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石田 怜也; 園部 博; 木村 明博
JAEA-Review 2024-030, 75 Pages, 2024/08
材料試験炉部のホットラボ施設は、1967年から建設が行われた施設である(1971年よりコンクリートセル及び鉛セル供用開始、1982年より鉄セル供用開始)。建設年数が古いことから、施設内に敷設されている配管類に巻き付けられた保温材にはアスベストが使用されている可能性が高い。当該配管類の保温材にアスベストが含有していた場合、それら配管類の修理・改造又は撤去等の工事により大気中に飛散し、作業者に肺がんや中皮腫等の健康障害を発生させる恐れがある。そのため、施設内におけるアスベストの使用状況を把握することも重要である。これまで、ホットラボ課では、施設内に敷設されている複数の系統の配管に巻き付けられた保温材等についてアスベスト含有の有無を調査してきた。結果、いくつかの保温材中からアスベストが検出された。本報告書では、これまで実施したアスベスト調査結果について報告する。
冬島 拓実; 高部 湧吾; 佐谷戸 夏紀; 木村 明博; 竹本 紀之
The IV International Scientific Forum "Nuclear Science and Technologies"; AIP Conference Proceedings 3020, p.040007_1 - 040007_6, 2024/01
JMTRにおいて、高速炉条件を模擬した構造材の照射試験の検討を行った。He/dpa比を照射効果の指標として、軽水炉であるJMTRで高速炉を模擬した照射を行うためのキャプセルを製作した。高速炉を模擬するため、キャプセル内部に熱中性子を遮蔽するカドミウムを入れて中性子スペクトルを調整することとした。中性子スペクトルを調整したキャプセルを用いてJMTRで構造材の照射試験を行った結果、高速炉のHe/dpa比を模擬できることを確認した。現在、国内で照射試験を行うことができなくなっているため、海外炉を用いてJMTRの照射機能を一部代替する計画が進められている。代替照射は、JMTRで蓄積してきた照射技術を継承・発展させて行うこととしており、その一環としてこのような中性子スペクトルを調整する照射の試行も検討している。
西村 嵐; 岡田 祐次; 菅谷 直人; 園部 博; 木村 伸明; 木村 明博; 塙 善雄; 根本 浩喜
JAEA-Technology 2021-003, 51 Pages, 2021/05
材料試験炉(JMTR)では、平成26年度に液体廃棄物の廃棄設備であるタンクヤードにおいて、廃液配管及び廃液タンクからの放射性廃液の漏えい事象が発生した。本事象に対応するため、平成28年に設計及び工事の方法の認可(設工認)を取得し、平成28年から令和元年にかけてタンクヤード内の廃液タンク,廃液配管,主要弁等の取替工事を行った。取替工事において、廃液タンク及び廃液配管は、試験研究用原子炉施設に関する構造等の技術基準(試験炉技術基準)に基づき、それぞれ、第4種容器,第4種管として製作することが可能であったが、廃液系統の構成に必要となるボール弁,玉形弁及び逆止弁(主要弁)は試験炉技術基準において機器区分外であった。このため、主要弁の製作にあたっては、準用する基準及び検査を設定する必要があった。当該主要弁の製作にあたって準用する基準は、発電用原子炉施設の工事計画に係る手続きガイドから発電用原子力設備規格設計・建設規格(JSMESNC1-2012)のクラス3を設定した。準用する検査は、製作にあたって準用する基準JSMESNC1-2012のクラス3から、原子力発電所用バルブの検査を設定した。主要弁の準用する基準及び検査を設定した後、規制当局へ基準の考え方を説明し、主要弁の製作に着手した。製作した主要弁は、基準に則った検査を実施し、仕様を満足するとともに、廃液タンク及び廃液配管とともに据付け、廃液系統として最終的な検査に合格した。本報告書は、機器区分外である主要弁に対し、準用する基準及び検査の設定の考え方とともに、主要弁の製作にあたっては、使用する流体の性質に合わせた弁座,弁体,グランドパッキンの材質の設定、また、JMTRで発生した玉形弁に関する不具合事象への対策として、玉形弁の弁体と弁棒の接続方法の見直し、それら主要弁の設計,製作,検査及び据付けについてまとめたものである。
菅谷 直人; 岡田 祐次; 西村 嵐; 園部 博; 木村 伸明; 木村 明博; 塙 善雄; 根本 浩喜
JAEA-Testing 2020-004, 67 Pages, 2020/08
