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論文

Elucidation of solid particle interfacial phenomena in liquid sodium; Magnetic interactions on liquid metal and solid atoms at the solid interface

Tei, C.; 大高 雅彦; 桑原 大介*

Chemical Physics Letters, 829, p.140755_1 - 140755_6, 2023/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)

固体金属粒子の界面に付着した液体ナトリウムの核磁気共鳴(NMR)信号を初めて検出することに成功した。本研究では、液体ナトリウムと液体ナトリウム中に浮遊する金属粒子との相互作用の違いによる緩和時間の違いを確認した。その結果、微小チタン粒子表面と液体金属ナトリウムは化学的ではなく物理的に相互作用していることが明らかとなった。

論文

Effect of inner wall cracking on the cavitation bubble formation in the mercury spallation target at J-PARC

有吉 玄; 猿田 晃一; 粉川 広行; 二川 正敏; 前野 航希*; Li, Y.*; 筒井 喜平*

Proceedings of 20th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-20) (Internet), p.1407 - 1420, 2023/08

水銀を核破砕標的とするパルス中性子源では、陽子線励起圧力波による標的容器のキャビテーション損傷が問題視されている。このような損傷の抑制手法として、旋回流式気泡注入器で水銀中に微小He気泡を混合し、その圧縮性効果を用いる手法や、標的容器内側に流路壁を追加した二重壁流路構造を設ける手法が採用されている。本研究では、二重壁流路体系において内壁部に生じ得るキャビテーション由来の貫通損傷を標的容器外部から検出する異常診断技術の確立を目指す。本論文では、貫通損傷が生じた場合の水銀流れを有限要素法に基づく流動解析で明らかにし、流体励起・音響振動の観点から、損傷の影響を評価した結果を報告する。

論文

Liquid phase sintering of alumina-silica co-doped cerium dioxide CeO$$_{2}$$ ceramics

Vauchy, R.; 廣岡 瞬; 渡部 雅; 横山 佳祐; 砂押 剛雄*; 山田 忠久*; 中道 晋哉; 村上 龍敏

Ceramics International, 49(2), p.3058 - 3065, 2023/01

 被引用回数:9 パーセンタイル:63.05(Materials Science, Ceramics)

Pure and low $$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$-SiO$$_{2}$$ co-doped ceria specimens were prepared by conventional ceramic processing using powder metallurgy. The effect of co-doping on the microstructural and structural properties of cerium dioxide was investigated by means of optical microscopy, scanning electron microscopy, X-ray diffraction and Raman spectroscopy. The co-addition of alumina and silica promoted liquid phase sintering (LPS) and significantly contributed to grain growth, even in the small concentrations of the present study (1 wt% and 2 wt%). A glassy-look phase precipitated at the grain boundaries, characteristic of liquid phase sintering. The addition of dopants to the formulation greatly enhanced the grain growth process without disturbing the CeO$$_{2}$$ structure.

論文

Development of a miniature electromagnet probe for the measurement of local velocity in heavy liquid metals

有吉 玄; 大林 寛生; 佐々 敏信

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1071 - 1088, 2022/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:19.69(Nuclear Science & Technology)

液体重金属中の局所流速計測において、電磁誘導を用いた計測手法は効果的手法の一つである。永久磁石を利用した流速計として、Ricou and Vives' probeやVon Weissenfluh's probeが広く知られているが、これらの流速計は液温上昇に伴う永久磁石の熱減磁により、流速感度および計測体積が低下することが問題点として挙げられる。特に、永久磁石のキュリー温度を超える温度域では流速検出不能となる。そこで本研究では、流速計が持つ温度依存性の解消を目的とし、小型電磁石を内蔵する流速計を開発した。開発された流速計の直径は6mm、長さは155mmである。流速計の基本性能は、室温環境下における矩形管内水銀流れの局所流速分布計測を通して確認され、流速感度および計測体積が評価された。計測された局所流速分布は数値計算によりその妥当性が確認された。

論文

Unique anion-exchange properties of 3,3'-diaminobenzidine resulting in high selectivity for rhodium(III) over palladium(II) and platinum(IV) in a concentrated hydrochloric acid solution

鈴木 智也*; 尾形 剛志*; 田中 幹也*; 小林 徹; 塩飽 秀啓; 矢板 毅; 成田 弘一*

Analytical Sciences, 35(12), p.1353 - 1360, 2019/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:19.65(Chemistry, Analytical)

