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Tang, T. L.*; 上坂 友洋*; 川瀬 頌一郎; Beaumel, D.*; 堂園 昌伯*; 藤井 俊彦*; 福田 直樹*; 福永 拓*; Galindo-Uribarri, A.*; Hwang, S. H.*; et al.
Physical Review Letters, 124(21), p.212502_1 - 212502_6, 2020/05
被引用回数:14 パーセンタイル:73.46(Physics, Multidisciplinary)中性子過剰核Fの構造が()反応で調査した。軌道の分光学的因子は1.00.3と大きいが、一方で残留核であるOが基底状態である割合は約35%,励起状態は約0.65%であることが明らかになった。この結果は、Fのコア核Oは基底状態とは大きく異なり、Oの軌道に陽子がひとつ加わることでOとFの中性子軌道が相当に変化していると推測される。これは酸素同位体ドリップライン異常のメカニズムである可能性がある。
中山 梓介; 河野 広*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; Ye, T.*; 緒方 一介*
EPJ Web of Conferences, 146, p.12025_1 - 12025_4, 2017/09
被引用回数:4 パーセンタイル:90.63(Nuclear Science & Technology)近年、重陽子加速器を使った大強度中性子源が様々な応用に対して提案されている。このような中性子源の設計のためには、高精度かつ広範な重陽子核データライブラリが必要不可欠である。それゆえ、我々はDEURACS (DEUteron-induced Reaction Analysis Code System)という、重陽子入射反応の解析と理論予測用の統合コードシステムを開発している。本研究では、反応の解析をこれまでよりも高い100MeV近傍まで拡張した上、DEURACSを80および100MeVにおける反応にも適用した。その結果、DEURACSの計算値はおよび反応の二重微分断面積の実験値を良く再現した。
中山 梓介; 河野 広*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; 緒方 一介*
RCNP Annual Report 2016 (Internet), 2 Pages, 2017/05
原子力機構では重陽子入射反応に関する理論研究を九州大学および大阪大学核物理研究センター(RCNP)と共同で行っている。本研究に関して、2016年度に得られた成果を大阪大学RCNPのアニュアルレポートに報告した。重陽子入射反応に関しては、近年、軽核(Li, Be, C等)に対する反応を用いた加速器中性子源が様々な応用分野において提案されているところである。このような施設の工学設計の際には、幅広い入射エネルギーにおいて軽核に対する反応を精度良く予測する必要がある。このため、本共同研究グループではこれまでに物理モデルに基づいた重陽子入射反応用の断面積計算コードDEURACSを開発してきた。2016年度の成果として、DEURACSを用いて厚いBeおよびC標的を重陽子で照射した際の二重微分中性子収量を計算したところ、入射エネルギー50MeVまでの範囲で計算値が実験値をよく再現した。このことからDEURACSが幅広い入射エネルギー範囲で軽核に対する反応を精度よく予測できることがわかったことや、反応成分ごとに分解した分析の結果、非弾性分解反応が中性子生成に支配的な寄与をしていることがわかったこと等を報告した。
河野 広*; 渡辺 幸信*; 中山 梓介; 岩本 修; Ye, T.*; 緒方 一介*
JAEA-Conf 2016-004, p.165 - 170, 2016/09
重陽子加速器中性子源の工学的設計のためには、中性子コンバータ(Li, Be, C等)や加速器構造材(Fe, Cr, Ni等)に対する重陽子核データが必要不可欠である。それゆえ、これまでに物理モデルに基づいた重陽子核データ評価用の計算コードシステムを開発してきた。本研究では、重陽子入射エネルギー65MeVまでのベリリウムに対する反応の解析を行った。厚い標的からの中性子収量(TTNY)は実測データが多くあるため、上記コードシステムでの二重微分断面積を計算した後、そこからTTNYを求めて実測値と比較をした。TTNYの計算値は低放出エネルギー領域を除いて実測値を概ね再現した。
中山 梓介; 河野 広*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; 緒方 一介*
