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論文

A Model intercomparison of atmospheric $$^{137}$$Cs concentrations from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident, phase III; Simulation with an identical source term and meteorological field at 1-km resolution

佐藤 陽祐*; 関山 剛*; Fang, S.*; 梶野 瑞王*; Qu$'e$rel, A.*; Qu$'e$lo, D.*; 近藤 裕昭*; 寺田 宏明; 門脇 正尚; 滝川 雅之*; et al.

Atmospheric Environment; X (Internet), 7, p.100086_1 - 100086_12, 2020/10

福島第一原子力発電所(FDNPP)事故により放出された$$^{137}$$Csの大気中の挙動を調べるため、第3回大気拡散モデル相互比較が実施された。前回のモデル比較より高い水平格子解像度(1km)が使われた。前回のモデル比較に参加したモデル中9モデルが参加し、全モデルで同一の放出源情報と気象場が使用された。解析の結果、観測された高い$$^{137}$$Cs大気中濃度のほとんどが良好に再現され、いくつかのモデルの性能向上によりマルチモデルアンサンブルの性能が向上した。高解像度化によりFDNPP近傍の気象場の再現性が向上したことで、拡散モデルの性能も向上した。風速場の良好な表現によりFDNPP北西の高い沈着量の細い分布が合理的に計算され、FDNPPの南側の沈着量の過大評価が改善された。一方で、中通り地方、群馬県北部、及び首都圏のプルームの再現性能はやや低下した。

論文

Atmospheric-dispersion database system that can immediately provide calculation results for various source term and meteorological conditions

寺田 宏明; 永井 晴康; 田中 孝典*; 都築 克紀; 門脇 正尚

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(6), p.745 - 754, 2020/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:8.37(Nuclear Science & Technology)

世界版緊急時環境線量情報予測システムWSPEEDIを用いて福島第一原子力発電所事故時に放出された放射性物質の放出源情報と大気拡散過程の解析を実施してきた。この経験に基づき、原子力緊急時の様々なニーズに対応し緊急時対応計画に有用な情報を提供可能な大気拡散計算手法を開発した。この手法では、原子力施設のような放出地点が既知の場合、放出源情報を特定せず事前に作成しておいた拡散計算結果のデータベースに、提供された放出源情報を適用することで、即座に予測結果を取得することが可能である。この機能により、様々な放出源情報を適用した計算結果と測定データの容易な比較と最適な放出源情報の探索が可能である。この解析手法は、福島事故の放出源情報の推定に適用された。この計算を過去の気象解析データを用いて実施することで、様々な放出源情報と気象条件に対する拡散計算結果を即座に取得することが可能となる。このデータベースは、環境モニタリング計画の最適化や、緊急時対応計画において想定すべき事象の理解等の事前計画に活用可能である。

論文

Refinement of source term and atmospheric dispersion simulations of radionuclides during the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

寺田 宏明; 永井 晴康; 都築 克紀; 古野 朗子; 門脇 正尚; 掛札 豊和*

Journal of Environmental Radioactivity, 213, p.106104_1 - 106104_13, 2020/03

 被引用回数:5 パーセンタイル:3.74(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故(特に測定値が利用できない事故初期)の公衆の被ばく線量評価には、大気輸送・拡散・沈着モデル(ATDM)シミュレーションによる放射性核種の環境中時間空間分布の再構築が必要である。このATDMシミュレーションに必要な放射性物質の大気中への放出源情報が多くの研究で推定されてきた。本研究では、ベイズ推定に基づく最適化手法により、これまでに推定した放出源情報とATDMシミュレーションの改善を行った。最適化では、新たに公開された大気汚染測定局で収集された浮遊粒子状物質(SPM)分析による$$^{137}$$Cs大気中濃度を含む様々な測定値(大気中濃度,地表沈着量,降下量)を使用し、拡散計算と測定の比較結果のフィードバックにより放出源情報だけでなく気象計算も改善させた。その結果、ATDMシミュレーションはSPM測定点の大気中濃度と航空機観測による地表沈着量を良く再現した。さらに、最適化放出率とATDMシミュレーションにより主要核種の大気中および地表における時間空間分布(最適化拡散データベース)を構築した。これは、避難者の行動パターンと組み合せた包括的な線量評価に活用される。

