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論文

A New perspective on the $$^{137}$$Cs retention mechanism in surface soils during the early stage after the Fukushima nuclear accident

小嵐 淳; 西村 周作; 安藤 麻里子; 武藤 琴美; 松永 武*

Scientific Reports (Internet), 9, p.7034_1 - 7034_10, 2019/05

本研究では、福島原子力発電所(福島原発)事故によって陸域生態系にもたらされた$$^{137}$$Csの表層土壌における保持メカニズムを解明することを目的として、異なる陸域生態系における表層土壌中の$$^{137}$$Csの保持状態を、土壌鉱物及び土壌有機物との相互作用に着目して調べた。その結果、森林や果樹園の土壌では、事故から3.5カ月の時点で多くの$$^{137}$$Csが土壌鉱物を主体とする土壌フラクションではなく粒子状有機物を主体とする土壌フラクションに存在していること、4年後においてもその存在割合は維持されていることが明らかになった。

論文

Radiocesium distribution in aggregate-size fractions of cropland and forest soils affected by the Fukushima nuclear accident

小嵐 淳; 西村 周作; 安藤 麻里子; 松永 武*; 佐藤 努*; 長尾 誠也*

Chemosphere, 205, p.147 - 155, 2018/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:38.23(Environmental Sciences)

福島原子力発電所事故の長期的な影響を評価するためには、土壌に沈着した放射性セシウムの挙動の理解が重要であるが、土壌の団粒構造が放射性セシウムの移動性や生物利用性に及ぼす影響は未解明である。本研究では、福島原子力発電所事故の影響を受けた農耕地及び森林の表層土壌を対象に、土壌の団粒化と放射性セシウムの団粒サイズ間における分布や抽出性を調べた。その結果、農耕地土壌では団粒の発達が乏しく、セシウムの多くは粘土サイズの土壌粒子に強く固定されているが、森林土壌では団粒が発達し、大きな団粒に比較的抽出されやすい状態で保持されているセシウムの割合が多いことが明らかになった。

論文

Sources of $$^{137}$$Cs fluvial export from a forest catchment evaluated by stable carbon and nitrogen isotopic characterization of organic matter

武藤 琴美; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 竹内 絵里奈; 西村 周作; 都築 克紀; 松永 武*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 314(1), p.403 - 411, 2017/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:12.06(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故により森林に沈着した放射性Csが河川を通して流出することで、下流の市街地や農地への汚染が長期間続くことが懸念されている。本研究では、森林から河川への放射性Cs流出挙動を評価するために、落葉広葉樹林を集水域とする小河川に放射性Csの連続捕集装置を設置し、事故の半年後から4年間調査を行った。河川中の放射性Csを懸濁態と溶存態に分けて採取し、懸濁態は粒径ごとに分画した。また、河川中の懸濁物と土壌について、炭素及び窒素の量と同位体比を分析し比較した。その結果、放射性Csの主要な流出形態は粒径75$$mu$$m以下の懸濁態であり、分解の進んだリターと鉱物土壌を起源としていることが明らかになった。また、リター分解を起源とする溶存態Csの流出量も無視できないことが分かった。リターから土壌への放射性Csの移行が進んでいることから、今後、溶存態による河川流出は数年で減少する一方、懸濁態による河川流出は長期間継続することが示唆された。

論文

Post-deposition early-phase migration and retention behavior of radiocesium in a litter-mineral soil system in a Japanese deciduous forest affected by the Fukushima nuclear accident

小嵐 淳; 西村 周作; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 武藤 琴美

Chemosphere, 165, p.335 - 341, 2016/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:18.89(Environmental Sciences)

福島原子力発電所事故の環境・公衆影響を評価するためには、地表面に沈着したセシウムのリター-土壌系における挙動を把握することが重要であるが、特に沈着後初期段階におけるこの挙動に関する知見は少ない。本研究では、事故後すぐに落葉広葉樹林においてライシメーターを設置し、4年間にわたってリター-土壌境界層及び土壌層内におけるセシウムの下方移行量を直接測定した。その結果、セシウムの下方移行量はすべての深さにおいて年々減少し、リター層に沈着したセシウムが速やかに土壌へ移行するとともに、土壌表層5cm以内で急速に移動性を失う様子を捉えることに成功した。この結果により、日本の落葉広葉樹林では、土壌-植生間におけるセシウムの循環は長期にわたって継続しないことが示唆された。