Physical Review C, 94(1), p.014618_1 - 014618_9, 2016/07
被引用回数:34 パーセンタイル:89.9(Physics, Nuclear)厚いBeおよびC標的を重陽子で照射した際の二重微分中性子収量(TTNY)をDEURACS(DEUteron-induced Reaction Analysis Code System)を用いて解析した。TTNYの計算値は入射エネルギー50MeVまでの範囲で実測値をよく再現した。また、陽子ストリッピング反応が中性子生成に最も支配的な寄与をすることがわかった。これらの解析からDEURACSが反応に適用可能であること、また中性子収量の精度良い予測のためにはストリッピング反応を記述するモデルが重要であることがわかった。
中山 梓介; 河野 広*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; Ye, T.*; 緒方 一介*
EPJ Web of Conferences, 122, p.04004_1 - 04004_9, 2016/06
被引用回数:5 パーセンタイル:88.68(Physics, Nuclear)近年、LiやBe、Cに対する重陽子入射反応を用いた加速器中性子源が、様々な分野における応用に提案されている。このような施設の工学設計には、幅広い入射エネルギーにおける重陽子核データが必要不可欠である。このため、これまでにいくつかの理論モデルを組み合わせることで重陽子核データ評価用コードシステムを開発してきた。当コードシステムは、入射エネルギー100MeVまでにおけるC、Al、Niに対する反応の二重微分断面積の解析に適用され成功を収めている。一方で、反応の二重微分断面積の実測データはほとんどない。よって、その代替として本研究ではBeやCといった軽核に対する厚い標的からの二重微分中性子収量について計算値と実測値を比較した。本発表では、実測値との比較を通じた重陽子入射反応からの核子放出に対する本モデリングの検証結果について報告する。
川本 康司; 黒岩 弘; 山田 信人; 大貫 賢二; 大森 一秋; 竹内 竜史; 尾方 伸久; 大森 将樹; 渡辺 和彦
JAEA-Technology 2014-011, 92 Pages, 2014/07
本報告書は、深度500m研究アクセス南坑道における先行ボーリング(12MI32号孔)の調査結果を取りまとめたものである。調査では、地質学的,水理学的,地球化学的データを取得するとともに、地下水水圧の初期状態および坑道掘削時の変化の把握を目的に水圧モニタリング装置を設置した。調査の結果、中粒から粗粒の等粒状組織を示す黒雲母花崗岩が分布し、岩級はCMB級である。断層角礫を伴う小規模断層が48.90mabh付近に認められたが、当初モデルで推定していたS200_13断層およびIF_SB3_13_3断層は認められなかった。割れ目密度は、40.0080.00mabh区間で大きい。孔内湧水は78.83mabhで最大600L/minであった。透水係数は、湧水の少ない区間で2.0E-91.5E-08m/sec、割れ目が集中し湧水量が多い区間で1.1E-051.6E-05m/secの範囲であった。地下水の水質は、Na, Clに富む水質であった。
露口 耕治; 黒岩 弘; 川本 康司; 山田 信人; 大貫 賢二; 岩月 輝希; 竹内 竜史; 尾方 伸久; 須藤 正大; 見掛 信一郎
JAEA-Technology 2013-044, 89 Pages, 2014/02
本報告書は、深度500m研究アクセス北坑道における先行ボーリング(12MI27号孔, 12MI33号孔)の調査結果を取りまとめたものである。調査では、地質学的,水理学的,地球化学的データを取得するとともに、12MI33号孔では第3段階の再冠水試験のための地下水の水圧・水質モニタリング装置を設置した。調査の結果、割れ目の少ない中粒から粗粒の等粒状組織を示す黒雲母花崗岩が分布し、岩級はCHB級である。また、12MI33号孔では当初モデルで推定していなかった断層ガウジを伴う小規模断層が認められた。主立坑断層に近い12MI27号孔での割れ目密度は、12MI33号孔に比べ大きくなる傾向がある。孔内湧水は両孔ともに少ない。透水係数は、非変質帯で湧水量が少ない区間で4.8E-106.1E-09m/sec、非変質帯で湧水量が多い区間で1.1E-072.7E-07m/secの範囲であった。地下水の水質は、Na, Clに富む水質であった。
井口 将秀; 齊藤 徹; 河野 勝己; 千田 豊; 中嶋 秀夫; 小川 剛史*; 片山 義紀*; 小方 大成*; 峯村 敏幸*; 渡海 大輔*; et al.
Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2520 - 2524, 2013/10
被引用回数:10 パーセンタイル:60.97(Nuclear Science & Technology)ITER TF構造物は高さ約17m,幅約9mのD型形状の大型溶接鋼構造物であり、その最大溶接深さは260mmとなる。TF構造物溶接時には、極低温における溶接継手強度を確保するために、溶接材料として、核融合炉設備規格 超伝導マグネット構造規格で規定されているFMYJJ1を、また、構造材料として4種類の窒素添加強化型ステンレス鋼を使用する計画である。原子力機構では、溶接深さと構造材料の組合が極低温における溶接継手の機械特性に与える影響を調査するために、FMYJJ1を使用した片側狭開先TIG溶接により、板厚40mmの4種類の構造材料の組合せ、及び板厚200mmの2種類の構造材料を組合せた溶接継手を製作し、これらの溶接継手から引張試験片を製作した。これらの試験片を用いて実施した4Kでの引張試験の結果、低い強度の構造材料を使用すると溶接継手の強度も低下するが、構造材料の強度を下回らないことがわかった。また、200mm厚さの溶接継手における引張試験結果では、継手強度は板厚方向にほぼ一定であり、極厚材の溶接においても実機TF構造物製作に十分な継手強度を確保できることを明らかにした。
小山 真一; 須藤 光雄; 大林 弘; 竹下 健二*; 尾形 剛志*; 緒明 博*; 稲葉 優介*
Separation Science and Technology, 47(14-15), p.2024 - 2028, 2012/11
被引用回数:3 パーセンタイル:15.85(Chemistry, Multidisciplinary)照射済燃料からMAの回収を実証するため、東京工業大学がTPEN(分離錯体)を化学的に高分子ゲルに固定することに成功した。このTPENゲルで作成したカラムにより照射済燃料を用いた抽出クロマト分離試験を行った結果、0.01M NaNOH(pH4)溶液によりMAをカラムに吸着させた状態で希土類を溶離し、溶離液を0.01M NaNOH(pH2)に変えることでMAを回収できる可能性があることを明らかにした。
井口 将秀; 千田 豊; 高野 克敏; 河野 勝己; 齊藤 徹; 中嶋 秀夫; 小泉 徳潔; 峯村 敏幸*; 小方 大成*; 小川 剛史*; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4203305_1 - 4203305_5, 2012/06
被引用回数:9 パーセンタイル:47.48(Engineering, Electrical & Electronic)日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)はITERの建設において、トロイダル磁場(TF)コイル構造物(以下、TF構造物)すべての製作を担当する。TF構造物調達活動の一環として、原子力機構はTF構造物の材料品質確認、及び製作技術の検討及び検証活動を行ってきた。原子力機構は日本機械学会が2008年に制定した核融合炉設備規格超電導マグネット構造規格(JAME S KA1 2008)(以下、JSME規格)のTF構造物製造適用を提案しており、JSME規格の実用性を検証するために、実規模試作用に製作したステンレス鍛鋼品に対する品質確認試験を4Kにて実施し、JSME規格との比較を実施した。また、製作技術検討活動として、FMYJJ1ワイヤを使用した狭開先TIG溶接の溶接施工法の検証、溶接能率向上のためのFMYJJ1以外のワイヤの適用可能性の検討、TF構造物施工法確認のためにTF構造物の小規模及び実規模試作を行ってきた。本発表ではこれらの活動結果について報告する。
井口 将秀; 千田 豊; 中嶋 秀夫; 小川 剛史*; 片山 義紀*; 小方 大成*; 峯村 敏幸*; 宮部 圭介*; 渡海 大輔*; 新見 健一郎*
低温工学, 47(3), p.193 - 199, 2012/03
ITERトロイダル磁場コイル構造物(TF構造物)は、高さ約17m,幅約9mのD型形状の大型溶接鋼構造物である。原子力機構はITER建設においてTF構造物すべての製作を担当しており、実機TF構造物製作に向けた製作技術の実証と合理化を目的として、実規模試作を行ってきた。原子力機構は日本機械学会が2008年に制定した核融合炉設備規格超伝導マグネット構造規格(以下、JSME規格)のTF構造物製作への適用を提案しており、JSME規格に基づいて製造したステンレス鍛鋼品の品質確認試験を実施し、JSME規格の実機用材料製造への適用性を確認した。また、TF構造物製作に必要な溶接施工法の検証を実施し、その溶接品質を確認するとともに、実規模試作を実施することで、これまで不明瞭であった溶接変形挙動を明らかにし、実機TF構造物の製作に目途を付けることができた。
