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アブラナ根におけるカドミウムの挙動に対するグルタチオンの影響

Effects of glutathione to cadmium transport and accumulation in oilseed rape plants

中村 進一*; 鈴井 伸郎; 伊藤 小百合; 河地 有木; 石岡 典子; 頼 泰樹*; 服部 浩之*; 茅野 充男*; 藤巻 秀

Nakamura, Shinichi*; Suzui, Nobuo; Ito, Sayuri; Kawachi, Naoki; Ishioka, Noriko; Rai, Hiroki*; Hattori, Hiroyuki*; Chino, Mitsuo*; Fujimaki, Shu

本発表では、植物の根に投与したグルタチオン(GSH)が地上部へのCdの移行・蓄積を抑制する現象の分子メカニズムを解明することを目指して、根におけるカドミウムの挙動を調べた実験の結果を報告する。実験には改変ホグランド液で水耕栽培をしたアブラナ(品種:農林16号)を用いた。植物体のCd処理は10$$mu$$Mの濃度で2日間とし、GSH処理区では水耕液に1mMの濃度でGSHを添加した。処理後、収穫した根より、遠心分離法を用いて、セルサップを回収した。セルサップのCd濃度はフレームレス原子吸光法により測定した。各処理を行った植物のCdの吸収・移行・蓄積の様子はポジトロン放出核種イメージング技術(PETIS)を用いて、モニタリングし、その動態を比較することを試みた。セルサップの分析結果より、GSH添加区では対照区に比べて、シンプラスト、アポプラストにおけるCdの存在量が、それぞれ有意に減少していた。一方、収穫した根に蓄積したカドミウムの総量には有意な差は見られなかった。これらの結果は、GSHは根が吸収したCdのシンプラストにおける存在量を減らすことで、導管へのCdの積み込みを抑え、地上部へのCdの移行・蓄積を抑制していることを示唆している。PETISの実験では、根においてCdが吸収される様子を可視化することに成功した。画像解析の結果、GSHは根圏からのCdの吸収にも影響を及ぼしていることが確認できた。

no abstracts in English

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