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星野 毅; 及川 史哲; 名取 ゆり*; 加藤 剣一*; 目 智子*; 中村 和*; 蓼沼 克嘉*
Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2268 - 2271, 2013/10
被引用回数:1 パーセンタイル:10.59(Nuclear Science & Technology)核融合エネルギー開発の早期実現をはかることを目的として行う研究開発である幅広いアプローチ(BA)活動の一環として、新たな先進トリチウム増殖材料の合成試験を行った。核融合原型炉では高いトリチウム増殖比を有する発電ブランケットが必要なため、トリチウム増殖材料(Liセラミックス)と中性子増倍材料(Be等)をブランケット内に混合して充填する設計も検討されている。しかしながら、高温・長時間使用時におけるLiとBeの反応が懸念されるため、混合充填時も化学的に安定なLiBeO合成法の探索を行った。LiOH・HOとBe(OH) を始発粉末とし、1073K・2hの焼成条件にて合成を行ったところ、セラミックス中に微量の不純物を検出した。そこで、さまざまな検討の結果、始発粉末をLiOH・HOとBeOに変えたところ、ほぼ単一相のLiBeO合成に成功し、LiとBeの混合充填時においても化学的安定性が高いと考えられる、新たなトリチウム増殖材料としての可能性を有するLiBeO合成に成功した。
小山 真一; 山岸 功; 鈴木 達也*; 小澤 正基*; 藤田 玲子*; 岡田 賢*; 蓼沼 克嘉*; 三村 均*; 藤井 靖彦
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/12
MA及びLLFPの分離・変換・利用にかかわる先進オリエント計画のPhase 1プログラムとして、ラボスケールでの要素技術試験を実施している。3級ピリジン樹脂(TPR)による塩酸及び硝酸環境下での試験により、照射済燃料から希土類の分離、さらにAm及びCmの回収を可能とした。特に塩酸環境下において触媒電解抽出法により白金族及びTcの分離が可能となった。分離した白金族を電極として水素製造条件が向上することを明らかにした。実験結果に基づいて進捗一環として、個別の基礎研究を実施した。ナノ吸着剤であるAMP-SGにより、模擬高レベル廃液より90%以上のCsを回収した。塩酸環境下での構造材選択ため、ハステロイ-Bは室温で、Taは90Cまでの高濃度塩酸環境において耐食性があることを確認した。TPRの硝酸環境における熱化学的な安定性を検証した。これらラボスケールでの実験結果に基づいて、次のPhaseへの課題が明らかとなった。
星野 毅; 加藤 剣一*; 名取 ゆり*; 及川 史哲; 中野 菜都子*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.684 - 687, 2011/10
被引用回数:52 パーセンタイル:96.21(Materials Science, Multidisciplinary)LiTiOは日本におけるITERテストブランケットモジュール(TBM)に装荷するトリチウム増殖材料の候補材料として選定されている。本材料は水素添加ガス雰囲気中で高温・長時間、中性子照射されるため、水素により還元されにくく、Liの蒸発及び核的燃焼に対する耐久性が要求される。そこで、LiTiOよりLi/Ti比が大きく、しかもLiTiOの結晶構造を持つ先進トリチウム増殖材料であるLi添加型LiTiO(LiTiO)の開発を行った。水酸化リチウム一水和物とメタチタン酸を回転混合させることにより、常温にて始発原料同士の固相反応を進行させ、ゲル状とした。このゲル状試料を焼成したLi添加型LiTiOは、無添加LiTiOのXRD回折ピークと一致し、他の不純物等による相は観察されなかった。さらに、Li/Ti分析結果から、合成前後のLi/Ti比はほぼ一致した。これらの結果より、従来の固相合成法に常温固相合成反応を取り入れることで、高温・長時間使用時においても化学的に安定なITER-TBM用Li添加型LiTiOが合成可能となることを初めて明らかにした。
小山 真一; 小澤 正基; 黒澤 きよ子*; 蓼沼 克嘉*; 佐藤 嘉彦*; 岡田 賢*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 286(3), p.807 - 813, 2010/12
被引用回数:1 パーセンタイル:9.92(Chemistry, Analytical)先進オリエント計画の一環として多機能分離プロセスを提案している。この主分離プロセスでは、塩酸及び硝酸-メタノール混合溶液を溶離液として用いる。この適用性を立証するためには2つの重要な点を解決する必要がある。ひとつは塩酸使用による腐食の問題に対処することであり、タンタルが耐食性を示し、また腐食速度が低い(0.1mm/y)ハステロイBが室温環境での使用を許容できると見られる。一方で、イオン交換樹脂と溶媒(硝酸-メタノール)による反応の安全性の解明が必要である。試験温度が220Cに達した場合、メタノールの存在の有無や酸濃度によらず、硝酸と樹脂の反応が起こった。しかし、加熱温度が減少すると、反応は起こらないことを確かめた。