白金族金属の精錬では、Pd(II)やPt(IV)を含む混合物からRh(III)を効果的に回収することは最も難しい課題の1つである。これら元素の塩化物を含む濃塩酸水溶液に3,3'-diaminobenzidine (DAB)を加えることにより、DABからなる固相にRh(III)を隔離し、Pd(II)とPt(IV)から効果的に分離することに成功した。そこで、Rh(III), H$$^{+}$$, Cl$$^{-}$$濃度の推定とX線吸収微細構造測定から、Rh(III)に対するDAB選択性の機構を明らかにした。濃塩酸水溶液中でのRh-DAB反応は2つのステップで起こることがわかった。(1)DABのアミノ基がプロトン化されたDAB三塩酸塩が沈殿し、(2)三塩酸塩と塩化物イオンがアニオン交換し、[RhCl$$_{6}$$]$$^{3-}$$が濃塩酸溶液中の主化学種であることがわかった。一方HCl濃度が5M未満ではDABによる配位錯体形成を介してPdとPtを回収することができるので、Rh(III)とPd(II)やPt(IV)を効果的に分離する要因であると思われる。

論文

Experimental evaluation of wall shear stress in a double contraction nozzle using a water mock-up of a liquid Li target for an intense fusion neutron source

近藤 浩夫*; 金村 卓治*; 朴 昶虎*; 小柳津 誠*; 平川 康; 古川 智弘

Fusion Engineering and Design, 146(Part A), p.285 - 288, 2019/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.69(Nuclear Science & Technology)

核融合中性子源では重陽子ビームターゲットに液体金属リチウムの壁面噴流(Liターゲット)を採用し、Liターゲットは真空中(10$$^{-3}$$Pa)を高速(15m/s)で流れ、重陽子との核反応で中性子を発生させるともにビーム入熱(10MW)を除去する。本研究では、IFMIF/EVEDA工学実証活動で建設した液体リチウム試験ループ(ELTL)の構造健全性評価のため、Liターゲットを生成するノズル内流動場の評価を行った。ターゲットアッセンブリのアクリルモデルおよび作動流体として水を用い、ノズル内の流速分布をレーザードップラー流速計により計測し、せん断応力分布を評価した。結果として、2段縮流ノズルの2段目付近でせん断応力が最大値をとることが明らかになり、この箇所の腐食損傷を調査する必要があることを示した。

論文

気液界面における不活性ガスの巻込みを考慮した液体金属中低濃度気泡流解析手法の研究

松下 健太郎; 伊藤 啓*; 江連 俊樹; 田中 正暁

第24回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 5 Pages, 2019/06

ナトリウム冷却高速炉の設計検討において、日本原子力研究開発機構では一次系統内の不活性ガス挙動評価コードSYRENAの開発・検証を行っている。本研究では、仮想的なタンク型炉を対象として、気液界面における不活性ガスの巻込みが一次系統内のガス挙動に与える影響を解析的に調べた。特に、一次冷却系統への気泡巻込みを抑制するために開口部を有する水平版(ディッププレート)を炉内自由界面下に設置した場合における気泡挙動への影響について調べた。その結果、ディッププレートは非凝縮性ガスの挙動に大きな影響を持ち、自由液面におけるガス巻込み量と開口部面積の関係によって一次系統内の不活性ガス量が複雑に変化することを明らかにした。

論文

Parametric analysis of bubble and dissolved gas behavior in primary coolant system of sodium-cooled fast reactors

松下 健太郎; 伊藤 啓*; 江連 俊樹; 田中 正暁

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 9 Pages, 2019/05

ナトリウム冷却高速炉(SFR)では、炉心反応度擾乱等を防止する観点から一次冷却系統内に存在する非凝縮性ガスの量を制御することが重要であり、そのための数値計算コードSYRENAを開発している。本研究では、仮想的なタンク型炉を対象にフローネットワークモデルを構築して気泡・溶存ガス挙動の解析を行い、ループ型炉の解析結果との比較を行った。また、タンク型炉にディッププレート(D/P)を導入した場合を仮定し、D/Pを通るナトリウム交換流量および自由液面での気泡巻込み量をパラメーターとした解析を行ってタンク型炉の気泡挙動に対するD/Pの影響を調査した。その結果、D/Pを通過する交換流量の増加が必ずしも一次冷却系統内の気泡量の減少に働くとは限らないことが示された。

論文

Conceptual design and verification of long-distance laser-probe system for Li target diagnostics of intense fusion neutron source

近藤 浩夫*; 金村 卓治*; 平川 康; 古川 智弘

Fusion Engineering and Design, 136(Part A), p.24 - 28, 2018/11

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.49(Nuclear Science & Technology)

