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報告書

プルトニウム研究1棟の廃止措置; 計画と現状

小室 迪泰; 金沢 浩之; 石仙 順也; 清水 修; 本田 順一; 原田 克也; 音部 治幹; 中田 正美; 伊奈川 潤

JAEA-Technology 2021-042, 197 Pages, 2022/03

JAEA-Technology-2021-042.pdf:16.87MB

プルトニウム研究1棟は、プルトニウム取扱技術の確立とその基礎物性を研究することを目的として、昭和35年に建設され、溶液及び固体状プルトニウム化合物に関して放射化学的研究、物理化学的研究及び分析化学的研究を行ってきた。昭和39年には研究建家の増築を行い、プルトニウム・ウラン混合燃料の研究、プルトニウム系燃料の再処理の研究を開始するなど、我が国のプルトニウム関連研究において先進的な役割を果たしてきた。その後研究対象を超プルトニウム元素にまで拡大し、アクチノイドの基礎研究施設として機能してきた。施設は、グローブボックス(以下「GB」とする。)15台、フード4台を備える、地上2階の鉄筋コンクリート構造である。プルトニウム研究1棟は平成26年度の機構改革により廃止措置対象施設の一つとして決定された。これまでに管理区域内の汚染状況調査、GB内部の除染、設備解体手順の検討を計画的に実施しており、施設で使用した放射性同位元素や核燃料物質の他施設への搬出も完了している。施設の廃止措置は令和8年度の管理区域解除による完了を目指して進められている。本報告書ではプルトニウム研究1棟の廃止に向けた措置に関する計画とこれまでの実績をデータと共に報告する。

報告書

プルトニウム研究1棟核燃料物質全量搬出作業

伊奈川 潤; 北辻 章浩; 音部 治幹; 中田 正美; 高野 公秀; 秋江 拓志; 清水 修; 小室 迪泰; 大浦 博文*; 永井 勲*; et al.

JAEA-Technology 2021-001, 144 Pages, 2021/08

JAEA-Technology-2021-001.pdf:12.98MB

プルトニウム研究1棟では、施設廃止措置計画に従い管理区域解除に向けた準備作業を進めており、その一環として実施した施設内に貯蔵する全ての核燃料物質の搬出を、令和2年12月のプルトニウム等核燃料物質のBECKYへの運搬をもって完了させた。今後計画されている他施設の廃止措置に活かすため、一連の作業についてまとめ記録することとした。本報告書では、運搬準備から実際の運搬作業の段階まで、核燃料物質使用許可の変更申請のための保管室の臨界評価、運搬容器の新規製作と事業所登録、運搬計画の立案・準備作業及び運搬作業等に項目立てして詳細を記録した。

論文

アクチノイドの電気化学

北辻 章浩

Radioisotopes, 67(10), p.483 - 493, 2018/10

ウランやネプツニウムをはじめとした、溶液内で種々の酸化状態をとるアクチノイドイオンの電極反応と酸化還元の特徴を概説する。フロー電解法は迅速かつ高効率な電解が可能で、反応速度の遅い酸化還元の観測にも適用できる。同法を用いて取得したアクチノイドの酸化還元挙動や、これに立脚した酸化状態の迅速調整法を紹介するとともに、電解に伴って発現する溶液内反応や電極上での触媒的還元などについても解説する。

論文

Optical properties of trinuclear citrate complexes containing 4f and 5f block metals

青柳 登; Palladino, G.*; 長崎 晋也*; 木村 貴海

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 91(6), p.882 - 890, 2018/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:4.08(Chemistry, Multidisciplinary)

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に係る研究において、III価のマイナーアクチノイドは、土壌中に存在する有機物と化学的に相互作用しながら移行することが懸念される。この相互作用がどのような錯生成反応を引き起こすのかを理解するために、本研究では、土壌中に存在する典型的な錯生成剤であるクエン酸に注目し、電位差滴定、核磁気共鳴及び時間分解型レーザー誘起蛍光分光を用いた分析を行った。その結果、マイナーアクチノイド及びその化学アナログであるランタノイドは、単核錯体の他に、二核及び三核錯体を生成することが明らかになった。この結果は、これまでコロイド粒子が核種移行に影響を及ぼすことが指摘されてきたが、それだけでは十分でなく、小さいサイズの錯体も移行評価に影響することを意味している。

報告書

プルトニウム研究1棟廃止措置準備作業

瀬川 優佳里; 堀田 拓摩; 北辻 章浩; 熊谷 友多; 青柳 登; 中田 正美; 音部 治幹; 田村 行人*; 岡本 久人; 大友 隆; et al.

