Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
岸本 洋一郎; 上村 勝一郎; 檜山 敏明
PNC TN8420 93-003, 35 Pages, 1992/12
本ワーキンググループは、平成4年9月17日に検討を開始し、平成4年12月3日までの約3ヶ月間に亘り、TRU核種をリサイクルするため、新しいいくつかの核燃料サイクルプロセス概念とそのための施設、再処理を始めとする各プロセスから発生する廃棄物の量とその処理及びTRU燃料の形態、仕様、規格、核不拡散性の評価等について検討を行った。本報告書は、ワーキンググループでの議論と検討結果についてまとめたものである。検討を通して、TRUリサイクルに必要な、再処理、燃料製造、炉心特性、廃棄物等技術的側面と核不拡散性等政策的な側面からその特質のいくつかは明らかにしたが、多くの今後開発すべき課題を有しており、これらの整合性を図った、或いは最適なリサイクルシステムはどうあるべきか、今後より総合的な検討、議論を進める必要があると考える。
川瀬 啓一; 岡田 浩; 和田 幸男; 岸本 洋一郎
動燃技報, (83), p.51 - 54, 1992/09
使用済燃料中には、多量の核分裂生成物が含まれている。その中には、稀少金属である白金族元素(Ru,Rh,Rd)や、天然には存在しないTc等の種々の有用金属が含まれる。これらの有用金属を回収し、利用してゆくことは、原子力の高度化、放射性廃棄物の新資源化の面からも重要である。動燃では、昭和62年度より、使用済燃料中の白金族元素等の有用金属回収技術研究を行ってきた。その中で、回収方法として鉛抽出法を採用し、コールド試験、ホット基礎試験を実施し、回収方法としての有効性が確認された。
野村 昌弘; 小無 健司; 高下 浩文; 加瀬 健; 野村 昌弘; 岸本 洋一郎
PNC TN8100 92-011, 132 Pages, 1992/05
「核変換研究会」が、1992年1月20,21日、村松コミュニティセンター(茨城県那珂郡東海村,動燃正門前)において、大学、国立研究所等より専門家を招聘して開催された。本報告書は、この研究会での口頭発表を取りまとめたものである。放射性廃棄物の消滅処理の今後の研究に活用されることを期待する。
加瀬 健; 小無 健司; 原田 秀郎; 高下 浩文; 野村 昌弘; 岸本 洋一郎; 笹尾 信之
PNC TN8410 92-083, 91 Pages, 1992/04
核燃料技術開発部先端技術開発室では、長寿命核分裂生成物(FP)の消滅処理法の研究を行っている。具体的には、・原子炉や加速器を利用した消滅処理法のエネルギー収支と消滅速度の評価・新しい方式の消滅処理法(Moving target法を利用した消滅処理法)の提案・消滅処理の評価に必要な核反応断面積(SUP137/Cs、SUP90/Srの熱中性子吸収断面積等)の測定等である。本資料は、昭和63年度から平成3年度までに上げたその研究成果をまとめたものである。
松本 精夫; 岸本 洋一郎
PNC TN8410 92-350, 86 Pages, 1992/03
本報告書は核燃料技術開発の1991年度の研究開発の中で、ある程度のまとまりをみたテーマに関する論文集であり、核燃料、レーザー、材料等の広い分野にわたる研究開発が述べられている。なお、各々のテーマについては、それぞれ単独の報告書が作成されているが、ここにそれらをダイジェスト版的にまとめたものである。
高下 浩文; 川島 克之; 小無 健司; 笹尾 信之; 岸本 洋一郎
PNC TN8410 91-239, 118 Pages, 1991/08
前報(PNC N8410 90-057)でFP消減炉の消減率と炉心パラメータの関係を報告した。本報告書ではその結果を踏まえ、消減炉を改良し、核計算,燃焼計算を行い、FP消減炉の最適化を目指した。FPとして187Csを選び、燃焼反応度,出力ピーキング係数を通常の高速炉並に設定し、その範囲内で消減率の高い炉心をサーチした。核定数には高速炉用群定数JFS-3-J2を、炉心計算には拡散計算コードCITATIONを用いた。燃焼反応度,出力ピーキング係数及び消減率の最適化された消減炉の構成と特性が判った。Cs領域で平均熱中性子束31015n/cm2・sが得られた。187Csの消減量は年間220.5kgである。消減率は3.84%/yで自然崩壊の約1.7倍である。現行の高速炉の条件範囲内でFP消減炉の最適化を行った。その結果、平均熱中性子束31015n/cm2・sの消減領域を得ることが可能であることが判った。しかし、187Csは中性子吸収断面積が小さい(c=0.25b)ので、本消減炉でも十分な消減率は得られなかった。187Csをより効率的に消減するには、現行の高速炉の範囲を越えた革新的な炉心を考える必要がある。また、本消減炉は187Csよりも中性子吸収断面積の大きい129Iや99TcなどのFP核種であれば有効であると考えられる。
