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TbMnO$$_3$$の磁気構造の三次元偏極中性子解析

Magnetic structure of TbMnO$$_3$$ studied with spherical neutron polarimetry

梶本 亮一  ; 松田 雅昌; 武田 全康  ; 加倉井 和久; 三井 由佳利*; 吉澤 英樹*; 木村 剛*; 十倉 好紀*

Kajimoto, Ryoichi; Matsuda, Masaaki; Takeda, Masayasu; Kakurai, Kazuhisa; Mitsui, Yukari*; Yoshizawa, Hideki*; Kimura, Tsuyoshi*; Tokura, Yoshinori*

TbMnO$$_3$$$$T_N=42$$Kでスピンが$$b$$軸方向を向いて波数$$q_s sim 0.28b^*$$で変調するcollinearなサイン波的磁気秩序を示すが、$$T_C=28$$K以下では$$bc$$面内で回転するらせん配列へと変化する。このとき、スピン変調の振幅の大きさは異方的で楕円形のらせん秩序を形成していると言われている。一方、$$T_C$$以下では自発電気分極を生じ、磁性との関係が注目されている。われわれはTbMnO$$_3$$におけるスピン配列のサイン波秩序かららせん秩序への変化を詳細に調べるため、三次元偏極中性子解析装置CRYOPADを用いた偏極中性子回折実験を行った。磁気Bragg 反射$$mathbf{Q}=(3,1 pm q_s,1)$$での中性子の偏極率$$P_{if}$$(入射中性子のスピンの向きが$$i$$、散乱中性子のスピンの向きが$$f$$のときの偏極率。$$i,f=x,y,z$$)を観測した結果、TbMnO$$_3$$ではcollinearなスピン秩序が$$T_C$$で一度にらせんになるのではなく、温度の低下とともに徐々に「膨らんで」らせん秩序に変化していることがわかった。その変化の様子は$$T_C$$以下での自発電気分極の発達と対応しており、非常に興味深い。そして、楕円形のらせん秩序とは、完全な(円形の)らせん秩序になりきれなかったもの、と見ることができる。

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