JAEA-Technology 2016-039, 64 Pages, 2017/03

JAEA-Technology-2016-039.pdf:5.24MB

本報告書は、プルトニウム研究1棟の廃止措置に関して施設利用者である研究グループが主体的に取り組んだ準備作業についてまとめたものである。プルトニウム研究1棟は、平成25年度から推進された原子力機構改革において、廃止措置対象施設の一つに選定された。廃止措置の決定により、それまで施設を利用してきた研究グループは、実験器具及び測定機器を撤去し、核燃料物質の一部及び放射性同位元素を他施設へ運搬する必要が生じた。放射化学研究グループでは、廃止措置準備を円滑に実施するため平成27年4月に「プルトニウム研究1棟使用機器撤去作業チーム」を立ち上げ、使用機器の撤去、薬品の処分、放射能汚染した可能性がある水銀の安定化処理、核燃料物質の安定化処理、核燃料物質・放射性同位元素の他施設への運搬グローブボックス汚染状況の調査について計画を立案し実施した。核燃料物質の使用の許可に関わる作業を除き、作業は平成27年12月に完了した。本報告書では、今後の老朽化施設廃止の際に役立てられるように、これらの作業について細目立てし、詳細に報告する。

論文

液/液界面電気化学

北辻 章浩

ぶんせき, 2015(6), p.239 - 244, 2015/06

AA2014-0843.pdf:3.48MB

混じり合わない二つの液相界面におけるイオンの移動反応あるいは電荷移動反応を、電気化学的手法を用いて調べた研究について、2012年から2014年までの文献を調査した。用いられた測定法ごとに分類して、その特長と発展、適用例などをまとめた。酸化還元非活性イオンの分析への適用や、界面吸着反応を利用した高感度分析の報告が多く、界面反応を利用する新規機能性材料開発などの応用研究が盛んになされている。

論文

M$"o$ssbauer spectroscopy of actinide compounds

筒井 智嗣

M$"o$ssbauer Effect Reference and Data Journal, 38(4), p.105 - 111, 2015/06

アクチノイド化合物のメスバウアー分光は日本でも海外でも実施可能な施設は限られる。日本におけるアクチノイドのメスバウアー分光の研究は1990年代に先端基礎研究センターにおいて開始された。本稿では、1996年に先端基礎研究センターで開始されたU-238メスバウアー分光及び東北大学金属材料研究所で開始されたネプツニウム金属間化合物のメスバウアー分光に関する研究成果について纏めた。また、これらのアクチノイドのメスバウアー分光の研究成果のレビューを行うとともに、その発展に寄与された故那須三郎阪大名誉教授の貢献に関してまとめたものである。

論文

Corrosion of uranium and plutonium dioxides in aqueous solutions

音部 治幹; 北辻 章浩; 倉田 正輝; 高野 公秀

Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2014/10

取り出しや保管中の燃料デブリの臨界安全管理のために、腐食中の燃料デブリに含まれるPuやUの化学及び移動挙動を理解する必要がある。そのために、過酸化水素水中のUO$$_{2}$$とPuO$$_{2}$$粉末、それらのディスク、金属UとPuのディスクの化学変化を確認した。過酸化水素は、水の放射分解によって生成するものである。結果として、UO$$_{2}$$は、過酸化ウラン水和物に変化し、PuO$$_{2}$$は反応しなかった。また、金属Uは、Puよりも、過酸化水素への反応性が高かった。次に、過酸化水素水中のUO$$_{2}$$とPuO$$_{2}$$混合粉末について同様な試験を行った。過酸化水素水の中層部からは、主に過酸化ウラン水和物が得られ、底部からは、主にPuO$$_{2}$$粉末が得られた。過酸化水素中では、UO$$_{2}$$の方が、PuO$$_{2}$$よりも反応性と移動性が高いことが分かった。

論文

Propagation of U(V)-reduction in the presence of U(IV) aggregate in a weakly acidic solution

北辻 章浩; 音部 治幹; 木村 貴海; 木原 壯林*

Electrochimica Acta, 141, p.6 - 12, 2014/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:9.62(Electrochemistry)