材料試験炉(JMTR)では、2014年度に液体廃棄物の廃棄設備であるタンクヤードにおいて、廃液配管及び廃液タンクからの放射性廃液の漏えい事象が発生した。本事象に対応するため、20162019年度にかけてタンクヤード内の廃液タンク, 廃液配管等の取替え工事を行った。一方、本取替え工事において、廃液配管等の支持構造物である大型サポート(架構造型サポート)の据付け時にタンクヤード躯体コンクリート壁面に複数のひび割れが発生した。このため、ひび割れが発生したコンクリート壁面の補修が必要となった。特に、架構造型サポートを固定する一部の基礎ボルト(あと施工接着系アンカーボルト)周辺部では、隆起を伴うひび割れ(コーン状破壊)が観測された。コンクリート壁のコーン状破壊部における補修工法は規格化されているが、補修後にあと施工接着系アンカーボルトを打設するための妥当性を確認する強度基準は存在しなかった。本報告書は、コンクリート壁面のコーン状破壊部の補修工法として断面修復工法の選定及びあと施工接着系アンカーボルトの強度基準の設定をし、タンクヤードと同類の鉄筋コンクリート造である既設建家を用いて、コーン状破壊部を模擬し、選定した断面修復工法により補修した壁面にあと施工接着系アンカーボルトを打設後、あと施工接着系アンカーボルトの引張試験を行い、設定した強度基準との比較により、補修工法の妥当性評価についてまとめたものである。この試験結果から、本補修工法による、タンクヤード躯体コンクリート壁面におけるコーン状破壊部の補修に資した。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 木村 明博; 柴田 晃; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURNS Progress Report 2018, P. 155, 2019/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(
Mo)製造の研究開発が進められている。この方法を
Mo/
Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(Al
O
)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、4種類のAl
O
試料を準備し、照射済MoO
ペレットを用いて
Mo吸着および
Tc溶離特性を評価した。また、
Mo濃縮率の異なる3種類のMoO
ペレットを照射して、生成される
Mo比放射能を比較した。その結果、
Mo吸着量はV-B-300が最も優れているとともに、
Tc溶離率も約80%と比較的高く、得られる
Tc溶離量が最も多いことを明らかにした。
Mo濃縮率比較では、58.82%の濃縮ペレットで予想放射能量に近かったのに対して、98.5%以上の濃縮ペレットでは予想よりも小さい比放射能が得られた。今後、より高精度な実験方法を検討する必要がある。
藤田 善貴; 西方 香緒里; 滑川 要二*; 木村 明博; 柴田 晃; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; Zhang, J.*
KURRI Progress Report 2017, P. 126, 2018/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(
Mo)製造の研究開発が進められている。この方法を
Mo/
Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(Al
O
)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、2種類のAl
O
試料を準備し、照射済MoO
ペレットを用いて
Mo吸着および
Tc溶離特性を評価した。その結果、Mo吸着量は未照射のMoO
ペレットを用いた試験での値と同等であるとともに、
Tc溶離率は既存の医療用アルミナよりも開発したアルミナの方が優れていることを明らかにした。一方で、
Mo生成量は熱中性子のみから計算される値と大きく差があり、熱外中性子や高速中性子からの寄与も大きいことが示唆された。
石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,
)法を用いた
Moの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoO
ペレットをJMTRホットラボに持ち込み、
Moから核変換により生成した
Tcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られた
Tcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法による
Mo/
Tc製造工程を実証するとともに、得られた
Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
棚瀬 正和*; 藤崎 三郎*; 太田 朗生*; 椎名 孝行*; 山林 尚道*; 竹内 宣博*; 土谷 邦彦; 木村 明博; 鈴木 善貴; 石田 卓也; et al.
