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樋口 恭子*; 栗田 圭輔; 酒井 卓郎; 鈴井 伸郎*; 佐々木 実莉*; 香取 摩耶*; 若林 優奈*; 間嶋 勇太*; 齋藤 彰宏*; 大山 卓爾*; et al.
Plants (Internet), 11(6), p.817_1 - 817_11, 2022/03
被引用回数:3 パーセンタイル:27.04(Plant Sciences)植物は様々な鉄獲得機構を発達させてきたが、植物による鉄獲得速度の遺伝的多様性については植物種や遺伝子型間で広く調査されていない。我々は、Feを用いたライブオートラジオグラフィー技術を用いて、オオムギ品種における極低濃度のFe溶液からのFe吸収速度を直接評価した。この結果、オオムギの品種間において、低濃度Fe溶液からFeを獲得する能力が、必ずしもFe欠乏に対する耐性を決定する唯一の要因ではないことが明らかとなった。
鈴井 伸郎; 丸山 哲平*; 河地 有木; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*; 藤巻 秀
JAEA-Review 2015-022, JAEA Takasaki Annual Report 2014, P. 95, 2016/02
Common reed, which is classified to the same family as rice, is a salt-tolerant plant. In this study, we conducted non-invasive imaging of Na dynamics in intact common reed plants by using
Na tracer and a positron-emitting tracer imaging system (PETIS) in order to understand the salt-tolerant mechanism in common reed. Common reeds and rice plants were cultivated in a nutrient solution containing 50 mM NaCl. After
Na was fed into the solution, we observed the
Na movement from the solution to the shoot for 24 h using PETIS. As a result,
Na was strongly accumulated in the shoot base but not transported to the upper shoot in common reed, whereas
Na was continuously transported to the upper shoot in rice plant. Furthermore, we replaced the original solution with a fresh nutrient solution without
Na and traced the
Na movement inside the plants for 18 h. Detailed quantitative analysis of the image data revealed that
Na migrated downward from the shoot base to the root tip in common reed. These results indicate that common reed has constitutive ability of Na
exclusion only in the direction of root tips, and consequently keeps low Na
concentration in the upper shoot.
樋口 恭子*; 藤巻 秀
Bio Industry, 32(12), p.46 - 52, 2015/12
最近我々は、NaトレーサとPositron-emitting Tracer Imaging System (PETIS)、および新たなデータ解析手法を用いて、耐塩性が高いことで知られるヨシの根では、侵入したNaが地上部に到達する前に回収され、根の先端に向かって送り返されていることを証明した。本解説ではこの研究の背景と意義、実験手法、将来展望について詳細に述べると共に、この手法が植物生理学および農学に対してもたらすであろう新たな展開についても提示する。
藤巻 秀; 丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
Plant & Cell Physiology, 56(5), p.943 - 950, 2015/05
被引用回数:32 パーセンタイル:73.12(Plant Sciences)耐塩性植物であるヨシおよび塩感受性植物であるイネにおけるナトリウムイオンの輸送の方向と割合を、放射性のNaトレーサとポジトロンイメージング技術を用いて解析した。まず、供試植物に50mMのNaClと微量の
Naを含む水耕溶液を投与し、24時間栽培した。その後、
Naを含まない水耕液に交換し、48時間栽培した。これらの栽培期間における
Naの分布画像をポジトロンイメージング装置を用いて非破壊的かつ連続的に撮像したところ、ヨシでは根から吸収された
Naは茎基部よりも上部に輸送されないことが確認された。さらに、
Naを含まない水耕液に交換した後、