小沢 正基; 岸本 洋一郎; 林 正太郎
Proceedings of International Solvent Extraction Contavence 1990 (ISEC '90), 0 Pages, 1990/00
None
林 正太郎; 岸本 洋一郎; 根本 慎一*; 川口 尊*; 巌渕 弘樹*
PNC TN8410 88-051, 119 Pages, 1988/09
本報告書は動燃で実施してきた遠心抽出器の開発経緯とウラン試験結果をまとめたものである。本試験結果を要約すると 1)動燃で開発してきた遠心抽出器のスループットはこれまでに諸外国で開発されてきた抽出器とほぼ同等の能力を有することが判った。 2)滞留時間が約10秒と短いにもかかわらず,ウランの抽出反応はほぼ平衡関係に近い状態で操作できることを確認した。 3)定常状態への立上げは極めて短く,今回の条件下では510分間であった。 4)MIXSETによって評価した結果,先に求めた段効率を用いることによって,遠心抽出器内濃度プロフィルの実験結果とシミュレーション結果が良く一致することが明らかとなった。 以上従来と異なった構造を特徴とする遠心抽出器によっても十分に使用に耐える性能であることが本試験によって明らかにされた。
林 正太郎; 岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 根本 慎一*; 宮地 茂彦*
PNC TN8410 88-039, 58 Pages, 1988/09
パルスカラム抽出器は使用済燃料再処理において主分離工程の抽出装置としてミキサ・セトラと同様に使用されてきている。 これまで開発されてきたパルスカラムは,有機相と水相とを分離するための相分離セトラーをカラム本体の下部又は上部に設けた1体型が主であった。このため相分離セトラー内に生じた界面の位置はカラム内溶液の密度変化やパルミングの影響を受けた界面位置を一定に保持することが困難で,かつ界面を検出するための検出器もカラム高さ分に相当する液の背圧を受けての検出であり精度の点で問題があった。更に界面に生ずるクラッドを除去することも技術的に困難であった。 以上のような技術的な課題を解決するため,従来,カラム本体と1体化されていた相分離セトラーをカラム本体から切り離し,分離型セトラーとし,工学規模での実証試験を行った。 本方式は界面をカラム内に設けず,外部に設置した分離型セトラーに設けるものである。 以下に実証試験結果の要約を示す。 1)従来方式では困難とされていた技術課題「高背圧下での界面検出とその方法」,「界面クラッドの除去対策」,「界面を安定に保ちつつ重液のみを抜き出す方法」など本分離型セトラーの採用により大部分の課題が解決できる目途を得た。2)分離型セトラーの形状はカラム本体にとらわれることなく任意に決定できるため,臨界安全形状,遠隔保守性,レイアウトの融通性など設計上,従来型に比べ有利となった。 3)カラム内液密度変化やパルシングの影響を受けないため安定に抽出操作を行うことができる。
岸本 洋一郎; 新型再処理技術*; 検討WG*
PNC TN8420 88-003, 243 Pages, 1988/05
PNCはFBR技術のブレークスルーを目標として,金属燃料,炭化物燃料,窒化物燃料(以下炭・窒化物燃料)についての技術開発に着手した。本書はこれら新型燃料の再処理技術開発開始に必要な技術情報収集を目的として行った調査の報告である。 今回の調査は文献を中心として行ったもので可能な限り再新の情報を対象とした。 本書は大きく金属燃料のための高温冶金法と,炭・窒化物燃料についてのPUREX法適用を前提とした溶解までの工程に関する技術レビューと,これら文献のデータベース化をねらったデータリストで構成した。 本調査の結果,主要な技術について,まだ多くの解決を要する問題が存在し,かつホット試験による確認も不充分であることが明らかになり,PNCとして実施すべき研究開発の方向が明らかになった。