論文

Analysis of the ozone reduction event over the southern tip of South America in November 2009

秋吉 英治*; 門脇 正尚; 中村 東奈*; 杉田 孝史*; 廣岡 俊彦*; 原田 やよい*; 水野 亮*

Journal of Geophysical Research; Atmospheres, 123(22), p.12523 - 12542, 2018/11

AA2018-0443.pdf:12.61MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Meteorology & Atmospheric Sciences)

2009年11月に南米大陸南端で3週間続くオゾン全量の減少が生じた。オゾン監視装置(Ozone Monitoring Instrument)によって観測されたオゾン全量及びERA-interim再解析データの解析から、極渦崩壊時に極渦が南米大陸側へ移動したことによって、このオゾン全量の減少が生じたことが示された。極渦の移動は、西経120-150度及び南緯50-60度の対流圏から南米大陸西及び南米大陸南端上空の成層圏への波フラックスの増加と関連しており、この波活動によって下部成層圏に大規模なジオポテンシャル高度の負偏差が生じた。また、2009年11月に南米大陸西の500hPaのジオポテンシャル高度からブロッキングが診断された。これらの結果は、2009年11月のブロッキング領域からの波の伝搬を介した南半球対流圏のブロッキングと、2009年11月の南米大陸南端で見られた数週間のオゾン全量の減少との関連を示唆している。さらに、1979-2015年の各年11月の南米大陸南端の南緯50-60度と西経65-75度を対象としたオゾン全量偏差及び力学場の解析から、2009年11月のオゾン全量の負偏差は1979-2015年の37年間で最大規模の負偏差であり、下部成層圏の大規模なジオポテンシャル高度の負偏差と関連付けられた。

論文

Impacts of anthropogenic source from the nuclear fuel reprocessing plants on global atmospheric iodine-129 cycle; A Model analysis

門脇 正尚; 堅田 元喜*; 寺田 宏明; 鈴木 崇史; 長谷川 英尚*; 赤田 尚史*; 柿内 秀樹*

Atmospheric Environment, 184, p.278 - 291, 2018/07

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.09(Environmental Sciences)

長寿命放射性ヨウ素($$^{129}$$I)は、大気環境における放射性核種の有用な地球化学トレーサである。本研究では、$$^{129}$$Iの大気濃度および沈着の観測を実施し、観測データから大気濃度および沈着の明瞭な季節変動を得た。さらに、大気中の$$^{129}$$I循環を支配する要因を明らかにすることを目的として、得られた観測データを用いて、移流、乱流拡散、大気沈着、光化学、ガス粒子変換、核燃料再処理工場からの$$^{129}$$Iの排出、海洋および陸域からの$$^{129}$$Iの揮発の各物理・化学過程を考慮した全球ヨウ素輸送モデルを開発した。全球ヨウ素輸送モデルは、我々が観測した$$^{129}$$Iの大気濃度および沈着の季節変動、そして既往文献の$$^{129}$$Iの降水中濃度の全球分布を良好に再現した。開発した全球ヨウ素輸送モデルを用いて人為起源と自然起源の$$^{129}$$Iインベントリの強度を変化させる数値実験を実施し、地球全体の$$^{129}$$I循環に対する人為起源の$$^{129}$$Iの影響を評価した。その結果、冬季においては、人為起源の$$^{129}$$Iが主にユーラシアの北部に沈着する可能性があることが示された。一方で、夏季においては、自然起源の$$^{129}$$Iが北半球中高緯度の沈着に支配的であった。これらの結果は、地球表面からの$$^{129}$$Iの再飛散過程が全球規模での$$^{129}$$I循環に重要であることを示唆している。さらに、冬季のユーラシア北部や北極域においては局所的に乾性沈着が寄与しており、乾性沈着が環境中の$$^{129}$$Iの季節変化に重要な影響を及ぼすことが示唆された。

報告書

過去解析から短期予報まで任意の期間及び放出源情報に対する大気拡散計算結果を即座に提供可能な大気拡散データベース計算手法の開発(共同研究)

寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康; 田中 孝典*

JAEA-Data/Code 2017-013, 31 Pages, 2018/01

JAEA-Data-Code-2017-013.pdf:9.52MB

原子力緊急時の様々な大気拡散予測のニーズに対応するとともに、事前の環境モニタリング等の事故対応計画の策定に有効な情報をデータベースとして整備することが可能な大気拡散計算手法の開発を行った。本手法では、放出源情報のうち放出点以外の放射性核種、放出率、及び放出期間を特定することなく拡散計算を実施してデータベース化しておき、放出源情報を与えた際にその条件に基づく予測結果を即座に得ることが可能である。この計算を気象解析・予報データの更新に合わせて定常的に実行し、過去から数日先までの連続的なデータベースを整備することで、過去解析から短期の将来予測まで任意の期間及び放出源情報に対する計算結果を即座に作成可能である。この機能は、過去の様々な気象条件に対する拡散解析結果の分析により、モニタリング計画の最適化等の事前計画の立案に利用できる。また、様々な仮想放出源情報を用いた拡散解析により、緊急時対策を検討する上で想定すべき事象の把握が可能である。さらに、本手法に基づきモニタリング結果から放出源情報を逆推定して放射性物質の時空間分布を再現することで、モニタリングの補完として活用可能である。

論文

Improvement of atmospheric dispersion simulation using an advanced meteorological data assimilation method to reconstruct the spatiotemporal distribution of radioactive materials released during the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

門脇 正尚; 永井 晴康; 寺田 宏明; 堅田 元喜*; 朱里 秀作*

Energy Procedia, 131, p.208 - 215, 2017/12

BB2016-0128.pdf:1.61MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:4.95

原子力施設事故によって大気中に放射性物質が放出された際に、放射性物質の時空間分布を再現可能な大気拡散シミュレーションは、緊急時対応や被ばく評価に対して有効である。本研究では、データ同化手法及び最新の領域気象モデルを用いて大気拡散シミュレーションを改良し、福島第一原子力発電所事故由来の放射性物質の時空間分布を再構築する。大気拡散シミュレーションは原子力機構が開発した大気拡散モデルGEARNによって行われた。大気拡散シミュレーションのための気象場は、4次元変分法を用いた気象データ同化解析手法と領域気象モデルWRFで計算された。シミュレーションの再現性は、放射性核種の沈着量及び大気濃度の計算値と実測値の比較から評価した。福島第一原子力発電所の付近において、観測されたCs-137とI-131の沈着量の空間分布をシミュレーションは良好に再現した。特に、発電所から北西方向及び南方向で観測されたCs-137の高い沈着量分布の再現性の向上が顕著であった。東日本の広域においても、モデル過大評価であったCs-137の沈着量の再現性が向上した。これらは、4次元変分法を用いた気象データ同化解析手法によって、再現性の高い風速場が得られたことに起因すると考えられる。本研究で再構築された大気拡散過程は、福島第一原子力発電所事故の線量影響評価の見直しや、日本国内の原子力施設における緊急時対応に対して有効な情報となる。

論文

Development of the Eulerian atmospheric transport model GEARN-FDM; Validation against the European tracer experiment

門脇 正尚; 堅田 元喜; 寺田 宏明; 永井 晴康

Atmospheric Pollution Research, 8(2), p.394 - 402, 2017/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:84.82(Environmental Sciences)

世界版緊急時環境線量情報予測システム(WSPEEDI)は、粒子法による大気拡散モデルGEARNを用いている。総観規模より大きな計算対象領域においては粒子法のもつ統計誤差や計算機資源の確保が問題となる。本研究では、WSPEEDIの長距離の大気拡散シミュレーションにおける性能向上のために、有限差分法に基づく大気拡散モデルGEARN-FDMを開発した。移流拡散方程式は質量保存を満たす移流スキームとクランクニコルソン法で解かれる。水平拡散を計算するために、サブグリッドスケールの水平拡散の効果をパラメタリゼーションとして導入した。モデルの妥当性を欧州大気拡散実験データを用いて検証した結果、濃度分布や最大濃度の観測時刻、プリューム到達時刻は良好に再現された。計算による測定値の再現度を評価する統計値も、従来モデル同等以上の結果が得られ、モデルの妥当性を確認した。シミュレートされた水平拡散係数は沿岸や山岳で大きく、それらの場所をプリュームが通過するときに強い拡散が生じていた。水平拡散による輸送を正確にモデル化することは、放射性核種輸送計算をするうえで重要であることが示唆される。