Radioisotopes, 65(5), p.237 - 245, 2016/05
Mo(
)
Mo反応で生成する
Moから高放射能濃度の
Tc溶液を得る方法として、
Mo/
Tcのアルカリ溶液からの
TcのMEKによる溶媒抽出、塩基性アルミナカラムによる精製、酸性アルミナカラムによる吸着、溶離により
Tc溶液を製品とする方法を提案した。本研究では、その基礎的検討として、
Tcの放射能として2.5
36.7TBqに相当する量の非放射性Reを代替元素として用い、Reの酸性アルミナカラムへの吸着およびその溶離特性について調べた。その結果、本試験条件のRe量において、短時間の操作時間で高い回収率を示し、JMTRで生成する15TBq規模での高濃度
Tcの製造でも、酸性アルミナカラムは十分適用可能であることが明らかになった。
石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 木村 明博; 西方 香緒里; 柴田 晃; 棚瀬 正和*; 小林 正明*; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
JAEA-Technology 2015-030, 42 Pages, 2015/11
照射試験炉センターでは、材料試験炉(JMTR)を用いた中性子放射化法((n,)法)によるモリブデン-99(
Mo)製造に関する技術開発を行っている。(n,
)法による
Moは、核分裂法((n,f)法)と比べると比放射能が低く、得られるテクネチウム-99m(
Tc)溶液の放射能濃度も低くなる。この課題を解決するため、(n,
)法で製造した
Moから
Tcを回収する手法として、メチルエチルケトン(MEK)を用いた溶媒抽出法に着目し、開発した
Mo/
Tc分離・抽出・濃縮試験装置による性能試験を行っている。本報告書は、
Mo/
Tc製造の試験体系の確立に貢献するため、高い
Tc回収率を得ることができるよう装置の改良を行い、京都大学研究用原子炉(KUR)で照射した高密度三酸化モリブデン(MoO
)ペレットを用いて、MoO
ペレット溶解及び
Tcの抽出を行い、得られた
Tc溶液の品質試験を行った結果をまとめたものである。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2014, P. 109, 2015/07
JMTRを用いた産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,
)法を用いた
Moの製造を計画している。日本はこの
Moを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いた
Mo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoO
ペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいて
Moから核変換により生成した
Tcを溶媒抽出法により抽出し、得られた
Tcの回収率評価及び品質検査を行った。この結果、溶媒抽出法による
Mo/
Tc製造工程を実証するとともに、得られた
Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
Awaludin, R.*; Gunawan, A. H.*; Lubis, H.*; Sriyono*; Herlina*; Mutalib, A.*; 木村 明博; 土谷 邦彦; 棚瀬 正和*; 石原 正博
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1481 - 1483, 2015/02
被引用回数:9 パーセンタイル:56.39(Chemistry, Analytical)ジルコニウム系モリブデン吸着剤は、Mo吸着性能が高いため、中性子照射済天然同位体モリブデン用Mo/
Tcジェネレータに適している。しかしながら、Mo吸着及び
Tc溶離のメカニズムについては解明されていない。本研究では、Mo吸着及び
Tc溶離メカニズムをMo吸着前後及び
Tc溶離後の吸着剤表面のSEM-EDSによる元素分析等により調査した。その結果、塩素イオンとMoイオンとのイオン交換反応によりMoが吸着することが確認できた。一方、溶離の過程で酸化剤を添加することにより
TcはTcO
の状態で溶離することが明らかとなった。
西方 香緒里; 木村 明博; 石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 棚瀬 正和*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2014-034, 34 Pages, 2014/10
JMTR再稼働後の利用拡大の一環として、照射試験炉センターでは、医療用ラジオアイソトープ(RI)として用いられるモリブデン-99(Mo)/テクネチウム-99m(
Tc)の材料試験炉(JMTR)を用いた放射化法((n,
)法)による製造に関する要素技術開発を行っている。
Moは、一般的に核分裂法((n,f)法)で製造されているが、放射性廃棄物量及びコストの低減化や核不拡散上の観点から、(n,
)法による
Mo/
Tc製造に着目した。しかしながら、(n,
)法による
Mo/
Tc製造では、(n,f)法に比べ単位体積当たりの比放射能が低いという欠点がある。本報告書は、照射ターゲットの単位体積当たりの
Mo含有量を増加させるため、高密度MoO
ペレットの製造方法を確立し、得られた高密度MoO
ペレットの特性試験結果をまとめたものである。
西方 香緒里; 石田 卓也; 米川 実; 加藤 佳明; 黒澤 誠; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURRI Progress Report 2013, P. 242, 2014/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、JMTRを用いた(n,)法によるMo-99/Tc-99m(