岸本 洋一郎; 都所 昭雄*; 河田 東海夫*; 大竹 茂*; 沢田 稔*; 大内 仁; 豊田 修*; 山田 雅人*
PNC TN8410 88-026, 217 Pages, 1988/05
本報告は,高レベル放射性物質研究施設(CPF)のA系列において高燃焼度燃料溶解性及び抽出工程時の乳酸によるPu,Uの分配に主眼を置いて実施した第11回ホット試験の結果をとりまとめたものである。 試験には,平均燃焼度94,000MWD法 ,冷却日数約2.5年,健全ピンにして3本相当の切断済み Phenix燃料を用いて実施した。 試験の結果,下記の知見が得られた。 (1)溶解は,初期硝酸濃度3.0M,沸点にて,溶解時間27時間で溶解率92.8%であった。 (2)溶解液中不溶解性残渣は,ほとんどが2.0m以下の粒子であった。 (3)回収した不溶解性残渣重量は,MOX燃料重量の1.94%に相当した。 (4)抽出は,ミキサ・セトラを用いて実施しU,Puの分配には,乳酸・硝酸混合液を使用し,分離性能において還元剤(HAN)に比べても遜色の無い事を確認した。
林 正太郎; 岸本 洋一郎; 河田 東海夫*
PNC TN8410 88-011, 89 Pages, 1988/02
本報告書は応用試験棟に設置されているパルスカラム試験装置によるウラン試験の中で経験した,「抽出カラム内液相分散状態化」についてまとめたものである。なお,合せて,液相分散状態悪化の影響及び対策,回復方法についても一部試みたので,これらも合せ収録した。以下に今回得られた知見を示す。 1)抽出カラムの正常液相分散時に必要な有効抽出部長さが2.3mであったものが,液相分散悪化時には同一条件下において4.3mと増大することが判った。 2)一方,液相分散状態の悪化は分散相(有機相)の体積分率をも増大させ,有機相のカラム内ホールドアップを増す原因となった。 3)このホールドアップ割合はカラム軸方向に対して正常時に一様であったものを,一様でない分布をもたらした。 4)NaOHによるカラム洗浄の結果ではウラン濃度プロフィルの改善はみられたものの完全には回復できなかった。NaOH洗浄後の有効抽出部長は3.6mであり正常時の約2倍で安定した。 以上,今回の経験により,パルスカラム長さの決定には正常な条件下で求めた結果及びそれらデータを反映させた計算コードによる計算結果に対し液相分散状態悪化時を考慮した安全係数をとる必要があると共に,運転停止時においても目皿のぬれ性を保持する観点から連続相を常時カラム内に張っておくことが好ましいと判断される。
林 正太郎; 岸本 洋一郎; 根本 慎一*
PNC TN8410 88-010, 181 Pages, 1988/01
本報告書は,パルスカラム抽出試験装置(2)を用いて,実プラント運転で要求される安定操作条件を検討したものである。試験は,抽出及び洗浄カラムについて,各種運転パラメータを変化させて行ない,その影響について調べた。 1)抽出カラムに関しては,パルス条件を変化させても濃度プロフィルに影響を与えないことがわかった。 2)線速度の影響については,抽出カラムの線速度を1523m/hまで増加させた結果,HETSとして約60--を得,カラムのフラッディングポイントに対し,運転可能な領域として3060%程度の巾広い範囲を有する事が確認できた。 3)ポンプ故障等の流量変動によりウラン濃度が上昇する外乱に対しては,抽出カラムにおいて有効抽出部として使われないカラム長さが増大し,完全に肩を持った濃度プロフィールとなる事がわかった。その為,パルスカラム運転の際には洗浄塔のプロダクト濃度及び洗浄カラムボトム中のウラン濃度を監視し,最適な安定操作条件を確保する事が重要である。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 根本 慎一*
PNC TN8410 88-009, 49 Pages, 1988/01