論文

Year-round variations in the fluvial transport load of particulate $$^{137}$$Cs in a forested catchment affected by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident

松永 武; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 武藤 琴美; 都築 克紀; 西村 周作; 小嵐 淳; 乙坂 重嘉; 佐藤 努*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 310(2), p.679 - 693, 2016/11

AA2015-0821.pdf:3.78MB

 被引用回数:5 パーセンタイル:23.48(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故に由来する放射性Csの森林集水域からの流出挙動とその変動要因を解明するために、渓流水中の懸濁態放射性Csの流出量を2012年から2年間連続して測定した。懸濁態$$^{137}$$Csの流出は、流域からの懸濁物質の流出と密接な関係があり、降雨量の多い8-9月に増加した。$$^{137}$$Csは懸濁物質中の粘土鉱物に強く結びついており、流下中に水中に溶存しないことが、鉱物同定及び抽出実験の結果より示唆された。また、単位懸濁物質量あたりの$$^{137}$$Cs濃度は、2012年から徐々に低下していた。これらの結果より、懸濁態$$^{137}$$Csの流出量は、降雨量に関連した懸濁物質量の変動と、懸濁物質中の$$^{137}$$Cs濃度の経年変化の両方の影響を受けて変化していることが明らかとなった。

論文

懸濁態及び溶存態Csの森林から河川への流出とその変化傾向

武藤 琴美; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 西村 周作; 小嵐 淳; 都築 克紀; 中西 貴宏; 松永 武

KEK Proceedings 2015-4, p.252 - 257, 2015/11

福島第一原子力発電所事故により大気中に放出された放射性Csの多くは森林に沈着し、現在も残留している。本研究では森林から河川への放射性Csの流出挙動を評価するために、北茨城市の森林を集水域とする小河川に放射性Csの連続捕集装置を設置し調査を行った。放射性Csは粒径の異なる懸濁態と溶存態Csに分け、それぞれについて流出挙動を評価した。調査期間は2012年12月から2014年11月である。懸濁物はカートリッジフィルターを用いて捕集し、粒径毎に4種類(2000$$mu$$m以上, 500-2000$$mu$$m, 75-500$$mu$$m, 75$$mu$$m以下)に篩別した。溶存態はCs吸着剤を充填したカラムに通水させ捕集した。フィルター及びカラムの交換は約1ヶ月毎に行い、各試料は乾燥させてGe半導体検出器で$$gamma$$線測定を行った。調査の結果、流量の増加が懸濁態・溶存態$$^{137}$$Csの流出量に影響を与えることが明らかになった。粒径別に見ると、懸濁態全体に対する流出量の割合は粒径75$$mu$$m以下のものが最大だったが、流量が特に多い期間に粒径75-2000$$mu$$mの比較的大きな粒子が増加した。流出量全体では懸濁態の割合が多いが、冬期は溶存態の割合が増加する傾向が見られた。

論文

Catchment-scale distribution of radiocesium air dose rate in a mountainous deciduous forest and its relation to topography

安藤 麻里子; 小嵐 淳; 竹内 絵里奈; 都築 克紀; 西村 周作; 松永 武

Journal of Environmental Radioactivity, 147, p.1 - 7, 2015/09

AA2014-0585.pdf:2.18MB

 被引用回数:12 パーセンタイル:34.16(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故起源の放射性Csにより汚染を受けた山間地の小河川集水域を対象として、空間線量率分布を詳細に測定した。GPS連動型放射性自動計測システムKURAMA-IIを用いた連続測定及びNaIサーベイメーターを用いた一定間隔毎の測定により、山間地での空間線量率と地形との関係を明らかにした。2013年8-9月に測定した空間線量率は、標高の高い東向きの斜面で高く、谷と西向きの斜面で低い値を示した。また、狭い範囲であっても斜面方位の違いにより空間線量率が大きく異なっており、空間線量率分布が地形と密接に関連していることが明らかとなった。山間部における線量の評価や放射能の蓄積量の推定においては、その空間分布を考慮することが重要であることが示された。

論文

A Passive collection system for whole size fractions in river suspended solids

松永 武; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 都築 克紀; 西村 周作; 小嵐 淳; 乙坂 重嘉; 佐藤 努*; 長尾 誠也*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1291 - 1295, 2015/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:53.75(Chemistry, Analytical)

