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夏目 恭平; 村上 陽之; 木津 要; 吉田 清; 小出 芳彦
IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 101(1), p.012113_1 - 012113_8, 2015/12
被引用回数:2 パーセンタイル:65.38(Thermodynamics)JT-60SA is a fully superconducting fusion experimental device involving Japan and Europe. The cryogenic system supplies supercritical or gaseous helium to superconducting coils through valve boxes or coil terminal boxes and in-cryostat pipes. There are 86 temperature measurement points at 4 K along the distribution line. Resistance temperature sensors will be installed on cooling pipes in vacuum. In this work, two sensor attachment methods, two types of sensor, two thermal anchoring methods, and two sensor fixation materials have been experimentally evaluated in terms of accuracy and mass productivity. Finally, the verification test of thermometry has been conducted using the sample pipe fabricated in the same way to the production version, which has been decided by the comparison experiments. The TVO sensor is attached by the saddle method with Apiezon N grease and the measurement wires made of phosphor bronze are wound on the pipe with Stycast 2850FT as the thermal anchoring. A Cernox sensor is directly immersed in liquid helium as a reference thermometer during the experiment. The measured temperature difference between the attached one and reference one has been within 15 mK in the range of 3.40-4.73 K. It has satisfies the accuracy requirement of 0.1 K.
尾花 哲浩*; 村上 陽之; 高畑 一也*; 濱口 真司*; 力石 浩孝*; 三戸 利行*; 今川 信作*; 木津 要; 夏目 恭平; 吉田 清
Physica C, 518, p.96 - 100, 2015/11
被引用回数:7 パーセンタイル:31.77(Physics, Applied)In the JT-60 Super Advanced (JT-60SA) fusion experimental device, the magnet system consists of a central solenoid (CS) coil, 18 toroidal field coils and 6 plasma equilibrium (EF) field coils. The CS coil is composed of four electrically independent modules consisting of a quad-pancake and 6 octa-pancakes. In order to verify the process for the coil manufacturing and the fabrication jigs, the CS model coil was developed. The model coil is composed of one quad-pancake, which is the same dimension as the quad-pancake utilized in the module of the CS coil. NbSn cable-in-conduit (CIC) conductors used for the model coil is the same as conductors for the CS coil. As a final check of the coil manufacturing, the cold test of the model coil was conducted at the Nation Institute for Fusion Science (NIFS) test facility. The critical current, joint resistance, and pressure drop of the model coil were measured in the cold test. In addition, self-magnetic field of the model coil was measured. In this paper, the results of the performance verification tests are described.
木津 要; 村上 陽之; 夏目 恭平; 土屋 勝彦; 小出 芳彦; 吉田 清; 尾花 哲浩*; 濱口 真司*; 高畑 一也*
Fusion Engineering and Design, 98-99, p.1094 - 1097, 2015/10
被引用回数:6 パーセンタイル:45.29(Nuclear Science & Technology)JT-60SAの超伝導コイル用電流フィーダとコイル端子箱(CTB)が設計された。電源からの銅ブスバーが、CTBと呼ばれる真空容器に設置された高温超伝導電流リード(HTS CL)に接続される。超伝導電流フィーダがHTS CLの低温端部に接続され、コイルが納められたメインのクライオスタットに導かれる。熱応力を低減するためのクランク型のフィーダの試作が行われた。垂直方向でフィーダをはんだ接続するためのコンパクトなツールが開発された。フィーダの絶縁材は十分なせん断応力を示した。懸念されていた製作工程の試作が完了したので、電流フィーダとCTBの実機製作が開始可能となった。
小出 芳彦; 吉田 清; Wanner, M.*; Barabaschi, P.*; Cucchiaro, A.*; Davis, S.*; Decool, P.*; Di Pietro, E.*; Disset, G.*; Genini, L.*; et al.
