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論文

The Two-step nucleation of G-phase in ferrite

松川 義孝*; 武内 伴照; 鹿窪 勇太*; 鈴土 知明; 渡辺 英雄*; 阿部 弘亨*; 外山 健*; 永井 康介*

Acta Materialia, 116, p.104 - 113, 2016/09

 被引用回数:37 パーセンタイル:4.53(Materials Science, Multidisciplinary)

673Kで等温時効したフェライト相中のG相(Ni$$_{16}$$Si$$_{7}$$Mn$$_{6}$$)析出に関し、溶質原子クラスタが母材と結晶学的に区別可能となる成長段階を見出すため、アトムプローブトモグラフィ(APT)と透過電子顕微鏡法(TEM)を組み合わせた解析を行った。その結果、G相の形成は、まず自発的に溶質原子が集まって直径2.6nm程度の臨界サイズとなった後に、組成が変化し閾値にまで達するという複数の成長段階を経ることを明らかにした。また、電子回折パターンの計算機シミュレーション結果から、しきい値の組成はNi$$_{16}$$Si$$_{3.5}$$(Fe,Cr)$$_{3.5}$$Mn$$_{6}$$と見積もられることが分かった。

論文

Vacancy effects on one-dimensional migration of interstitial clusters in iron under electron irradiation at low temperatures

佐藤 裕樹*; 阿部 陽介; 阿部 弘亨*; 松川 義孝*; 叶野 翔*; 大貫 惣明*; 橋本 直幸*

Philosophical Magazine, 96(21), p.2219 - 2242, 2016/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:54.46(Materials Science, Multidisciplinary)

超高圧電子顕微鏡を用いることにより、110$$sim$$300Kの温度範囲で純鉄における格子間原子集合体の一次元(1D)運動の電子照射その場観察を行った。全ての温度において、ほとんどの1D運動は不規則な時間間隔で離散的な位置変化を示した。1D運度頻度は温度に依存せず、電子照射強度に比例した。これは、1D運動が電子照射により生じることを示唆している。一方、1D運動距離は照射強度に依存せず、低温では1D運動距離が極めて短くなることが明らかとなった。さらに、分子静力学法を用いて、格子間原子集合体とランダム分布した空孔との相互作用エネルギーを評価した結果、空孔濃度が$$10^{-3}$$よりも高い場合には相互作用エネルギーのゆらぎが格子間原子集合体をトラップすることが分かった。これらの結果から、1D運動の阻害に寄与するのは、250K以上では残存不純物であり、空孔が熱的に移動できない低温では、電子照射により蓄積した高濃度空孔との弾性的相互作用であることを提案した。

論文

Effect of Sn and Nb on generalized stacking fault energy surfaces in zirconium and $$gamma$$ hydride habit planes

宇田川 豊; 山口 正剛; 都留 智仁; 阿部 弘亨*; 関村 直人*

Philosophical Magazine, 91(12), p.1665 - 1678, 2011/04

 被引用回数:11 パーセンタイル:39.25(Materials Science, Multidisciplinary)

純ジルコニウム及びジルカロイ中に析出する$$gamma$$水素化物はそれぞれ柱面,底面に平行な晶癖面を持つことが電子顕微鏡観察により知られている。また水素化物周囲には転位ループが観察され、水素化物形成において一定の役割を果たすと考えられている。合金元素が転位特性を通じて水素化物析出プロセスに及ぼす影響を明らかにするため、密度汎関数法に基づく第一原理計算によりスズ及びニオブを含むジルコニウム結晶の$$gamma$$表面を評価した。スズの介在により底面の$$gamma$$表面鞍点エネルギ,積層欠陥エネルギはともに著しく減少し、底面上転位の安定化,易動度増加を示唆する結果を得た。一方柱面でこれらのパラメータは増加し、底面と相反する傾向を示した。スズ介在により底面転位の活動が選択的に活発化することで、底面上でのらせん転位芯拡張や水素化物からの刃状転位放出等、底面晶癖水素化物形成に寄与するプロセスが促進されるものと考えられる。

論文

Ab initio study on plane defects in zirconium-hydrogen solid solution and zirconium hydride

宇田川 豊; 山口 正剛; 阿部 弘亨*; 関村 直人*; 更田 豊志

Acta Materialia, 58(11), p.3927 - 3938, 2010/06

 被引用回数:63 パーセンタイル:4.73(Materials Science, Multidisciplinary)

In order to elucidate the origin of the hydrogen-induced embrittlement of zirconium alloys, we here evaluate the surface energy (SE) and unstable stacking energy (USE) of Zr-H systems by making ab initio calculations. For solid solutions we found decrease in SE and USE with increased H/Zr ratio. For the hydride, we found 25% smaller SE and 200 to 300% larger USE than pure zirconium. This indicates that zirconium hydride is extremely brittle, due to the synergistic effect of small SE relative to pure zirconium, indicating easy generation of fractures on the surface, and large relative USE, indicating difficulty in dislocation motion. Furthermore, Rice's parameter D of ductility/brittleness becomes 1.1-1.5 in hydride, indicating that brittle fracture occurs more readily than iridium. These results seem enough to attribute hydrogen embrittlement of zirconium alloys substantially to the fundamentally brittle nature of the hydride itself.