口頭

原子力機構における大気・海洋シミュレーション研究と課題

門脇 正尚

no journal, , 

大気中および海洋中の放射性核種の時空間分布を推定するには、数値モデルを用いたシミュレーションが非常に重要である。原子力基礎工学研究センター環境動態研究グループは、これまでに大気移流拡散モデルおよび海洋移流拡散モデルの開発を行ってきた。本発表ではそれらモデルの詳細およびモデルを用いた本グループの研究成果事例や共同研究体制を紹介する。また、今後の予定しているシミュレーション研究に係わる課題であるセミラグランジュ型の大気移流拡散モデル、放射性核種のアンサンブルシミュレーション、沿岸海洋シミュレーション、放射性核種濃度の同化についても議論する。

口頭

有限差分法に基づく移流拡散スキームを導入した3次元大気拡散モデルGEARN-FDMの開発

門脇 正尚; 寺田 宏明; 堅田 元喜; 古野 朗子; 永井 晴康

no journal, , 

原子力施設の事故に伴い大気中へ放出された放射性核種の分布を予測するためには、計算シミュレーションが有効な手段である。総観規模以下では、WSPEEDIで用いる粒子型モデルは予測精度が高く有効である。一方で総観規模より大きな計算対象領域においては、粒子型モデルの持つ潜在的な誤差や計算コストが問題となる。そこで本研究では、WSPEEDIの改良を目的として、有限差分法による大気移流拡散モデルを開発し、粒子型モデルとの比較および検証を行なった。拡散項はCrank-Nicolson法を用いて解いた。移流項は質量保存を満たす高精度差分法を用いて解いた。有限差分法を用いた数値実験は、欧州拡散実験ETEXで観測されたトレーサーガスの時間-空間分布について良好な再現結果を得た。本講演では、差分型および粒子型との比較検証の結果について報告する。

口頭

Improvement of accuracy of atmospheric dispersion simulation for the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident using WRF with data assimilation method

門脇 正尚; 永井 晴康; 寺田 宏明; 堅田 元喜; 朱里 秀作*

no journal, , 

原子力施設事故時に放出された放射性物質による住民の被ばく線量の把握において、放射性物質の空間分布及び時間変化を再現可能な大気拡散シミュレーションは有効である。しかしながら、大気拡散シミュレーションに必要な気象場の再現性がしばしば問題となる。そこで本研究では、WRF-DA及びWRFによる気象データ同化解析手法を用いて、福島第一原子力発電所事故時の大気拡散シミュレーションの再現性を向上する。気象場の再現計算を4次元変分法を用いたWRF-DA及びWRFで実施し、同化解析手法によって得られた気象場を大気拡散モデルGEARNの入力データとして用いた。大気拡散シミュレーションで得られた計算結果と実測値との比較から、データ同化による大気拡散及び沈着状況の再現性を評価した。本発表では、プラント周辺及び広域における、放射性物質の大気拡散及び沈着の再現性の向上について議論する。

口頭

大気拡散シミュレーションの改良と放出源・拡散過程の再構築

永井 晴康; 寺田 宏明; 都築 克紀; 堅田 元喜; 太田 雅和; 古野 朗子; 門脇 正尚; 朱里 秀作*

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所の事故時に放出された放射性物質による住民の被ばく線量について、現時点では実測に基づく評価が困難な事故初期段階における被ばく線量を詳細に評価するために、計算シミュレーションにより放射性物質の時間空間分布を再構築する。まず、既存の放出源推定結果を調査した結果、JAEAの最新の放出源再推定結果がサイト周辺のモニタリング結果を良好に再現し有効と考えられたため、この放出源情報のさらなる精緻化を進めることとした。大気拡散シミュレーションについては、最新の気象モデルWRF及び高度なデータ同化手法を導入するとともに、大気拡散モデルに精緻な沈着過程を導入し、放射性物質の大気拡散及び沈着状況の再現性向上のための改良を行った。次に、大気拡散シミュレーションを実行し、積算地表沈着量の観測値との比較により再現性の評価を行った。また、データベースの計算手法及び解析手法を試作し、放射性物質大気濃度・沈着量の時間空間分布データベースの基本版を構築した。今後、放出源情報及び拡散計算を最適化し、データベースを完成する予定である。