河川中の懸濁物に含まれる放射性核種を研究する目的で、従来にない簡便な受動型の捕集方法を開発し、実証した。これは複数のカートリッジフィルターを備えた大型ホルダーを用いるものである。河川水は河床勾配を利用して、上流からホースによりフィルタホルダーに自然に導く。この方法により、長期にわたる無人捕集が可能になる。従来法に比較して大きな量(数十グラム以上)を捕集することになるので、通例の放射性核種濃度分析に加えて、懸濁物の特性分析も行うことができる長所を持つ。この手法は、懸濁物に含まれる化学物質の研究にも利用できるであろう。

論文

Topographic heterogeneity effect on the accumulation of Fukushima-derived radiocesium on forest floor driven by biologically mediated processes

小嵐 淳; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 西村 周作

Scientific Reports (Internet), 4, p.6853_1 - 6853_7, 2014/10

 被引用回数:24 パーセンタイル:19.98(Multidisciplinary Sciences)

福島第一原子力発電所事故によって、山地や丘陵地に位置する森林が$$^{137}$$Csによって汚染された。地形的要因が森林地表面における$$^{137}$$Csの動態に及ぼす影響を解明するために、2013年8月に、落葉広葉樹林の急斜面における福島事故起源$$^{137}$$Csの分布を調査した。落葉堆積物及びそれに保持される$$^{137}$$Csが斜面底部に蓄積していることを見出した。蓄積している$$^{137}$$Csの65%が、平均年齢が0.5-1.5年と推定される事故後の新しい落葉や分解のあまり進んでいない落葉に保持されていた。さらに、2011年5月(事故から2か月後)に展葉した葉の$$^{137}$$Cs濃度が高いこと、その濃度は時間とともに低下したが、2014年においてもなお事故前の濃度レベルより2桁高いことを観測した。これらの結果から、森林斜面における底部への$$^{137}$$Cs再分配は生物が関与したプロセスによって強く制御されており、落葉樹のリターフォールにより今後も継続することを初めて示した。

口頭

花崗岩深部の地下水流動特性に依存した硫酸から二酸化炭素還元への微生物呼吸様式のシフト

今野 祐多*; 小松 大祐*; 西村 周作*; 福田 朱里; 青才 大介; 水野 崇; 長尾 誠也*; 角皆 潤*; 鈴木 庸平*

no journal, , 

水理・地球化学環境と地下微生物の代謝活動を担うエネルギー源の関係性を把握するため、花崗岩中の地下水試料を用いて、微生物のエネルギー源となり得る物質の分析により、微生物の代謝様式の推定を行った。瑞浪超深地層研究所の地上及び研究坑道内から掘削したボーリング孔より採取した地下水中の腐植物質様有機物の定量・定性,水素ガスの定量,硫酸・硫化物イオン,溶存無機炭素の定量及び安定同位体組成の分析を行った。その結果、腐植様物質は深度100から300mに向けて濃度が減少した。透水性の低い断層の両側に位置し、透水係数が異なる深度300mの2つのボーリング孔の酸化還元状態は、硫酸還元環境と二酸化炭素還元環境で異なることが示唆された。地下水流動が遅い場合、水-岩石-微生物反応にとって十分な反応時間が得られ、酸化剤の消費が進み、より還元的な化学環境が形成されると考えられる。したがってこれらの結果は、花崗岩中の地下水流動特性に従い、有機物に依存する硫酸還元(従属栄養)から地下由来のエネルギー源に依存する二酸化炭素還元(独立栄養)へのシフトを示唆し、地下深部において光合成由来物質が影響する限界に近付いていることを意味する。

口頭

室内培養実験における地下水溶存有機物の特徴

西村 周作*; 鈴木 庸平*; 福田 朱里; 今野 祐多*; 執印 訓子*; 長尾 誠也*

no journal, , 

地下水中におけるアクチノイドなどの移行に及ぼす有機物の影響を評価するため、地下水溶存有機物を対象にした研究が進められており、フルボ酸などの溶存有機物の蛍光特性が地層などの違いを反映していることが明らかになってきた。一方、微生物活動が溶存有機物に与える影響については明らかになっていない。本研究では、瑞浪超深地層研究所用地内のボーリング孔から採取した花崗岩中の地下水試料と、地下水のろ過により捕集した懸濁物質を用いた培養試料を試料とした。三元次蛍光分光光度計,紫外可視分光光度計,高速液体サイズ排除クロマトグラフにより測定を行い、培養に伴う有機物の生成と分解について検討を行った。培養後の試料は地下水試料に比べ、フルボ酸物質濃度の指標となる励起320nm/蛍光430nmの相対蛍光強度が高く、嫌気培養に伴い微生物活動によりフルボ酸物質が生成されることを明らかにした。生成したフルボ酸物質は、採取した地下水よりも高分子の有機物量が多いが、微生物の種類や代謝活性の違いにより特徴は異なると考えられる。また、この生成において硝酸は微生物活動を促進し、酸素は阻害する可能性が考えられた。