中道 勝; 柴山 環樹*; 蓼沼 克嘉*; 米原 和男
Proceedings of 9th IEA International Workshop on Beryllium Technology (BeWS-9), p.40 - 43, 2009/09
Beryllium intermetallic compounds (beryllides) are the most promising advanced neutron multipliers. In this study, it reports on the preliminary results of beryllide synthetic using a plasma sintering method. The plasma sintering results in starting powder particle surface activation that enhances powder particle sinterability and reduces high temperature exposure. Trial fabrication test of TiAl intermetallic as an alternative material of beryllide was carried out using mixed with Ti and Al powder particles. The formations of TiAl and TiAl intermetallics were identified at 1223 K for 5 min under 34 MPa pressure using starting mixed powder particles of Ti and Al. From the result of this trial fabrication, it is assumed that the intermetallic compound as beryllide could be directly synthesized by the plasma sintering method from mixed powder particles of Be and Ti at a lower temperature than melting point. In this report, trial synthetic results of beryllide will be also present.
小澤 正基; 鈴木 達也*; 小山 真一; 山岸 功; 藤田 玲子*; 岡田 賢*; 蓼沼 克嘉*; 三村 均*; 藤井 靖彦*
Proceedings of International Conference on Advanced Nuclear Fuel Cycle; Sustainable Options & Industrial Perspectives (Global 2009) (CD-ROM), p.1117 - 1126, 2009/09
Feasibility studies on Adv.-ORIENT Cycle are progressed allowing to use hydrochloric acid as well as nitric acid. Tertiary pyridine resin enabled to separate MA/Ln and then Am/Cm precisely from the irradiated nuclear fuel, and very pure Am and Cm products were recovered. Catalytic electrolytic extraction of RMFP(Rare Metal Fission Product) was verified. RMFP-deposit electrodes made from simulated HLLW showed high catalytic reactivity on electrolytic production of hydrogen. Hastelloy-B and Ta were confirmed their anti-corrosiveness in highly concentrated hydrochloric acid media. Thermo-chemical stability for Tertiary Pyridine Resin was verified in either HCl or HNO media toward its practical use in the reprocessing. The separation and utilization of RMFP in spent fuel would not only open a new direction in fuel cycle mission, but also improve the existing process performance of reprocessing, vitrification and the repository tasks.
