス1乗(MPa)のマイナス1乗]であり、MOTAデータから得られた「B0」の値2.2$$sim$$6.4$$times$$10のマイナス6乗に比べて大きい傾向にあるが、海外材料について報告されている値の範囲には十分含まれている。2.MFA-1,2データから照射クリープ歪み式におけるスエリング相互作用項の係数「D」を求めた結果、スエリング速度が増加するにつれて「D」は減少する傾向が見られた。MFA-1,2データから求めた「D」の値の範囲は、MOTAデータから得られた「D」の値3.8$$sim$$8.2$$times$$10のマイナス3乗[(MPa)のマイナス1乗]、および海外材料の評価値を含んでいる。3.MOTAデータに基づき策定された照射クリープ歪み式を用いてMFA-1,2燃料ピンの照射クリープ変形を評価した結果、MOTAデータに基づく照射クリープ歪み式により燃料ピンの照射クリープ変形を概ね適切に評価できると考えられる。

報告書

SIMMER-III Analytic Equation-of-State Model

守田 幸路; 飛田 吉春; 近藤 悟; E.A.Fischer*

JNC TN9400 2000-005, 57 Pages, 1999/05

JNC-TN9400-2000-005.pdf:2.92MB

高速炉安全解析コードSIMMER-IIIで使用する解析的状態方程式(EOS)モデルを開発した。汎用的な熱力学的関数式を使用した本モデルは、計算効率を犠牲にすることなく、幅広い温度および圧力領域での炉心物質の熱力学的特性を充分な精度で記述し、基本的な熱力学的関係を満足するように設計されている。本報告書では、このEOSモデルと結合した圧力反復計算の流体力学アルゴリズムについても記述した。二酸化ウラン、混合酸化物燃料、ステンレス鋼およびナトリウムの臨界点までのEOSデータについては、最新でかつ最も信頼できるデータに基づき、基本的な熱力学的関係を用いて求めた。EOSデータの熟力学的整合性と精度についても既存データと比較することで議論した。

報告書

SIMMER-III Analytic Thermophysical Property Model

守田 幸路; 飛田 吉春; 近藤 悟; E.A.Fischer*

JNC TN9400 2000-004, 38 Pages, 1999/05

JNC-TN9400-2000-004.pdf:1.11MB

高速炉安全解析コードSIMMER-IIIに使用する解析的熱物性モデルを開発した。一般的な関数型を使用した本モデルは、広範囲の温度領域で炉心物質の熱物性の挙動、特に、臨界点近傍での熱伝導率と粘性を正しく表すように設計されている。二酸化ウラン、混合酸化物燃料、ステンレス鋼およびナトリウムについて、最新でかつ最も信頼できるデータを用いて提案した関数のパラメーターを決定した。本モデルは、SIMMER-IIIコードの炉心物質の熱力学的特性と状態方程式に関するモデルと整合性をもって設計されている。

報告書

NMTC/JAERIを用いたはじき出し損傷断面積及びDPA計算

伊賀 公紀*; 高田 弘; 池田 裕二郎

JAERI-Tech 99-023, 32 Pages, 1999/03

JAERI-Tech-99-023.pdf:1.22MB

核子・中間子輸送コードNMTC/JAERIにLindhard-Robinsonモデルに基づくはじき出し損傷断面積計算機能を追加した。はじき出し損傷断面積を正確に評価するため、核子-原子核断面積の950MeV以上への拡張、弾性散乱角度分布の修正を同時に行った。機能拡張したNMTC/JAERIコードを用いてCr,Fe,Ni及びSUS316のはじき出し損傷断面積を計算した結果、弾性散乱によるはじき出し損傷断面積の計算値が20MeVでJENDL PKAファイルの値と滑らかに接続することが確認できた。これらの値を用いて、1.5GeV、5MW陽子入射の核破砕水銀ターゲットのビーム入射窓及びターゲット容器におけるDPAを評価した。本研究で得られたDPA値とは、他の機関の核破砕中性子源設計における結果とおおむね同じ値であることがわかった。

論文

Microstructures of type 316 model alloys neutron-irradiated at 513 K to 1 dpa

三輪 幸夫; 塚田 隆; 辻 宏和; 中島 甫

Journal of Nuclear Materials, 271-272, p.316 - 320, 1999/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:40.05(Materials Science, Multidisciplinary)

照射誘起応力腐食割れ(IASCC)の発生機構を解明する目的で、IASCC感受性に影響を及ぼす照射誘起マイクロストラクチャーや照射誘起偏析のうち、照射誘起マイクロストラクチャーに及ぼす添加元素の効果を調べた。供試材はSUS316系の高純度合金と、それに炭素、チタン、シリコン、リン、硫黄を単独又は複合して添加した合金の溶体化処理材である。これらをJRR-3で、514Kにて約1dpaまで中性子照射した後、透過型電子顕微鏡でマイクロストラクチャーの観察を行った。その結果、Moの添加によりフランクループの数密度と平均直径が低下した。また、炭素の添加により、フランクループの数密度が増大し、平均直径が低下した。Siの添加は、Moの添加と同様にフランクループの数密度及び平均直径の低下を起こした。他の元素、チタン、リン、硫黄の影響は、C及びSiの影響に隠された。

