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報告書

J-PARC LINAC-RCS間ビーム輸送ラインの新真空システム制御系

小林 史憲; 神谷 潤一郎; 高橋 博樹; 鈴木 康夫*; 田崎 竜太*

JAEA-Technology 2024-007, 28 Pages, 2024/07

JAEA-Technology-2024-007.pdf:2.52MB

J-PARC LINACにおいて、LINACと3GeVシンクロトロン(3GeV Rapid Cycling Synchrotron: RCS)をつなぐビーム輸送ライン(LINAC to 3GeV RCS Beam Transportation Line: L3BT)を超高真空に保つために、真空システムが整備されている。真空システムはLINAC棟及びL3BT棟に設置されており、真空ポンプ、真空計、ビームラインゲートバルブ(Beam Line Gate Valve: BLGV)等の真空機器により構成され、BLGVにてエリア分けされた区域ごとに管理される。既存真空システムでは、それぞれのエリアごとに真空機器が独立に制御され、隣接するエリアの状態に関わらず真空機器が操作できる。このため、ヒューマンエラーによる誤操作の排除が不可能となっている。また、ビーム輸送ラインの真空悪化が生じた場合、その真空悪化ILK信号がMPS伝送信号経由でBLGVリレーユニットに伝送されることにより、BLGVが強制閉鎖される仕組みとなっている。しかしILK信号伝送範囲がL3BTのすべてのBLGVに及ぶ系になっているため、真空悪化の影響を受けないエリアのBLGVも強制閉鎖される。このことは、不必要な開閉動作がBLGVのメンテナンスの頻度を高くしてしまうといった問題を引き起こす可能性がある。また、BLGVの動作はMPS信号経路を利用して動作させていることから、真空悪化ILK信号での開閉信号がすべてのBLGVに一律に送信することしかできず、各個別制御ができない。さらには、真空制御システムのメンテナンスにおいても、MPS信号経路を絡めた作業が必要になり、真空制御システム単独でメンテナンスすることが難しく作業が煩雑であるという問題もある。このような各種課題を解決するためには、まずエリア相互間の機器の情報や真空圧力を監視可能とすることでヒューマンエラーを排除し、安全性を高くする必要がある。さらに、MPS信号経路を真空システムと分離し、各々のBLGVを個別に自動制御をすることで保守性を改善させる必要がある。そのため、L3BT真空システムの安全かつ効率的な保守と運転維持を考慮した制御を実現することを目的とし、真空システム制御系の再構築を実施した。本報告書は、L3BT真空システム制御系の再構築の詳細とその使用方法について取りまとめたものである。

論文

Development of new synchronized data system for J-PARC RCS

高橋 博樹; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 澤邊 祐希*

Journal of Physics; Conference Series, 2687(7), p.072019_1 - 072019_5, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

J-PARCの3GeVシンクロトロンでは、リフレクティブメモリを用いた同期データシステムを構築している。今後の大強度ビーム運転における、より大きいサイズのデータを扱うという要望に対応するため、新しい同期データ生成手法を考案した。新たな手法は、既存システムにおいては上位計算機が行っている動作を計測系に実装することで、LAN経由のデータ転送による同期データ生成を実現するものである。本研究では、提案した手法を実装した新しい同期データシステムのテストベンチを構築し、性能確認を行った。その結果、LAN経由のデータ転送による新しい同期データシステム開発の目処を得ることができた。本件では、新同期データ生成手法の詳細と性能試験の結果について述べる。

