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亀山 恭彦; 箭内 智博; 菅谷 直人; 楠 秀彦; 佐藤 信一; 深作 秋富
JAEA-Review 2012-011, 35 Pages, 2012/03
材料試験炉(以下「JMTR」という)は、発電用原子炉などで使用する燃料や材料の照射試験を行う施設であり、平成18年から改修工事を開始して、平成23年度に完了した。本報告は、改修工事の一環として更新した、(1)原子炉建家内除湿及び冷房を目的として設置されている冷凍機,冷凍機附随配管等及び附随電気設備等の更新、(2)原子炉建家・ホットラボ施設・AGF施設内の除湿及び暖房を目的として設置されているボイラー設備及びボイラー附随設備の更新についてまとめたものである。
市川 正一; 芳賀 広行; 菊川 清秀*; 深作 博信*; 黒澤 洋一*; 勝山 幸三; 前田 宏治; 永峯 剛
JAEA-Technology 2011-020, 32 Pages, 2011/07
高速実験炉「常陽」で照射された炉心燃料集合体の解体手法の高度化を図った。この解体手法の高度化により、燃料ピン下部端栓を切断せずに照射済み炉心燃料集合体から燃料ピンを取り出すことが可能になった。炉心燃料集合体を解体した後、取り出した燃料ピンを選定し、照射リグに組み込むことで再び「常陽」で照射することも可能となった。これにより高燃焼燃料及び高中性子照射材料に関する照射データを得る可能性を得た。
亀山 恭彦; 箭内 智博; 黒澤 昭彦; 浅野 典一; 檜山 和久; 楠 秀彦; 深作 秋富
JAEA-Review 2011-017, 19 Pages, 2011/06
材料試験炉(以下「JMTR」という)は、発電用原子炉などで使用する燃料や材料の照射試験を行う施設であり、平成18年から改修工事のため、原子炉の運転を停止している。JMTR施設の居室実験室建家におけるホット実験室では水分析等を行い、放射線管理室では放射線管理用試料の調製及び測定等を行っている。これらの部屋で発生する手洗い水,試料水,洗浄水等の廃液は埋設配管を通って、ホット機械室の廃液タンクに貯留される。汚水配管(放射性物質は含まない)の更新を行うために作業をしていた時に、管理区域外(屋外)で放射性物質を含む廃液を通す埋設配管の塩化ビニル製フランジ部にき裂を発見した。周囲の土壌の放射性物質濃度の測定を実施した結果、微量の放射性核種(セシウム137及びコバルト60)が検出された。本報告では、埋設配管からの漏えいの発生原因,是正処置及びその後の対策等についてまとめた。
尾上 龍次; 海老沢 博幸; 深作 秋富; 楠 剛
JAEA-Review 2010-059, 19 Pages, 2010/12
JMTRは、軽水減速・冷却のタンク型原子炉である。1968年3月に初臨界を達成した。JMTRの改修作業は、2007年度初頭から2010年に予定されている。2007年度当初に、JMTR建屋のコンクリート構造物,一次冷却系統のタンク類,熱交換器、等について、健全性を確認するために、高経年化設備について調査を行った。本報では、一次冷却系統の熱交換器及びタンク類の高経年化調査について述べる。一次冷却系統に供えられた3基の熱交換器について、渦流探傷試験,内視鏡を用いた外観検査,浸透探傷試験,胴部の減肉検査を行い、健全性を確認した。一次冷却系統のタンク類に対しては、外観検査及び溶接線に対する浸透探傷検査を行い、健全性を確認した。一次冷却系統の熱交換器及びタンク類は、長期的な保全計画に基づく適切な点検を行い、JMTRの今後の運転で継続使用する。
海老沢 博幸; 飛田 健治; 深作 秋富; 神永 雅紀
JAEA-Review 2009-055, 24 Pages, 2010/02
2011年から再稼働するJMTRで継続して使用する機器や設備の健全性を、機器の更新に先立ち調査した。2007年度当初に、JMTR原子炉建家,排気筒,トレンチ,カナル,フィルターバンクのコンクリート構造物,1次冷却系のタンク類,熱交換器,2次冷却系配管,非常用発電機等の健全性を確認するための経年劣化調査を実施した。その結果に基づき、排気筒やUCL高架水槽基礎部等のひび割れは補修し、2次冷却系配管のライニングは更新した。その他の機器や原子炉建家は、長期保全計画に従った適切な保守により継続的に使用することが確認された。本稿では、JMTR原子炉建家,熱交換器及び非常用発電機の健全性調査結果について示す。
海老沢 博幸; 花川 裕規; 浅野 典一; 楠 秀彦; 箭内 智博; 佐藤 信一; 宮内 優; 大戸 勤; 木村 正; 川俣 貴則; et al.
