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論文

In situ reaction and alteration of mudstone-cement interfaces at the Horonobe URL; Comparison between ordinary Portland cement and low alkaline cement

出井 俊太郎; 柴田 真仁*; 根岸 久美*; 杉浦 佑樹; 天野 由記; Bateman, K.*; Wilson, J.*; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 武田 匡樹; et al.

Results in Earth Sciences (Internet), 3, p.100097_1 - 100097_16, 2025/12

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、セメントと泥岩の相互作用による化学的擾乱領域が形成され、岩盤中の核種移行特性に影響を及ぼす可能性がある。本研究では、11年前に幌延深地層研究センターの140m調査坑道に施工されたセメント(普通ポルトランドセメント(OPC)および低アルカリ性セメント(LAC))と泥岩の界面における変質状態について調査した。複数の分析手法を組み合わせることで、セメントの溶解、方解石やC-(A-)S-H相などの二次鉱物の析出、モンモリロナイトの陽イオン交換、泥岩の空隙率の低下など、セメントと岩石の界面における主要な反応が特定された。また、空隙率の低下による拡散の低下や、変質した泥岩中の二次鉱物への取り込みによる収着の促進など、セメントと泥岩の相互作用が放射性核種の移行に及ぼす影響についても明らかになった。

論文

Investigating eutectic behavior and material relocation in B$$_{4}$$C-stainless steel composites using the improved MPS method

Ahmed, Z.*; Wu, S.*; Sharma, A.*; Kumar, R.*; 山野 秀将; Pellegrini, M.*; 横山 諒*; 岡本 孝司*

International Journal of Heat and Mass Transfer, 250, p.127343_1 - 127343_17, 2025/11

The study aims to measure boron concentration through the unidirectional diffusion of boron within the stainless steel (SS) layers while evaluating the updated model ability to replicate melt relocation behavior and geometry. In the current MPS simulations, one scenario employed dummy walls as heat sources, while another scenario used SS surface particles as heat sources to avoid interference with the melt flow as it reached the bottom of the specimen.

論文

Long-term changes in the chemical, microstructural, and transport properties of a low-pH cement shotcrete during operation of the Horonobe Underground Research Laboratory, Japan

望月 陽人; 松井 裕哉; 中山 雅; 坂本 亮*; 柴田 真仁*; 本島 貴之*; 城 まゆみ*

Case Studies in Construction Materials, 22, p.e04648_1 - e04648_20, 2025/07

 被引用回数:0

放射性廃棄物の地層処分で使用される低アルカリ性セメントは、長期にわたる処分場の操業期間中に大気中の二酸化炭素による炭酸化や地下水との接触によってその特性が変化する可能性がある。本研究では、フライアッシュとシリカヒュームを混合した低アルカリ性セメント(HFSC)を用いた吹付けコンクリートの化学的特性、微細構造ならびに輸送特性に対して大気中での炭酸化および地下水との接触が与える影響を、幌延の地下研究施設において16年間にわたり調査した。HFSC吹付けコンクリートの炭酸化領域と溶出領域のいずれにおいても、直径約300nm未満の細孔の毛細管空隙率が増加し、全空隙率は非変質領域よりも高くなった。これらの空隙構造の変化は、ケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)の脱灰とエトリンガイトの分解に関連していると考えられる。このような変化は、OPC吹付けコンクリートの変質領域では軽微であったことから、本研究の調査条件下において、HFSC吹付けコンクリートは炭酸化や地下水溶出に対する抵抗性が相対的に低いことが示された。しかしながら、HFSCの透水係数は、地層処分に用いられる低pHセメントに求められる機能要件を満たす程度に低かった。