論文

J-PARC加速器PPS情報収集・表示系の更新

渡邉 和彦*; 仁木 和昭*; 高橋 博樹; 山本 昇*; 吉本 政弘; 福田 真平*

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.844 - 847, 2023/11

J-PARC加速器の人員保護システム(PPS)はデータ収集用PC群と情報表示PC群で構成されるPPS Data Systemと加速器施設等のPLC群とをPPSのネットワークにより接続することでデータ収集・表示を行っている。PPS Data SystemではSCADAソフトウェアを使用してきたが、信号点数の制限やOS依存等の問題があることから、別ソフトウェアでの構築が必要となった。そこでJ-PARC制御システムで実績があるEPICSを採用して新システムを構築することとした。一方、PPSは人員の安全を担保するシステムであり長期間停止することができない。また、最も重要な安全システムであることから高い信頼性及び安定性を保つ必要があり、一度に新システムへ移行することは危険である。そこで既存システムを機能毎に分割し、既存ステムの稼働と並行して部分的に新システムを稼働させていく方針とした。これによりPPSの機能を損なうことなく動作検証や不具合修正を長期間実施でき、新システムの信頼性及び安定性を確保することが可能となる。本発表では新システムの概要と移行プロセス及び進捗状況について報告する。

論文

J-PARC RCSにおけるビームモニタ用新信号処理システムの開発

吉本 政弘; 高橋 博樹; 原田 寛之; 地村 幹; 不破 康裕; 林 直樹; 栗山 靖敏*; 澤邊 祐希*; 畠山 衆一郎*

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.839 - 843, 2023/11

J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS)では、加速器の安定性を監視する主要なビームモニタである、ビームロスモニタ、ビーム位置モニタ、ビーム電流モニタについて、既存システムの更新に向けた新しいビームモニタ用信号処理システムの開発を行っている。新システムは、TAGサーバーと3つの主要モニタに共通して使えるADCモジュールを組み合わせた構成になる。開発に際しての主な設計思想は、(1)J-PARCに特有の様々なビームタグ情報をTAGサーバーで集約し、タグ情報として各ADCモジュールに分配する、(2)ADCモジュールでビームモニタからの信号情報をADCでデジタル信号に変換し、FPGAにより各モニタに合わせた解析手法を切り替えながら高速解析処理を実施する、(3)ADCモジュールから約10秒程度の全ショット分の信号処理データをパッキングしてタグ情報をヘッダーに付加した解析データを定期的に出力する、また、任意の1ショット分のデータに対してタグ情報を付加したモニタデータをオンデマンドで出力する、ための2種類のフォーマットを準備する、(4)また生波形に加えて、FFT関連の解析途中のデータや、周回毎のバンチデータなどについて最新の4ショット分をADCモジュールの内部メモリに保存し、必要に応じてデータを読み出せるようにする、ことを目指した。本発表では、現在開発中の試作機によるタグ情報の読み込みとビームモニタ信号のデータ収集試験についての進捗を報告する。

論文

J-PARC RCS H0コリメータにおけるステッピングモータのノイズ対策

藤山 浩樹*; 高橋 博樹; 岡部 晃大; 伊藤 雄一*; 畠山 衆一郎; 鈴木 隆洋*; 大津 聡*; 山川 龍人*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.529 - 531, 2023/01

J-PARC加速器のコリメータやワイヤースキャナモニタの機械駆動には、ステッピングモータが使用されている。これらの駆動装置ハードウェアは、J-PARC建設当初から使用されているものが多く経年劣化対策が必要となっている。そこで、2017年ごろからモーターや制御系の更新を進めることとなった。ところが、RCS H0コリメータのステッピングモータを現行品に更新したところ、誤動作が生じた。これは、モータードライバから発生するノイズにより、駆動部制御系がLS(リミットスイッチ)の状態を正しく認識できず、動作に支障が生じたものであった。確認のため、新旧のステッピングモータから発生するノイズを簡易テスト環境で測定したところ、明らかに現行品の方が大きいことが明らかとなった。そこで対策として、1本の多芯ケーブルに束ねられたステッピングモータの配線を、電源系とLS信号系に分離したところ、ノイズレベルが1/10程度になり、正常な動作を取り戻すことができた。本件では、RCS H0コリメータ駆動部のノイズ対策について報告する。