Mo/
Tc)製造技術開発を行っている。本研究では、照射ターゲットとなる高密度MoO
ペレットについて、KURを用いた予備照射試験を行い、Mo-99(
Mo)生成量の評価及び照射特性を調べた。その結果、
Mo生成量は、全中性子エネルギーを考慮することにより、精度のよい評価が可能であること、24時間照射したMoO
ペレットは、未照射と比べ粒子径が約3倍に成長すること及び本照射量では結晶構造に変化がないことを確認した。
木村 明博; 西方 香緒里; Nikolayevich, A.*; Vladimirovna, T.*; Chakrova, Y.*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2013-048, 30 Pages, 2014/03
原子力機構とカザフスタン共和国核物理研究所(INP)との国際協力の一環として、(n,)法により製造した
Moからの
Tc製造プロセスの現実性を確認するため、高密度MoO
ペレットの照射試験及び照射済MoO
ペレットを用いた照射後特性試験を行った。照射試験は、INPにあるWWR-Kにて高密度MoO
ペレットを熱中性子照射量4.9
10
n/cm
・sの条件で照射した。照射後、照射後特性試験として、まず、ペレットの外観検査、重量測定及び溶解特性試験を行った。その結果、本照射量の範囲では、照射済MoO
ペレットの外観上、割れや欠け等の著しい変形もなく、健全であった。照射済MoO
ペレットを約100度のNaOH溶液で溶解した結果、溶解時間は日本で実施した50度での溶解時間よりも短いことが分かり、溶解温度が溶解特性に与える重要な因子であることが分かった。次に、Mo吸着剤を用いた
Mo吸着/
Tc溶離試験を行い、これまでの研究と同等の結果が得られ、本法による
Moからの
Tc製造プロセスの現実性に関し明るい見通しを得ることができた。
木村 明博; Awaludin, R.*; 椎名 孝行*; 棚瀬 正和*; 河内 幸正*; Gunawan, A. H.*; Lubis, H.*; Sriyono*; 太田 朗生*; 源河 次雄; et al.
Proceedings of 3rd Asian Symposium on Material Testing Reactors (ASMTR 2013), p.109 - 115, 2013/11
Tcは、
Moの核変換によって生成される。
Mo製造は、現在、高濃縮ウランによる核分裂法(以下、「(n,f)法」という)で行なわれており、世界の供給量の約95%を生産している。しかし、近年、原子炉の老朽化や輸送障害という問題のために安定供給が困難となるとともに、核不拡散、廃棄物管理等の問題がある。最近、(n,
)法による
Mo製造が注目されているが、(n,f)法に比べて比放射能が低いという欠点がある。このため、
Mo/
Tc溶液から
Tcを溶媒抽出により取出し、さらにアルミナ・カラムを用いて
Tcを濃縮する方法を開発した。本研究では、インドネシアにあるSGR-GAS炉による照射で生成した1Ciの
Moを用いて、開発した方法により
Tcの抽出特性を調べた。この結果、
Tcの回収率は約70%得られた。
Tc抽出液の
Tc放射能は約30GBq/mlを達成した。また、抽出液中の
Moの不純物は4.0
10
%未満、放射化学的純度は99.2%以上であり、目標値を満足した。
木村 明博; 新関 智丈*; 掛井 貞紀*; Chakrova, Y.*; 西方 香緒里; 長谷川 良雄*; 吉永 英雄*; Chakrov, P.*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2013-025, 40 Pages, 2013/10
照射試験炉センターでは、JMTRを用いた(n,)法による
Mo製造に関する技術開発を行っている。(n,
)法は簡便な反面、製造される
Moの比放射能は低く、そこから得られる
Tc製品の放射能濃度も低下する欠点がある。そこで、効率よくMoを吸着するための吸着剤として、PZC及びPTCを開発した。一方、これら吸着剤は使用した後、放射性廃棄物として廃棄されるため、再利用による放射性廃棄物の低減化を実用化するとともに、希少資源であるMo原料をリサイクルする必要がある。本報告書は、試作した再利用可能なPZC及びPTCの合成方法並びにMo吸着/溶離特性、
Mo吸着/
Tc溶離特性及びリサイクル性等を調査するために行ったコールド試験及びホット試験についてまとめたものである。
木村 伸明; 武内 伴照; 柴田 晃; 竹本 紀之; 木村 明博; 那珂 通裕; 西方 香緒里; 谷本 政隆; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2012, P. 209, 2013/10
チェレンコフ光を用いた原子炉の核的・熱的情報をリアルタイムで取得するための計測技術を確立するために、京都大学研究用原子炉(KUR)にて、原子炉出力変更時及び定常運転時におけるチェレンコフ光の分光器による絶対放射照度の計測及びCCDカメラによる観察を行い、NDフィルタによる透光率評価を行った。その結果、NDフィルタを設置した時の絶対放射照度と透光率は、NDフィルタのカタログ値である透光率と良い一致を示した。一方、NDフィルタ及びカメラの絞りを変更したCCDカメラ画像を解析した結果、分光器で得られた透光率と同じ傾向を示していた。今後、測定精度の向上のために画像解析手法を改善し、核的・熱的情報との関連性について検討を進める。
木村 明博; Awaludin, R.*; 椎名 孝行*; 棚瀬 正和*; 河内 幸正*; Gunawan, A. H.*; Lubis, H.*; Sriyono*; 太田 朗生*; 源河 次雄; et al.