斉藤 淳一; 荒 邦章; 杉山 憲一郎*; 北川 宏*; 中野 晴之*; 緒方 寛*; 吉岡 直樹*
Proceedings of 16th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-16) (CD-ROM), 4 Pages, 2008/05
液体ナトリウムは熱伝導率などの特性に優れていることから高速炉の冷却材として使用されている。しかしながら、ナトリウムの水や酸素との反応性は非常に高い。そこで、ナトリウム自身の化学的活性度を抑制する革新的な研究が望まれている。本研究の目的は液体ナトリウム中にナノメートルサイズの金属微粒子を分散させることにより、ナトリウムの化学的活性度を抑制することである。本研究のサブテーマとして、ナノ粒子の製造技術の開発,ナノ流体の反応抑制効果の評価及びナノ流体のFBRプラントへの適用性評価を挙げている。本論文ではそれぞれのサブテーマの進捗状況について述べる。
小方 厚*; 岡本 宏巳*; 草野 完也*; 遠藤 一太*; 西田 靖*; 榮 武二*; 新井 正敏*; 中西 弘*; 近藤 公伯*
JAERI-Tech 2002-007, 28 Pages, 2002/03
陽子/イオン加速器は、電子加速器に比べ大きな設備投資を要するために、広い応用分野を有するにもかかわらず普及していない。本研究は、こうした状況に突破口を開けるべく行われた。レーザーとプラズマによる電子加速では、既にプラズマ波の電場により大加速勾配を得ることに成功している。しかし、1GeV以下の陽子は光に比べはるかに低速なので、レーザーが作る航跡場をそのまま加速に用いることができない。そこで、イオン生成に「薄膜衝撃法」,イオン加速に「後方ラマン散乱法」を提案した。イオン源として「薄膜衝撃法」の実験を行った。標的として有機薄膜を用い、イオン温度として約100-200keV最高エネルギーとして約100MeVを得た。50mJ,50fs,1TWのテーブルトップレーザーで、高速陽子を発生したことに大きな意味がある。また、イオン加速としての「後方ラマン散乱法」に関しては、理論的考察,シミュレーション及び密度勾配を持つプラズマ生成とその測定に関する基礎実験を行い、良好な結果を得た。
石山 新太郎; 武藤 康; 緒方 寛*; 山田 誠也*
日本原子力学会誌, 43(11), p.1136 - 1148, 2001/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)コンパクト熱交換器の概念設計の結果、超細密オフセットフィン型伝熱エレメントを流路幅890mm高さ約6800mm流路長さ940mmにすることにより、温度効率95%を達成できる見通しを得た。しかしながら、コンパクト熱交換器寸法がこのように大型となるとヘッダから伝熱エレメント高さ方向に供給される被加熱流体に流量アンバランスが生じ易くなり、その結果コンパクト熱交換器の伝熱性能が低下する可能性がある。そこで、コンパクト熱交換器の三次元熱流動解析を実施することにより、被加熱流体(低温側)側ダクト高さ方向に仮想流量アンバランスが生じた場合のコンパクト熱交換器の伝熱に関する性能評価を行った。その結果、下記結論が得られた。(1)被加熱流体の流量アンバランスは全ヘリウム流量に対して最大で-20%~14%生じる。(2)加熱流体側に被加熱流体と同一の流量アンバランスが生じた場合、被加熱側に流量アンバランスが生じない場合のコンパクト熱交換器1ユニット当たりの温度効率(=95%)に対して約0.5%低下する。(3)加熱流体側に被加熱側と対称の流量アンバランスが生じた場合、コンパクト熱交換器の伝熱性能が低下する割合が最も大きく、被加熱側に流量アンバランスが生じない場合のコンパクト熱交換器1ユニットあたりの温度効率に対して約1.3%低下する。以上の結果、想定される流量アンバランスが生じた場合でも設計要求仕様を満足するコンパクト熱交換器の設計が可能であることが結論された。
石山 新太郎; 武藤 康; 緒方 寛*; 上戸 好美*
日本原子力学会誌, 43(7), p.708 - 717, 2001/07