論文

J-PARC Linacにおけるビーム窓保護ユニットの開発

高橋 博樹; 宮尾 智章*; 畠山 衆一郎; 石山 達也*

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.300 - 304, 2023/01

J-PARC Linacでは、複数のビームダンプ(BD)を用いてビームコンディショニングとスタディが行われている。これらBDの上流には、ビームラインに沿ってビーム窓が設置されている。ビーム窓保護システムは、2018年にLinacの0度BDのビーム窓でのトラブルをきっかけとして設置されることとなった。しかしながら既存の保護システムは、今後のビーム増強計画などを考慮した場合、十分な機能を有している訳ではない。そこで、リアルタイムでのビーム計測およびビームパルス途中でのビーム停止という新しい機能を有するビーム窓保護ユニットの開発を開始することとした。本件では、開発したビーム窓保護ユニットの詳細と性能について報告する。

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:74.40(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

J-PARC LinacおよびRCSにおけるMPSモジュールの更新,2

高橋 博樹; 鈴木 隆洋*; 石山 達也*; 伊藤 雄一*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.914 - 917, 2021/10

異常が発生した際にビームを速やかに停止する機械保護システム(MPS)は、ビームロスによる損傷と機器の放射化を最小限に抑えるために不可欠である。既存のMPSモジュールはJ-PARC稼働初期から使用されているため、経年化対策として、新MPSモジュールの設計・製作および更新を2018年より開始した。本件では、新MPSモジュールのうち、MPS信号の集約モジュール、及び、信号を長距離伝送するE/Oモジュールの仕様、及び、動作確認試験の結果について述べる。

論文

Development of next-generation timing system for the Japan Proton Accelerator Research Complex

田村 文彦; 高橋 博樹; 上窪田 紀彦*; 伊藤 雄一*; 林 直樹

IEEE Transactions on Nuclear Science, 68(8), p.2043 - 2050, 2021/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Electrical & Electronic)

J-PARCのような大強度陽子加速器では、高精度で安定したタイミングシステムが必要である。J-PARCの建設中に開発された既存のタイミングシステムは、2006年の運転開始から大きな問題なく稼働している。しかし、10年以上の運転期間が経過し、信号伝達の主要なコンポーネントである光素子が製造中止となり、今後の長期にわたるシステムの維持が困難となったため、次世代タイミングシステムの開発を行った。新システムは、動作原理の点で既存システムとの互換性を考慮して設計されている。本発表では、次世代タイミングシステムのシステム構成と現状について報告を行う。

論文

Recent status & improvements of the RCS vacuum system

神谷 潤一郎; 古徳 博文; 引地 裕輔*; 高橋 博樹; 山本 風海; 金正 倫計; 和田 薫*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011023_1 - 011023_6, 2021/03

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)の真空システムは、出力強度1MWのビーム運転においても安定にビームラインの真空を維持するために、運転開始から現在に至るまで綿密な保守を行う一方で各種高度化を続けてきた。広範囲で排気速度を保つターボ分子ポンプの主排気系への採用、ターボ分子ポンプのタッチダウントラブルを防ぐための長尺ケーブル化実施、極高真空領域まで計測可能な高精度真空計の導入、磁場遮蔽を兼ねた磁性材料真空容器の設置等である。そして、2018年の1MW出力でのビーム運転時のガス放出問題を受けて真空ポンプの増強を行い、2019年の1MWの10.5時間運転ではビームラインの圧力上昇は微小となり、真空を原因とするダウンタイムをなくすことができた。現在、高強度材料で回転数を上げたターボ分子ポンプの設計検討を行うなど、より高いビーム強度での多量の放出ガスへの対応策を進めているところである。本発表では、RCSの真空システムの10年間にわたる運転実績を総括するとともに、将来のより高強度なビーム運転を見据えた真空機器の高度化について発表する。