核融合中性子源では重陽子ビームターゲットに液体金属リチウムの壁面噴流(Liターゲット)を採用し、Liターゲットは真空中(10E-3Pa)を高速(15m/s)で流れ、重陽子との核反応で中性子を発生させるともにビーム入熱(10MW)を除去する。本研究では、Liターゲットの診断技術の開発を目的とし、機械強度試験技術課が開発したレーザープローブ法の長距離測距を目指したレーザー可干渉性の検証試験を行った。測定距離10mの位置から静止拡散反射物体、静止液体金属面、高速流体表面を測定し、計測精度を評価した。結果として、要求を満足する計測精度を得た。

論文

Development on high-power spallation neutron sources with liquid metals

二川 正敏

Proceedings of 13th International Symposium on Advanced Science and Technology in Experimental Mechanics (13th ISEM'18) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2018/10

液体金属を用いた高出力核破砕中性子源における工学的課題を明示するとともに、それらに対してこれまでに実施された研究開発の状況と成果をレビューした。

論文

Oxidation characteristics of lead-alloy coolants in air ingress accident

近藤 正聡*; 大久保 成彰; 入澤 恵理子; 小松 篤史; 石川 法人; 田中 照也*

Energy Procedia, 131, p.386 - 394, 2017/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:95.87(Energy & Fuels)

鉛合金冷却高速炉の空気侵入事故におけるPb合金冷却材の化学的挙動を、種々の組成のPb合金の熱力学的考察および静的酸化実験によって調べた。鉛ビスマス(Pb-Bi)合金の性的酸化試験の結果、空気中の773KではPbOが優先的に形成され合金中からPbが減少したが、Biはこの酸化挙動には関与しなかった。その後Biが濃縮するとPb-Bi酸化物の他Bi$$_{2}$$O$$_{3}$$が形成された。合金の酸化速度は鋼の酸化速度よりもはるかに大きく、合金中のPb濃度が高いほど大きくなった。Pb-Bi合金とステンレス鋼との共存性は、合金中のPb濃度が低くなると悪化した。合金中のBi組成によって溶解タイプの腐食が促進されたためである。一方、Pb-Li合金は、Li$$_{2}$$PbO$$_{3}$$およびLi$$_{2}$$CO$$_{3}$$を形成しながら酸化が進行し、合金からLiが減少した。冷却材のこれらの酸化物は、空気侵入事故時の原子炉冷却系の酸素濃度増加後に低温領域で生成すると考えられる。

論文

Effect of oxidizing metallic ions on corrosion of stainless steel during concentration process simulating High-level Activity Liquid Waste (HALW) concentrator

入澤 恵理子; 加藤 千明; 鴨志田 美智雄*; 袴塚 保之*; 上野 文義; 山本 正弘

Proceedings of European Corrosion Congress 2017 (EUROCORR 2017) and 20th ICC & Process Safety Congress 2017 (USB Flash Drive), 9 Pages, 2017/09

In the PUREX method for reprocessing of nuclear spent fuels, the HNO$$_{3}$$ media with high concentration is heated up to boiling point to dissolve fuels. The process solutions containing oxidizing metallic ions dissolved from spent fuels are very corrosive because of these high oxidizing activities, and the corrosion problem have appeared on the stainless steel concentrators and evaporators such as the intergranular corrosion of stainless steel. We focused how the change of solution composition and temperature on the corrosion rate of stainless steel under the operation condition of High-level Active Liquid West concentrator of reprocessing plant in Japan. The corrosion immersion tests and the electrochemical measurements were performed using R-SUS304ULC as stainless steel test samples and the HNO$$_{3}$$ solutions containing following oxidizing metallic ions. The corrosion rate increased caused by increasing of the HNO$$_{3}$$ and metallic ions concentration. The cathodic polarization curves showed that the current density increased with increasing of the concentration of HNO$$_{3}$$ and metallic ions. Moreover, the results showed that the contribution of Ru and V which can maintain the acceleration effect on the corrosion because of high re-oxidation rate after the reductant with the corrosion reaction in the solution.

報告書

Proceedings of the first topical meeting on Asian network for accelerator-driven systems and nuclear transmutation technology

佐々 敏信

JAEA-Review 2015-042, 213 Pages, 2016/03

JAEA-Review-2015-042.pdf:166.0MB

加速器駆動システム(ADS: Accelerator-driven System)及び核変換技術(NTT: Nuclear Transmutation Technology)に関するアジアネットワークトピカル会合第一回会議が、2015年10月26-27日に、日本原子力研究開発機構J-PARCセンターにおいて開催された。当会合は、隔年開催の通常会合の合間に開催するものであり、加速器、核破砕ターゲット、未臨界炉、燃料、材料といったADS及びNTTに関わる技術全般を取り扱う通常会合に対し、特定の技術課題を深く議論することを目的としている。今回の会合では、世界的に課題となっている鉛ビスマス溶融合金の取扱い技術を課題に選定し、アジア圏の専門家による議論を行った。欧州の専門家も同席した議論では、将来の鉛ビスマス利用研究の課題が浮き彫りになり、解決に向けてアジア圏で連携した研究開発を進めることの重要性が再認識された。本報告は、会合で議論された全てのプレゼンテーションを取りまとめたものである。

