弘前在来トウガラシ種子へのイオンビーム照射が実生の発芽及び生育に及ぼす影響

Effect of ion beam irradiation to seeds on generation and growth in the seedling of capsicum native variety in Hirosaki

前田 智雄*; 冨川 優*; 本多 和茂*; 嵯峨 紘一*; 石川 隆二*; 秋田 祐介; 吉原 亮平; 野澤 樹; 鳴海 一成

Maeda, Tomoo*; Tomikawa, Masaru*; Honda, Kazushige*; Saga, Koichi*; Ishikawa, Ryuji*; Akita, Yusuke; Yoshihara, Ryohei; Nozawa, Shigeki; Narumi, Issei

弘前地区在来トウガラシである「清水ナンバ」の付加価値向上に向け、収量性,草型,果実品質に関する変異体の作出を目的とし、イオンビームを用いた突然変異の誘発を試みている。本報では、炭素イオンビームを照射した種子の発芽及び実生の生育、さらに草型及び果実形態について調査を行った。照射線量が大きくなるにつれて発芽が遅延する傾向が見られたが、最終発芽率は全試験区で96%以上であった。子葉の湾曲の程度は、照射線量に伴って大きくなった。草型では、10Gy以上の線量区において、矮化や短節間の個体が幾つか見られ、短節間の個体では果実着果数が多い個体も見られた。また、それらから自殖後代の種子を得ることができた。さらに、40Gy照射区において、果実の小さい個体や二重に結実した内部奇形果を着生した個体も認められた。

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