検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年

La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$の電子状態

Electronic states of La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$

鎌倉 望; 岡根 哲夫  ; 竹田 幸治   ; 藤森 伸一   ; 斎藤 祐児  ; 山上 浩志; 藤森 淳

Kamakura, Nozomu; Okane, Tetsuo; Takeda, Yukiharu; Fujimori, Shinichi; Saito, Yuji; Yamagami, Hiroshi; Fujimori, Atsushi

La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)H$$_y$$はメタ磁性転移やその低温側で生じる常磁性-強磁性転移が温度に対して急峻な一次相転移であることなど特異な磁気的性質が報告されており、水素吸蔵による磁気転移温度の大きな変化が興味を持たれている。La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)H$$_y$$における水素化は磁気転移温度の顕著な上昇があるが母体のもつ磁気的特性は水素化前と水素化後で変化がなく、磁気モーメントの大きな変化も現れないことが特徴である。今回の研究では水素化前のLa(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$の電子構造が実験的に明らかとされていないことから、現時点で電子構造の精密測定を行える試料が得られているLa(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$の電子構造と磁気的特性について光電子分光及びFe L$$_{2,3}$$吸収スペクトルにおける磁気円二色性(XMCD)の測定から研究を行った。La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$の強磁性相において得られた価電子帯光電子スペクトルはフェルミ準位近傍がFe 3dバンドによって形成されており、強磁性が遍歴的なFe 3dバンドの交換分裂によって生じていることを示すバンド計算と一致した結果が得られた。Fe内殻3s光電子分光ではFeの局所磁気モーメントを反映した交換分裂が観測されている。Fe L$$_{2,3}$$吸収スペクトルにおけるXMCDではキュリー温度直上において磁場を引加することによりMCD強度が増大し飽和するメタ磁性的な振舞いが観測され、La(Fe$$_{0.88}$$Si$$_{0.12}$$)$$_{13}$$で報告されているメタ磁性転移が強磁性と同様に遍歴的なFe 3d電子によるものであることが元素選択的な実験から明らかとなった。

no abstracts in English

Access

:

- Accesses

InCites™

:

Altmetrics

:

[CLARIVATE ANALYTICS], [WEB OF SCIENCE], [HIGHLY CITED PAPER & CUP LOGO] and [HOT PAPER & FIRE LOGO] are trademarks of Clarivate Analytics, and/or its affiliated company or companies, and used herein by permission and/or license.