報告書

原子力における水素安全対策高度化ハンドブック(第2版); 水素挙動統合解析システムの構築とPWR実機への活用について

寺田 敦彦; Thwe Thwe, A.; 日野 竜太郎*

JAEA-Review 2024-049, 400 Pages, 2025/03

JAEA-Review-2024-049.pdf:13.94MB

福島第一原子力発電所(1F)事故における水素爆発を鑑みて、原子力技術者が理解しておくべき水素安全技術の先端を示しつつ、原子力技術者に協力すべき燃焼、爆発専門家向けに原子力における水素安全の要点を示し、事故後廃棄物管理までを視野に入れて放射線分解水素に関する情報を加えた「原子力における水素安全対策高度化ハンドブック(第1版)」を2017年に刊行した。その後、水素安全対策の合理的な高度化や水素安全評価のさらなる信頼性の向上に向けて、原子力事故の解析に一般的に用いられている集中定数系(LP)コードを補完するうえで、原子炉格納容器(CV)内での局所的な水素濃度上昇の影響、着火後の火炎伝播加速による安全機器の健全性、水素処理対策の妥当性等をより精緻、かつ定量的に評価できる数値流体力学(CFD)解析への期待が高まっている。これは、さらなる水素挙動や爆発燃焼に対する安全性の向上を図ることが必要とされていることにもよる。そこで、加圧水型原子炉(PWR)を対象に、シビアアクシデント(SA)時の水素拡散から爆発燃焼、それによるCV及びCV内の安全機器への影響評価までを解析するCFDによる水素挙動統合解析システムを構築・整備してきた。ここで得られたSA安全対策、それによる水素安全向上、安全対策を踏まえた水素発生事故に対する安全性評価などについて、LP及びCFD解析の役割や活用例を本「原子力における水素安全対策高度化ハンドブック(第2版)」にまとめた。ハンドブックに記載した実機サイズの解析結果は解析モデル等を既存の代表的な小型、中型、大型試験による照合解析で確認した。

論文

Radiation heating effects on B$$_{4}$$C-SS eutectic melting and its relocation behaviour

Ahmed, Z.*; Sharma, A. K.*; Pellegrini, M.*; 山野 秀将; 岡本 孝司*

Arabian Journal for Science and Engineering, 50(5), p.3361 - 3371, 2025/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Multidisciplinary Sciences)

This study pioneers the use of radiative heating for high-resolution visualisation and quantification of the eutectic melt composition, providing a novel approach to observing the melting and candling phenomena. Key findings include two distinct failure processes: SS cladding detachment forming molten droplets and fragmentation of B$$_{4}$$ pellets, with sintering observed in B$$_{4}$$ powder.

論文

「地球環境に対する人類活動の影響」、「地球温暖化と造礁サンゴの北上」

三ツ口 丈裕; 山野 博哉*

全地球史; 世界で集めた地球史のかけら, p.59 - 60, 2025/03

18世紀の産業革命以降、人類活動が地球環境に及ぼす影響が顕著化したのは1950年代以降であり、例えば、(1)化石燃料の大量消費に伴う二酸化炭素・熱の大量排出、(2)工業化に伴う人工化学物質の放出、(3)核エネルギー開発(大気圏核実験や核燃料再処理)に伴う特定の放射性核種(ヨウ素129や炭素14)の放出である。また、近年の地球温暖化により日本列島周辺域の海水温が上昇し続けており、これに伴って、従来は温暖な南方海域にのみ生息していた造礁サンゴ種が黒潮にのって北上している。

論文

Evolution of radionuclide transport and retardation processes in uplifting granitic rocks, Part 2; Modelling coupled processes in uplift scenarios

Metcalfe, R.*; Benbow, S. J.*; 川間 大介*; 舘 幸男

Science of the Total Environment, 958, p.177690_1 - 177690_17, 2025/01

花崗岩が隆起している条件を対象とした地層処分の安全評価においては、隆起による地質条件の変化とそれに伴う放射性核種の移行・遅延特性への影響を考慮する必要がある。このような地質環境の長期変遷を考慮した安全評価では、十分に現実的な数値モデルと適切なパラメータを適用する必要がある。しかしながら、隆起過程には、岩石特性や核種移行特性の変化などを含む複雑な連成現象が含まれるため、モデルの開発には困難を伴う。ここでは、いくつかの代表的な放射性核種を対象とした連成モデル解析を通じて、現実的で保守的なプロセスの概念化とモデルパラメータの設定を検討するための方法論を提示する。

