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論文

Reduction of the source term of an assumed criticality accident in a fuel fabrication facility with solution system

深谷 裕司; 後藤 実

Annals of Nuclear Energy, 164, p.108617_1 - 108617_6, 2021/12

溶液燃料体系を用いる燃料製造施設のための仮想臨界事故における合理的なソースタームを提案した。公衆被ばくは事故時において制限値の5mSvを超えてはならない。そこで、水の放射線分解による水素ガス発生により決定される第一バーストにおける合理的なソースタームを提案した。臨界警報装置と可溶性中性子吸収剤による臨界抑制により、その低減された核分裂数による安全性が保証される。この効果を東海村の燃料製造施設のサイト条件に基づき、臨界事故中の環境影響評価により確認した。その結果、現行規制ガイドライン下においても、公衆被ばくはサイト境界点において、68mSvから0.6mSvへ低減できることが分かった。

論文

Comparisons between passive RCCSS on degree of passive safety features against accidental conditions and methodology to determine structural thickness of scaled-down heat removal test facilities

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 162, p.108512_1 - 108512_10, 2021/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

受動的安全性を持つRCCSは、大気を冷却材として使用するため、冷却材を喪失することはないが、大気の擾乱の影響を受けやすいという欠点がある。大気放射を利用したRCCSと、大気自然循環を利用したRCCSを実用化するためには、想定される自然災害や事故状態を含むあらゆる状況下で、常に原子炉からの発熱を除去できるのか、安全性を評価する必要がある。本研究では、2種類の受動的RCCSについて、熱除去のための受動的安全性の大きさを同一条件で比較した。次に、自然災害により自然対流による平均熱伝達率が上昇するなどの偶発的な条件をSTAR-CCM+でシミュレーションし、除熱量の制御方法を検討した。その結果、受動的安全性に優れ、伝熱面の除熱量を制御できる、大気放射を利用したRCCSが優れていることを明示できた。最後に、自然対流と輻射を再現するためにスケールダウンした除熱試験装置の肉厚(板厚)を決定する方法を見出し、加圧室及び減圧室を用いた実験方法も提案した。

報告書

2020年度夏期休暇実習報告; HTTR炉心を用いた原子力電池に関する予備的検討; 核設計のための予備検討,3

石塚 悦男; 満井 渡*; 山本 雄大*; 中川 恭一*; Ho, H. Q.; 石井 俊晃; 濱本 真平; 長住 達; 高松 邦吉; Kenzhina, I.*; et al.

JAEA-Technology 2021-016, 16 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-016.pdf:1.8MB

2020年度の夏期休暇実習において、昨年度に引き続きHTTR炉心を原子力電池に見立てた場合の核的な予備検討として、MVP-BURNを用いて炉心の小型化について検討した。この結果、$$^{235}$$U濃縮度20%、54燃料ブロック(18$$times$$3層)炉心、半径1.6mのBeO反射体を使用すれば5MWで30年の連続運転が可能になることが明らかとなった。この小型炉心の燃料ブロック数は、HTTR炉心の36%に相当する。今後は、更なる小型化を目指して、燃料ブロックの材料を変更したケースについて検討する予定である。

報告書

MVP-BURNを用いた軸方向詳細モデルによるHTTRの燃焼特性解析

池田 礼治*; Ho, H. Q.; 長住 達; 石井 俊晃; 濱本 真平; 中野 優美*; 石塚 悦男; 藤本 望*

JAEA-Technology 2021-015, 32 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-015.pdf:2.74MB

MVP-BURNを用いてHTTR炉心の燃焼計算を行い、炉内温度分布を考慮した場合の影響とタリー領域分割を細分化した場合の影響を調べた。この結果、炉内温度分布を考慮した場合については、実効増倍率や主要核種密度に大きな影響がなかったこと、燃料ブロックごとの局所な$$^{235}$$U, $$^{239}$$Pu及び$$^{10}$$Bの物質量が最大で約6%、約8%及び約30%の差が生じたことが明らかとなった。また、タリー領域分割を細分化した場合については、実効増倍率への影響が0.6%$$Delta$$k/k以下と小さかったこと、黒鉛反射体の効果も含めた物質量の詳細分布、従来の計算より燃焼挙動を詳細に評価できることが明らかとなった。