Huynh, T. P.*; 稲葉 良知; 石田 卓也; 石川 幸治*; 蓼沼 克嘉*; 石塚 悦男
JAEA-Technology 2009-039, 21 Pages, 2009/07
Moを製造するための溶液照射法の照射ターゲットとして、モリブデン酸アンモニウムとモリブデン酸カリウムの2つの水溶液を選定し、水溶液中の不純物濃度を評価するためにk標準法を用いた放射化分析を実施した。この結果、始発粉末中にNa, Mn及びWの不純物が同定された。また、これらの水溶液を用いた線照射下でのキャプセル等の構造材(SUS304)との両立性試験において、試験後の水溶液の放射化分析を実施した結果、同定された不純物濃度の変化がないこと,構造材から溶出した元素が検出されないことが明らかとなった。しかし、同水溶液をICPで分析した結果、構造材のわずかな腐食が認められた。
星野 毅; 加藤 剣一*; 名取 ゆり*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 林 君夫; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.956 - 959, 2009/06
被引用回数:46 パーセンタイル:94.00(Nuclear Science & Technology)高温・長時間使用の条件においても安定に使用可能な核融合炉固体ブランケット用先進トリチウム増殖材料の開発を目指し、LiTiOよりLi/Ti比の大きいLiTiOを添加したLiTiO合成法の探索を行った。始発粉末としてLiOH・HOとTiOを使用した場合は、合成反応中にLiの蒸発が生じ、合成前後のLi/Tiの比率が少なくなり、合成後の試料にはLiTiO相が確認されなかった。しかしながら、LiOH・HOとHTiOを始発粉末として使用した際は、合成前後のLi/Tiの比率が一致する結果となり、LiTiO相も確認できた。以上、本研究により先進トリチウム増殖材料として期待されるLiTiO添加型LiTiOを安価で大量に合成する方法を確立した。
稲葉 良知; 石川 幸治*; 蓼沼 克嘉*; 石塚 悦男
日本原子力学会和文論文誌, 8(2), p.142 - 153, 2009/06
溶液照射法は、放射性医薬品として利用されているTcの親核種であるMoを製造する新たな手法として提案しているものである。この新たな方法では、モリブデン水溶液を原子炉内で中性子照射し、(n,)反応と高性能モリブデン吸着剤を利用することによって、従来の製造方法と比べ効率的に低コストでMoを製造できる。本研究では、未照射下及び線照射下において、溶液照射法の照射ターゲット候補として選定した2種類のモリブデン酸塩水溶液を使った試験を行い、水溶液の構造材料に対する腐食性,化学的安定性,放射線分解及び発熱について調べた。その結果、選定したモリブデン酸塩水溶液は、照射ターゲットとして有望であることがわかった。また、選定したモリブデン酸塩水溶液との両立性が良好なステンレス鋼を、キャプセルや配管等の構造材料として使用できる見通しを得た。
稲葉 良知; 石川 幸治*; 飯村 光一; 蓼沼 克嘉*; 石塚 悦男
JAEA-Technology 2009-013, 72 Pages, 2009/05
本研究では、Mo製造のための溶液照射法で用いる照射ターゲットの候補として選定した2種類のモリブデン酸塩水溶液(モリブデン酸アンモニウム水溶液及びモリブデン酸カリウム水溶液)を用い、ガンマ線照射下において、選定水溶液と構造材料との両立性、選定水溶液の化学的安定性、循環特性、放射線分解及びガンマ発熱について調べた。これらに加えて、ガンマ線照射下におけるPZCの健全性について調べた。その結果、次のことがわかった。(1)選定水溶液とステンレス鋼の両立性は良好である。(2)選定水溶液は化学的に安定であり、水溶液の循環は滞りなく行われる。(3)選定水溶液の放射線分解によって発生したガス中における水素成分割合は、純水の場合と比べて高くなる。(4)選定水溶液に対するガンマ発熱の影響は、水の場合と同程度である。(5)PZCの健全性は維持される。
稲葉 良知; 石川 幸治*; 飯村 光一; 蓼沼 克嘉*; 石塚 悦男
JAEA-Technology 2009-012, 80 Pages, 2009/05
本研究では、溶液照射法を用いたMo製造システムの概略構成を検討し、溶液照射法で用いる照射ターゲットの候補として2種類のモリブデン酸塩水溶液(モリブデン酸アンモニウム水溶液及びモリブデン酸カリウム水溶液)を選定した後、未照射下において、選定水溶液を用いたPZCのモリブデン吸着性能,選定水溶液のもととなるモリブデン酸塩の性状・熱物性,選定水溶液と構造材料との両立性及び選定水溶液の化学的安定性について調べた。その結果、モリブデン酸カリウム水溶液が、モリブデン含有量,構造材料との両立性及び化学的安定性の観点から、照射ターゲットとして有望であることがわかった。また、モリブデン酸アンモニウム水溶液に関しては、pH調整を行うことにより、照射ターゲットとしての適性を持つことがわかった。さらに、選定水溶液との両立性が良好なステンレス鋼を、キャプセルや配管等の構造材料として使用できる見通しを得た。