口頭

Production of charred plants and subsequent their distribution, behavior and function in soils

柳 由貴子*; 進藤 晴夫*; 西村 周作

no journal, , 

植物を含むバイオマスの炭化によって生成した生物起源炭化物は、安定した炭素構造を有している。この様な炭化物の生成および土壌中の分布,動態,機能について我々は様々な研究を行ってきた。この成果の集約は、生物起源炭化物の役割についてより良い知見を与えるものである。(1)植物の炭化過程において脱水重縮合反応が生じていた。(2)炭化物は土壌微生物の無機化に抵抗性を示した。(3)シルト画分は、炭化物の重要な貯蔵庫であった。(4)炭化物は、燃焼後の土壌環境下において風化および生物分解を受け、黒色腐植酸へと変化していた。(5)以上の研究成果をまとめると、燃焼後、炭化物は土壌中の非生物および生物分解によって黒色腐植酸を生成する。この黒色腐植酸を含んだ炭化物の一部は、無機物と結合し、シルト画分となって安定化し、長期にわたって貯留するものと示唆される。

口頭

土壌団粒におけるCs-137の分布

西村 周作; 小嵐 淳; 安藤 麻里子

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故で大気中に拡散したCs-137は、土壌中の粘土鉱物に強く固定されることが知られている。しかし、自然環境下において粘土鉱物の大半は有機物と結合して様々な団粒を形成し、森林土壌の発達した団粒構造は土壌中のCs-137の移動性に影響を与えていることが報告されている。したがって、土壌中でのCs-137の循環等を正確に予測する上で、団粒形成を考慮したCs-137の存在形態について明らかにする必要がある。本研究では、土壌を団粒サイズに分画する手法を提示し、各画分におけるCs-137分布について測定を行った。福島市郊外で採取し、粒度分析法で分析した森林土壌を用いた。土壌団粒を団粒分画法にて分画した後、団粒別画分のCs-137を測定した。団粒分画法の重量分布は、212$$mu$$m以上の画分で粒径分析法に比べて高い値を示した。土壌の団粒別画分のCs-137放射能の分布は、20$$sim$$212$$mu$$mの画分において最も高い割合を示した。以上の結果から、本研究で用いた分画手法を用いることで団粒構造を保持した状態でのCs-137の分布測定が可能となり、Cs-137が比較的大きな団粒サイズ(20$$sim$$212$$mu$$m)に存在していることが明らかとなった。

口頭

KURAMA-IIを用いた森林集水域での空間線量率分布の測定

竹内 絵里奈; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 西村 周作; 都築 克紀; 松永 武

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所事故で放出された放射性Csの多くは森林に沈着し現在も留まっている。森林の空間線量率分布を明らかにすることは、放射性Csの森林内での移動を評価し、森林作業従事者の被ばくを管理するために重要である。本研究では、福島第一原子力発電所から南西約67kmの北茨城市の森林集水域を対象とし、GPS連動型放射線自動計測システムKURAMA-IIを用いた空間線量率の詳細測定を行うとともに、NaIシンチレーションサーベイメータにより5cm高さ及び100cm高さの空間線量率を測定することで、森林内の空間線量率分布の特徴を明らかにした。対象集水域の空間線量率は周辺部の尾根で高く、中心付近の谷で低い傾向が見られた。福島第一原子力発電所のある北東に面し、比較的標高の高い領域では、南西に面する領域よりも空間線量率が有意に高かった。また、NaIシンチレーションサーベイメータの測定結果より、100cm高さの空間線量率は、5cm高さの値と直線関係を示していることから、地表面の放射性Csの寄与を主に受けていると考えられる。KURAMA-IIを山間部に適用し、森林内での空間線量率の詳細な分布を測定する手段として有効であることを示した。