Naが根元から根端に向けて0.5cm h
の速度で移動していることが確認された。一方、イネでは根から吸収された
Naは連続的に地上部全体へと輸送されていた。これらの結果から、高塩濃度条件に晒されたヨシは、根元と茎基部においてナトリウムイオンを根端方向へと送り返していることが明らかとなった。このナトリウム排除機構により、ヨシは地上部のナトリウムイオン濃度を低く保ち、高い耐塩性を有していることが示唆された。
樋口 恭子*; 金井 雅武*; 土屋 将久*; 石井 春香*; 渋谷 尚史*; 藤田 直子*; 中村 保典*; 鈴井 伸郎; 藤巻 秀; 三輪 睿太郎*
Frontiers in Plant Science (Internet), 6, p.138_1 - 138_6, 2015/03
被引用回数:22 パーセンタイル:60.61(Plant Sciences)In a previous study, we reported that the common reed accumulates water-soluble Cd complexed with an -glucan-like molecule, and that the synthesis of this molecule is induced in the stem of the common reed under Cd stress. We studied the metabolic background to ensure
-glucan accumulation under the Cd stress conditions that generally inhibit photosynthesis. We found that the common reed maintained an adequate CO
assimilation rate, tended to allocate more assimilated
C to the stem, and accumulated starch granules in its stem under Cd stress conditions. AGPase activity, which is the rate-limiting enzyme for starch synthesis, increased in the stem of common reed grown in the presence of Cd. Starch accumulation in the stem of common reed was not obvious under other excess metal conditions. Common reed may preferentially allocate assimilated carbon as the carbon source for the formation of Cd and
-glucan complexes in its stem followed by prevention of Cd transfer to leaves acting as the photosynthetic organ. These responses may allow the common reed to grow even under severe Cd stress conditions.
有賀 裕剛*; 香取 拓*; 吉原 亮平*; 長谷 純宏; 野澤 樹; 鳴海 一成; 井内 聖*; 小林 正智*; 手塚 健二*; 坂田 洋一*; et al.
Plant Signaling & Behavior (Internet), 8(7), p.e24779_1 - e24779_5, 2013/07
シロイヌナズナの354系統の中には、NaCl濃度を0mMから225mmに急激に変化させる試験において、対照となるCol-0系統に比べて高い耐塩性を示す系統がある。また、Zu-Oを含む数系統では、中程度の塩ストレスに暴露された後に高い耐塩性が誘導される。したがって、シロイヌナズナは塩ショックに対する耐性と塩馴化による耐性の少なくとも2種類の耐性機構を有すると思われる。シロイヌナズナの耐塩性系統の耐性メカニズムを明らかにするため、われわれはイオンビームで変異処理したZu-0の実生から塩感受性の変異体を単離した。この変異体は、SOS1遺伝子の1塩基欠失によって塩ショックストレス下で著しい生育抑制を示し、Col-0よりも塩に感受性である。しかし、この変異体はZu-0と同様に、100mMのNaClに7日間暴露した後に750mMのソルビトールに20日間暴露した後も生育することができるが、Col-0は同条件において明らかな白化を示した。したがって、塩馴化に必要な遺伝子は塩ショック耐性に必要な遺伝子とは異なり、塩や浸透圧耐性の獲得に重要な役割を果たしていると考えられる。
太治 輝昭*; 堀口 茜*; 池田 彬郎*; 中島 千尋*; 坂田 洋一*; 吉原 亮平; 野澤 樹; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 72, 2011/01
本研究では、自然界で高い塩耐性を示す植物の耐性メカニズムを遺伝学的に明らかにするため、耐塩性 Zu-0及び
に近縁の塩生植物
の種子にさまざまな線量のイオンビームを照射し、本葉の展開率と稔性を指標に変異誘導に最適な線量を検討した。その結果、
Zu-0については50Gy、
については25Gyが変異誘導に最適な線量であることが明らかとなった。
藤巻 秀
no journal, ,