論文

${it In situ}$ TEM observation of growth process of zirconium hydride in zircaloy-4 during hydrogen ion implantation

篠原 靖周*; 阿部 弘亨*; 岩井 武雄*; 関村 直人*; 木戸 俊也*; 山本 博之; 田口 富嗣

Journal of Nuclear Science and Technology, 46(6), p.564 - 571, 2009/06

 被引用回数:22 パーセンタイル:15.59(Nuclear Science & Technology)

ジルカロイ4内のジルコニウム水素化物の生成過程を検討するために、TEM付設のイオン加速器を用いて水素イオン注入のTEMその場観察を行った。照射損傷の効果を検討するため、幾つかの試料において水素イオン注入の前に、4MeVのNiイオンを用いたイオン照射を行った。その結果、転位の生成を伴うジルコニウム水素化物の成長過程が観察された。また、ジルコニウム母相とジルコニウム水素化物間の結晶学的関係は、過去の研究と一致した。すなわち、ジルコニウム粒間及び粒内に存在する水素化物は、$$<$$11$$bar{2}$$0$$>$$方向に成長する傾向にあった。この成長は、ジルコニウム結晶内のせん断機構に起因すると考えられる。Niイオン照射試料において、水素化物の生成速度が抑制されたが、水素化物の成長方向は照射により生成した欠陥の影響を受けなかった。Niイオン照射により生成した黒点は、水素イオン照射中に成長することが観察されたが、これは欠陥において水素化物が生成する過程を示唆している。

論文

Polymeric chains in C$$_{60}$$ and Co mixture

Lavrentiev, V.*; 阿部 弘亨*; 楢本 洋*; 境 誠司; 鳴海 一雅

Chemical Physics Letters, 424(1-3), p.101 - 104, 2006/06

 被引用回数:14 パーセンタイル:52.68(Chemistry, Physical)

NaCl(001)基板上に室温で同時蒸着したCo-C$$_{60}$$混合物中にC$$_{60}$$基ポリマーが生成していることを透過型電子顕微鏡で確認した。電子顕微鏡像から見積もったC$$_{60}$$分子の間隔は、Co原子がC$$_{60}$$分子間を架橋する位置にあることを示唆している。ポリマー中の-Co-C$$_{60}$$-単位同士のクーロン相互作用により、ポリマー鎖はお互いに結合する傾向がある。混合物のEELSスペクトルにおいてC$$_{60}$$のLUMO由来のピークが高エネルギー側へ0.6eVシフトすることを観測し、CoとC$$_{60}$$間の電荷移動を確認した。$$sigma$$$$^{*}$$のエネルギー損失の系統的なシフトは、ポリマー鎖中のC$$_{60}$$ケージがひずんでいることを意味する。

論文

Influence of H and He on corrosion behavior of ion irradiated stainless steel

根本 義之; 三輪 幸夫; 辻 宏和; 塚田 隆; 阿部 弘亨*; 関村 直人*

JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.171 - 173, 2003/11

現在、軽水炉の高経年化との関連において重要な検討課題とされているオーステナイト系ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)の基礎的な研究のため、照射材における腐食挙動の評価方法の開発及び解析を行った。イオン照射により水素(H),ヘリウム(He)の注入量を変化させて照射を行った。照射材の腐食挙動の評価には原子間力顕微鏡(AFM: Atomic Force Microscope)を適用した。その結果、照射材の腐食量の評価に成功し、照射条件と腐食挙動の相関について検討した。

論文

Nanoparticle formation by pulsed laser ablation of TiO$$_{2}$$

八巻 徹也; 伊藤 久義; 松原 正和*; 阿部 弘亨*; 浅井 圭介*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 28(3), p.879 - 882, 2003/10