Nuclear Fusion, 55(8), p.086001_1 - 086001_7, 2015/08
被引用回数:32 パーセンタイル:83.75(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SAの超伝導マグネットシステムの最大の特徴は、スペース利用の観点から最適化されたコイル構造と高いコイル製作精度の実現をとおして、定常トカマク研究を先導する先進的な実験装置となっている。具体的には、新しい概念であるトロイダルコイルケーシングから分離した外側支持構造の採用により細身のトロイダルコイル形状を可能とした。これにより、詳細なプラズマ測定や柔軟な加熱分布を可能とする大口径ポートの確保を可能とした。また、平衡磁場コイルの製造誤差を最小にする方法を確立し、正確なプラズマ形状/位置制御も可能とした。更に、コンパクトバットジョイントを開発することで中心ソレノイドの占有領域を拡大し、長時間放電の実現に大きく貢献できる設計とした。
村上 陽之; 木津 要; 市毛 寿一; 古川 真人; 夏目 恭平; 土屋 勝彦; 神谷 宏治; 小出 芳彦; 吉田 清; 尾花 哲浩*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4201305_1 - 4201305_5, 2015/06
被引用回数:6 パーセンタイル:33.97(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60Uのマグネットシステムを超伝導に改修するJT-60SA計画が進められている。CSのターミナル接続部はNbSn導体とNbTi導体を接続するシェイクハンド型のラップジョイントを用いて製作される。ターミナル接続部は、CSの上部および下部に配置され、CSシステムの中央に位置するモジュールはターミナル接続部とモジュール間をリードエクステンションと呼ばれる部品を用いて接続される。ターミナル接続部の接続抵抗は核融合科学研究所の大型試験装置を用いて測定した。試験の結果、接続抵抗値はJT-60SAのマグネットシステムの要求値を満足することが確認できた。また、リードエクステンション部およびサポートの構造解析を行い、設計が成り立つことを確認した。本発表では、今回実施した接続抵抗試験の結果およびリードエクステンション部の構造解析の結果について報告する。
尾花 哲浩*; 高畑 一也*; 濱口 真司*; 力石 浩孝*; 三戸 利行*; 今川 信作*; 木津 要; 村上 陽之; 夏目 恭平; 吉田 清
Fusion Engineering and Design, 90, p.55 - 61, 2015/01
被引用回数:2 パーセンタイル:17.42(Nuclear Science & Technology)ニオブスズCIC導体製のJT-60SA CSモデルコイルの冷却試験において、ホール素子を用いて磁場測定を行った。コイル電流を20kAにホールドした状態でも磁場は緩やかに変化することが見出された。その時定数は、17から571秒で短尺サンプルの試験で得られた時定数よりかなり長かった。測定の妥当性を検証するために、ニオブスズ導体中の素線の位置を考慮してモデルコイルの磁場を評価した。その計算結果は測定とよく一致し、磁場測定の妥当性が確認された。
尾花 哲浩*; 高畑 一也*; 濱口 真司*; 夏目 恭平*; 今川 信作*; 三戸 利行*; 木津 要; 村上 陽之; 吉田 清
Plasma and Fusion Research (Internet), 9(Sp.2), p.3405122_1 - 3405122_4, 2014/07
NbS超伝導導体からなる突合わせ導体接続(バットジョイント)の製作技術を評価するために、JT-60SAのCSのために開発されたサンプルの接続抵抗とクエンチ電流の測定を行った。測定より、接続抵抗が要求値の2n以下を満足することを確認した。バットジョイントの特性をシミュレートするために、バットジョイントの構造を単純化した1次元解析モデルを開発し、ジョイント抵抗とクエンチ電流を計算した。計算結果は測定とよく一致し、本モデルがバットジョイントの解析に使用できることを確認した。
吉田 清; 村上 陽之; 木津 要; 土屋 勝彦; 神谷 宏治; 小出 芳彦; Phillips, G.*; Zani, L.*; Wanner, M.*; Barabaschi, P.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4200806_1 - 4200806_6, 2014/06
被引用回数:13 パーセンタイル:56.21(Engineering, Electrical & Electronic)ITERのサテライトトカマクとして、JT-60SA用超伝導マグネットはEUと日本の共同で製作する計画である。超伝導マグネットと設備の機器は、設計が完了して製作が開始された。CSとEFコイル用導体は、2010年から超伝導導体の量産を開始した。EFコイルの製作は、2012年末にEF4コイルは完成して、2013年末にEF5コイルとEF6コイルが完成する予定でコイル製作は順調に行われている。一方、NbSn導体を用いた超伝導コイルの製造を確認するためのCSモデルコイルが完成し、試験が開始された。TFコイル用導体製作は、2011年から素線製作を開始し、導体組立も2012年から開始して、現在まで36本の導体を製作した。TFコイルは、製作治工具の準備が完了して、最初のTFコイル巻線を開始した。ヘリウム冷凍機(4.5Kで約9KW)の機器設計は完了して、機器の製作と機器を収納する建屋の建設が開始された。フィーダーは機器仕様が確定したので、HTS電流リードは製作が開始された。以上のように、各方面の創意工夫で、コスト削減の問題も解決して、順調に製作が開始された。
