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イオンビームパルスラジオリシス法による臭化物イオンをプローブとしたOHラジカル挙動の評価

Ion beam pulse radiolysis study of OH radical probed with bromide ion

岩松 和宏; 田口 光正; 須郷 由美; 倉島 俊; 山下 真一; 勝村 庸介

Iwamatsu, Kazuhiro; Taguchi, Mitsumasa; Sugo, Yumi; Kurashima, Satoshi; Yamashita, Shinichi; Katsumura, Yosuke

高LET放射線であるイオンビームは、低LET放射線である$$gamma$$線や電子線とは異なる照射効果を引き起こす。イオンビームの照射効果は、その飛程にそって形成されるトラック内に生成する高密度、かつ不均一な活性種による反応に起因すると考えられている。そこで、低LET放射線を用いて研究されてきた水溶液を用い、トラック内反応の解明を目的とし、イオンをパルス照射すると同時に時間分解能を有する光吸収測定法によりHydroxyl(OH)ラジカルなどの水中活性種挙動を調べた。O$$_2$$飽和及びN$$_2$$O飽和した90mMのNaBr水溶液を試料に用い、H$$^+$$(20MeV), C$$^5$$$$^+$$(220MeV)イオンを、イオンの照射エネルギーを変化させて照射を行った。吸光度からBr$$_2$$$$^-$$生成のG値(付与エネルギー100eVあたりの生成個数)を見積もったところ、部分平均が18MeVのHイオン照射におけるG値は、水和電子を捕捉するO$$_2$$飽和において、OHラジカルの理論値(3.8程度)と等しかったが、一方水和電子をOHラジカルに変換するN$$_2$$O飽和条件では、OHラジカルと水和電子のG値(3.6程度)の和よりわずかに大きかった。またG値はHイオンより原子番号や価数の大きいCイオンの方が小さく、核子あたりのエネルギーの減少によるエネルギー付与密度の増加により減少した。これはエネルギー付与密度の増加に伴い水分解活性種の生成も密になるため、活性種同士の再結合反応によりOHラジカルの収量が減少したものと考えられる。

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