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の内部溢水影響評価

栃尾 大輔; 長住 達; 猪井 宏幸; 濱本 真平; 小野 正人; 小林 正一; 上坂 貴洋; 渡辺 周二; 齋藤 賢司

JAEA-Technology 2021-014, 80 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-014.pdf:5.87MB

2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて制定された新規制基準対応としてHTTRの内部溢水に係る対策及び影響評価を実施した。影響評価にあたっては、高温ガス炉の特徴を考慮し、機器・配管の想定破損による溢水、火災の拡大防止のために設置される系統からの放水による溢水及び地震に伴う機器・配管の破損による溢水を想定し、それぞれに対して没水、被水、蒸気による溢水の影響評価を行った。また、放射性物質を含む液体の管理区域外への溢水についても影響評価を行った。この結果、HTTRで発生した溢水は、対策をとることによって原子炉施設の安全機能に影響を及ぼさないことを確認した。

論文

Nuclear data processing code FRENDY; A Verification with HTTR criticality benchmark experiments

藤本 望*; 多田 健一; Ho, H. Q.; 濱本 真平; 長住 達; 石塚 悦男

Annals of Nuclear Energy, 158, p.108270_1 - 108270_8, 2021/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

Japan Atomic Energy Agency has developed a new nuclear data processing code, namely FRENDY, to generate the ACE files from various nuclear libraries. A code-to-experiment verification of FRENDY processing was carried out in this study with criticality benchmark assessments of the high temperature engineering test reactor. The ACE files of the JENDL-4.0 and ENDF-B-VII.1 was generated successfully by FRENDY. These ACE files have been used in MCNP6 transportation calculation for various benchmark problems of the high temperature engineering test reactor. As a result, the k$$_{rm eff}$$ and reaction rate obtained by MCNP6 calculation presented a good agreement compared to the experimental data. The proper ACE files generation by FRENDY was confirmed for the HTTR criticality calculations.

論文

高温ガス炉のカーボンニュートラルへの貢献

西原 哲夫

原子力の新潮流, 2-2, p.30 - 36, 2021/08

日本原子力研究開発機構では、高温ガス炉とこれを用いた水素製造の研究開発を進めている。高温ガス炉を熱源として、二酸化酸素を排出せず、将来のクリーンエネルギーである水素を安価で大量に製造するシステムの実現を目指している。本システムは、日本政府が掲げるカーボンニュートラルの実現に大きく貢献できる。本報では、国の政策における高温ガス炉の位置付けや海外での高温ガス炉開発の現状も含め、高温ガス炉の研究開発の現状について説明する。

論文

Fabrication, permeation, and corrosion stability measurements of silica membranes for HI decomposition in the thermochemical iodine-sulfur process

Myagmarjav, O.; 柴田 愛*; 田中 伸幸; 野口 弘喜; 久保 真治; 野村 幹弘*; 竹上 弘彰

International Journal of Hydrogen Energy, 46(56), p.28435 - 28449, 2021/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)

In this study, a corrosion-stable silica ceramic membrane was developed to be used in H$$_{2}$$ purification during the hydrogen iodide decomposition (2HI $$rightarrow$$ H$$_{2}$$ + I$$_{2}$$), which is a new application of the silica membranes. From a practical perspective, the membrane separation length was enlarged up to 400 mm and one end of the membrane tubes was closed to avoid any thermal variation along the membrane length and sealing issues. The silica membranes consisted of a three-layer structure comprising a porous $$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ ceramic support, an intermediate layer, and a top silica layer. The intermediate layer was composed of $$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ or silica, and the top silica layer that is H$$_{2}$$ selective was prepared via counter-diffusion chemical vapor deposition of a hexyltrimethoxysilane. A membrane using a silica intermediate layer exhibited a higher H$$_{2}$$/SF$$_{6}$$ selectivity but lower H$$_{2}$$ permeance with compared with the membrane using a $$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ intermediate layer. The membrane using the silica intermediate layer was more stable in corrosive HI gas than a membrane with a $$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ intermediate layer after 300 h of stability tests. To the best of our knowledge, this is the first report of 400-mm-long closed-end silica membranes supported on Si-formed $$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$ tubes produced via chemical vapor deposition method. In conclusion, the developed silica membranes seem suitable for membrane reactors that produce H$$_{2}$$ on large scale using HI decomposition in the thermochemical iodine-sulfur process.