本研究では、KrFエキシマーレーザー(波長248 nm)パルスをTiO$$_{2}$$ペレットに照射し、その直後に誘起されるプラズマ内反応を利用することによって、室温でナノ微粒子を作製した。1Torr以上に圧力を制御したO$$_{2}$$とAr混合ガス(5:5)中で作製すると、低次酸化物の混入のない高純度なTiO$$_{2}$$微粒子が生成し、これはルチル,アナターゼ結晶相から成っていることが明らかになった。また、雰囲気ガスの圧力を10Torrまで増加させるにつれて、含有するルチル相の重量分率は大きくなった。このことは、本手法がTiO$$_{2}$$微粒子中のルチル/アナターゼ混合比を制御可能であることを示している。結晶相の制御性について、レーザープラズマの物理モデルに基づいて考察を行った結果、高圧下でのプラズマ密度の増大が反応系内の温度(ここでは電子温度に相当)を上昇させ、このことが高温相であるルチル体の結晶化を促進していると考えられた。透過型電子顕微鏡観察によれば、微粒子の粒径は10-14nmであり、光触媒材料としての高い応用性が示唆された。

論文

Preparation of TiO$$_{2}$$ nanoparticles by pulsed laser ablation; Ambient pressure dependence of crystallization

松原 正和*; 八巻 徹也; 伊藤 久義; 阿部 弘亨*; 浅井 圭介*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 42(5A), p.L479 - L481, 2003/05

KrFエキシマーレーザーを用いたアブレーションによってTiO$$_{2}$$ナノ微粒子を作製した。全圧1Torr以上に保ったO$$_{2}$$とAr混合ガス(O$$_{2}$$:Ar=5:5)中でアブレーションすると、低次酸化物などの不純物の混合がなく、ルチル, アナタ―ゼの両相から成るTiO$$_{2}$$の形成が確認された。ルチル/アナタ―ゼ結晶相の重量分率は、O$$_{2}$$/Arガスの圧力によって制御可能であった。得られたナノ微粒子は球状であり、その粒径もガス圧に依存して10-14nmであった。

論文

RBS and SEM analysis of the nickel-fullerene hybrid systems

Vacik, J.; 楢本 洋; 鳴海 一雅; 山本 春也; 阿部 弘亨*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.395 - 398, 2003/05

 被引用回数:9 パーセンタイル:43.54

ニッケルとフラーレンとの混合薄膜及び同じ組合せの多層膜をMgO(100)結晶基板上に作製後、不活性ガス雰囲気で熱処理した時に起こる、フラーレンの移行, 分解, ニッケルの内部移動など、をラザフォード後方散乱法で調べるとともに、それに伴う表面形態の変化を走査型電子顕微鏡により観察し、相関を調べる。特に、歪が蓄積する高温下での熱処理により、通常と異なり、Niなどの内部への拡散・移動が見られ、それに伴って誘起されるナノレベルの自己組織化した縞状組織をMgOとの界面で見出した。

論文

Formation of promising Co-C nanocompositions

Lavrentiev, V.; 阿部 弘亨; 山本 春也; 楢本 洋; 鳴海 一雅

Surface and Interface Analysis, 35(1), p.36 - 39, 2003/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:75.43(Chemistry, Physical)

反応性の低いCoとC$$_{60}$$よりなる混合物の薄膜を、同時蒸着法により作製して、その微細構造の評価を、電子顕微鏡,ラマン分光及び原子間力顕微鏡などで行った結果について報告する。CoとC$$_{60}$$は、ナノスペース特有のCoの凝集過程とC$$_{60}$$の同素体変換過程を経て、炭素同素体で被覆されたCoナノ粒子よりなる、複合物質を形成する。特にその構造特性は、熱処理後に顕著になり、ナノCo結晶粒子に整合したナノダイアモンドの成長と、単一壁炭素ナノチューブの形成がその典型となる。会議では、上記結論に至る、微細構造解析の結果について、発表する。

論文

Formation of carbon nanotubes under conditions of Co+C$$_{60}$$ film

Lavrentiev, V.; 阿部 弘亨; 山本 春也; 楢本 洋; 鳴海 一雅

Physica B; Condensed Matter, 323(1-4), p.303 - 305, 2002/10

 被引用回数:15 パーセンタイル:38.45

コバルトとフラーレンの混合物を蒸着法により作製して、その微細構造や結合状態を電子顕微鏡及びラマン分光法により調べた。その結果、コバルトはフラーレンの高分子化を促進し、さらに高分子化したフラーレンから、コバルト原子の串団子を内部に含むと考えられる炭素ナノチューブを形成した。さらに、このナノチューブからコバルト原子がなくなると、最小直径の0.4 nmの炭素ナノチューブが形成されることを見出した。これらの観察をベースに、コバルト原子が関与する炭素ナノチューブの低温形成の模型を発表・討論する。

