深部地下水中の粒子と元素との相互作用; 希土類元素を用いた室内試験

Interaction between elements and particles in deep groundwater; A Laboratory experiment using rare earth elements

望月 陽人  ; 天野 由記   ; 出井 俊太郎  ; 別部 光里*

Mochizuki, Akihito; Amano, Yuki; Dei, Shuntaro; Beppu, Hikari*

高レベル放射性廃棄物の地層処分では、深部地下水中の粒子との相互作用が放射性核種の移行に与える影響を評価し、核種の長期的な移行挙動の予測モデルに反映することが求められる。本研究では、長半減期核種であるアクチノイドのアナログ元素とされる希土類元素と深部地下水中の粒子との相互作用を評価するための室内試験を実施した。3kDaでの限外ろ過を行った地下水に希土類元素を添加した場合、溶液中の希土類元素は0.2mよりも小さい画分として溶存することが示唆された。一方、ろ過処理をせずに地下水に希土類元素を添加した場合、濃度が相対的に緩やかに減少し、溶存しているLaの約半分が0.2mの画分として存在した。これらの違いは、地下水中の粒子の有無によるものと考えられ、粒子が存在する場合には、それらとの相互作用により希土類元素が0.2mよりも大きい画分として溶液中に存在しやすくなることが示唆された。

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