報告書

平成30年度$$sim$$令和4年度「地質環境長期安定性評価技術高度化開発」における調査研究成果のGISデータセットへの整理

石原 隆仙; 西山 成哲; 加藤 由梨; 島田 耕史

JAEA-Data/Code 2024-013, 17 Pages, 2024/12

JAEA-Data-Code-2024-013.pdf:2.8MB
JAEA-Data-Code-2024-013-appendix(DVD-ROM).zip:2305.14MB

日本原子力研究開発機構及び電力中央研究所は、経済産業省資源エネルギー庁から平成30年度から令和4年度の期間で「高レベル放射性廃棄物等の地層処分に関する技術開発事業(地質環境長期安定性評価技術高度化開発)」を受託した。この事業において我が国における地層処分に適した地質環境の選定及びモデル化に関連して調査・評価が求められる主な自然現象(火山・火成活動、深部流体、地震・断層活動、隆起・侵食)の影響について、様々な学術分野における最新の研究を踏まえた技術の適用による事例研究を通じて、課題の解決に必要な知見の蓄積や調査・評価技術の高度化を進めてきた。これらの研究成果の効果的な活用のために、調査研究内容を地理情報システム(GIS)上に整理し、無償のGISソフトウェアであるQGISを用いて表示できるデータセットにまとめた。本報告では、このデータセットの作成手順と、使用方法について記述した。本データセットの公開により、各研究分野内でのシームレスな情報の共有が行えるようになる上、他分野の研究者及び地層処分事業に関わる技術者などが容易に当該研究成果へアクセスでき、その成果の利用が促進されることが期待される。

論文

亀裂性堆積岩を対象とした地下水流動解析における有効間隙率の与え方; 北海道幌延に分布する声問層と稚内層浅部の事例

宮川 和也; 石井 英一; 今井 久*; 平井 哲*; 大野 宏和; 中田 弘太郎*; 長谷川 琢磨*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 31(2), p.82 - 95, 2024/12

高レベル放射性廃棄物の処分地の選定過程における概要調査では、地下水の涵養域から流出域までを包含する数km-数十kmの広域を対象とした地下水流動解析により、地下水の移行時間・経路が評価される。亀裂の発達する岩盤中の地下水の移行時間を解析的に求める上で、岩盤の水理学的有効間隙率は感度の高いパラメータである。堆積岩ではボーリング調査における原位置水理試験から得られた亀裂の透水性を岩盤の透水性として扱う一方で、コア試料を用いて浮力法などの室内試験から得られた健岩部の間隙率を水理学的有効間隙率として扱うなど、有効間隙率の考え方が明確ではない。本研究では亀裂の発達する堆積岩である声問層および稚内層浅部を例として、亀裂の開口幅を基に推定した有効間隙率を用いた場合の移行時間を、観測結果と比較することで、有効間隙率の推定方法を検討した。その結果、亀裂の開口幅を基に推定した有効間隙率を用いた場合、観測結果と整合的な移行時間が得られた。その時の有効間隙率は、健岩部の間隙率と比較して1-3桁小さい値であった。多孔質な健岩部と割れ目からなる水みちネットワークを有する堆積岩の場合、亀裂の開口幅を基に有効間隙率を推定することが有効であることが示された。

論文

地球表層環境のヨウ素129研究の現状と考察; 地質環境長期安定性評価に向けて

三ツ口 丈裕; 岡部 宣章*; 國分 陽子; 松崎 浩之*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 31(2), p.96 - 110, 2024/12