星野 毅; 土谷 邦彦; 林 君夫; 中村 和*; 照沼 仁*; 蓼沼 克嘉*
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1107 - 1110, 2009/04
被引用回数:9 パーセンタイル:53.00(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケットで用いた使用済みのトリチウム増殖材用リチウムセラミックス微小球からリチウム資源を回収・再利用する技術を開発することは、希少資源としてのLiの有効利用の観点から重要なことである。本研究では、各種Liセラミックス(LiTiO, CaO添加LiTiO, LiSiO及びLiO)の溶解特性及びキレート剤担持吸着剤を用いた不純物除去特性を調べた。Liセラミックスを過酸化水素水又は硝酸を溶媒として超音波溶解し、その溶液を吸着剤に浸した結果、ほとんどのリチウムが溶液中に存在し、かつ溶液中のCoは97%以上の除去ができることがわかった。本試験により、使用済LiセラミックスからLiを回収する一連のプロセスの開発に見通しを得た。
稲葉 良知; 石川 幸治*; 石田 卓也; 蓼沼 克嘉*; 石塚 悦男
JAEA-Conf 2008-010, p.259 - 267, 2008/12
医療診断用Tcは、世界中で利用されており、その需要は年々高まっている。日本において、Tcの親核種であるMoは全量輸入に頼っているが、輸送や製造炉のトラブルによって輸入が停止した経験から国内での生産が指摘されるようになった。このため、JMTRにおいても固体Mo化合物を照射してMoを製造する計画が進められている。しかし、ラビット照射設備を利用して固体Mo化合物を照射する場合は照射体積が小さいことから、国内の需要をまかなうことは困難である。Moの製造量を増やすため、新しい製造方法としてモリブデン水溶液を照射ターゲットとした溶液照射法を提案した。溶液照射法は、モリブデン水溶液を循環させながら照射する方法で、キャプセルを利用するため照射体積を大きくとれること、既存の方法より簡便に低コストでMoを製造できること等の特長がある。このため、溶液照射法の実用化を目指して、モリブデン水溶液の未照射試験及び線照射試験を行った。本セミナーでは、水溶液の化学的安定性や構造材との両立性について報告する。
松岡 弘充; 橋本 和幸; 菱沼 行男*; 石川 幸治*; 照沼 仁*; 蓼沼 克嘉*; 内田 昇二*
Journal of Nuclear and Radiochemical Sciences, 6(3), p.189 - 191, 2005/12
レニウム-188は、高エネルギーの線を放出する等がん治療用として優れた核特性を持ち、さらに、W(半減期69.4日)の娘核種として生成し、入手が容易であるため、がん治療用RIとして注目されている。しかしながら、得られるWの比放射能が低いため、アルミナカラムを使用した従来のジェネレーターでは、カラム容積が大きくなり、溶出したReの放射能濃度が低くなる問題点がある。Reの放射能濃度の向上を目指して、原研と(株)化研が共同で開発したモリブデンの吸着容量がアルミナの100倍以上もあるジルコニウム系無機高分子PZCがW/Reジェネレーターへ応用可能かどうか、基礎的な検討を行った。WのPZCカラムへの吸着収率,Reのカラムからの長期溶離安定性,WのPZCカラムからの脱離の確認、そして、PZCから溶離したReのHydroxyethylidene Diphosphonic Acid(HEDP)とMercaptoacetyltriglycine(MAG3)への標識を試みた結果、長期間におけるWのPZCへの安定した吸着,ReのPZCからの溶離安定性及び良好な標識率が確認でき実用化の可能性が示唆された。
河村 弘; 蓼沼 克嘉*; 長谷川 良雄*; 坂本 直樹*; R.R.Solomon*; 西田 精利*
Fusion Technology 1996, 0, p.1499 - 1502, 1997/00
ITERでは、ブランケット及びプラズマ対向機器において大量のベリリウムが使用される。そこで、資源の有効利用及び放射性廃棄物低減の観点から、使用済ベリリウムの再処理技術開発を開始した。未照射ベリリウムを試料とした予備的試験の結果、塩素ガスとベリリウムを反応させて高純度の塩化ベリリウムを得ることで、放射化等が懸念される不純物元素との分離が可能であることが明らかとなった。この時の塩化ベリリウムの収率は99%以上であった。また、乾式法によって塩化ベリリウムを熱分解させることで、ベリリウムの回収が可能であるとの見通しを得ることができた。そして、照射済ベリリウムを試料とした実証試験の結果、やはり99%以上の高収率で塩化ベリリウムが得られること、不純物として含まれていたCo-60の約96%が除去されること等が明らかとなった。
