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TPEN及び誘導体による4f/5f元素相互分離に関する検討,5-2; 新規配位子TPEN疎水化誘導体によるAm/Eu分離

Investigation of An/Ln separation using TPEN and its derivatives, 5-2; Am/Eu separation by new ligand, hydrophobic derivative of TPEN

松村 達郎  ; 竹下 健二*; 森 敦紀*

Matsumura, Tatsuro; Takeshita, Kenji*; Mori, Atsunori*

分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価MAとランタノイドの分離プロセスの開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びLa(III)との錯形成定数に10$$^{2}$$以上の差が見いだされているTPENに着目し、実プロセスへの適用という観点からTPENの欠点を改良した疎水化誘導体の開発を進めている。新たに合成した誘導体であるtbpenは、TPEN分子の外側に位置するピリジル基に疎水性置換基を結合させた誘導体である。ニトロベンゼンを有機溶媒とした抽出実験において、pH4以上の条件でTPENよりも大きい分配比と分離係数20以上が得られ、pH3において分離係数が最大となりSF$$_{Am/Eu}$$=100となった。これは分離性能を維持しつつ疎水基を導入する効果が明確に現れているとともに、分離性能を有効に発揮させる条件の酸性側へのシフトに成功したことを示している。今後、より炭素鎖長の長い置換基を持つ誘導体を合成し、その分離性能を明らかにする計画である。また、これらの結果より、MA/Ln分離プロセスに有効に適用可能な配位子の開発の見通しを得た。

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