村上 陽之; 木津 要; 土屋 勝彦; 小出 芳彦; 吉田 清; 尾花 哲浩*; 高畑 一也*; 濱口 真司*; 力石 浩孝*; 夏目 恭平*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4200205_1 - 4200205_5, 2014/06
被引用回数:25 パーセンタイル:73.63(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60SAの中心ソレノイドは、ひずみに弱いNbSn素線を用いたケーブル・イン・コンジット導体を用いて製作される。中心ソレノイドモデルコイルは、実機製作を開始する前にコイル巻線や接続部の製作方法の妥当性を検証するために製作し、極低温において通電試験を行った。モデルコイルは4層のパンケーキコイルからなり、内径や外径、絶縁構成などは実機と同じである。実機製作に使用される治具用い、実機と同等の手順で製作した。モデルコイルは、核融合科学研究所のコイル試験装置を用いて極低温において通電試験を行った。試験の結果、圧力損失や臨界電流値,接続抵抗値は要求性能を満たすことが確かめられ、NbSnマグネットの製作方法が確立できた。本論文では、中心ソレノイドモデルコイルの仕様及び製作方法、試験について報告する。
土屋 勝彦; 木津 要; 村上 陽之; 吉澤 憲生; 小出 芳彦; 吉田 清
IEEE Transactions on Plasma Science, 42(4), p.1042 - 1046, 2014/04
被引用回数:9 パーセンタイル:41.28(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA装置の超伝導セントラルソレノイド(CS)は、4つのソレノイドモジュールから構成され、それぞれ独立した電流制御が可能である。そのため、各モジュールの間には反発力,引力が非一様に生じるため、トカマク本体に設置するにあたっては、このような電磁力にたえる支持構造が必要である。通常用いられるステンレス鋼で製作した場合、コイル運転条件である4K冷却時には、モジュールの収縮の方がステンレス鋼のそれよりも大きいため、支持構造物とモジュールの間にギャップを生じ、支持が不安定となる恐れがある。これを防ぐには、熱収縮や電磁力によるモジュールの変位によって生じうるギャップを見積り、これを打ち消すための予荷重を室温時に与えてやればよい。CSの支持構造物には、この予荷重を与えられる構造と、運転時の電磁力だけでなく、室温時の予荷重負荷時にも耐える機械的強度を担保することが求められる。これに基づき、プラズマ運転シナリオデータベースから最も大きな影響を受ける条件でも耐える構造設計とした。予荷重は一時的に設置する油圧ラムを使って印加するが、必ずしも電流中心を貫く場所に油圧ラムを設置してもモジュール面に一様に圧力がかからないことがわかり、均一性を高めるよう設置位置の最適化を行った。
神谷 宏治; 古川 真人; 畠中 龍太*; 宮北 健*; 村上 陽之; 木津 要; 土屋 勝彦; 小出 芳彦; 吉田 清
AIP Conference Proceedings 1573, p.455 - 462, 2014/01
被引用回数:5 パーセンタイル:90.43(Thermodynamics)JT-60SAのサーマルシールドは300Kのクライオスタットから4.4Kの超電導コイルを熱的に保護するため80Kに冷却され多層断熱材(MLI)を使用する。プラズマパルス運転のため、多層断熱材はトロイダル方向とポロイダル方向の渦電流の影響を強く受ける。多層断熱材はポリイミドフィルムで覆うことでトロイダル方向に20度ごとに電気絶縁し、渦電流を抑制する。本研究では、多層断熱材の重なり部分に注目して2種類の異なる多層断熱材の設計を提案する。多層断熱材の熱的性能はボイルオフ熱量測定法と温度計測により測定された。本研究ではまた、サーマルシールドとトロイダル磁場コイルの間に設置する電気絶縁された熱アンカーの設計についても報告する。
尾花 哲浩*; 高畑 一也*; 濱口 真司*; 三戸 利行*; 今川 信作*; 木津 要; 村上 陽之; 吉田 清
Fusion Engineering and Design, 88(11), p.2773 - 2776, 2013/11
被引用回数:3 パーセンタイル:25.48(Nuclear Science & Technology)JT-60SAのEFコイルの導体接続部(ジョイント)の性能を評価するために、パンケーキジョイントとターミナルジョイントのサンプルを製作し接続抵抗を測定した。両ジョイント共に外部磁場3Tでの接続抵抗の要求値(5n以下)を満足した。パンケーキジョイントの接続抵抗はターミナルジョイントよりわずかに小さかった。解析によりこの差は、超伝導導体に含まれる銅線の有無が影響していることが見出された。