論文

多様な原子燃料の概念と基礎設計,5; 高温ガス炉と溶融塩炉の燃料

植田 祥平; 佐々木 孔英; 有田 裕二*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(8), p.615 - 620, 2021/08

日本原子力学会誌の連載講座「多様な原子燃料の概念と基礎設計」の第5回として「高温ガス炉と溶融塩炉の燃料」の題目で解説を行う。高温ガス炉の燃料である被覆燃料粒子は、高温ガス炉の高温の熱供給や優れた固有の安全性を支える鍵となる技術の一つである。本稿では高温ガス炉燃料の設計,製造技術,照射性能,実用化並びに高度化開発について述べる。一方、溶融塩炉で用いる溶融塩燃料は燃料自体が液体という特殊なものである。安全性や事故時の環境への影響など優れた性能が期待されているが、まだまだ明らかにすべき課題も多い。その現状について概説する。

論文

A Statistical approach for modeling the effect of hot press conditions on the mechanical strength properties of HTGR fuel elements

相原 純; 黒田 雅利*; 橘 幸男

Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering; Nuclear Energy the Future Zero Carbon Power (ICONE 28) (Internet), 9 Pages, 2021/08

高温ガス炉(HTGR)の燃料要素が災害時においても構造健全性を保つためには、強度が高く耐酸化性の燃料要素を開発するべきである。HTGR燃料要素として、耐酸化性向上のため、熱間加圧した炭化珪素(SiC)/炭素(C)混合母材を採用する。圧力,温度,時間といった熱間加圧条件はHTGR燃料要素の強度に影響する因子である。高強度の燃料要素の最適な製造条件を特定するためには、それらの因子の機械強度に対する効果を定量的にモデル化する必要がある。本研究では、統計的実験計画法アプローチを導入することにより熱間加圧条件と機械強度特性の関係に応答曲面モデルを構築する。

論文

Development of cesium trap material for coated fuel particles in high temperature gas-cooled reactors

佐々木 孔英; 三浦 柊一郎*; 福元 謙一*; 後藤 実; 大橋 弘史

Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering; Nuclear Energy the Future Zero Carbon Power (ICONE 28) (Internet), 6 Pages, 2021/08

高温ガス炉燃料用のCsトラップ材を開発するため、BiとSbを候補材としてCs-BiやCs-Sbをグラファイト吸収させた試験片を準備し、1500$$^{circ}$$Cまでの熱分析(TG)にて高温下における化学的安定性を評価した。実験の結果、Csは、BiよりもSbと化合することで1500$$^{circ}$$C CTGを経ても良好な安定性を確認できた。なお、何れの試験片においても800$$^{circ}$$Cから1000$$^{circ}$$Cの領域で見られた急激な重量減少は、試験片からCs(沸点671$$^{circ}$$C)が蒸発したためと考えられる。TG後のCs-Sb/グラファイト試験片中にCs-Sb析出物が見られ、その組成はCs$$_{3}$$Sbと同定できた。この実験結果から、Sbはグラファイト中に分散させるCsゲッター材として機能し得ることが分かった。今後、高温ガス炉燃料へのCsトラップ材としての適用性を評価するためには長時間加熱試験の実施が求められる。

論文

Manufacturability estimation on burnable poison mixed fuel for improving criticality safety of HTGR fuel fabrication

