原子炉圧力容器鋼の高照射量領域の脆化予測,5; オージェ電子分光による粒界分析; 照射速度効果

Prediction of radiation embrittlement for highly irradiated reactor vessel steels, 5; Auger electron microprobe analysis on grain-boundary chemistry; Flux effect

西山 裕孝 ; 山口 正剛   ; 海老原 健一   ; 鬼沢 邦雄 ; 松澤 寛*

Nishiyama, Yutaka; Yamaguchi, Masatake; Ebihara, Kenichi; Onizawa, Kunio; Matsuzawa, Hiroshi*

高照射量領域で信頼性の高い原子炉圧力容器鋼の照射脆化予測を行うためには、中性子照射により材料中の不純物元素であるリン(P)等が結晶粒界に偏析し、粒界強度が弱められて粒界破壊が生じて延性脆性遷移温度(DBTT)が上昇するという、いわゆる粒界脆化が顕在化する可能性についても検討しておく必要がある。このため、高照射量領域まで中性子照射された原子炉圧力容器鋼で、オージェ電子分光による粒界分析を行い、照射速度が粒界P偏析に及ぼす影響を調べた。その結果、中性子照射によりPの粒界濃度が増加したが、照射速度の影響は顕著でなかった。

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