本報告書は,応用試験棟に設置されているパルスカラム抽出試験装置(2)で実施した外乱特性試験結果に関するものである。 今回の試験で,パルスカラム抽出器の動特性に関し,以下の知見を得た。 1)10mH10--の抽出カラムでは,抽出運転全停止による放置4時間までは,抽出廃液へのウランリークに変化はない。 2)ウランリーク率を0.05%以下におさえるには,放置許容時間を1時間と仮定すると約5mのカラム長さが必要である。 3)放置によって抽出カラム下部までウランが拡散しても,約2カラムボリュームのクリーン溶媒供給によって,ウラン濃度プロフィルは停止時の状態に回復する。 4)逆抽出カラムでは,カラム内の滞留液の影響により,逆抽出運転全停止約3時間までの間,カラム上部の濃度上昇が起こる。 5)洗浄カラムからのウラン取出し濃度を約90g/-から約110g/-まで増加させた場合,約12時間で抽出カラム内のウラン濃度が増加し,アキュミュレーションの兆候が現われる。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 大内 仁; 山田 雅人*; 算用子 裕孝*; 鹿志村 卓男; 葉賀 徹*
PNC TN8410 88-004, 123 Pages, 1987/12
本報告書は,高レベル放射性物質研究施設(CPF)のA系列において実施した第10回ホット試験の結果をとりまとめたものである。 試験には,高速実験炉「常陽」MK-2,燃料度31,700MW-法-,冷却日数約1.8年の燃料ピン3本を対象として再処理試験を実施した。 1.溶解は初期硝酸濃度3.5M,沸点にて13時間保持したが溶け残りが完全に溶解することは出来ず同じMK-2燃料(P-富化度29%)でも燃焼度13,800MW-法-と31,700MW-法-とでは燃焼度の高い方が溶解性が悪い。 2.小型溶解装置による溶解試験では,酸濃度,温度,U・P-濃度,剪断長による溶解速度の変化を求める為に十数回の試験を実施した。その結果, (1)剪断長の短い方が溶解時間が短いことが分かった。 (2)溶解中のU・P-濃度の高い方が溶解時間が短いことがわかった。 3.共除染・分配試験では,新しいミキサセトラを用いて行った結果抽出段のテーリングは認められなかった。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫; 林 正太郎; 根本 慎一; 北村 航一郎
PNC TN8410 88-001, 142 Pages, 1987/12
本報告書は,高速炉燃料再処理用のパルスカラム確証試験の一環として実施してきたウラン試験のうち,逆抽出カラムに関して,その運転パラメータ影響評価結果をまとめたものである。 試験は,応用試験棟に設置されている実規模パルスカラムを用いて行われ,抽出,洗浄,逆抽出カラムのうち逆抽出カラム関する評価を行った。 その結果を以下に示す。 1)カラム下部の高濃度域における逆抽出効率に大きな影響を及ぼす運転パラメータは硝酸濃度である。また上部の低濃度域においては主に溶媒劣化度や温度の影響が大きい。 2)逆抽出カラムの安定な濃度プロフィルを得るためには,流量比A/Oを1.3以上にする必要がある。 3)カラム内の線流速は1630m/hの範囲では逆抽出効率への影響は小さい。 4)パルス条件は,振幅を20mmとした場合,振動数40(cpm)と60(cpm)とで逆抽出効率に大差はない。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 林 正太郎; 根本 慎一; 北村 航一郎
PNC TN8410 87-084, 144 Pages, 1987/06
本報告書は、高速炉燃料再処理用のパルスカラム技術開発における逆抽出特性に関して、運転パラメータの影響を評価したものであり、その結果得た知見を以下に示す。(1)カラム下部の高濃度域における逆抽出効率に大きな影響を及ぼす運転パラメータは硝酸濃度である。また上部の低濃度域においては主に溶媒劣化度や温度の影響が大きい。(2)逆抽出カラムの安定な濃度プロフィルを得るためには、流量化A/Oを1.3以下とする必要がある。(3)カラム内の線流速は、1630m/hの範囲では逆抽出効率への影響は小さい。(4)パルス条件は、振幅を20mmとした場合、振動数40(cpm)と60(cpm)とで逆抽出効率に大差はない。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 林 正太郎; 根本 慎一*; 北村 航一郎*; 植野 和浩*
PNC TN8410 87-083, 50 Pages, 1987/06