原子力機構と東京農業大学は共同で、イネ科のヨシが高い塩分濃度に耐えられる仕組みをポジトロンイメージング技術を用いて探究し、ヨシの根にナトリウムを排除する動きが恒常的に存在していることを発見した。この研究内容はPlant and Cell Physiology誌5月号に掲載された。本成果は、海岸や世界中に拡大している高塩分濃度の土地でのイネ栽培の実現に将来的に繋がるものである。本プレゼンでは、植物ポジトロンイメージング技術の紹介と共に、本研究の概略を解説する。
藤巻 秀; 丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
no journal, ,
同じイネ科でありながら、耐塩性の低いイネとは対照的に、耐塩性の高いヨシ( (Cav.) Trin. ex Steud.)のメカニズムを明らかにするため、
NaトレーサとPositron-emitting Tracer Imaging System (PETIS)を用いた研究を行った。塩濃度の高い水耕液をイネとヨシに与え、これに
Naを投与し、PETISで植物体を24時間撮像した。続いて、体内に取り込まれた
Naの動きを追跡するために、根を洗浄し、
Naを除いた水耕液に交換し、PETISで18時間以上撮像した。得られた動画像データ上で、植物体長軸方向の
Naの移動を解析した。その結果、イネではナトリウムが常に根から上方の葉に移行し続けるのに対し、ヨシでは茎のつけねより上方にはほとんど移行せず、常に根の中を下方に送り戻されていることが明らかになった。今後はこのヨシの根に特有のナトリウム排出機構を担う輸送体の同定を進め、将来的にはこの能力をイネに付与することを目指す。
鈴井 伸郎; 丸山 哲平*; 河地 有木; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*; 藤巻 秀
no journal, ,
高等植物にとってナトリウムイオン(Na)は有害元素である。我が国の主要な穀物であるイネはNa
による塩ストレスに弱いのに対し、同じイネ科に属する野生植物ヨシは高い耐塩性を持つ。本研究では、ヨシの耐塩性機構を明らかにすべく、ナトリウムの放射性トレーサである
Naとポジトロンイメージング技術を用いて、ヨシとイネにおけるNa
の動態を直接可視化することを試みた。生きたヨシとイネの根に500
700kBqの
Naと50mMの非放射性のNaClを含む水耕液を投与し、
Naが植物の地上部へ移行する過程を撮影したところ、ヨシでは
Naが茎のつけねに集まり、それより上の茎や葉にはほとんど移行しないのに対し、イネでは
Naが留まることなく上方の葉に移行していた。その後、水耕液中から
Naだけを抜き、植物体内の
Naが他の部位に移行する過程を追跡したところ、イネでは根の中の
Naが上方の葉に移行し続けていたのに対し、ヨシでは
Naが根の先端方向に向かって約0.5cm/hの速度で移行していた。これらの結果から、「根から吸収したNa
を茎のつけねから下方に送り返すことにより、地上部のNa
濃度を低く保つ」というヨシの耐塩性機構が明らかとなった。今後はヨシ特有の耐塩性機構に関わる遺伝子を同定し、それをイネに導入することにより、Na
を地上部に移行させない、耐塩性の高いイネ品種の作出を目指す。
藤巻 秀
no journal, ,
環境中の元素を植物が集積する営みは、人類の生存の物質的基盤を成すものであり、その意味で、植物体内の元素の動きを把握することは極めて重要である。これまで植物RIイメージング研究グループはラジオアイソトープと放射線計測技術を利用した植物RIイメージング技術により、様々な重要元素の様々な植物における動きを解析してきた。本講演では、その最新のトピックとして、将来的にイネの耐塩性を向上することを目標に、イネの近縁種であるヨシが高い耐塩性を持つメカニズムを植物RIイメージングによって明らかにした成果を中心に発表し、さらに新しい学術分野である「核農学」の確立という理念についても述べる。
丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 藤巻 秀; 河地 有木; 石井 里美; 松橋 信平; 吉羽 雅昭*; 但野 利秋*; 樋口 恭子*
no journal, ,
ヨシは強い耐塩性を示すイネ科の多年生草本であり、塩ストレス条件下でも地上部のNa含有率を低く維持できる。このヨシにおけるNa
の挙動を解析するために、放射性同位体である
Naによるトレーサー実験を行ったところ、ヨシが塩ストレス条件下で地上部の低Na
含有率を維持できるのは地上部からのNa
排出よりも根部から地上部へのNa
移行を強く抑制していることに起因することを示唆する結果が得られた。
土屋 将久*; 府川 さやか*; 鈴井 伸郎; 石井 里美; 河地 有木; 藤巻 秀; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
no journal, ,
重金属耐性能力を持つヨシは、高濃度のカドミウム(Cd)を含む水耕条件でも十分に生育することができる。これまでの研究において、ヨシはCdを茎全体に集積し、その半分は可溶性で存在し、さらにその60%が分子量10-50kDaの糖を主成分とする物質と結合していることを明らかにした。本研究では、Cdストレス条件下における炭素の蓄積過程を、ポジトロンイメージング技術(PETIS)を用いて可視化し、解析することを試みた。供試植物として、栄養生殖期のヨシを用いた。まず、無処理のヨシの葉身に100MBqのCO
