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JT-60Uボロン膜中に捕捉された重水素の放出挙動の解明

Elucidation of detrapping behavior of trapped deuterium in boron film deposited in JT-60U

中畑 俊彦*; 吉河 朗*; 小柳津 誠*; 大矢 恭久*; 木津 要; 石本 祐樹*; 柳生 純一; 芦川 直子*; 西村 清彦*; 宮 直之; 奥野 健二*

Nakahata, Toshihiko*; Yoshikawa, Akira*; Oyaizu, Makoto*; Oya, Yasuhisa*; Kizu, Kaname; Ishimoto, Yuki*; Yagyu, Junichi; Ashikawa, Naoko*; Nishimura, Kiyohiko*; Miya, Naoyuki; Okuno, Kenji*

JT-60Uにてボロニゼーションを行い、D-D放電に曝した試料中に捕捉された重水素の深さ分布を二次イオン質量分析法(SIMS)を用いて測定した。その結果から以下のことが明らかとなった。(1)JT-60U真空容器P-10水平ポート内部に長期設置し、ボロニゼーションを行ったボロン膜の膜厚は35nmであり、重水素は表面下約20nmの位置にピーク濃度を持って存在していた。(2)静岡大学にて調製を行った高純度ボロン膜と比較して、炭素シグナルの明らかな上昇が得られたことから、今回のSIMS測定結果はJT-60U内のボロニゼーションにより、炉内の多くの不純物がボロン膜内に混入していることを示したものと考えられる。(3)加熱実験の結果より、673K以上の温度範囲において、重水素プロファイルの形状は大きく変化しないことから、脱捕捉した重水素が比較的速い速度で拡散,放出されること,JT-60Uボロン膜中に捕捉された重水素の放出は重水素脱捕捉過程を律速段階として進んでいることが示唆された。

no abstracts in English

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