高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、その処分システムが持つべき隔離機能が数万年間は自然現象で損なわれる恐れのないサイト選定をすることが前提であるとともに、サイト固有の地質環境やその長期的変化を見込んだ上で合理的な処分システムを構築する必要がある。近年、日本国の地質環境の長期安定性を評価する目的で、本邦の地下流体(深部地下水、温泉水、油田や天然ガス田に付随する鹹水など)の元素・同位体組成の研究が進められており、ヨウ素およびその放射性同位体であるヨウ素129($$^{129}$$I: 半減期1,570万年)もその研究対象に含まれている。本総説では、地球表層の様々な天然物質のヨウ素含有量およびヨウ素129/127同位体比($$^{129}$$I/$$^{127}$$I比)に関する知見、試料の前処理・測定法、日本国内の地下流体の$$^{129}$$I/$$^{127}$$I比データについて概説し、さらに、そのデータの解釈・問題点および不確実性、そして地質環境長期安定性評価に向けた示唆について述べる。

論文

Evolution of radionuclide transport and retardation processes in uplifting granitic rocks, Part 1; Key processes, conceptual models and scenario

Metcalfe, R.*; 舘 幸男; 笹尾 英嗣; 川間 大介*

Science of the Total Environment, 957, p.177375_1 - 177375_17, 2024/12

放射性廃棄物の地層処分の安全評価では、将来において地下水を介した放射性核種の移行が岩盤のバリア性能によって遅延されることを示す必要がある。サイトが選定される前の初期段階の安全評価は、特定のサイト条件を考慮しない一般的なものであり、保守的なパラメータ値や簡略化された安全評価モデルに基づくことになる。その後の特定のサイトを対象とした安全評価では、長期的な地質環境の変遷やその放射性核種の移行・遅延への影響を考慮可能な、より現実的なモデルが必要となる。隆起はそのような長期的な地質環境の変遷の一つである。ここでは、日本の既往の研究に基づき、花崗岩の特性が隆起に伴ってどのように変化するかについての知見をレビューする。また、花崗岩の隆起に伴う放射性核種の移行と遅延過程に関する概念モデルと一般的なシナリオを提示し、安全評価を支える現実的な数値モデルの基礎を提示する。

論文

Thermodynamic properties and revised Helgeson-Kirkham-Flowers equations of state parameters of the hydrated and dehydrated monomeric silica species at $$t$$ = 0.01-600$$^{circ}$$C, $$P$$ = 1-3000 bars, $$rho$$$$_{rm H2O}$$ = 0.35-1.1 g cm$$^{-3}$$, and $$I_{m}$$ = 0$$m$$

Walker, C. S.*; Arthur, R. C.*; 安楽 総太郎; 笹本 広; 三原 守弘

Applied Geochemistry, 175, p.106086_1 - 106086_17, 2024/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geochemistry & Geophysics)

水和した単量体シリカ(Si(OH)$$_{4}$$(aq), SiO(OH)$$_{3}$$$$^{-}$$及びSiO$$_{2}$$(OH)$$_{2}$$$$^{2-}$$)及び脱水状態を想定した単量体シリカ(SiO$$_{2}$$(aq), HSiO$$_{3}$$$$^{-}$$及びSiO$$_{3}$$$$^{2-}$$)化学種の状態パラメータに関わる修正Helgeson-Kirkham-Flowers式(r-H-K-F EoS)と熱力学特性は、シリカを含む全ての構成物の生成及び分解反応におけるpH、組成、温度及び圧力依存性を表すために幅広く用いられている。そのため、水和及び脱水状態の単量体シリカ化学種の生成反応に関わる平衡定数の実験値を文献から収集し、イオン相互作用理論に基づきイオン強度0へ外挿し、熱力学特性及びr-H-K-F EoSパラメータを導出した。同一の研究で全ての生成反応を考慮することで、単量体シリカ化学種の熱力学特性及びr-H-K-F EoSパラメータが見直され、これにより、温度=0.01-100$$^{circ}$$C、圧力=1-3000 bars,水の密度=0.35-1.1 g cm$$^{-3}$$の条件において、十分に合致するようになった。これらの温度・圧力は、放射性廃棄物の地層処分が想定される深さ1km程度までの温度(0.01-100$$^{circ}$$C)及び圧力(1-270 bars)を包括している。

