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N$$_{2}$$運動エネルギー誘起Al(111)窒化におけるインキュベーション時間の表面温度依存性

Surface temperature dependence of incubation time in Al(111) nitridation induced by translational energy of N$$_{2}$$ molecules

神農 宗徹*; 寺岡 有殿; 高岡 毅*; Harries, J.; 吉越 章隆 ; 米田 忠弘*

Jinno, Muneaki*; Teraoka, Yuden; Takaoka, Tsuyoshi*; Harries, J.; Yoshigoe, Akitaka; Komeda, Tadahiro*

アルミニウムはN$$_{2}$$ガスとは直接反応しない。しかし、Al(111)面では基板温度473Kのとき、超音速N$$_{2}$$分子線を用いると並進運動エネルギーが1.8eVをしきい値として直接窒化反応が起こることがわかっている。本研究では、超音速N$$_{2}$$分子線の並進運動エネルギーを2eVとして300Kから473Kの範囲で窒素吸着曲線の表面温度依存性を調べた。表面温度が300Kでは、N$$_{2}$$分子を1.0$$times$$10$$^{19}$$ molecule/cm$$^{2}$$供給してようやくN 1s光電子スペクトルを痕跡程度確認できた。373k, 473kではそれぞれ6.4$$times$$10$$^{17}$$ molecules/cm$$^{2}$$, 1.8$$times$$10$$^{16}$$ molecules/cm$$^{2}$$供給して窒化が確認できた。このような窒化の表面温度の依存性と膜の深さ分析から吸着前駆体の形成が考えられ、インキュベーション時間はその前駆体の形成にかかる時間であると推測している。

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