を投与し、茎及び根における炭素動態をPETISにより撮像した。その後、ヨシをCdを含む水耕液に移植し、3日間栽培した後、同様のイメージングを行い、Cd処理前・処理後の炭素の蓄積部位を、同一個体において比較した。その結果、Cd処理により一部の個体で主幹への光合成産物の転流量が増加していたが、各個体間でのばらつきが大きく、対照区と比較して統計的に有意な差は確認できなかった。
太治 輝昭*; 香取 拓*; 有賀 裕剛*; 井内 聖*; 小林 正智*; 篠崎 一雄*; 吉原 亮平; 野澤 樹; 長谷 純宏; 鳴海 一成; et al.
no journal, ,
モデル植物シロイヌナズナは、世界中に1000種ものエコタイプが存在し、近年の研究から、さまざまな表現型に大きなバリエーションが観察されている。そこで、350種のエコタイプを用いて耐塩性評価を行ったところ、海水と同程度の塩濃度でも耐性を示すエコタイプの存在を明らかにした。塩耐性エコタイプが有する耐性メカニズムを生理学的に解析した結果、シロイヌナズナの耐塩性は、急激な塩濃度の変化に対応する「塩ショック耐性」と、生育に影響を与えない程度の塩ストレスを一定期間経ることで、海水程度の塩水(浸透圧)にも耐性を示す「塩馴化能」の2つで構成され、極めて高い耐塩性を示すには「塩馴化能」が重要であることが示唆された。これら2つの耐塩性メカニズムについて遺伝学的な解析を行ったところ、「塩ショック耐性」は複数の遺伝子座が寄与するのに対して、「塩馴化能」については、1遺伝子座の制御によることが示された。現在、genome-wide association studyを含む遺伝学的解析により塩馴化能遺伝子の同定を試みている。
堀口 茜*; 有賀 裕剛*; 五十嵐 純子*; 香取 拓*; 坂田 洋一*; 林 隆久*; 太治 輝昭*; 吉原 亮平; 野澤 樹; 長谷 純宏; et al.
no journal, ,
本研究では、自然界で高い塩耐性を示す植物の耐性メカニズムを遺伝学的に明らかにするため、イオンビーム照射により変異誘導させた種子を用いて、における塩高感受性変異株、耐塩性
Zu-0における塩馴化欠損変異株及びアブシジン酸低感受性変異株を単離することを目的として研究を行った。これまでに、
の塩高感受性変異候補株を11個体選抜した。
については、塩馴化欠損変異候補株を3個体、アブシジン酸低感受性変異候補株を7個体得た。現在、原因遺伝子のマッピングを行っている。
樋口 恭子*; 佐々木 実莉*; 香取 摩耶*; 栗田 圭輔; 酒井 卓郎; 鈴井 伸郎*; 河地 有木*; 齋藤 彰宏*; 大山 卓爾*
no journal, ,
硫黄輸送に関わる遺伝子の発現は、Feの枯渇によって低下する。そのパターンと時期はオオムギ品種によって異なり、その違いは鉄欠乏条件下での光化学系Iの維持に関係していると考えられる。しかし、これらのオオムギ品種の特性は、Fe欠乏に対する全体的な耐性や葉の総Fe濃度とは必ずしも相関していない。そこで、Fe欠乏オオムギの新葉へのFe流入とSUF機構の発現低下との関係を調べた。
樋口 恭子*; 佐藤 毅治*; 鈴井 伸郎; 丸山 哲平*; 藤巻 秀; 三輪 睿太郎*
no journal, ,
Among the plants that grow on highly salinized soils, the Na content in the aerial parts of the reed () is extremely low. Previously we showed that the amounts of Na
ascending via the xylem was reduced to approximately 5% and 50%, respectively, in common reed and rice (
), because of the presence of shoot bases. In the current study, we analyzed the direction and rate of Na
translocation within the tissues of common reed and rice under constant high salt condition by using radioactive
Na and a positron-emitting tracer-imaging system (PETIS). Our analysis suggested that the roots and shoot bases of common reed have constitutive mechanisms for efficient retrieval of Na
from the xylem vessel and effective transportation of Na
solely to the root tips via the phloem, which is against the high Na
concentration gradient in nutrient solutions. Further, these mechanisms contribute to maintaining low Na
concentration in the shoots of common reed. In addition, we detected transcripts of putative Na
and K
transporters and channels from cells collected using laser micro dissection (LMD) in order to identify the molecules contributing to Na
allocation.