口頭

全球大気拡散シミュレーションに基づく放射性ヨウ素の大気輸送の季節変動解析

門脇 正尚; 堅田 元喜; 寺田 宏明

no journal, , 

ヨウ素129(I-129)は長寿命放射性核種であり、地球環境中の全存在量に対して核実験や使用済核燃料再処理施設に起因する人為起源の存在量が9割以上を占める。放出量が定量的に評価されている物質はトレーサーとして適切であることから、I-129をトレーサーとした物質循環研究が進められてきた。降水中I-129濃度の観測から、イギリスのセラフィールドおよびフランスのラ・アーグの二つの再処理施設が大気経由のI-129の主な供給源として知られているが、これらの施設から大気中に放出されたI-129のグローバルな循環は十分には理解されていない。この循環を明らかにするには、高時間分解能で連続して観測されたI-129の大気・降水中濃度データと、大気中のヨウ素に関わる諸過程を考慮した数値シミュレーションを組み合わせた解析が有効である。そこで本研究では、大気中のI-129のグローバルな循環を支配する過程を明らかにするために、大気拡散モデルGEARN-FDMと気象モデルWRFを用いたI-129の全球シミュレーションを行った。シミュレーション結果は、日本で観測された降水中I-129濃度の冬季極大および夏季極小の季節変動を良好に再現した。また、この計算結果から、降水による除去過程がI-129の大気循環を決める重要な役割を担っている可能性が示唆された。一方で、モデルは中緯度で降水の多い夏季の大気中I-129濃度を大きく過小評価していた。これはWRFで計算された北半球の降水量が過大評価となっていたことと、大気拡散モデルに含まれる湿性沈着パラメタリゼーションに不確定性があることに起因すると考えられる。

口頭

Development of a global transport model for airborne iodine-129 including atmospheric photolysis and gas-particle conversion processes

門脇 正尚; 堅田 元喜*; 寺田 宏明; 鈴木 崇史; 長谷川 英尚*; 赤田 尚史*; 柿内 秀樹*

no journal, , 

ヨウ素129($$^{129}$$I)は、年代測定や物質循環研究のトレーサーとして有用である。大気中の$$^{129}$$Iは、主に核燃料再処理施設の排出と海洋からの揮発に起因する。大気中へ放出された$$^{129}$$Iは大気沈着の影響を受けながら全球に大気輸送されるが、大気中の$$^{129}$$Iの時空間分布は十分に理解されていない。そこで、本研究では、大気中の$$^{129}$$Iの全球分布と季節変動をシミュレートするために、移流拡散、大気沈着、核燃料再処理施設からの排出、海洋からの揮発、光化学、ガス粒子変換を考慮した$$^{129}$$Iの全球輸送モデルを開発した。全球輸送モデルの入力気象場を計算するために、気象モデルWRF (Weather Research and Forecasting)と再解析データERA-Interimが用いられた。モデル検証のため、2006年1月1日から2010年12月31日を対象とした$$^{129}$$Iの大気拡散計算を実施し、観測値と比較をした。2006年から2010年の間に六ヶ所で観測されたガス態と粒子態の$$^{129}$$Iの大気濃度と沈着量とモデル結果を比較したところ、モデルは観測された$$^{129}$$Iの大気濃度や沈着量の季節変動を良好に再現した。さらに、過去に欧州、アジア、北米で観測された$$^{129}$$Iの降水中濃度とモデル結果を比較したところ、モデル結果は観測された$$^{129}$$I濃度の地理的分布を良好に再現した。本発表では、モデル結果から示唆される大気中の$$^{129}$$I濃度の時空間分布と大気中の$$^{129}$$I循環を支配する要因について議論する。