論文

ベントナイトの変形挙動に及ぼす温度の影響

高山 裕介; 佐藤 大介*; 杉田 裕

Kansai Geo-Symposium 2024; 地下水地盤環境・防災・計測技術に関するシンポジウム論文集, p.115 - 119, 2024/11

高レベル放射性廃棄物の地層処分施設閉鎖後初期には、緩衝材中の温度が高くなることが想定されるため、緩衝材に用いられるベントナイトの基本特性の温度依存性に関する試験が実施されてきた。しかし、温度が膨潤圧や透水係数に及ぼす影響と比較すると、変形挙動に及ぼす影響に関する知見は少ない。そこで本論文では、温度制御可能な圧密試験機を用い、室温から80$$^{circ}$$Cまでの温度一定条件で載荷・除荷・再載荷を行う試験、載荷圧一定条件で室温から80$$^{circ}$$Cまでの範囲で温度変化を与える試験の2種類の試験を実施した。高温状態でより大きな圧縮変形が生じることや、温度変化に伴う変形は過去の応力履歴の影響を受け、正規圧密状態の場合には非可逆的な変形が生じることが明らかとなった。

論文

A Preliminary study for boron mixing effect on severe accident scenario in sodium-cooled fast reactor

山野 秀将; 守田 幸路*

Proceedings of 13th Korea-Japan Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS13) (Internet), 9 Pages, 2024/11

This study is intended to investigate the effect of boron mixing in the degraded core using the eutectic reaction model between B$$_{4}$$C and SS. Two difference B$$_{4}$$C particle sizes were used to examine the effect of the boron dilution in the degraded core material mixture. The tight fluid-particle momentum coupling in the case of small size of B$$_{4}$$C particles allows boron to keep remaining in the core mixture in a longer time than in the case of nominal size of B$$_{4}$$C particles. However, this preliminary calculation showed that the upward motion of the eutectic melt in the molten core pool as well as the reactivity transient behavior caused by the molten core material relocation. This analysis indicated that the reactivity increase could be delayed thanks to the boron mixing.

論文

Droplet evaporation characteristics on high-temperature porous surfaces for cooling fuel debris

結城 光平*; 堀口 直樹; 吉田 啓之; 結城 和久*

Proceedings of 31st International Conference on Nuclear Engineering (ICONE31) (Internet), 4 Pages, 2024/11

福島第一原子力発電所の燃料デブリは浸漬状態で冷却されている。しかし、予期せぬ水位低下が発生した場合、冷却水が多孔質構造を持つ高温の燃料デブリに接触する。このような場合、燃料デブリを早急に冷やす必要があるが、固液接触時の毛細管現象といった熱挙動は不明である。本論文では、基礎研究として、1mm以下の小孔を有する金属多孔体に接触した後の液滴蒸発特性を評価した。実験では、液滴のライフタイム曲線を得るために、孔径1, 40, 100umのブロンズまたはステンレス多孔体を用いた。実験結果から、発生した蒸気が小孔から排出されることで、多孔質体表面ではライデンフロスト現象が抑制されることがわかった。さらに、ブロンズ多孔質体では多孔質体の温度上昇と共に毛細管現象が観察され、これは微細な構造を持つ酸化膜が生成されたためであった。一方、ステンレス多孔体では低い濡れ性のため、毛細管現象は起こらず、液滴が小孔に吸い込まれて広がることはなかった。このことから、燃料デブリがステンレス多孔体と同じ特性を持つ場合には、毛細管現象による急冷を期待できないことが示された。

論文

Trivalent lanthanide sorption onto illite in the presence of carbonate; A Study combining thermodynamic sorption modeling, time-resolved laser fluorescence spectroscopy, and parallel factor analysis

杉浦 佑樹; 石寺 孝充; 青柳 登; Mei, H.; 斉藤 拓巳*; 舘 幸男

Applied Clay Science, 258, p.107476_1 - 107476_10, 2024/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:51.28(Chemistry, Physical)

This study performed batch sorption experiments using Eu and Sm as chemical analogs of trivalent actinides to evaluate their sorption behavior onto illite in the presence of dissolved inorganic carbon (DIC). The results were analyzed using a thermodynamic sorption model (TSM), which predicted that Eu/Sm forms ternary-surface complexes with carbonate ions. Time-resolved laser fluorescence spectroscopy (TRLFS) measurements were performed to gather information on the chemical forms of sorbed Eu on illite. Parallel factor analysis (PARAFAC) of the TRLFS data indicated the presence of two Eu chemical species. The pH dependence of the chemical species was consistent with that of the surface species predicted by TSM. The dominant chemical species in the presence of carbonate was inferred to be coordinating carbonate ions based on the fluorescence lifetime, supporting the validity of the TSM.