論文

Monitoring system of number of particles in J-PARC Linac and RCS

高橋 博樹; 澤邊 祐希; 石山 達也*; 榊 泰直*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011014_1 - 011014_6, 2021/03

J-PARCのLinacおよびRCSにおいては、1時間当たりのビーム(粒子数)積算値について許容値(制限値)を超えないビーム運転を行う必要がある。そのため、ビーム行き先毎のビーム積算値を監視し、許容値を超える前にビームを停止させるシステムの構築が必要不可欠である。このシステムにおいては、確実にビーム積算値を求めるために、ビーム計測ミスを排除することが特に重要である。そこで、ビーム計測に使用するタイミング信号(ゲート信号)がビーム加速に同期していることを監視することで、ビーム計測ミスを排除し、確実かつ正確な粒子数を計測する粒子数カウンターを設計・製作した。本件では、粒子数カウンターのタイミグ信号監視機能を中心に説明するとともに、長期にわたり確実な粒子数計測を実現している粒子数監視システムの構成および機能について述べる。

論文

Origin of magnetovolume effect in a cobaltite

Miao, P.*; Tan, Z.*; Lee, S. H.*; 石川 喜久*; 鳥居 周輝*; 米村 雅雄*; 幸田 章宏*; 小松 一生*; 町田 真一*; 佐野 亜沙美; et al.

Physical Review B, 103(9), p.094302_1 - 094302_18, 2021/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:24.33(Materials Science, Multidisciplinary)

層状ペロブスカイトPrBaCo$$_{2}$$O$$_{5.5}$$は、熱膨張のない複合材料を作るために必要な負の熱膨張(NTE)を示す。NTEは、自発的な磁気秩序と密接に関連していることがわかっていた(磁気体積効果: MVE)。今回、われわれは、PrBaCo$$_{2}$$O$$_{5.5}$$の連続的な磁気体積効果が、本質的には不連続であり、大きな体積を持つ反強磁性絶縁体(AFILV)から、小さな体積をもつ強磁性卑絶縁体(FLISV)への磁気電気的相転移に起因することを明らかにした。また、磁気電気効果(ME)は、温度,キャリアドーピング,静水圧,磁場などの複数の外部刺激に対して高い感度を示した。これは、これまでよく知られている対称性の破れを伴う巨大磁気抵抗やマルチフェロイック効果などのMEとは対照的であり、輝コバルト鉱のMEは同一の結晶構造で起こる。われわれの発見は、MEとNTEを実現するための新しい方法を示しており、それは新しい技術に応用されるかもしれない。

論文

J-PARC RCSにおける機器状態監視システム

高橋 博樹; 澤邊 祐希*; 渡邉 和彦*

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.275 - 279, 2020/09

加速器構成機器の増加および安全・安定な加速器運転維持のために、運転員や研究者が運転時に監視すべきパラメータ(情報量)が年々増加する傾向にある。監視すべき情報が膨大であることは、運転員が全ての機器状態を完全に把握することを困難にするものである。さらには、パラメータの設定ミスなど、運転員のヒューマンエラーにもつながるものである。人員保護システム(PPS)および機器保護システム(MPS)の安全システムが堅固であるため大事に至ったことはないが、J-PARCの安全・安定した運転維持において、このようなヒューマンエラーの発生は憂慮すべきことである。そこで運転支援を目的として、機器状態を監視し、運転員に警報状態を早期に知らせるシステムの設計・制作を2017年より開始した。最初にLinacを対象とし、設定値をベースとして警報状態を検出するシステムを制作した。これをRCSを対象にしたシステムに適用するとともに、新たに通常状態(基準値,固定値)をベースとして、ヒューマンエラー等による警報状態の検出を目的とした機能の設計・制作を進めた。そして、本システムに新たに実装した基準値・固定値をベースとした監視機能が、運転員による設定ミスの検知に有効であることを確認した。本件では、J-PARC RCSにおける機器状態監視システムの現状と今後の計画について述べる。