論文

Boundary structure of Mo/Si multilayers for soft X-ray mirrors

石野 雅彦; 依田 修; 葉石 靖之*; 有元 史子*; 武田 光博*; 渡辺 精一*; 大貫 惣明*; 阿部 弘亨

Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 41(5A), p.3052 - 3056, 2002/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:57.01(Physics, Applied)

軟X線反射鏡用Mo/Si多層膜の構造を評価するため、高分解能断面TEM観察及びX線回折測定を行った。また、TEM観察から示唆される多層膜モデルを用いて、X線反射率測定結果に対するシミュレーション計算を行い、多層膜の界面構造及び各層の膜厚,密度を定量的に評価した。その結果、Mo層の結晶性であり、Mo層厚が8nm以下のときは、Mo結晶粒径が層厚に一致することを見いだした。また、Mo/Si多層膜の界面に形成される混合層は、Si層側に形成されること,混合層の層厚は、Mo層とSi層の膜厚比にかかわらず約1.4nmであることがわかった。そして、Mo-on-Si界面に形成される混合層の層厚と密度は、Si-on-Mo界面に形成される混合層よりも大きく、Mo層とSi層の密度は、それぞれのバルク密度に比べて僅かに小さいことを見いだした。

論文

Effects of annealing and quenching treatments on reconstruction of rutile thin films on sapphire substrates

Choi, Y.; 山本 春也; 阿部 弘亨; 伊藤 久義

Surface Science, 499(2-3), p.203 - 209, 2002/03

 被引用回数:13 パーセンタイル:42.23

レーザー蒸着法によってサファイア上に作製した酸化チタン薄膜のモルフォロジーの薄膜や熱処理温度(アニール及び冷却)依存性をAFM,XRD,SEM/EDXなどの手法を用いて調べた。特に、5nm程度の膜厚では、モルフォロジーはアニールと冷却の条件に強く依存することがわかった。高温でのサファイア基板表面の不安定性に基づき熱処理による基板上での酸化チタン粒の形成モデルを提案した。

論文

Co and C$$_{60}$$ interaction under conditions of mixture

Lavrentiev, V.; 阿部 弘亨; 山本 春也; 楢本 洋; 鳴海 一雅

Molecular Crystals and Liquid Crystals, 386, p.139 - 143, 2002/00

同時蒸着法で作製したCoとC$$_{60}$$の混合物内での反応過程について、透過型電子顕微鏡を用いた微細構造解析や電子エネルギー損失分光などによる研究成果を発表する。大局的には、混合物は均一ではなく、Co微粒子とその周囲のCo-Cの混合物状態になる。不均一な部分の特徴は、ナノメートルサイズのCoの析出と触媒作用に起因する、ヘテロエピタキシャル・ナノダイアモンドの形成、及び熱処理過程における炭素ナノチューブの選択的形成にある。ここで触媒作用と言っても、ナノサイズのCoの電子状態及び原子配列は、隣接するC原子の存在により大きく影響されていることが、電子線エネルギー損失分光法やラマン分光法などによる解析から、明らかになった。

論文

Formation mechanisms for carbon onions and nanocapsules in C$$^{+}$$-ion implanted copper

阿部 弘亨; 山本 春也; 宮下 敦巳; Sickafus, K. E.*

Journal of Applied Physics, 90(7), p.3353 - 3358, 2001/10

 被引用回数:12 パーセンタイル:49.21(Physics, Applied)

銅基板への炭素イオン注入による同心球状炭素集合体(カーボンオニオンやナノカプセル)の形成過程を、電子顕微鏡法によって明らかにした。オニオンは稠密な炭素クラスタであるのに対し、ナノカプセルは、ほとんどが中心に空隙を有するものであり、銅微粒子への高温電子照射実験から、微粒子(微細結晶粒)周辺でのグラファイト層形成と内包金属の放出により形成されることを明らかにした。また、カプセルとオニオンの形成過程を、注入温度や注入線量及び基板結晶性の関数として整理し、形成メカニズムのモデルを構築した。一つは結晶粒界におけるカプセル形成で、もう一つは粒内におけるフラーレンに相当する炭素集合体を核としたオニオン形成である。後者には4原子%程度の炭素の蓄積と、注入炭素あたり15回程度のはじき出しが必要であるということがわかった。

論文

Nucleation of carbon onions and manocapsules under ion implantation at high temperature