長谷川 俊成; 深谷 裕司; 植田 祥平; 後藤 実

Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering; Nuclear Energy the Future Zero Carbon Power (ICONE 28) (Internet), 5 Pages, 2021/08

商用高温ガス炉燃料の製造工程中における臨界安全対策としてBPクレジット概念が提案されており、その実用化の為にBP(ホウ素,ガドリニウム,エルビウム,ハフニウム)混合UO$$_2$$燃料核の製造性を検討した。ホウ素混合燃料核はホウ酸粉末とU$$_3$$O$$_8$$粉末を混合して製造し、その他のBP混合燃料核についてはBPの硝酸塩粉末とU$$_3$$O$$_8$$粉末を混合して製造する。熱処理工程後にBPが燃料核内に存在していることを確かめるために、熱力学平衡解析により燃料核内におけるBPの状態を予測した。ホウ素を混合する場合、450$$^{circ}$$C以上で融解・気化する結果を示し、ホウ素混合燃料核の製造が困難であることが分かった。一方でガドリニウム,エルビウム,ハフニウムを混合する場合、固体酸化物に変化し2000$$^{circ}$$Cにおいても融解・気化せず、燃料製造性に問題がないことが分かった。

報告書

HTTR燃料セルモデルにおける可燃性毒物周辺のメッシュ効果

藤本 望*; 福田 航大*; 本多 友貴*; 栃尾 大輔; Ho, H. Q.; 長住 達; 石井 俊晃; 濱本 真平; 中野 優美*; 石塚 悦男

JAEA-Technology 2021-008, 23 Pages, 2021/06

JAEA-Technology-2021-008.pdf:2.62MB

SRACコードシステムを用いて可燃性毒物棒周辺のメッシュ分割がHTTR炉心の燃焼計算に与える影響を調べた。この結果、可燃性毒物棒内部のメッシュ分割は燃焼計算に大きな影響を与えないこと、実効増倍率は可燃性毒物棒周辺の黒鉛領域をメッシュ分割することで従来計算より測定値に近い値が得られることが明らかとなった。これにより、HTTR炉心の燃焼挙動をより適切に評価するには、可燃性毒物棒周辺黒鉛領域のメッシュ分割が重要になることが明らかとなった。

論文

Improvement of HI concentration performance for hydrogen production iodine-sulfur process using crosslinked cation-exchange membrane

田中 伸幸; 澤田 真一*; 八巻 徹也*; 小平 岳秀*; 木村 壮宏*; 野村 幹弘*

Chemical Engineering Science, 237, p.116575_1 - 116575_11, 2021/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Chemical)

熱化学水素製造法ISプロセスでは、HI-I$$_{2}$$-H$$_{2}$$O (HIx)溶液のHI濃縮のため、イオン交換膜を用いた電解電気透析法(EED)が適用されている。本報では、放射線グラフト膜に対して架橋構造を導入することで、HI濃縮性能の改良を試み、導電率($$sigma$$),輸率(t$$_{+}$$),水透過係数($$beta$$)の性能指標を用いて、実験的及び理論的に性能評価を行った。架橋導入により、H$$^{+}$$及び水の透過選択性が改善されることが示された。また、EEDの数理モデルに基づく理論解析から、架橋導入による影響はHI吸収量及びH$$^{+}$$拡散係数にはほとんど影響を与えず、I$$^{-}$$の拡散係数に影響することが明らかとなり、$$sigma$$, t$$_{+}$$に対しては、その結果が反映されることで、H$$^{+}$$の選択性が改善された。また、架橋の効果により、HI溶液の吸収に伴う膨潤が抑制され、その効果により、水の透過が抑制され、HI濃縮効果が高まることが示された。

論文

Preparation for restarting the high temperature engineering test reactor; Development of utility tool for auto seeking critical control rod position

Ho, H. Q.; 藤本 望*; 濱本 真平; 長住 達; 後藤 実; 石塚 悦男

Nuclear Engineering and Design, 377, p.111161_1 - 111161_9, 2021/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:83.53(Nuclear Science & Technology)