口頭

Overview of system for prediction of environmental emergency dose information SPEEDI and its worldwide version WSPEEDI

古野 朗子; 永井 晴康; 寺田 宏明; 都築 克紀; 中山 浩成; 門脇 正尚

no journal, , 

緊急時環境線量情報予測システムSPEEDIは、万一の原子力事故時に放出された放射性物質の大気拡散およびその環境影響を迅速に予測する計算システムである。福島事故時、SPEEDIはあらかじめ定められた手順に従って予測計算を実行したが、その結果は緊急時避難対策に有効活用されなかった。原子力規制庁は、大気中に放出される放射性物質の量とタイミングを正確に予測することが困難であるため、緊急時の防護措置の判断にSPEEDIを利用することは適切でないと結論付けた。しかしSPEEDIの有用性は否定されておらず、地方自治体がSPEEDIを自らの判断と責任で利用することは妨げられていない。WSPEEDIはSPEEDIの世界版である。WSPEEDIの最新版では、数キロメートルから半球規模の大気拡散計算を実施することができる。当日のプレゼンテーションでは、WSPEEDIを用いた福島事故解析のうち、主に放出量推定について述べる。

口頭

Numerical analysis of seasonal change of iodine-129 deposition in Japan using a global atmospheric iodine transport model

門脇 正尚; 寺田 宏明; 鈴木 崇史

no journal, , 

ヨウ素129($$^{129}$$I)は、水の年代測定や海底堆積物の追跡、ヨウ素循環の研究に有用な同位体である。大気中の$$^{129}$$Iの主なソースは、海洋からの揮発と核燃料再処理工場からの排出である。放出された$$^{129}$$Iは大気中を全球的に輸送され、地球表面に沈着するが、そのグローバルな循環は依然として十分に理解されていない。本研究では、$$^{129}$$Iの沈着過程に着目し、我々が開発した全球大気ヨウ素輸送モデルGEARN-FDMを用いて、青森県六ヶ所村で観測された$$^{129}$$I沈着量の季節変化の要因を調べた。シミュレーション期間を2006-2010年とし、気象モデルWRFと客観解析データERA-interimで計算した気象場を用いて$$^{129}$$Iの大気拡散シミュレーションを実施した。GEARN-FDMは観測された$$^{129}$$Iの沈着量の季節変化を良好に再現した。夏季の六ヶ所の月間沈着量の85-90%は、海洋から揮発した無機態$$^{129}$$Iガスの湿性沈着によって生じた。一方で、冬季の六ヶ所の月間沈着量は、ヨーロッパの核燃料再処理工場から排出された無機態$$^{129}$$Iガスの湿性沈着が主な原因であった。ソースの季節的な違いは、北半球の中高緯度の西風による大気輸送に起因していた。さらに、ヨーロッパの核燃料再処理工場由来の$$^{129}$$Iの輸送経路として推定されたユーラシア北部においては、冬の$$^{129}$$Iの湿性沈着量が夏よりも少なかった。この結果は、ユーラシア北部の降水が六ヶ所の$$^{129}$$I沈着量の季節変動に影響していることを示唆している。

口頭

福島第一原子力発電所事故による被ばく線量評価のための大気拡散解析

永井 晴康; 寺田 宏明; 都築 克紀; 古野 朗子; 門脇 正尚; 掛札 豊和*

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い環境中に放出された放射性物質による事故初期段階における被ばく線量を評価するために、線量推計に必要となる放射性物質大気濃度・沈着量の時空間分布データベースを大気拡散解析により構築する。大気拡散解析は、原子力機構で開発したWSPEEDIに最新の気象モデルWRF及びアンサンブル計算手法を導入するとともに、大気拡散モデルに化学形態を考慮した精緻な沈着過程を導入し、放射性物質の大気拡散・沈着状況の再現性向上を図っている。まず、WRFによりアンサンブル気象場を作成し、それぞれ放出期間分割(1時間ごと)した単位放出条件の大気拡散計算を実施し、様々な放出条件の大気拡散計算結果を作成可能なデータベースを構築する。このデータベースから得られる計算値と環境モニタリングの測定値の比較結果を統計的に解析することで、アンサンブル計算結果から最も再現性の高い気象場を選定し、測定値を再現するように放出源情報を最適化する。試験計算により、これまで再現性が低かった2011年3月12日$$sim$$13日の福島県浜通り北部の3地点(原町, 相馬, 新地)におけるCs-137濃度測定値の時間変化を良好に再現できることを確認した。今後、全評価対象期間にわたって本解析を実施し、放射性物質大気濃度・沈着量の時空間分布データベースを構築する計画である。