報告書

熱応力緩和型板状傾斜機能材料の試作と評価,1

林 和範; 平川 康; 加納 茂機; 吉田 英一

PNC TN9410 98-048, 56 Pages, 1998/03

PNC-TN9410-98-048.pdf:7.03MB

熱応力緩和を目的とした板状の傾斜機能材料の試作を行い、特性評価を行った。減圧プラズマ溶射法により、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$とSUS316L系またはY$$_{2}$$O$$_{3}$$とSUS316L系において、SUS316Lを基板とし、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$またはY$$_{2}$$O$$_{3}$$の組成が0%から100%まで20%おきに変化するようにした6層構造の板状傾斜機能材料を形成した。皮膜断面の観察からクラックなどの欠陥は見られず、硬度は基板から表面に向かって連続的に上昇した。また、X線回折から、SUS316LおよびY$$_{2}$$O$$_{3}$$は原料粉末と皮膜で構造変化は見られなかったが、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$は皮膜に$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$以外に$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$が見られた。この試作材について、823Kまたは923Kのナトリウムに3.6Ms(1000時間)の浸漬試験を実施したところ、傾斜機能皮膜に剥離やクラックが生じ、溶射粒子間の結合力に問題があることが明らかとなった。これを改善するために、溶射時の雰囲気圧力を変化させて皮膜を作成し、断面組織観察、硬度測定および構造解析を行った。その結果、圧力が高い溶射条件で形成した皮膜の方が、ち密になる傾向があったため、その条件で傾斜機能材料の試作を行った。

論文

Implantation driven permeation behavior of deuterium through stainless steel type 316L

中村 博文; 林 巧; 大平 茂; 奥野 健二; 西 正孝

Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1050 - 1054, 1998/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:38.41(Materials Science, Multidisciplinary)

SUS316L材中の重水素のイオン注入透過挙動(IDP)の測定を実施した。実験は0.025mm$$^{t}$$のSUS316L膜を使用し、定常状態におけるIDPの各パラメータ依存性(温度、イオンフラックス及びイオンエネルギー)及びイオンフラックス一定の下でイオンエネルギーを急激に変化させた場合のIDPの過渡挙動の測定を行った。定常状態のIDPに関しては、パラメータ依存性の測定結果より、透過の律速過程は低温部ではRD律速であるのに対し高温部では、律速過程がRD律速からDDもしくはRR律速に変化したことが明らかとなった。また、IDPの過渡挙動は、エネルギー変化に伴い、一旦スパイク的な挙動をした後、定常値に至るという現象が観察された。これら定常状態及び過渡状態のIDP挙動は入射重水素イオンにより形成されるトラップサイトの存在を仮定することにより説明可能であることが判明した。

報告書

高燃焼度燃料内の固体FPの挙動評価 -先行基礎工学分野に関する平成8年度報告書-

佐藤 勇*; 古屋 廣高*; 今野 廣一; 有馬 立身*; 山本 一也; 梶谷 幹男

PNC TY9606 97-001, 117 Pages, 1997/07

PNC-TY9606-97-001.pdf:19.16MB

高速炉燃料の高燃焼度化で燃料内への多量の核分裂生成物(FP)の蓄積、余剰酸素の生成による酸素分圧の上昇等の現象が予想される。特に高収率で生成されるMo、Cs、Zr等のFPはその化学的性質から燃料内の諸現象において重要な役割をすることが知られている。本研究は、このような高燃焼度燃料内のFPの分布状態及び移動挙動とこれらの挙動に影響を及ぼすと考えられる酸素ポテンシャルに注目し、Mo、Cs、Zr等のFP挙動を総合的に評価することを目的として、九州大学と動燃事業団との3年間の共同研究として実施している。平成8年度は共同研究の初年度として下記のような3部構成で研究を実施し、Moの移動メカニズム解明のため1、2部を、酸素ポテンシャルに対する被覆管酸化の影響評価のために3部を実施し次のような結果を得た。第1部:Moの気相移動化学形の計算による評価・熱力学解析プログラムSOLGASMIX-PVを用いて、高燃焼度燃料内のMoの移動化学形を推測したところ、MoO3がもっとも安定に存在しうることがわかった。第2部:画像解析を用いた白色金属相の分布評価・金相写真から確認される白色金属析出物断面の面積を測定し、統計的手法を用いて析出物サイズの分布状態を把握する手法を検討した。第3部:改良型SUS316の酸化挙動・比較的高酸素ポテンシャルを制御した系で改良型SUS316の酸化試験を行った。その結果、酸化速度は放物線則を示すことが分かった。低酸素ポテンシャル下の酸化、腐食試験のデータが必要であることが分かった。次年度以降は、MoO3による気相移動モデルの構築、照射後試験による白色金属相分布データの評価、第3部で課題になった酸素ポテンシャル中の腐食試験を実施する予定である。

50 件中 1件目~20件目を表示