論文

加速器におけるMTCA普及に向けて

田村 文彦; 吉井 正人*; 上窪田 紀彦*; 高橋 博樹

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.68 - 72, 2020/09

MTCA(マイクロTCA)は加速器における高度な制御の次世代プラットフォームとして期待されている。現在広く用いられているVMEよりも高速、大容量のデータ転送が可能なバックプレーンや、用途に応じた各種モジュールがホットスワップ可能であることによる高い保守性を誇る点などが、MTCAの利点として挙げられる。高エネルギー加速器研究機構の加速器において低電力高周波(ローレベルRF)制御への適用がなされたのちに、世界の多くの加速器においてMTCAは採用されるようになった。日本国内の加速器でのMTCAの広がりには時間を要しているのが実情であるが、最近になりJ-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)のローレベルRF制御などの大規模な採用事例も増えてきた。本発表では、J-PARC RCSでのローレベルRFでの適用を中心としたMTCAの採用事例を報告し、また、今後のMTCA普及のための取り組みについて報告を行う。

論文

Development of a beam window protection system for the J-PARC Linac

高橋 博樹; 畠山 衆一郎; 澤邊 祐希; 宮尾 智章*; 石山 達也*; 鈴木 隆洋*

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012142_1 - 012142_5, 2019/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Particles & Fields)

J-PARC Linacのビーム調整およびスタディーにおいて使用されるビームダンプ上流には、高真空部との仕切りとなるビーム窓(材質Ni、厚さ0.38mm、鏡板状)が設置されている。ビーム窓が許容できるビームは定格の約1/50以下であり、この許容値を超えないようにする必要がある。しかしながら、2018年のビームスタディーにおいて、人為的なミスにより許容値を超えるビームとなったため、0度ダンプのビーム窓が破損してしまった。これにより、ビーム窓を機械的に保護することの必要性が明らかとなった。そこで、既存の1時間当たりのビーム量を監視するシステムをベースとして、新たに1ショットのビームおよび1秒間のビーム量を監視しするシステムを開発した。そして、短時間(1ショットおよび1秒間)のビームを監視し、ビーム窓を保護するシステムの実装に短期間で成功した。また、実ビームを用いた試験により、開発した保護システムが十分な要求性能を有していることを確認した。

論文

J-PARC LinacおよびRCSのMPSモジュールの更新

高橋 博樹; 林 直樹; 西山 幸一*; 鈴木 隆洋*; 石山 達也*

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.271 - 274, 2019/07

J-PARCにおいては機械保護システム(MPS)は、ビームロスによる損傷と機器の放射化を最小限に抑えるために特に重要なシステムである。しかしながら、J-PARC稼働初期から使用されているMPSモジュールがあるため、これらの経年化対策が必要不可欠となっている。J-PARC LinacとRCSのMPSは5種類のモジュールで構成されるが、今回、機能が重要かつ使用数が多いMPSシャーシおよび標準モジュールについて設計を行った。そして、新MPSシャーシおよびモジュールについて性能試験から、信号の伝送速度などは既存MPSと同等の性能を有し、かつ、耐ノイズ性などの一部機能については性能向上に成功したことが確認された。本件では、新モジュールの設計・製作状況とMPSの更新計画について述べる。

論文

J-PARC次世代タイミングシステム

田村 文彦; 高橋 博樹; 上窪田 紀彦*; 伊藤 雄一; 林 直樹

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.149 - 152, 2019/07

J-PARCタイミングシステムは2006年のリニアックのビーム運転開始から現在に至るまで安定に動作しており、供給される正確なタイミング信号は大強度ビームの加速,供給に不可欠なものとなっている。一方、運用開始から10年以上が経過し、タイミング信号の伝送に使用されている光素子の生産中止など、現状のままでのタイミングシステムの維持は困難である。このため次世代タイミングシステムへの更新を検討している。現システムでは機器を動作させるためのタイミング信号を各装置に3本のケーブルで分配する必要があるが、次世代システムではこれらを高速シリアル通信技術を用いて1本の光ケーブルで伝送する。また、送信モジュールから受信モジュールに至るまで電気ケーブル配線を用いないことで、ノイズ環境の悪い電源室等での動作の一層の安定化が期待される。本発表では、J-PARC次世代タイミングシステムの詳細、開発および移行の方針について報告する。