Proceedings of 6th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-6) (Internet), 7 Pages, 2013/10
特願 2011-173260医療診断用RIとして使用されるTcは、
Moを唯一の親核種として生成される。国内で使用している
Moは、全量海外からの輸入に依存している。そのため国産化による安定供給のための研究開発を行っている。本研究は、溶媒抽出とカラムクロマトグラフィを組合せた、MEKにより抽出した
Tcをアルミナカラムに吸着させ、分離回収する方法を選定し、
Tc製造のための試験を行った。本試験では、インドネシア原子力庁のMPR-30においてMoO
を5日間で照射し、得られた
Moのうちの約37GBq及び150gのMoO
を用いた。その結果、収率約70%、放射能濃度約30GBq/mlの
Tc製品を得ることができると評価すると共に、
Tc溶液中に含まれる不純物としての
Moは4.4
10
%であった。また、抽出した
Tc溶液は放射化学純度が99.2%であり、日本の放薬基準である95%を満足した。
掛井 貞紀*; 木村 明博; 新関 智丈*; 石田 卓也; 西方 香緒里; 黒澤 誠; 吉永 英雄*; 長谷川 良雄*; 土谷 邦彦
Proceedings of 6th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-6) (Internet), 7 Pages, 2013/10
JMTR再稼働後の産業利用の拡大の一環として、診断用医薬品として使用されているTcの親核種である
Mo国産化のための技術開発を進めている。国産の
Mo製造方法として、JMTRでは放射性廃棄物の低減と製造工程が容易である(n,
)法を提案している。しかしながら、比放射能の高い
Moを製造するためには、高価な濃縮
MoO
粉末が必要であること、さらに、
Moの生成の際に使用されたMo吸着剤が廃棄物として大量に発生するといった課題がある。そこで、資源の有効利用と放射性廃棄物の低減を目指し、モリブデンリサイクル技術開発に着手した。本研究では、照射済MoO
を用い、使用済Mo吸着剤の再利用、新品Mo吸着剤及び使用済Mo吸着剤からのMo回収試験を行った。この結果、Mo回収率95%以上であり、Mo吸着剤のリサイクル及び使用済PZCからのMo回収が可能であることが証明された。
西方 香緒里; 木村 明博; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 棚瀬 正和*; 土谷 邦彦
Proceedings of 2012 Powder Metallurgy World Congress & Exhibition (PM 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/02
JMTR再稼働における「産業利用の拡大」の一環として、医療診断薬として使用されるTcを製造するための
Mo製造技術開発を行っている。
Mo製造方法として、安価でかつ少ない放射性廃棄物量の観点から、照射ターゲットとしたMoO
ペレットを用いて(n,
)法による
Mo製造方法が選定されている。しかしながら、この方法は、従来の(n,f)法による
Mo製造に比べて得られる
Tc溶液の放射能濃度が低いことが欠点である。このため、Mo生成量を増やすために高密度を有するMoO
ペレットが必要となる。本研究では、MoO
ペレットの製造方法を調査し、プラズマ焼結(Ed-PAS)法によるMoO
ペレットの試作試験及び特性評価を行った。その結果、大気中で540
C
40kN
5分の焼結条件とすることにより、95%以上の焼結密度を有するMoO
ペレット(
20
10mm)を製造することができた。