弱酸性溶液中でのU(VI)の電解還元過程を電気化学的、及び分光学的手法を用いて調べた。金マイクロ電極を用いてボルタンメトリー測定したところ、pH2.0から3.5の溶液中で、U(VI)からU(V)への可逆な一電子還元波と、U(V)の非可逆な還元波を観測した。金網電極を用いて、U(VI)からU(V)への還元が生じる電位で定電位差電解を行ったところ、U(IV)の凝集体が電極上及び溶液中に形成された。この凝集体は電解還元されたU(V)の不均化反応により生成すること、凝集体の生成により不均化反応速度が増大することを明らかにした。この反応により、U(VI)の定電位差電解は、電解の途中で急激に電流が増加する特異な挙動を示すことになる。電解により溶液中に形成されるU(IV)の凝集体をX線回折により分析したところ、結晶性の悪いUO$$_{2}$$であった。

論文

Self-radiation effects and glassy nature of magnetic transition in AmO$$_2$$ revealed by $$^{17}$$O-NMR

徳永 陽; 西 剛史; 中田 正美; 伊藤 昭憲*; 酒井 宏典; 神戸 振作; 本間 佳哉*; 本多 史憲*; 青木 大*; Walstedt, R. E.*

Physical Review B, 89(21), p.214416_1 - 214416_8, 2014/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:31.68(Materials Science, Multidisciplinary)

AmO$$_2$$の低温の磁気相転移の起源を$$^{17}$$O NMR法により調べた。この相転移については帯磁率では8.5K付近で明確な異常が観測されるが、中性子やメスバウアー分光測定では磁気双極子の秩序は観測されていない。このためNpO$$_2$$と同じ高次多極子の秩序の可能性も指摘されていた。今回我々は新たに$$^{17}$$O核を置換したAmO$$_2$$試料を準備し、それをできる限り短時間でNMR実験サイトへと運び測定を行った。これにより自己照射効果がほぼ存在しない場合の電子状態を確認することができた。さらに同試料を極低温状態に一ヶ月保管することで、自己損傷効果が急激に進み、それによって短時間で試料内の電子状態に変化していく様子を観測することができた。さらにNMRスペクトルの温度依存性と核磁気緩和時間の測定から、AmO$$_2$$の磁気相転移がスピン-グラス的な特徴を持つことも明らかになった。

論文

Electroanalytical study of actinide ions

北辻 章浩

Review of Polarography, 60(1), p.25 - 34, 2014/05

これまでに主に電気化学的手法を用いて行ってきた、ウラン,ネプツニウム,プルトニウムなどのアクチノイドイオンの、液/液界面移動反応及び酸化還元反応の基礎研究及び分離分析法開発への応用研究について総合的にまとめた。液/液界面移動反応に関して、アクチノイドイオンの界面移動反応測定法の開発、同法を用いた標準移動電位及び錯生成定数の決定について概説し、界面移動反応データに立脚したアクチノイドの分離法について述べた。また、アクチノイドの酸化還元反応に関して、非可逆還元過程に含まれるメディエータ反応及び電極触媒反応について解説し、蓄積した酸化還元データに基づくことにより可能となったアクチノイドイオンの選択的原子価調整法開発について述べた。

論文

時間分解蛍光分光法によるアクチノイドおよびランタノイドの溶液化学に関する研究

木村 貴海

放射化学, (29), p.26 - 33, 2014/04

2013年日本放射化学会賞・学会賞の受賞内容を紹介する。時間分解蛍光分光法は、発光イオンの高感度かつ高選択的な分析手段としてだけでなく、その構造および熱力学的な性質をも測定可能な用途の広い方法として、現在ではアクチノイド研究にとって重要な研究手段の一つとなっている。この方法が多用されるようになったのは、筆者が世界に先駆けて開発、確立した発光寿命測定によるCm, Amなどの3価イオンの内部水和数の決定法によるところが大きい。本解説では、3価アクチノイド・ランタノイドの水和研究、その固液界面・分離化学研究への応用、および6価ウランの状態分析と4価ウランの発光の発見まで、一連の研究について概説する。

論文

Oxygen defects of actinide, lanthanide oxides, and their solid solutions

音部 治幹

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.394 - 399, 2013/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.59(Materials Science, Multidisciplinary)