論文

Development of a beam window protection system for the J-PARC Linac

高橋 博樹; 畠山 衆一郎; 澤邊 祐希; 宮尾 智章*; 石山 達也*; 鈴木 隆洋*

Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.3886 - 3889, 2019/06

J-PARC Linacのビーム調整およびスタディーにおいて使用されるビームダンプ上流には、高真空部との仕切りとなるビーム窓(材質Ni,厚さ0.38mm,鏡板状)が設置されている。ビーム窓が許容できるビームは定格の約1/50以下であり、この許容値を超えないようにする必要がある。しかしながら、2018年のビームスタディーにおいて、人為的なミスにより許容値を超えるビームとなったため、0度ダンプのビーム窓が破損してしまった。これにより、ビーム窓を機械的に保護することの必要性が明らかとなった。そこで、既存の1時間当たりのビーム量を監視するシステムをベースとして、新たに1ショットのビームおよび1秒間のビーム量を監視しするシステムを開発した。そして、短時間(1ショットおよび1秒間)のビームを監視し、ビーム窓を保護するシステムの実装に短期間で成功した。また、実ビームを用いた試験により、開発した保護システムが十分な要求性能を有していることを確認した。

論文

LinacおよびRCSにおけるステッピングモータ制御系の標準化

高橋 博樹; 澤邊 祐希; 鈴木 康夫*; 鈴木 隆洋*; 川瀬 雅人*

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1105 - 1108, 2018/08

J-PARC LinacおよびRCSのプロファイルモニタ(ワイヤスキャナ)、RCSのコリメータなどは、筐体部(プロファイルモニタのワイヤ、コリメータの吸収体・散乱体)と駆動部からなる機器である。これらの機器は、駆動部が各筐体を制御し、ビームに当てることにより、ビーム形状の計測、ビームロスの低減を行う。よって、筐体を損傷させることなく適切な位置まで移動させるためには、駆動部のステッピングモータ制御が重要である。これらの制御系ハードウェアは、J-PARC運転初期から使用されているものが多く、経年化による誤動作が懸念されている。また、制御器としてはVMEおよびPLCなどが使用されており、予備品を機器毎に用意する必要があるなど、メンテナンス性の面で問題があった。そこで、制御系ハードウェアおよびソフトウェアを標準化(共通化)した制御系の更新を進めることとした。本件では、LinacおよびRCSにおける標準化したステッピングモータ制御系について報告する。

論文

Improvement of motor control system in J-PARC linac and RCS

高橋 博樹; 三浦 昭彦; 澤邊 祐希; 吉本 政弘; 鈴木 隆洋*; 川瀬 雅人*

Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet), p.2180 - 2182, 2018/06

J-PARCのワイヤスキャナーおよびRCSのコリメータにおいて使用されているステッピングモータの制御系は、VMEをベースとして構成されている。これらの制御系を構成するほとんどの機器は、使用から10年以上が経っている。そのため、装置の経年変化に対する対策が必要となっている。さらに、放射線に起因すると考えられる制御系の誤動作対策も必要となっている。そのよう状況において、2016年に、RCSコリメータのモータ制御システムに不具合が発生した。そのため、これを機として、誤動作が発生しても機器の安全性を確保するモータ制御システムの製作を進めることとなった。本稿では、不具合の原因推定と、その結果より安全かつ安定的な利用運転のために製作した、高い安全性を持つモータ制御システムの詳細を示す。

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