土屋 勝彦; 木津 要; 村上 陽之; 柏 好敏; 吉澤 憲生; 吉田 清; 長谷川 満*; 久野 和雄*; 野元 一宏*; 堀井 弘幸*
Fusion Engineering and Design, 88(6-8), p.551 - 554, 2013/10
被引用回数:8 パーセンタイル:53.04(Nuclear Science & Technology)JT-60SA装置の超伝導平衡磁場(EF)コイルのうち、トロイダル磁場(TF)コイルの下側に設置されるEF4, 5, 6の3つのコイルは、TFコイル設置前に製作を完了する必要がある。EFコイルの一号機として、2011年よりEF4コイルの製作が開始され、2012年4月に巻線が完成した。プラズマを高い精度で制御するために本コイルに対して求められている製作・設置精度は、電流中心半径では、両者合わせて6mm以内である。EF4コイルについて、積層後に巻線全体の非円形度を計測すると0.6mm(+0.2から-0.4mm)であり、要求精度の十分の一を達成できたことがわかった。これは、非変形度の生じやすいジョイント部を、一つのセクションに集中させることなく、DPコイルごとに位置を散らす構造としたため、誤差が平均化されたことによるものが一因と考えられる。これにより、今後大口径(8ないし11m)のEFコイル製作について、高い精度で製作できる目処がたち、設置精度に十分な裕度を残せる結果となった。
吉田 清; 木津 要; 村上 陽之; 神谷 宏治; 本田 敦; 大西 祥広; 古川 真人; 淺川 修二; 倉持 勝也; 栗原 研一
Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.1499 - 1504, 2013/10
被引用回数:6 パーセンタイル:43.64(Nuclear Science & Technology)JT-60SA装置はEUと日本の共同で、ITERのサテライト・トカマク(JT-60SA)を製作する計画である。JT-60SA用超伝導マグネットは、18個のトロイダル磁場コイルと4個の中心ソレノイド・モジュール、6個の平衡磁場コイルから構成される。超伝導コイルには、交流損失や核発熱で3.2kWの熱負荷が発生し、4.4Kの超伝導臨界ヘリウムで冷却する。そのために、冷凍機からの冷媒を、クライオスタットに取り付けたバルブボックスで分配する。また、コイル端子箱に取り付けた高温超伝導電流リードから、超伝導フィーダーを経由して各コイルに電流を供給する。クエンチ検出などの計測の設計を示す。JT-60SA用超伝導マグネット装置は、既存のJT-60U装置の改造するために、配置や空間的な制限が多く存在していた。それらの設計条件を満足する概念設計が完了したので報告する。
木津 要; 村上 陽之; 土屋 勝彦; 吉田 清; 野元 一宏*; 今井 良夫*; 湊 恒明*; 尾花 哲浩*; 濱口 真司*; 高畑 一也*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 23(3), p.4200104_1 - 4200104_4, 2013/06
被引用回数:23 パーセンタイル:70.72(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60SAの中心ソレノイド(CS)の最大経験磁場、電流値、電圧は8.9T, 20kA, 10kVである。そのため、高磁場・高電流密度のNbSn導体を開発した。CSの外形と高さは2m, 1.6mである。幾つかの構成部品を新規に開発し、試験を行った。供給磁束を最大化するためには、巻線の直径をできるだけ大きくする必要がある。そのために、ジョイントの空間を最小化できるバットタイプのジョイントを開発した。DGEBAエポキシを用いた絶縁は、100kGyの線照射においても十分な強度を有していることが示された。44に導体を積み重ねたサンプルに運転時の2倍の応力を運転回数与えた後に絶縁試験を行ったところ、21kVより大きな絶縁耐力があった。これらの結果より、CS実機製作が開始できる。
吉田 清; 木津 要; 土屋 勝彦; 村上 陽之; 神谷 宏治; Payrot, M.*; Zani, L.*; Wanner, M.*; Barabaschi, P.*; Heller, R.*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4200304_1 - 4200304_4, 2012/06
被引用回数:22 パーセンタイル:70.35(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60SA装置はEUと日本の共同で、ITERのサテライトトカマクを製作する計画である。CSとEFコイル用導体は、2008年から製作を開始し、量産を開始し、2010年末に21本のEF導体を製作した。CSとEFコイルの製作は、2009年から製作冶具の製作を開始し、2011年から実機製作を開始した。TFコイルは、OISや重力支持など特徴のある設計が完了した。コイル製作の発注が開始され、TFコイル用導体製作は、2011年から素線製作を開始した。導体複合化の準備も開始された。ヘリウム冷凍機は、約9KWの冷凍能力で運転できる見通しを得た。フィーダーは機器仕様が確定したので、HTS電流リードは製作が開始された。以上のように、各方面の創意工夫で、コスト削減の問題も解決して、順調に製作が開始された。