藤巻 秀; 丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
no journal, ,
同じイネ科でありながら、耐塩性の低いイネとは対照的に、耐塩性の高いヨシ( (Cav.) Trin. ex Steud.)のメカニズムを明らかにするため、
NaトレーサとPositron-emitting Tracer Imaging System (PETIS)を用いた研究を行った。塩濃度の高い水耕液をイネとヨシに与え、これに
Naを投与し、PETISで植物体を24時間撮像した。続いて、体内に取り込まれた
Naの動きを追跡するために、根を洗浄し、
Naを除いた水耕液に交換し、PETISで18時間以上撮像した。得られた動画像データ上で、植物体長軸方向の
Naの移動を解析した。その結果、イネではナトリウムが常に根から上方の葉に移行し続けるのに対し、ヨシでは茎のつけねより上方にはほとんど移行せず、常に根の中を下方に送り戻されていることが明らかになった。今後はこのヨシの根に特有のナトリウム排出機構を担う輸送体の同定を進め、将来的にはこの能力をイネに付与することを目指す。
丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 藤巻 秀; 吉羽 雅昭*; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
no journal, ,
The Na concentration in common reed roots is similar to that in rice roots, while common reed shoots have lower Na
concentration than rice shoots. It has been suggested that in common reed, Na
translocation to the shoot is inhibited at the shoot base (SB). To evaluate the SB contribution to the inhibition of Na
translocation to the shoots and determine the Na
translocation pathway in the SB, we analyzed the kinetics of
Na
in common reed and in rice under the 50mM NaCl stress condition by performing a non-invasive tracer experiment with the positron-emitting tracer imaging system (PETIS). The PETIS experiments showed that
Na
accumulation is slower in the SB and the shoots of common reed than in those of rice. The
Na
accumulated in the shoots of both species was not actively excluded under the continuous mild saline condition. Modeling of the Na
fluxes within the SB revealed that common reed strongly retrieved Na
from the xylem at the SB.
丸山 哲平*; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 藤巻 秀; 但野 利秋*; 三輪 睿太郎*; 樋口 恭子*
no journal, ,
ヨシは高い耐塩性を有している。ヨシの耐塩性機構には、地上部基部(SB)におけるNaの根への送り返し機構が重要であると考えられているが、そのメカニズムはほとんどわかっていない。そこで、放射性同位体を用いたトレーサー実験により、ヨシSBにおけるNa
回収能力をイネと比較した。生きた植物体内の
Na
動態を経時的に観察できるPETIS(Positron Emitting Tracer Imaging System)を用いて、NaCl 50mM条件下におけるヨシ地上部へのNa
蓄積量をイネと比較した。その結果、ヨシがSBより上の地上部へのNa
の蓄積を極端に抑制していることを確認した。また塩ストレス条件下において体内に蓄積したNa
の動態を、PETISを用いたチェイス実験により観察したところ、地上部組織中に隔離されたNa
はイネとヨシのどちらにおいても積極的に排出されないと考えられた。