口頭

懸濁態及び溶存態放射性Csの森林から河川への流出

竹内 絵里奈; 安藤 麻里子; 西村 周作; 中西 貴宏; 都築 克紀; 小嵐 淳; 松永 武

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性Csは、現在でも森林に多く沈着しており、降雨などによる河川への流出が懸念されている。本研究では、降雨や季節変動と放射性Csの流出挙動の相関を調べるために、放射性Csを連続的に捕集する装置を設置し、森林から河川への放射性Csの流出量を溶存態と粒径の異なる懸濁態に分けて評価した。観測は北茨城市の小河川を対象とし、2012年11月から2013年12月にかけて行った。カートリッジフィルターに河川水を通水させて懸濁物を捕集し、4つのサイズ(F1: 2000$$mu$$m以上、F2: 500-2000$$mu$$m、F3: 75-500$$mu$$m、F4: 75$$mu$$m以下)に篩別した。溶存態CsはCs吸着剤を充填した2本の塩ビ製カラムに通水させて捕集した。カートリッジフィルター及びカラムは、1ヵ月毎に交換し各試料はGe半導体検出器で$$gamma$$線測定を行った。その結果、夏季(5$$sim$$10月)は降雨量が多く土砂が増えることから懸濁態Csの流出割合が多く、冬季(12$$sim$$4月)になると溶存態Csの流出割合が増加する傾向が見られた。懸濁態の粒径別では、ほとんどが75$$mu$$m以下のサイズで流出していることを示した。

口頭

Radiocesium in a mountainous forested catchment; Inventory, distribution, and fluvial discharge

竹内 絵里奈; 安藤 麻里子; 西村 周作; 中西 貴宏; 都築 克紀; 小嵐 淳; 松永 武

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性Csの多くは山間部の森林に沈着している。しかし、山間部での放射性Csの沈着量分布やその河川流出挙動に関する報告は少ない。我々は北茨城市内にある落葉広葉樹林の小河川集水域(0.6km$$^2$$)を対象として、空間線量率分布の詳細な調査と、集水域内で一定間隔毎に行った放射性Cs沈着量の測定結果をもとに、集水域全体の放射性Cs沈着量を評価した。また、放射性Csの河川流出量の季節変化を、独自に開発した河川水中Cs捕集システムを用いて、懸濁態と溶存態それぞれについて測定した。土壌表層(土壌及びリター)の放射性Cs沈着量と同じ地点の空間線量率の測定結果は直線関係を示し、対象集水域では、空間線量率分布から地表面の放射性Cs沈着量を推定可能であることが確認できた。この結果をもとに計算した全集水域の$$^{137}$$Cs沈着量は19$$pm$$7GBqであった。$$^{137}$$Csの河川流出における各形態の割合は、懸濁態が多雨期に、溶存態が積雪期に増加した。2013年の$$^{137}$$Cs年間流出量は5.9$$pm$$0.2MBqであり、対象とした集水域から河川への$$^{137}$$Csの流出率は0.03%と評価された。

口頭

森林土壌における放射性Csの下方浸透量の経年変化

西村 周作; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 中西 貴宏; 松永 武

no journal, , 

森林土壌表面を覆う落葉層に沈着した福島第一原子力発電所事故由来の放射性Csは、落葉の分解および雨水によって土壌に移行した。本研究では、森林土壌圏の放射性Csの下方浸透量の変化について事故後3年間にわたり調査した結果を報告する。調査は北茨城市の落葉広葉樹林内にて行った。この森林内に設置したライシメーターにより、落葉層と土壌5$$sim$$20cmを通過する土壌浸透水を定期的に回収・処理し、$$^{137}$$Csを測定した。事故後3年目の落葉層の$$^{137}$$Cs下方浸透量は、2年目とほぼ同じであった。一方、土壌中の$$^{137}$$Cs下方浸透量は、土壌5cmのみで観測され、事故後年々減少していった。事故後2年目および3年目の落葉層の$$^{137}$$Cs下方浸透量と土壌浸透水量との間および$$^{137}$$Cs放射能濃度と森林内の気温との間には正の相関関係がみられた。以上のことから、事故後3年目においても、雨量の増加と温度の上昇に伴った落葉層から土壌への$$^{137}$$Csの供給が継続していることが明らかになった。また、落葉層から溶出した$$^{137}$$Csが土壌中を下方移行する量は年々減少しており、土壌粒子への$$^{137}$$Csの固定が進んでいることが示唆された。

