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硝酸溶液中における酸化物分散型強化型フェライト鋼の腐食特性

Corrosion behavior of oxide dispersion strengthened ferritic steel in nitric acid solutions

竹内 正行 ; 小泉 務; 井上 賢紀 ; 小山 真一  

Takeuchi, Masayuki; Koizumi, Tsutomu; Inoue, Masaki; Koyama, Shinichi

高速炉燃料被覆管の材料として、酸化物分散強化型鋼(以下、ODS鋼)の開発が進められている。中でもCr含有量の低い9Cr-ODS鋼については、硝酸溶液中で不働態化しにくいため、再処理工程での被覆管溶出量の増大につながる懸念がある。本件では、実効Cr量(不働態皮膜の形成に寄与可能なCr量)の低い9Cr-ODS鋼材を対象に、純硝酸及び使用済燃料溶解液中の腐食傾向を調査した。浸漬試験の結果から、本供試材では、硝酸濃度1$$sim$$3.5Mの低硝酸濃度条件で溶解反応を伴った著しい重量減少が認められた。一方、硝酸濃度がさらに高い条件では逆に腐食減量が抑えられ、安定した全面腐食を呈した。使用済燃料溶解液中では純硝酸溶液中よりも大幅に腐食が抑制される傾向を示し、使用済燃料溶解液と模擬溶解液中の腐食速度は1$$sim$$2mm/yとほぼ一定であった。以上の結果から、Cr含有量の少ない9Cr-ODS鋼では、酸化力の低い低硝酸濃度条件では不働態化に至らず、活性溶解を呈する場合がある。また、酸化力の高い高硝酸濃度条件や酸化剤を含む使用済燃料溶解液中では不働態化しやすく、腐食反応が抑制されるものと考えられる。

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