被引用回数:3 パーセンタイル:27.07(Nuclear Science & Technology)フィン高さ厚さオフセット長ピッチ,1.2mm0.2mm5.0mm1.6mmの超微細フィンを用いて試作した超細密プレートフィン式熱交換器コア部(=縦横長さ,100mm100mm100mm)の伝熱/流動特性試験を実施し、供試熱交換器の伝熱特性及び圧力損失特性を把握した。その結果、下記結論が得られた。(1)Wietingの予測式と比較して熱伝達率は10%~13%,圧力損失特性は0%~27%それぞれ低い値となった。(2)試験データの解析より、高精度伝熱/流動実験式を導出した。この実験式により実験データは、熱伝導率は90%のデータで偏差5%,摩擦損失係数は85%でデータが偏差5%で整理することができる。
高橋 良和; 布谷 嘉彦; 西島 元; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 10(1), p.580 - 583, 2000/03
被引用回数:20 パーセンタイル:68.87(Engineering, Electrical & Electronic)超伝導コイル開発において、導体ジョイントは、最も重要な技術の一つである。46-kA NbSn導体を拡散接合により接続する技術を開発した。このサンプルを製作し、性能評価試験を行った。その結果、非常に秀れた性能を有することが確認された。この技術は、ITERモデル・コイルに用いられ15か所のジョイントがすでに製作された。これらの性能評価試験結果を中心に報告する。
神門 正城; Ahn, H.; 出羽 英紀; 小瀧 秀行; 上田 徹*; 上坂 充*; 渡部 貴宏*; 中西 弘*; 小方 厚*; 中島 一久
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 38(8B), p.L967 - L969, 1999/08
被引用回数:23 パーセンタイル:69.02(Physics, Applied)われわれは世界で初めて、Tレーザーと呼ばれる小型の超短・大出力レーザー(典型的なパラメータは、100fs,2TW)によって作られるレーザー航跡場へ17MeV,1nc,10psの電子ビームのシングルパルスを同期させて入射して電子加速を行った。その結果、理論的に予想される最も高いエネルギー利得が得られる共鳴密度(410cm)よりも高い密度において、100MeVを越えるエネルギー利得を得た。これは高密度領域では、イオン化フロントにおける密度勾配でレーザーが変調を受け、効果的に航跡場を励起しているためだと考えられる。
安藤 俊就; 檜山 忠雄; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 濱田 一弥; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 9(2), p.628 - 631, 1999/06
被引用回数:8 パーセンタイル:51.48(Engineering, Electrical & Electronic)国際協力で進めている国際熱核融合実験炉(ITER)のR&Dにおいて最も重要な位置を占める中心ソレノイド・モデル・コイルの外層モジュールの建設が90%の完成をみるところまで進展した。その製作の内容について紹介する。
小瀧 秀行; 中島 一久*; 神門 正城*; 出羽 英紀*; 近藤 修司; 酒井 文雄*; 渡部 貴宏*; 上田 徹*; 中西 弘*; 吉井 康司*; et al.
Inst. Phys. Conf. Ser., (159), p.565 - 567, 1999/00
極短パルスX線は、物理、化学、医学等さまざまな分野での応用が考えられており、世界中で研究が行われている。250mJのTi:SapphireレーザーとPhotocathode RF-Gunからの20MeVの電子ビームを使い、後方トムソン散乱による極短パルスX線発生の実験を行った。Photocathode RF-Gunからの電子ビームを、バンチ圧縮シケインを使ってバンチ圧縮し、それにより、lnC,500fsの電子ビームの発生に成功した。サブピコ秒の電子ビームとTi:Sapphireレーザーとを用いて、後方トムソン散乱によりサブピコ秒のX線を発生させた。レーザーと電子ビームの衝突のタイミングや、衝突点でのレーザーのポジションを変化させ電子ビームをレーザーでスキャンし、X線シグナルの測定を行い、後方トムソン散乱によるX線であることを確認した。