阿部 弘亨

Diamond and Related Materials, 10(3-7), p.1201 - 1204, 2001/07

 被引用回数:13 パーセンタイル:40.24

カーボンオニオンの核形成・成長機構を明らかにすることを目的とし、銅基板への炭素イオン注入実験及び電子顕微鏡内イオン注入実験を行った。銅多結晶に注入温度300~700$$^{circ}C$$にて100keV C$$^{+}$$イオンを2$$times$$10$$^{18}$$C/cm$$^{2}$$まで注入した後、カーボンオニオンやナノカプセル状オニオン等を電顕観察した。また500$$^{circ}C$$における電子顕微鏡内イオン注入実験を行い、核生成・成長過程をその場電顕観察した。微細組織の注入温度・注入量・基板結晶性に対する依存性から、(1)微細な炭素クラスタあるいは母相内の格子欠陥等を核としたオニオンと(2)銅微粒子周囲に発達したグラファイト構造を核とするナノカプセルという2種類の核形成機構が判明した。また、オニオン形成過程のその場観察実験から、注入量のしきい値が求められ、オニオンが位相コントラストと歪コントラストの双方を有し、すなわち基板内部に形成されること、基板の照射誘起蒸発によって最終的には表面を集積することなどが明らかになった。

論文

イオンビームを用いた黒鉛の非晶質化過程とカーボンオニオン生成

阿部 弘亨

炭素素原料科学と材料設計,3, p.5 - 14, 2001/00

イオン注入/照射下においては物質中に格子欠陥を注入イオンが蓄積する。その結果、非晶質化などの相変態や新規注入が形成される。本稿では炭素系において観測される非晶質化ならびに同心球状黒鉛ナノ粒子(カーボンオニオン)について、最近のわれわれの研究成果を総説した。まず、非晶質化線量の温度依存性からイオン注入条件を確立した。すなわち700K以上の高温では非晶質化せず、黒鉛の結晶構造が保持され、イオン注入で形成されるオニオンの結晶構造が安定であるとの指針を得た。またイオン注入後ならびにその場観察実験によって、オニオンの核形成・成長・集積過程を明らかにした。さらに多量生産に関する技術的基盤を整えた。

論文

えっ!? 原子のたまねぎ?; 放射線によって得られる新しい炭素の同素体

阿部 弘亨

放射線と産業, (88), p.54 - 60, 2000/12

炭素イオン注入によって銅中にオニオンを多量に生成することに成功し、その構造や生成条件を明らかにし、また電子顕微鏡内イオン注入実験によってオニオンの形成過程をその場観察することで、オニオンの核形成・成長のメカニズムに関する知見を得た。300~700$$^{circ}C$$に保持した銅多結晶に100~160keV C$$^{+}$$イオンを2$$times$$10$$^{18}$$/cm$$^{2}$$まで注入した。照射後、電顕試料に加工し、組織観察した。また、500$$^{circ}C$$におけるイオン注入その場観察実験を行い、オニオンの生成をその場観察した。イオン注入により球状(楕円球状)の炭素クラスタが生成された。クラスタは中心部までグラファイト構造のオニオンと、中空のカプセルの2種類が観察された。サイズの照射温度や注入量に対する依存性から、2種類の核形成機構が提案された。一つはフラーレン等の微細な炭素クラスタあるいは母相内の格子欠陥等を核としたものと、もう一つは銅微粒子周囲に発達したグラファイト構造を核とするものである。予焼鈍した銅試料に500$$^{circ}C$$において炭素イオン注入し、オニオン形成過程のその場観察実験を行った。注入量1$$times$$10$$^{17}$$/cm$$^{2}$$で試料内部におけるオニオン形成が確認され、照射励起蒸発によって表面に集積する過程が明らかになった。

論文

イオン注入その場電顕観察法によるカーボンオニオンの核形成・成長過程

阿部 弘亨; 山本 春也; 宮下 敦巳

第11回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム(BEAMS 2000)報文集, p.127 - 130, 2000/11

オニオン大量生産に着目した研究を行い、高温イオン注入法を開発した。TIARAのイオン注入装置とロス・アラモス国立研究所のイオン加速器を利用し、570~1070Kにおいて100及び160keVの炭素イオンを銅に注入した。イオン注入組織の電顕観察を行い、オニオンと中空カプセルを観察した。形成量を温度などの照射因子で調べ、サイズや形成条件の最適化を行った。生成量は温度に依存せず、約0.1mgであった。温度や注入量依存性等からオニオンとカプセルが2種類の異なる過程を経て形成されるということがわかり、これらは電顕内イオン注入実験によるその場観察によって確かめられた。結晶性の良い大きなオニオンの生成には放射線照射法のみが有効であることが示された。

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