論文

液体ダイバータ

嶋田 道也; 宮澤 順一*

プラズマ・核融合学会誌, 92(2), p.119 - 124, 2016/02

AA2015-0751.pdf:0.61MB

能動対流型の液体金属ダイバータは、原型炉における熱負荷除去やディスラプション対策などの課題を解決する選択肢として有望である。この章では、研究の動機、これまでの経過、最近の動き、将来の展望、研究の課題について概説する。

論文

The Promising features of new nano liquid metals; Liquid sodium containing titanium nanoparticles (LSnanop)

伊丹 俊夫*; 斉藤 淳一; 荒 邦章

Metals, 5(3), p.1212 - 1240, 2015/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:3.76(Materials Science, Multidisciplinary)

新しい種類の分散液体は、電子顕微鏡観察により決めたチタンナノ粒子(10nm)を液状ナトリウム中に分散することによって開発された。体積分率は、分析されたチタン濃度(2%)からチタンとナトリウムの密度の0.0088であると見積もられた。この分散液体(チタンナノ粒子を含む液体ナトリウム)の多くの顕著な特徴は、少量のチタンナノ粒子にもかかわらず、原子量のための理想溶液からの3.9%の負の偏差、17%の表面張力の増加、11%の水との反応熱量の減少、そして、水と酸素との化学的反応性の抑制である。水への反応熱の低下はLSnanopの過剰な凝集エネルギーの存在に起因すると思われる。過剰な凝集エネルギーは遮蔽効果に特に重点を置いて、簡単な理論的な分析に基づいて議論した。反応の抑制は、水に対する反応熱の低下や過剰な凝集エネルギー、表面張力、チタン酸化物のプラグとしての役割、LSnanopの表面の負の吸着及び浸透に関連して議論された。

論文

Actively convected liquid metal divertor

嶋田 道也; 廣岡 慶彦*

Nuclear Fusion, 54(12), p.122002_1 - 122002_7, 2014/12

 被引用回数:39 パーセンタイル:86.11(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合炉のダイバータ材料に最も有望なものとしてタングステンが検討されている。タングステン・ダイバータはITER実験炉の熱負荷には耐えられるものの、原型炉レベルの熱負荷を処理することは困難である。またディスラプション等に伴って短時間に膨大な熱負荷が生じた場合、溶融し再固化した後タングステン表面に凹凸が生じるため処理可能な熱負荷が著しく劣化する可能性がある。さらにタングステンは延性脆性遷移温度が摂氏400度と高く、中性子照射によりさらに上昇して亀裂を生じる懸念がある。そこで液体金属をダイバータ材料として用い、磁場に垂直の電流を液体金属中に流すことにより液体金属を循環させることを提案する。液体金属の流速が0.3m/s程度あれば、原型炉レベルの熱負荷を処理することが可能である。MHD方程式を円筒座標系で検討し、電極に印加する電圧は数ボルト程度で十分であること、隣接するダイバータ・モジュールの間に絶縁版を設置し、電圧の立ち上げを1分程度かけて行えば、電極あたりの電流は数アンペアに抑制できることを示した。この初期的解析により、この新しいダイバータ概念が更なる検討に値することを示した。

報告書

Study on numerical simulation of bubble and dissolved gas behavior in liquid metal flow

伊藤 啓; 田中 正暁; 大野 修司; 大島 宏之

JAEA-Research 2014-023, 34 Pages, 2014/11

JAEA-Research-2014-023.pdf:4.48MB

ナトリウム冷却高速炉の1次冷却系には、気泡もしくは溶存ガスの形態で不活性ガスが存在する。不活性ガスは、炉心反応度擾乱やIHX伝熱性能低下を引き起こす可能性があるため、高速炉の安定運転のためには不活性ガス挙動を調査する必要がある。しかし、不透明な液体金属中の不活性ガス挙動を実験的に調べることは困難であるため、著者らは、炉内における気泡・溶存ガス濃度分布を計算できるプラント挙動解析コードSYRENAを開発している。本研究では、SYRENAコード内で用いているモデルの高度化を行って解析精度の向上を図るとともに、様々な液体金属流れ場中の気泡挙動を解析するために必要となる新たなモデルの開発を行う。開発したモデルの検証としてナトリウム冷却大型高速炉の解析を行い、炉内の複雑な気泡挙動が計算できることを確認する。

