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福島第一原発半径3km圏内における放射性粒子の発生源の検討

Investigation of source of radioactive particles within 3 km from Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant

佐藤 志彦   ; 末木 啓介*; 箕輪 はるか*; 吉川 英樹; 中間 茂雄 ; 藤原 健壮 

Satou, Yukihiko; Sueki, Keisuke*; Minowa, Haruka*; Yoshikawa, Hideki; Nakama, Shigeo; Fujiwara, Kenso

福島第一原子力発電所(F1NPP)事故では事故初期において、ケイ酸を母材とした事故由来Csを含む放射性粒子が広範囲で見つかっている。F1NPPにおいても1号機が放出源の粒子が分離されているが、粒子全体がどの程度、F1NPP周辺に分布しているかはまだ十分解明されていない。一方、F1NPP周辺には複数の高線量を示す汚染の帯が報告されており、これらの帯と放射性粒子の関係を明らかにすることは、粒子の放出源となった炉を特定し、事故進展プロセスを考察する上で重要な役割を果たすことが期待される。本研究ではF1NPPから半径3km圏内の高線量地域に着目し、放射性粒子の存在と、発生源となった原子炉を検討したので報告する。$$gamma$$線放出核種の定量結果で、F1NPPから北方向で採取した土壌中の$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs同位体比は0.92であり先行研究より、1号機由来であると考えられる。しかしそれ以外の原子力発電所周辺は0.96-1.02を示し、2, 3号機に由来する汚染が考えられた。また、3km圏内における放射性粒子は、西側の場所からも数個の放射性粒子が見つかった。西側で得られた粒子のCs同位体比は1.02-1.06を示した。なお粒子の比放射能、構成元素、およびCs同位体比は、これまでに見つかった2号機由来粒子と一致した。今回見つかった放射性粒子は当該地域を汚染したプリュームに含まれていたのではなく、2011年3月15日に2号機から放出したプリュームより飛散した可能性が高いと推定される。

no abstracts in English

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