酸化物燃料の化学的,熱的及び機械的性質は、大きく酸化物燃料の酸素欠陥に依存している。その酸素欠陥の本質を熱力学的手法で明らかにするために、Pu, Am, Cm, Ce酸化物やZr, Npを含む酸化物固溶体の酸素不定比組成(O/M)と酸素ポテンシャルの関係を明らかにした。得られたデータを系統的に検討した結果、O/Mと酸素ポテンシャルの関係が結晶構造に依存していることのほかに、アクチノイド,ランタノイド酸化物及びその固溶体の酸素欠陥の性質には、統一性があることがわかった。

論文

M$"o$ssbauer and magnetic study of neptunyl(+1) complexes

中本 忠宏*; 中村 彰夫; 竹田 満洲雄*

M$"o$ssbauer Spectroscopy; Applications in Chemistry, Biology, and Nanotechnology, p.95 - 114, 2013/10

From the middle of 1990s, the $$^{237}$$Np M$"o$ssbauer and magnetic study on neptunyl(+1, +2) complexes has started at Japan Atomic Energy Research Institute (the present Japan Atomic Energy Agency). The studies of our group have revealed that, through unique interplay of strong uniaxial electric field of the yl-oxygens and the strong spin-orbit coupling of the 5f-electron systems, they exhibit intriguing common feature as an Ising-type neptunyl(+1)-molecular magnet and yet diverse character depending on the specific neptunyl(+1) CCB network structure from a Curie-para- to ferro- and meta-magnets. In this chapter, a part of our studies, especially for $$^{237}$$Np M$"o$ssbauer and magnetic study of neptunyl(+1) complexes, is reviewed.

論文

Study of exotic uranium compounds using $$^{238}$$U M$"o$ssbauer spectroscopy

筒井 智嗣; 中田 正美

M$"o$ssbauer Spectroscopy; Applications in Chemistry, Biology, and Nanotechnology, p.123 - 140, 2013/10

先端基礎研究センターで行われたウラン金属間化合物に関する$$^{238}$$Uメスバウア分光の結果に関してレビューを行った。われわれの研究以前には、$$^{238}$$U核の第1励起状態の核磁気モーメントの大きさが未知で、内部磁場を用いた磁性に関する定量分析は行うことができなかった。そこで、われわれは$$^{235}$$U NMRと$$^{238}$$Uメスバウア分光によるUO$$_{2}$$の内部磁場から$$^{238}$$U核の第1励起状態の核磁気モーメントを決定した。その後、種々のウラン金属間化合物、特に重い電子的振舞や2次元フェルミ面物質など、強相関電子系に分類される物質群についての$$^{238}$$Uメスバウア分光を行い、その物性の微 視電子状態について議論を行った。

論文

Flow electrolysis of U, Np and Pu ions utilizing electrocatalysis at a column electrode with platinized glassy carbon fiber working electrode

北辻 章浩; 木村 貴海; 木原 壯林*

Electrochimica Acta, 74, p.215 - 221, 2012/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:5.34(Electrochemistry)

白金黒付グラッシーカーボン繊維を作用極とするカラム電極を作製し、種々の原子価のU, Np及びPuの酸化還元をフロー電解により調べた。電解挙動を従来用いてきたグラッシーカーボン繊維を作用極とするカラム電極によるものと比較した。白金黒の電極触媒作用によりNp(V)及びPu(V)の還元に対する過電圧が大きく低減され、Np(V)からNp(IV)への一電子還元波とそれに引き続くNp(III)への一電子還元波の逐次還元されることがわかった。また、Pu(VI)は、Pu(V)やPu(IV)を経ることなくPu(III)まで三電子還元された。これらの電解挙動は、従来用いてきたグラッシーカーボン電極で観られた還元とは異なる反応過程によるものである。これに対しU(VI)の還元や、Np及びPuの可逆な酸化還元は、電極触媒による影響が小さい。回転ディスク電極ボルタンメトリー測定により、白金黒付電極での還元過程を調べ、白金の還元的水素吸着電位よりも高い電位で、Np(V)の還元電流が流れることを初めて見いだした。得られた酸化還元データをもとに、U, Np及びPuの迅速かつ精密な原子価調整法を提案した。

論文

Formation constants of Eu(III)-carboxylates determined by ion-selective liquid membrane electrode

佐々木 隆之*; 吉田 初美*; 北辻 章浩; 高木 郁二*; 森山 裕丈*

Chemistry Letters, 40(8), p.870 - 871, 2011/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.71(Chemistry, Multidisciplinary)