論文

Actively circulated liquid metal divertor (ACLMD)

嶋田 道也; 廣岡 慶彦*; Zhou, H.*

Europhysics Conference Abstracts (Internet), 38F, p.O2.110_1 - O2.110_4, 2014/00

核融合炉のダイバータ材料に最も有望なものとしてタングステンが検討されている。タングステン・ダイバータはITER実験炉の熱負荷には耐えられるものの、原型炉レベルの熱負荷を処理することは困難である。またディスラプション等に伴って短時間に膨大な熱負荷が生じた場合、溶融し再固化した後タングステン表面に凹凸が生じるため処理可能な熱負荷が著しく劣化する可能性がある。さらにタングステンは延性脆性遷移温度が摂氏400度と高く、中性子照射によりさらに上昇して亀裂を生じる懸念がある。そこで液体金属をダイバータ材料として用い、磁場に垂直の電流を液体金属中に流すことにより液体金属を循環させることを提案する。液体金属の流速が0.3m/s程度あれば、原型炉レベルの熱負荷を処理することが可能である。MHD方程式を円筒座標系で検討し、電圧の立ち上げを1分程度かけて行えば、電極に印加する電流・電圧は工学的に対処できるレベルであることを明らかにし、この新しいダイバータ概念が更なる検討に値することを示した。

報告書

Compatibility of reduced activation ferritic/martensitic steel specimens with liquid Na and NaK in irradiation rig of IFMIF

湯谷 順明*; 中村 博雄; 杉本 昌義

JAERI-Tech 2005-036, 10 Pages, 2005/06

JAERI-Tech-2005-036.pdf:2.06MB

材料の照射特性は温度依存性が強いため、照射中の試料温度測定は重要である。しかしながら、中性子照射損傷が20dpa/年以上となるIFMIFの高中性子束領域において、鉄ベースの合金を照射する場合、大量の核発熱が生じるため、試料温度を正確に計測することは、不活性ガスを照射試料と試料ホルダーとの間のギャップに充てんして試料温度を試料ホルダーに埋め込んだ熱電対によって測定する従来の方式では、照射中にギャップの熱伝達率が変化するため極めて困難である。その対策としてギャップの熱伝達率がより安定と期待される液体金属(ナトリウム又はナトリウム-カリウム合金)をギャップに充てんする方法が提案(FZKが提案)されているが、液体金属と低放射化フェライト鋼との両立性に懸念があった。本報告は、このような液体金属と低放射化フェライト鋼との両立性について検討し、照射リグ設計への提案として、充てん前の液体金属の純度管理や炭素原子移行を予防する材質選択上の注意を述べる。

報告書

Corrosion behavior of austenitic and ferritic/martensitic steels in oxygen-saturated liquid Pb-Bi eutectic at 450$$^{circ}$$C and 550$$^{circ}$$C

倉田 有司; 二川 正敏; 斎藤 滋

JAERI-Research 2005-002, 37 Pages, 2005/02

JAERI-Research-2005-002.pdf:20.04MB

加速器駆動核変換システムの核破砕ターゲット及び冷却材として用いられる液体鉛ビスマス中の腐食挙動に及ぼす温度及び合金元素の影響を明らかにするため、450$$^{circ}$$C及び550$$^{circ}$$Cの酸素飽和した液体鉛ビスマス中で、種々のオーステナイト及びフェライト/マルテンサイト鋼について、3000hの静的腐食試験を実施した。腐食深さを、内部酸化を含む酸化膜の厚さ,結晶粒界腐食深さ,形成したフェライト層の厚さの和と定義した。450$$^{circ}$$Cでの腐食深さは、フェライト/マルテンサイト鋼,オーステナイト鋼にかかわらず、鋼材中Cr量の増加とともに減少する。450$$^{circ}$$Cでは3つのオーステナイト鋼で、Ni及びCrの明らかな溶解は起こらなかった。フェライト/マルテンサイト鋼の腐食深さは、550$$^{circ}$$CでもCr量の増加とともに減少する。JPCA及び316ステンレス鋼のオーステナイト系ステンレス鋼の腐食深さは、550$$^{circ}$$CでのNiの溶解に起因するフェライト化によって、フェライト/マルテンサイト鋼より大きくなる。約5%のSiを含むオーステナイト系ステンレス鋼は、保護的なSi酸化膜が形成し、Ni及びCrの溶解を防ぐため、550$$^{circ}$$Cで優れた耐食性を示す。

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