At high power operation of the HTTR, the control rod should be kept at the top of the active core for maintaining the optimized power distribution. It is important to calculate the control rod position each time the operating conditions change in order to ensure the safe operation of the reactor. Since the Monte Carlo code cannot change the core geometry such as control rod position during criticality and burnup calculation, the critical control rod position was determined by adjusting the control rods manually. Therefore, this study develops a new utility tool that seeks the control rod position automatically without any further handling procedures and waiting time. As a result, the determination of critical control rod position becomes simpler and the total time was also reduced significantly from about 5 days to less than 2 days. The calculated critical control rod position using the new tool also gives a good agreement with the experiment data.

論文

Part 3, Evaluating a small modular high temperature reactor design during control rod withdrawal and a depressurised loss of coolant accidents

Atkinson, S.*; 青木 健; Litskevich, D.*; Merk, B.*; Yan, X.

Progress in Nuclear Energy, 134, p.103689_1 - 103689_10, 2021/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

本稿では設計が進められている熱出力10MWのU-Battery炉概念を対象に、制御棒引抜事故及び冷却材喪失減圧事故に対する安全性を評価する。両過渡事象に対する評価手法として、1次元伝熱モデルと制御棒引抜事故における原子炉動特性を評価するための1点炉近似を組み合わせた評価手法を用いる。評価の結果、制御棒引抜事故において、燃料温度が110K上昇し、負の燃料温度係数により余剰反応度が相殺されることを明らかにした。冷却材喪失減圧事故においては燃料最高温度が事故後60時間で1455Kに達することを明らかにした。結論として、両過渡事象において、燃料温度は定格運転時の最高温度より低く維持されることを確認した。

論文

Feasibility study on tritium recoil barrier for neutron reflectors of research and test reactors

Kenzhina, I.*; 石塚 悦男; Ho, H. Q.; 坂本 直樹*; 奥村 啓介; 竹本 紀之; Chikhray, Y.*

Fusion Engineering and Design, 164, p.112181_1 - 112181_5, 2021/03

JMTRとJRR-3Mの運転中に一次冷却水へ放出されるトリチウムについて研究してきた結果、ベリリウム中性子反射体の二段核反応による$$^{6}$$Li(n$$_{t}$$,$$alpha$$)$$^{3}$$Hで生成する反跳トリチウムが主要因であることが明らかになった。この結果から、一次冷却水へ放出するトリチウムを少なくするためには、ベリリウム中性子反射体の表面積を小さくするか、他の材料で反跳トリチウムを遮蔽する必要がある。本報告では、ベリリウム中性子反射体のトリチウム反跳防止材の概念検討として、Al, Ti, V, Ni, Zr等の多様な材料を候補材として、障壁厚み、長期運転後の放射能、反応度への影響を評価した。この結果、Alがベリリウム中性子反射体のトリチウム反跳防止材として適した候補材になり得るとの結果を得た。

