抽出クロマトグラフィ法によるMA回収技術の開発,12; TODGA/SiO-P吸着材によるMA回収性能の評価

Development of extraction chromatography for Am and Cm recovery, 12; Recovery performance of TODGA/SiO-P

松村 達郎  ; 森田 泰治  ; 松村 和美; 佐野 雄一   ; 駒 義和  

Matsumura, Tatsuro; Morita, Yasuji; Matsumura, Kazumi; Sano, Yuichi; Koma, Yoshikazu

FaCTの一環として、抽出クロマトグラフィー法によるMA回収技術のフローシート構築に関する実験研究を進めている。TODGA/SiO-P吸着材のMA回収性能評価として、基礎データを取得した。Am, Cm, Pu等を含む模擬廃液を使用したカラム試験を実施し、各元素の溶離挙動を観察した。フィード液に含まれる金属イオンのうちCsは速やかなカラム通過が観察され、次にPd, Mo, Tcの洗浄液での流出が確認された。希土類元素と3価MAは、HOにより溶離された。Am, Cmの溶離が観察されたフラクションには、Ln以外のFP元素は含有されず、有効に分離されていることが確認された。また、Am, Cmの溶離曲線のピークは幅が狭く、Y, Gdとの重なりが小さい。これは、TODGAによりLnとの分離がある程度可能であるとともに、次段への供給液量の低減化につながると考えられ、次段のMA/Ln分離工程の負担軽減に有効な特性と考えられる。また、Amは、供給量のほぼ100%が回収されたことを確認した。以上より、TODGA吸着材は、MA・Ln回収を有効に実施可能な性能を有していることが確認された。今後、より詳細なデータを取得し、フローシートの検討を実施する計画である。

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