JAEA-Technology 2009-030, 165 Pages, 2009/07
2007年度から開始するJMTR原子炉施設の改修工事に先立ち、「継続使用する設備・機器」の健全性調査を実施した。調査範囲は、原子炉建家を筆頭に、排気筒,一次冷却系の塔槽類,カナルエキスパンドジョイント,UCL高架水槽,二次系冷却塔及び配管,非常用発電機等、多岐にわたった。その結果、一部補修を要する部分が確認され補修を行ったが、今後の長期保全計画に沿った保守管理を行うことで、十分な安全確保と長期使用に耐えうることが確認された。原子炉更新課は、以上の健全性調査の結果を踏まえて改修工事を進めている。
五来 滋; 塙 善雄; 海老沢 博幸; 大戸 勤; 深作 秋富
UTNL-R-0466, p.1_2_1 - 1_2_8, 2008/03
原子力機構は、平成19年度予算の財務省内示を受け、JMTRを原子力の基盤技術を支える原子炉と位置づけ、平成23年度から再稼働することを目指し、平成19年度から改修に着手することを決定した。そこで、平成19年度から4年間で原子炉機器の更新を実施し、平成23年度から再稼働させるために原子炉機器の更新計画を策定した。更新計画の策定にあたっては、すべての原子炉機器について、これまでの運転実績,消耗の度合い,経年変化の程度について調査し、更新する機器と継続使用する機器に選定した。選定の基本的な考え方として、保守用の交換部品(代替品を含む)の調達ができなくなるものについてはすべて更新することとし、継続使用する機器については、施設定期評価に基づく保全計画に従った保全活動を行い、健全性を確認していく。
中桐 俊男; 堀切 守人; 加藤 章一; 加瀬 健; 青砥 紀身; 高森 裕二*; 深作 博*
JNC TN9400 2004-056, 98 Pages, 2004/09
高速増殖炉(FBR)の熱を利用した水素製造方法として提案されたハイブリッド熱化学法の原理実証試験を実施し、本法による水素製造を実証するとともに、さらなる長時間運転および1Nリットル/h水素製造装置開発への課題を摘出した。(1)最大5hの連続運転を行い、ハイブリッド熱化学法により、水から水素と酸素を同時に安定的に発生させることが可能であることを実証した。4回の全系統運転試験における電流値から評価された水素発生速度は 4.03 ミリリットル/h 5.04ミリリットル/h、酸素量は 2.07ミリリットル/h 2.78ミリリットル/hであり、4回の試験の水素量および酸素量の合計は、それぞれ、35.00ミリリットルおよび20.99ミリリットルであった。(2)最高約550度Cの硫酸流通部位に対し、金メッキを施したステンレス製等の機器および配管を使用した結果、硫酸が気体状であると考えられたSO3電解装置内には有意な腐食は認められず、YSZおよびPtメッキ焼成電極の酸素イオン導電性の低下も認められなかった。しかし、SO3電解器出口配管内に凝縮硫酸によると見られる金メッキステンレス配管の腐食が見られた。(3)現状装置での100時間連続運転および新たに1Nリットル/hの水素発生装置を開発するために必要な課題の摘出を行った。
長谷部 慎一; 小林 澄男; 田中 宏*; 茨城 幸一*; 深作 博*
JNC TN9400 2004-034, 73 Pages, 2004/03
原子カプラントにおいて温度が異なる流体が合流する領域では、流体の混合に伴って温度変動が発生するため、繰返し熱応力による構造材の疲労破損に注意する必要がある。本研究では、温度変動の周波数効果を取り入れた高サイクル熱疲労評価法の検証データを取得することを目的として、高サイクル熱疲労試験装置(SPECTRA)を用いて周期20秒の正弦波温度変動試験を実施した。試験体には円筒状のSUS304鋼を使用し、管内のNa流量を30リットル/minに保持しながら、Na温度を平均425度-C、振幅200度-Cで正弦波状に制御した。得られた結果は以下の通りである。(1)SPECTRAにより周期20秒の温度変動を試験体に与えて、評価法の検証に有効な 強度データを得ることができた。き裂は約157,150サイクルで試験体を貫通した。(2)試験体上流部の内面には、軸方向に沿ったき裂が多く観察された。大気中疲労試験 により試験体の軸方向と周方向に強度差があることを確認し、高サイクル側では異方 性の影響が現れ易いために、き裂が軸方向に分布したことを明らかにした。(3)き裂発生境界は、き裂(個数、深さ)と軸方向距離の相関から求めた近似曲線により、試験体上流部テーパー端から約430mm下流の位置にあると推測した。(4)内面から発生したき裂は、12mm深さまで粒内を進展するが、その後は粒界に沿って進展する。粒内破面の一部にはストライエーションが形成されたが、粒界破面では観察されなかった。今後は、周期2秒、5秒、10秒、40秒の正弦波温度変動試験を実施し、周波数応答性が構造材のき裂発生と進展挙動に与える影響を確認する予定である。