村上 陽之; 木津 要; 土屋 勝彦; 吉田 清; 山内 邦仁; 島田 勝弘; 寺門 恒久; 松川 誠; 長谷川 満*; 湊 恒明*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.9501405_1 - 9501405_5, 2012/06
被引用回数:4 パーセンタイル:29.08(Engineering, Electrical & Electronic)超伝導コイルの開発において、ターン間絶縁の耐電圧特性は重要な設計パラメータである。しかし実機コイルのターン間電圧は、電源の電圧変動やコイル内の共振現象により、理想的に電圧が分布した場合に比べ局所的にターン間電圧が高くなる危険性が指摘されている。そこで電源の電圧変動を評価するためJT-60SAと同等の大型電源であるJT-60Uの電源電圧測定を実施した。また、コイル内の共振現象を把握するため、EF4ダミーパンケーキを用いた共振特性試験及び数値解析によりEFコイルの共振特性を評価した。これらの結果、実際のターン間電圧は理想的な電圧分布から大きく外れないことが確認できた。
土屋 勝彦; 木津 要; 村上 陽之; 吉田 清; 栗原 研一; 長谷川 満*; 久野 和雄*; 野元 一宏*; 堀井 弘幸*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4202304_1 - 4202304_4, 2012/06
被引用回数:8 パーセンタイル:44.46(Engineering, Electrical & Electronic)日本が担当しているJT-60SAのポロイダル磁場コイルのうち、中心ソレノイド(CS)については、巻線機が完成して調整中であり、平衡磁場コイル(EF)コイルについては、一号機となるEF4コイルが製造を開始し、これまでに本コイルを構成する10個のダブルパンケーキコイル(DP)のうち4個のDPが完成している。また、3つのDPについては寸法検査も行われ、電流中心の誤差は、+2.2mmから-2.1mmの範囲であり、設計誤算範囲である3mmよりも十分小さくなっていることがわかった。このことから、本コイル製造は順調に進んでいるものと判断できる。一方、巻線を構成する部品である、冷媒入口部や巻線終端部の製作は、コイル巻線作業直後に行われる作業でもあるので、早急に設計を完遂する必要がある。特にCSは大きな電磁力を生じることから、設計条件が厳しくなる。まずインレットについては、この電磁力に耐えるうえに、加工時に超伝導線を傷つけないようにする設計ができた。巻線終端構造については、ITERで提案されているものに比べ簡素でありながら、フープ力に耐えつつ絶縁性能も保持する構造とすることができた。これにより、終端部の占有空間が小さくなって巻線の欠ターン数を少なくでき、プラズマ運転領域の確保に貢献した。
神谷 宏治; 大西 祥広; 市毛 寿一; 古川 真人; 村上 陽之; 木津 要; 土屋 勝彦; 吉田 清; 水牧 祥一*
Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.587 - 590, 2012/05
JT-60は日欧の幅広いアプローチの1つであるJT-60SAとして超伝導トカマク装置に改修する計画である。JT-60SAの超伝導マグネットは80Kに冷却されたサーマルシールドによって覆われている。サーマルシールドは真空容器側サーマルシールド(VVTS),ポート側サーマルシールド(PTS)、そしてクライオスタット側サーマルシールド(CTS)の3部品で構成されている。本研究では、動解析によるサーマルシールドの耐震解析を行い、設計の健全性を確認した。また、10分の外側VVTSの試作を行い、既存の内側VVTSと組合せた結果、公差が目標の10mmを満足する5.2mmとなることが明らかになった。最後にJT-60SAの低温配管の設計について報告する。
杉本 昌弘*; 小杉 恵三*; 片山 功多*; 伊井 秀樹*; 高木 亮*; 遠藤 壮*; 清水 仁司*; 坪内 宏和*; 木津 要; 吉田 清
Proceedings of 24th International Cryogenic Engineering Conference (ICEC 24) and International Cryogenic Materials Conference 2012 (ICMC 2012) (CD-ROM), p.799 - 802, 2012/05
JT-60SAの中心ソレノイド(CS)と平衡磁場(EF)コイル用の3種類の超伝導撚線の量産が完遂した。製作した超伝導素線の低温特性は十分に要求性能を満足するもので、かつ、その特性のばらつきは小さく、高い生産上の歩留まりも達成した。EF撚線に施されたニッケルめっきは素線間の摩擦がクロムめっきのCS撚線に比べ大きいことが見いだされ、初期には撚線中の断線が生じた。結果として、新規に開発した検査装置を用いた撚線手法は、撚線製作性を飛躍的に向上させ、品質保証に対しても効果的であった。