口頭

粒径別土壌団粒における放射性セシウムの分布

西村 周作; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 佐藤 努*

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故由来の放射性セシウム($$^{137}$$Cs)が、表層土壌中で有機-無機複合体からなる粒径の異なる土壌団粒間でどのように分布しているかを明らかにする。今回、福島県と茨城県に分布する畑地、水田、果樹園、森林で採取した深さ2$$sim$$5cmの土壌を供試した。これらの試料を篩別と沈降法により粒径別土壌団粒を分画した。土壌団粒の粒径画分は、CSA:212$$sim$$2000$$mu$$m, MSA:20$$sim$$212$$mu$$m, SIA:2$$sim$$20$$mu$$m, CLA:2$$mu$$m未満とした。これら団粒試料に$$^{137}$$Cs濃度測定とX線回折分析を行った。果樹園と森林では他の土壌に比べて20$$mu$$m以上の団粒が発達していた。土壌団粒の$$^{137}$$Cs濃度は、いずれの土壌もCLAで最も高かった。結果として、畑地と水田では全$$^{137}$$Cs放射能の多くがCLA、森林では20$$mu$$m以上の画分に分布していた。X線回折分析の結果、土地利用に関係なく20$$mu$$m未満の画分でバーミキュライトの回折ピークが大きかった。以上の結果から、土壌に沈着した$$^{137}$$Csは、土地利用により土壌団粒間の分布、すなわち存在形態が大きく異なり、これにより土壌中での移動性が異なる可能性が示唆された。

口頭

森林渓流における有機炭素の流出特性

竹内 絵里奈; 安藤 麻里子; 小嵐 淳; 西村 周作; 武藤 琴美; 都築 克紀; 中西 貴宏; 松永 武

no journal, , 

森林から河川を通じた有機炭素の流出過程を解明することは、森林集水域内の炭素循環における炭素消失を理解する上で重要である。本研究では、北茨城市の森林集水域内の渓流水を対象として、溶存態有機炭素(DOC)濃度の連続測定を行うとともに、懸濁物質を捕集して粒子状有機炭素(POC)の量及び同位体測定を行い、2013年から2014年にかけてその流出特性を評価した。POCは、2つの孔径のカートリッジフィルターに通水させて捕集し、粒径毎に篩分けを行い、炭素量及び炭素:窒素同位体比の測定を行った。DOC濃度は、フィルターを通過した渓流水の紫外線吸光度を連続的に測定した。DOC濃度は、降水イベントとそれに伴う河川流量の増加に応じて上昇したが、その濃度変化は降水量や先行降雨の状況により大きく異なった。台風シーズン等の高流量期には、DOC濃度の増加が頭打ちになり、一方で小さな降雨イベントではDOC濃度が急激に上昇した。これらの結果は、降水の河川への流入経路の違いを反映していると示唆された。

口頭

土壌中での植物炭化物の炭素および窒素同位体組成と化学構造

西村 周作; 平舘 俊太郎*; 安藤 麻里子; 小嵐 淳

no journal, , 

表層土壌(深さ0$$sim$$20cm)中における植物炭化物の分布、炭素および窒素同位体組成ならびにその化学構造について明らかにする。今回、日本に分布している黒ボク土および褐色森林土の計12試料を供試し、これらの土壌から植物炭化物を分離した。土壌および植物炭化物の炭素含量、窒素含量、安定同位体炭素および窒素を測定した。また、この植物炭化物の化学構造を固体$$^{13}$$C核磁気共鳴(固体$$^{13}$$C NMR)法を用いて分析した。土壌の炭素含量(33$$sim$$132g kg$$^{-1}$$土壌)に占める植物炭化物の炭素含量(2.4$$sim$$40.0g kg$$^{-1}$$土壌)の割合は、4.5$$sim$$27.6%範囲に分布し、本研究で分離した植物炭化物は、土壌炭素の重要な構成要素の一つとして看過しえないことが明らかになった。植物炭化物の$$^{13}$$C NMRスペクトルは、すべての試料において、芳香族態炭素のみならず、脂肪族態炭素の割合が高いことを示した。この結果から、これまでは植物炭化物と考えられていたものの中にも、炭化物とは考えられない脂肪族化合物が相当量含まれていることが示唆された。

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