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「常陽」MK-II炉心燃料(PFD001)の照射後試験(2); 燃料要素の組織観察及び機器分析, Vol.1 要約編

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甲野 啓一*; 櫛田 尚也 ; 鵜飼 重治  ; 吽野 一郎; 熊倉 忠夫*; 柴原 格*; 榎戸 裕二*

not registered; not registered; Ukai, Shigeharu; Unno, Ichiro; not registered; Shibahara, Itaru*; Enokido, Yuji*

炉心燃料集合体(Fab.N-PFD001)は,初装荷燃料集合体として「常陽」MK-2炉心中心に装荷され,100MW第3サイクルまで照射されたものであり,集合体平均燃焼度は,約31,300MWD/MTMである。本試験では,燃料,被覆管の健全性並びに照射挙動を把握するため,光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡(SEM)による組織観察,X線マイクロアナライザー(EPMA)による元素分析並びにイオンマイクロアナライザー(IMA)による質量分析を実施した。本試験により得えられた結果は,以下のとおりである。(1)試料カラム軸方向中心部の,およそ86mm長さにわたって直径0.56mmの中心空孔と柱状晶が観察された。燃料一被覆管ギャップ部には,Csが蓄積し被覆管成分の溶出が認められた。被覆管内面最大腐食量は,17$$mu$$mであった。(2)EPMAによるU,Puの径方向濃度分布測定により,中心空孔を有するペレットでは,中心空孔端のPu濃度は製造時の30wt%から34wt%に増加していることが確認された。(3)EPMAによるペレット内に保持されているXe及びCsの径方向分布測定より,FPガスは,製造時領域でほぼ一定に保持されているが,高密度化領域で急激に放出が開始していることが確認された。Csの径方向分布は,Xeとまったく同様であり,その放出機構はFPガスと類似していると考えられる。(4)IMAによるペレット径方向燃焼度分布の測定から,中心空孔を有するペレットでは,中心空孔端で燃焼度が増加していることが確認された。これは,Puの再分布に起因するものと推察された。(5)被履管外表面の性状については,450$$^{circ}C$$以下の低温部ではMn,Niの高濃度化した付着物が認められ,一方,500$$^{circ}C$$以上の高温部ではMn,Niの溶出が観察された。Siは炉心全域から,Crは570$$^{circ}C$$以上で溶出している。各合金元素が溶出している深さは表面から1.5$$mu$$m以内の極く表面層に限られることがわかった。

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