論文

高温硫酸分解ガス環境下におけるステンレス鋼及びNi基合金の耐食性評価及び表面皮膜構造解析

広田 憲亮; 竹田 貴代子*; 橘 幸男; 正木 康浩*

材料と環境, 70(3), p.68 - 76, 2021/03

熱化学水素製造法(ISプロセス)の硫酸分解反応容器を想定した高温硫酸分解ガス環境下において、ステンレス鋼及びNi基合金の耐食性能評価を実施した。その結果、100時間の腐食試験ではSiを2.4%含有したNi基合金は、腐食速度が小さく、優れた耐食性能を示したほか、Alを3%含有したフェライト系ステンレス鋼(3Al-Ferrite)は、腐食速度が指標とするSiCの腐食速度(0.1mm/year)を下回る優れた耐食性能を示した。一方で3Al-Ferriteの腐食生成皮膜と同じコンセプトで、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$皮膜を材料にプレフィルミングしたNi基合金の腐食速度は、3Al-Ferriteに対して大幅に速くなった。これらの酸化皮膜/母材界面の断面でEPMA分析を行った結果、2.4Si含有Ni基合金では、Si酸化皮膜が形成されていたが、長時間の腐食試験中にSi酸化皮膜に欠陥ができ、腐食環境から酸化皮膜を介して母材粒界へのS侵入が確認された。一方で3Al-Ferriteでは、薄い均一なAl$$_{2}$$O$$_{3}$$皮膜が形成されており、粒界へのS侵入は確認されなかった。またAl$$_{2}$$O$$_{3}$$皮膜をプレフィルミングしたNi基合金では、Al$$_{2}$$O$$_{3}$$皮膜に欠陥ができ、母材粒界へSが侵入していた。3Al-Ferriteに生成した腐食生成皮膜とプレフィルミングしたAl$$_{2}$$O$$_{3}$$の違いをX線回折で解析した結果、3Al-Ferriteの皮膜は、$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$のみからなるのに対し、プレフィルミングしたAl$$_{2}$$O$$_{3}$$$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$が混在していることが分かった。これらの結果により、3Al-Ferriteの良好な耐食性能は、緻密な$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$が早期に母材表面に均一形成されたことによるものと推察される。

論文

Comparison between passive reactor cavity cooling systems based on atmospheric radiation and atmospheric natural circulation

高松 邦吉; 松元 達也*; Liu, W.*; 守田 幸路*

Annals of Nuclear Energy, 151, p.107867_1 - 107867_11, 2021/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:83.53(Nuclear Science & Technology)

受動的安全性を備えた新しい炉容器冷却システム(RCCS)を提案する。RCCSは連続した2つの閉じた領域から構成される。1つは原子炉圧力容器(RPV)を囲む領域、もう1つは大気と熱交換をする冷却領域である。新しいRCCSはRPVから発生した熱を輻射や自然対流によって除去する。最終的なヒートシンクは大気であるため、電気的または機械的に駆動する機器は不要である。RCCSの特徴を理解するために、受動的安全性および除熱量の制御方法について、大気放射を用いたRCCSと大気の自然循環を用いたRCCSを比較した。受動的安全性の大小関係は、熱伝導$$>$$輻射$$>$$自然対流の順である。よって、前者のRCCSは後者のRCCSより、受動的安全性が高いことがわかった。また、除熱量を制御する方法については、前者のRCCSは伝熱面積を変えるだけである一方、後者のRCCSは煙突効果を変える必要がある。つまり、ダクト内の空気抵抗を変える必要がある。よって、前者のRCCSは後者のRCCSより、簡単に除熱量を制御できることがわかった。

論文

Feasibility study on burnable poison credit concept to HTGR fuel fabrication from core specification perspective

深谷 裕司; 植田 祥平; 後藤 実; 大橋 弘史

Annals of Nuclear Energy, 151, p.107937_1 - 107937_9, 2021/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉燃料製造に関するBPクレジット概念の成立性に関して研究を実施した。可燃性毒物(BP)を燃料製造の前段において燃料物質に混合することにより、商用高温ガス炉の濃縮度14wt%のような高い濃縮度の燃料製造においても、全工程で臨界安全が担保される。しかしながら、その毒作用は高温ガス炉炉内においての臨界性も妨げ、炉心の運転サイクル長や達成燃焼度を低下させる恐れがある。そのため、その効果は全炉心燃焼解析によって評価されるべきである。BPとしては、ホウ素,ガドリニウム,エルビウム,ハフニウムについて検討した。その結果、ホウ素とガドリニウムに関し、この概念に適していること、濃縮度14wt%の燃料も濃縮度9.9wt%の高温工学試験研究炉(HTTR)燃料製造プラントで製造が可能であることが分かった。ホウ素とガドリニウムを用いた際、商用高温ガス炉燃料は濃縮度の上限が5wt%である軽水炉燃料製造プラントと同程度の臨界安全対策で製造可能であることも分かった。特に、ガドリニウムはそのスペクトル依存性により、顕著な適用性を示しており、更なる強力な安全対策も成立する。

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