有機配位子の錯生成定数を決定するために、ビスジフェニルフォスフォリルメタンをイオノフォアとする3価金属イオン用イオン選択性電極を開発した。作製したイオン選択性電極は、試料溶液中のEu(III)イオン濃度に対しネルンスト応答した。マロン酸などのカルボン酸が共存する試料溶液に対しても安定的かつ再現性よく測定が可能であった。同法を用いて決定したEuのカルボン酸錯体の錯生成定数は、既報の値と良い一致を示した。

論文

Standard Gibbs free energies for transfer of actinyl ions at the aqueous/organic solution interface

北辻 章浩; 奥垣 智彦*; 糟野 潤*; 久保田 宏紀*; 前田 耕治*; 木村 貴海; 吉田 善行; 木原 壯林*

Journal of Chemical Thermodynamics, 43(6), p.844 - 851, 2011/06

 被引用回数:8 パーセンタイル:30.08(Thermodynamics)

液々分配法とイオン移動ボルタンメトリーにより、5価及び6価アクチニルイオンの水相/有機相間移動標準ギブスエネルギーを決定した。ニトロベンゼン, 1,2-ジクロロエタン,ベンゾニトリル,アセトフェノン、及び2-ニトロフェニルオクチルエーテルを有機溶媒として用いた。有機溶媒の種類によらず、U(VI), Np(VI), Pu(VI)のイオン移動ギブスエネルギーはほぼ一致し、Mg(II)よりも少し大きい値であった。Np(V)のイオン移動ギブスエネルギーは他の一価イオンに比べて非常に大きな値を示した。アクチニルイオンのイオン移動ギブズエネルギーの溶媒に対する依存性は、プロトンイオンやMg(II)のそれと類似していた。3価及び4価アクチノイドイオンについてもイオン移動ギブスエネルギーの検討を行った。

論文

Electrolytic reduction mechanism of Np(V) and the effect of coexisting nitric acid

北辻 章浩; 木村 貴海; 木原 壯林*

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 9, p.012078_1 - 012078_7, 2010/05

 被引用回数:0 パーセンタイル:1.02(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

定電位差電解法によりNp(V)を還元したところ特異な電解挙動を示した。電解挙動やボルタンメトリーにより電極反応を詳しく調べ、その還元機構を明らかにした。溶液中にNp(IV)あるいはNp(III)が存在すると、電極反応により還元生成するNp(III)とNp(V)とが電子交換する化学反応により、Np(V)の還元が進む。電解に白金電極を用いた場合、十分な負電位を印加することにより電極表面に水素原子が吸着し、その水素原子がNp(V)を直接還元する電極触媒反応によりNp(V)の還元が起こる。白金電極では二つの反応機構により還元が進むので、金電極を用いる場合に比べ、電解還元速度が大きくなる。硝酸イオンが共存すると、その錯生成能によりNp(IV)が安定化されるためNp(III)の還元生成が阻害される。このため、Np(III)との化学反応に基づくNp(V)の還元速度も小さくなり、電解還元に長い時間を要する。

論文

Reduction behavior of neptunium(V) at a gold or platinum electrode during controlled potential electrolysis and procedures for electrochemical preparations of neptunium(IV) and (III)

北辻 章浩; 木村 貴海; 木原 壯林*

Journal of Electroanalytical Chemistry, 641(1-2), p.83 - 89, 2010/03

過塩素酸溶液中のNp(V)を、金及び白金電極を用いて定電位差バルク電解法により4価あるいは3価へ還元したところ、特異な電解挙動を示した。電解挙動やボルタンメトリーにより電極反応を詳しく調べ、次の還元機構を明らかにした。金電極ではNp(V)は直接還元されないが、Np(III)が共存すると電子交換による化学反応によりNp(IV)へ還元が進む。このNp(III)はNp(IV)の電解還元により生成し、電子移動メディエータとして働く。白金電極の場合、白金電極が持つ電極触媒効果により電極上に還元的吸着した水素原子がNp(V)をNp(IV)に還元する。生成したNp(IV)は、金電極の場合と同様に電子移動メディエータとして働きNp(V)を還元する。金電極を用いた場合の触媒還元反応をモデル化し、デジタルシミュレーションによる計算結果を実験データと比較したところ、よく一致した。これらの実験データに基づき、Np(IV)とNp(III)のバルク電解調製法を提案した。

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