論文

OSL dating of marine isotope stage 5e marine terrace deposits on southeastern Kii Peninsula, southwestern Japan

小形 学; 小松 哲也; 中西 利典*

Earth, Planets and Space (Internet), 76, p.123_1 - 123_11, 2024/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geosciences, Multidisciplinary)

紀伊半島南部は後期更新世の海成段丘がよく発達する地域であるが、地形の年代を決める直接的な資料に乏しく、広域テフラも発見されていないため、段丘とその堆積物の地形層序学的な年代の推定に留まっている。本研究では、本地域の段丘編年の信頼性の向上を目的に、地形層序学的にMIS5eに対比される海成段丘の長石OSL年代測定を行った。

論文

幌延深地層研究計画における人工バリア性能確認試験を対象とした再冠水時の熱的/水理的状態変遷を反映した弾塑性力学解析

伊藤 真司*; 清水 浩之*; 大野 進太郎*; 高山 裕介

土木学会論文集(インターネット), 80(8), p.24-00030_1 - 24-00030_18, 2024/08

放射性廃棄物の地層処分施設の設計検討では、建設・操業段階から閉鎖後長期にわたって生じ得る現象を考慮した力学挙動評価が求められる。このような背景のもと、長期力学解析コードMACBECEの開発を進めている。本研究では、廃棄体の発熱や地下水による再冠水などの過渡的な現象を考慮できるように、不飽和土の弾塑性構成モデルや、熱伝導/浸透流解析との連携機能を導入することで、過渡期から長期まで一貫して評価できる解析コードを構築した。そして、幌延深地層研究センターにおける原位置試験の再現解析を実施し、計測データとの比較・分析により妥当性を確認した。その結果、二次元解析の制約による乖離が一部みられるものの、機能拡張した解析コードは計測データを良好に再現できることがわかった。

論文

Application of the GIF safety design criteria and safety design guidelines on natural circulation capability to next generation sodium-cooled fast reactor in Japan

山野 秀将; 二神 敏; 日暮 浩一*

Proceedings of 14th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation, and Safety (NTHOS-14) (Internet), 12 Pages, 2024/08

本論文は、最近日本で設計されたナトリウム冷却高速炉に対して、第4代原子力システムフォーラムで開発された安全設計クライテリアと安全設計ガイドラインの自然循環について適用性を記述したものである。

論文

Study on eutectic melting behavior of control rod materials in severe accidents of sodium-cooled fast reactors, 4; Analyzing Eutectic Melting and Relocation Dynamics in B$$_{4}$$C-stainless steel using the Moving Particle Semi-Implicit (MPS) Method

Ahmed, Z.*; Wu, S.*; Pellegrini, M.*; 岡本 孝司*; Sharma, A.*; 山野 秀将

Proceedings of 14th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation, and Safety (NTHOS-14) (Internet), 14 Pages, 2024/08

本解析では、いったん共晶反応が起こると、ステンレス鋼(SS)へボロンが拡散していくことを示す。単価ホウ素(B$$_{4}$$C)とSSの界面で溶融が開始し、融体はSS被覆管を伝って流下する。また、昇温するにつれて、融体内のボロン濃度が上昇することがわかった。炉心内のB$$_{4}$$C侵入の効果を理解するため、更新されたMPS法によって、共晶反応モデルの計算能力がシビアアクシデントを模擬した制御棒の共晶反応及びその後の再配置を効果的に解析できることを示した。

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