口頭

任意の期間と放出源情報に対する大気拡散計算結果を即座に提供可能な大気拡散データベース計算手法の開発

寺田 宏明; 永井 晴康; 都築 克紀; 門脇 正尚

no journal, , 

緊急時大気拡散予測システムWSPEEDI-IIを用いた福島第一原子力発電所事故対応の経験から明らかとなった課題を解決するため、新たな大気拡散計算手法を開発した。本手法では、一定間隔で分割した単位放出期間について放射性壊変しない沈着特性で分類した代表物質を対象とした単位放出条件の大気拡散計算を実施し、全放出期間の大気中濃度と地表沈着量の計算結果をデータベースとして保存しておく。これに単位放出期間ごとの対象核種の放出率と壊変による減衰率を適用することで、任意の放出条件に対する計算結果を即座に得ることが可能となる。また、毎日の気象データ更新に合わせた定常的な計算によりデータベースを連続的に蓄積するとともに、数日先までの予報計算部分が気象データ更新に伴い解析計算になるまで更新される際に予報計算部分のデータベースも保存しておく。以上により、任意の解析期間と放出条件の大気拡散計算結果を即座に取得するとともに、大気拡散計算の不確実性の情報を取得可能とした。本手法を実在する原子力発電所に適用した試験により、従来手法とほぼ一致する大気拡散解析結果を従来手法の1/30程度の時間で取得できることを確認した。

口頭

Hemispheric atmospheric dispersion analysis of radionuclides released from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

古野 朗子; 寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康

no journal, , 

2011年3月の福島第一原子力発電所事故により放出されたCs-137の半球規模大気拡散計算を実施し、CTBT国際モニタリングシステムによる観測データと比較した。本研究で利用した大気拡散モデルは原子力機構が開発したWSPEEDI-IIである。WSPEEDI-IIは大気力学モデルWRFと大気拡散モデルGEARNから構成されている。シミュレーション結果と測定とを比較した結果、全般に高い再現性を示した。本研究ではさらに、放出期間を限定した拡散計算により、CTBT観測点で3月中に観測されたCs-137の放出時間を調べた。3月12日から14日までに放出されたCs-137は北半球のほぼ全域に拡散し、ヨーロッパで測定されたCs-137の大部分はこの期間中の放出によるものであった。一方、3月17日から19日までに放出されたCs-137は、主に太平洋諸島周辺と米国の西海岸周辺に到達した。これらの結果は、福島第一原子力発電所事故起源のCs-137の放出量再推定に役立つ可能性がある。

口頭

Source term estimation of atmospheric discharge during the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident by Bayesian inversion with multi-scale dispersion simulations

寺田 宏明; 永井 晴康; 都築 克紀; 古野 朗子; 門脇 正尚

no journal, , 

マルチスケール大気拡散シミュレーションと種々の環境測定値を複合的に用いたベイズ推定により、福島第一原子力発電所事故時に大気中に放出された放射性核種の放出源情報の推定を試みた。ベイズ推定で必要なソースレセプターマトリックスを作成するため、数百km四方域, 東日本域, 北半球域の複数スケールの大気拡散計算による大気中濃度と地表沈着量のデータベースを試験的に構築した。測定値には、ダストサンプリングデータ, 航空機モニタリングによる地表沈着量マップ, 降下量, 大気汚染監視ネットワーク観測地点で収集された微小粒子状物質の解析により整備された1時間ごとの大気中濃度、および世界の包括的核実験禁止条約機構の観測地点における大気中濃度を用いた。この試作データベースを用いた推定試験を行い、本手法の妥当性と有効性を確認した。

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