本報告書は、応用試験棟に設置されているパルスカラム抽出試験装置(II)で実施した外乱特性試験結果に関するものである。今回の試験で、パルスカラム抽出器の動特性に関し、以下の知見を得た。(1)10mHx10cmの抽出カラムでは、全停止による放置4時間までは、抽廃へのウランリークに変化はない。(2)ウランリーク率を0.05%以下におさえるには、放置許容時間を1時間と仮定すると約5mのカラム長さが必要である。(3)設置によって抽出カラム下部までウランが拡散しても、約2カラムボリュムのクリーン溶媒供給によって、ウラン濃度プロフィルは停止時の状態に回復する。(4)逆抽出カラムでは、カラム内の滞留液の影響により、全停止約3時間までの間は、カラム上部の濃度上昇が起こる。(5)洗浄カラムからウラン取出し濃度を約90g/lから約110g/lまで増加させた場合、約12時間で抽出カラム内のウラン濃度が増加し、アキュミレーションの兆候が現れる。なお、パルスカラム動特性に関する他のいくつかの課題については、引続き検証する。
岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 根本 慎一*
PNC TN8410 87-08, 125 Pages, 1987/05
本報告書は,動燃東海事業所技術部廃棄物処理開発室における高レベル廃液の群分離技術開発の成果をまとめたものである。Am及び希士類元素の分離,回収を目的としてDBBP,TBP,D2EHPAおよびD2EHPA/M2EHPA混合溶媒(moe比D/M=1/1)を用いた溶媒抽出法により,バッチ抽出試験およびミキサセトラによる連続抽出試験を行った。 また関連して,活性炭を触媒とした硝酸溶液中におけるPu(4)およびFe(3)のヒドラジンによる還元,乳酸-硝酸混合溶液によるPu(4)/U(6)の分離試験など実施した。 Am(3),Eu(3)およびCe(3)について,DBBP,TBP,E2EHPA,D2EHPA/M2EHPA-HNO3-M-(NO3)-系における抽出データを求めた結果log(E/ 〔ORG〕n)対log〔NO3〕mag,logE対log〔H+〕nagとの間に定量的な直線関係が成立つことを見い出した。これらの元素の見かけの抽出定数(KM)は,DBBP系で1.10(Am)1.26(Eu),1.22(Ce),TBP系で0.0269(Am),0.0324(Eu),0.0219(Ce)D2EHPA系で0.845(Am)更にD2EHPA/M2EHPA混合溶媒系では22(Am),22.7 (Eu)および18.6(Ce)であった。 一方,ヒドラジン-HNO3-活性炭触媒系におけるPu(4),Fe(3)の還元反応では,反応比対反応時間が良い直線性を示し,見かけ上一次反応となった。また,反応速度は活性炭の含まれていない系に比べ300倍増大していた。 乳酸-硝酸混合溶液によるPu(4)/U(6)の分離試験においては,HNO3-U-Pu-TBP系に乳酸が加わると,特にPu(4)の抽出性が低下し,例えば0.5HHNO3-0.3M乳酸の混合溶液ではPu(3)の抽出係数に接近することが判った。
林 正太郎; 岸本 洋一郎; 河田 東海夫*; 田中 睦男; 根本 慎一; 北村 航一郎
PNC TN8410 87-082, 92 Pages, 1987/04
本報告書は、応用試験棟に設置されているパルスカラム抽出試験装置(II)で実施しているウラン試験において抽出塔の分散状態の悪化がみられたので、その原因及び対策等についての知見の一部を取りまとめたものである。今回の調査結果で、分散状態悪化時の対策及びその回復性等に関し、以下の知見を得た。(1)NaOHによるカラム内洗浄後、抽出カラム内濃度プロフィール上、やや改善はみられたものの、分散悪化時と正常時の中間に位置し、再現性を得られた事から、NaOHによるカラム内洗浄効果はあまりなかった。(2)正常時有効抽出部が2.3mであったものが分散悪化時のそれが4.3m,NaOHによる洗浄後のそれが3.6mとなっており、悪化時は正常時の約1.9倍となった。(3)分散悪化と共に体積分率が増加し、悪化時においては、正常時に比べあきらかにホールドアップの割合が大きくなり、又カラム軸方向に対し一様な分布をしなくなった。よって、今後は、上記知見に鑑み、目皿の濡れ性に十分注意し、常にカラム内を連続相で浸す等の処置を施しながらウラン試験を継続する予定である。