棚瀬 正和; 長谷川 良雄*; 蓼沼 克嘉*
Isotope News, 0(509), p.6 - 9, 1996/10
Mo(Mo)に対し大きな吸着能を持つ新しい吸着剤を合成し、Tcの溶離性に優れた高性能のTcジェネレータを開発した。Zr化合物とイソプロピルアルコールを加熱して得られるその吸着剤は、1gで200mgのMo(Mo)を吸着することができた。また、この吸着剤で作製したジェネレータからTcが2~3mlの生理食塩水で、約200時間後でも80%溶離され、親核種Moの混入も0.1%以下と極めて優れた性能を示した。この開発により、現在一般に行われているウランを使ったMoの製造法が、非常に簡単な工程で実施できる天然のMoからの製造への転換が期待できる。
長谷川 良雄*; 西野 瑞香*; 竹内 剛敏*; 石川 幸治*; 蓼沼 克嘉*; 棚瀬 正和; 黒沢 清行
日本化学会誌, 0(10), p.888 - 894, 1996/00
Tcは核医学の分野で診断のため世界で幅広く利用されている。そのTcは、通常、親核種であるMoを吸着させたジェネレータから得られる。ここでは、その吸着剤として、低い比放射能のMoにも使用できるMo吸着能の極めて高いジルコニウム系無機高分子吸着剤の合成を試みた。ジルコニウム系無機高分子として、四塩化ジルコニウムのみ、および四塩化ジルコニウムとポリビニルアルコール、イソプロピルアルコールなどとの反応により五種類合成した。これらをアルゴン中で熱処理して吸着剤とした。熱分解過程の検討から各吸着剤の構造を推定した。また、これら吸着剤のMo吸着能は、その構造中のジルコニウム原子に結合した塩素原子数に依存することを明らかにし、吸着剤中で隣接する2個のZr-Cl結合とMoOの反応で生成する化学結合によるものと推定した。特に四塩化ジルコニウムとイソプロピルアルコールから合成した吸着剤は高い吸着能(200mg/g吸着剤)を示すことが分かった。
土谷 邦彦*; 河村 弘; 斎藤 実; 蓼沼 克嘉*; 具野瀬 満*
Journal of Nuclear Materials, 219, p.246 - 249, 1995/00
被引用回数:15 パーセンタイル:79.33(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケット開発のために、リチウム含有セラミックスが有望視されている。その核融合炉ブランケット開発の一環として、リチウム含有セラミックスからのリチウム再処理システムを確立することは、リチウム資源の有効利用及び廃棄物の低減の観点から重要な項目の1つである。リチウム再処理システムの確立のためには、これらのセラミックスの化学的特性を把握したうえで化学的処理法及び条件等を最適化し、全体のシステム化を行う必要がある。本研究において、リチウム含有セラミックスの溶解実験及び炭酸法におけるリチウムの回収実験を実施し、リチウム含有セラミックスの特性評価についての報告を行う。
蓼沼 克嘉*; 河村 弘; 石塚 悦男; 坂本 直樹*; 中田 宏勝
JAERI-M 90-037, 33 Pages, 1990/03
核融合炉において中性子増倍材としてベリリウムを用いる場合、ベリリウム中のトリチウム挙動を把握することは重要なことである。そこで、ベリリウム中のトリチウム分布を測定する方法として、電解研磨法を検討した。本法は、電解によってベリリウムを研磨し、それに伴って溶出してくるトリチウムを測定する方法である。まず予備実験として電解研磨の種類、電解電圧と電流密度の関係、電解時の電極間距離、研磨液の温度や攪拌の影響、電流密度と研磨厚さの関係について検討を行なった。次に、最適電解研磨条件すなわち電解電圧と電流(密度)の関係を求めた。そしてその条件における電解電気量(クーロン量)と研磨量(研磨厚さ)あるいは、発生水素ガス量との関係、発生水素ガスの酸化処理による回収性、更に研磨液中のトリチウム分析に関する検討を行なった。以上の検討の結果、ベリリウムの電解研磨特性を把握することができ、本法によるベリリウム分布測定についての見通しが得られた。
河村 弘; 蓼沼 克嘉*; 内田 勝秀*; 宮島 生欣*; 中田 宏勝
日本セラミックス協会学術論文誌, 97(1131), p.1398 - 1402, 1989/11
一般的にセラミックスコーティングは、産業機械部品、圧延用ローラー等の表面処理として行われており、そのコーティング膜に種々の機能を持たせて用いられている。そのなかでも、特に水素ガス等による腐食雰囲気で腐食防止用膜としてコーティング膜を用いる場合には、より厳しく、しかも定量的なコーティング膜の欠陥率評価が必要になるが、そのような欠陥率評価技術は確立されていないのが現状である。一方、原子力分野、特に核融合開発の分野においても、構造材からのトリチウム透過防止、第一壁材の表面保護等あるいはトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止のためにセラミックスコーティングが行われようとしている。本論文では、特にトリチウム製造用照射容器材の水素脆化防止膜として考えられているセラミックスコーティング膜について行った各種欠陥率評価手法の検討結果を報告する。