小林 澄男; 長谷部 慎一; 田中 宏*; 茨城 幸一*; 深作 博*
JNC TN9400 2004-033, 65 Pages, 2004/02
原子カプラントにおいて高温と低温の流体が合流する領域では,流体の不完全な混合に伴って温度変動が発生するため,接液する構造物の高サイクル熱疲労(サーマルストライピング現象)による破損を防止する必要がある。そこで,サーマルストライピング現象による温度変動が構造物のき裂発生と進展挙動に及ぼす影響を解明するため,構造物熱過渡強度試験施設(TTS)を改造して,高サイクル熱疲労試験装置(SPECTRA)を開発した。 SPECTRAは,電磁ポンプにより600deg-Cと250deg-Cのナトリウムの混合割合を制御して内径66.9mm,肉厚11.1mm,全長1600mmの配管形状試験体内のナトリウム温度を正弦波状に変動することができる。この装置を用いてステンレス鋼における温度計測試験を実施し,以下の事項を確認した。(1)平均温度425deg-C,温度変動振幅200deg-Cにおいて,周期2秒40秒の範囲でナトリウム温度を正弦波状に変化させて,長期間,安定して試験を継続することができる。(2)温度変動振幅は,試験体軸方向に対して線形的に減衰する。(3)試験体板厚内の温度変動振幅の伝達特性は,既存の関係式と良く一致している。(4)短周期と長周期を重畳させた温度変動についても制御が可能である。今後は,本温度計測試験結果に基づいて,ステンレス鋼の試験体に対して正弦波温度変動試験を進める計画である。
堂野前 貴子; 勝山 幸三; 舘 義昭; 前田 宏治; 井上 孝行*; 深作 博信*
no journal, ,
原子力機構では、制御棒長寿命化のためにNaボンド型制御棒を開発し、MK-III炉心にて照射した。吸収材のBCペレットと被覆管の機械的相互作用(Absorber-Cladding Mechanical Interaction: ACMI)対策として採用しているシュラウド管の外径寸法を測定した。その結果、シュラウド管に生じたクラックは制御要素に影響を及ぼさず、照射期間を通してシュラウド管は機能しており、さらなる長寿命化の可能性があると考えられる。
大戸 勤; 海老沢 博幸; 尾上 龍次; 越後谷 進一; 深作 秋富
no journal, ,
JMTRは、平成19年度より改修工事に着手した。計測制御系統の更新に関しては、平成21年6月に文部科学省への設計及び工事の方法の認可申請手続きを終了し、平成23年3月予定の使用前検査受検に向けて更新作業中である。今回の更新にあたっては、平成23年度の再稼働後20年の運転期間を考慮し、機器の経年変化,安全機能の重要度,保守経験等の安全確保の観点及び交換部品の調達性等の稼働率向上の観点から、基本設計は活かしつつ、ほぼ全面更新することとした。本報告は、JMTR改修のうち、計測制御系統施設の更新の現状と今後の課題についてまとめたものである。
尾上 龍次; 海老沢 博幸; 深作 秋富; 楠 剛
no journal, ,
JMTRの改修・再稼働後も長期に使用する予定の一次冷却系熱交換器及び圧力サージタンク,脱気タンク,処理水タンクについて、目視検査,渦流探傷検査,内視鏡検査,浸透探傷検査等により健全性を調査し、健全性に問題がないことを確認した。今後も定期的に検査を実施することにより健全性を確認していく計画である。
浅野 典一; 黒澤 昭彦; 箭内 智博; 綿引 俊介; 亀山 恭彦; 尾上 龍次; 飛田 健治; 深作 秋富
no journal, ,
JMTRは、定格熱出力50MWの試験研究炉である。昭和40年に建設を開始、昭和43年3月に初臨界を達成し、昭和45年より共同利用運転が開始され、平成18年8月までに延べ165サイクルの共同利用運転に寄与してきた。JMTRは平成18年に一旦停止し、その後、JMTRの利用者や文部科学省によるJMTR将来計画の検討が行われ、JMTRの改修と再稼動の方向付けがされた。その結果を受けて、平成19年度より平成22年度末にかけ、原子炉施設関連、約40件の機器等の更新、ユーティリティ、構築物等の補修・保全で約20件、併せて約60件に及ぶ改修工事を行った。改修期間中は大きなトラブルもなく無事に完遂することができた。本件は、この改修による設備・機器の選定,改修仕様の決定方法等の基本的な考え方,再稼動後のJMTRの安全・安定運転と高稼働率の達成に資するための保全計画についてまとめたものである。