Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦; 下山 雄平*
Spectrochimica Acta, Part A, 75(1), p.310 - 313, 2010/01
照射された生鮮マンゴーに誘起されたラジカルに関して電子スピン共鳴(ESR)分光法による研究が行われた。生鮮状態のマンゴーは線で照射され、凍結乾燥後に粉末に磨砕された。粉末のESRスペクトルは、g=2.004の強いメインピークと、そのメインピークを中心とする1対のピークが検出された。メインピークは、果肉と果皮の両方の検体で検出された。このピーク高は照射後の保存中に徐々に減少した。一方、サイドピークは照射9日後でさえ、はっきりした線量応答関係を示した。したがって、サイドピークは生鮮マンゴーの照射を見分ける有用な手法を提供する。
菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*; 小林 泰彦
JAEA-Review 2009-041, JAEA Takasaki Annual Report 2008, P. 86, 2009/12
熱帯果実の輸入の際には病害虫防除のため検疫処理が必要であり、世界的には放射線照射が用いられつつある。照射が用いられた場合、その表示が必要で、表示の信頼性を担保するために検知法が必要となる。照射された生マンゴーかどうかを判別するため、ESRを用いたラジカル検出を行った。凍結乾燥後にESRメインピークが観察されたが、そのシグナル強度は熟度や保存期間に影響された。われわれは、サイドピークの有無が検疫処理の線量で照射された生マンゴーを検知する指標となることを見いだした。ESR法は複雑な前処理なしに測定できるので、より広範な食品に対しての照射処理の検知法としてこの方法は利用できる。
菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*; 小林 泰彦
Radioisotopes, 58(12), p.789 - 797, 2009/12
本論文では、電子スピン共鳴(ESR)法を用いて、放射線照射により生マンゴー果肉と果皮に誘起されたラジカルを凍結乾燥後に検出できたので報告する。フィリピン産の生マンゴーを線照射し、その凍結乾燥粉末をESR装置で測定した。水分含量の高いマンゴー果肉・果皮の検体を用いて=2.004を中心とする鋭い1本線のメインピークと一対のサイドピークが検出された。果肉・果皮で測定されたメインピーク高は照射後数日で減衰して安定しないため、検知法として利用できなかった。一方、一対のサイドピークは照射当日から9日後まで線量依存性が変化しなかったことから、生マンゴーの検知法として利用可能であると考えられた。本サイドピークを利用することで、これまで乾燥食品に限定して用いられてきたESR法が、生マンゴーをはじめとする熱帯果実や生鮮野菜など多くの生鮮食品へ適用できる可能性がある。
菊地 正博; Hussain, M. S.; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*; 小林 泰彦
no journal, ,
トロピカルフルーツは国内では生産に適した場所が限られるため、その消費量のほとんどを海外からの輸入に頼っている。諸外国では生鮮食品の検疫処理として食品への放射線照射が利用されており、日本でも将来利用される可能性がある。しかし、照射食品の適切な流通過程を担保し消費者の食品選択の自由を保障するためには照射履歴判別法(検知法)が必要である。そこで、照射によって生じたラジカルを難しい前処理を必要とせず何度でも測定できるESR法を、検知法として利用するための条件検討を行った。市販のフィリピン産新鮮マンゴーを線照射し、冷蔵庫で保管後、凍結乾燥し、ESR測定を行った。その結果、照射マンゴー及び非照射マンゴーでESRシグナルが観測され、メインピークはg=2.004であった。マイクロ波強度を変化した時、そのメインピークは約3mWで飽和した。線量とピーク高の関係を調べたところ、果肉部では約25kGyまで線量依存的に増加した。このことから、照射によるラジカルが安定に存在し、ESRで検出できたと考えられる。すなわち、マンゴーで得られるESRシグナルを総合的に評価することにより、照射された新鮮マンゴーを識別できる可能性が示唆された。
菊地 正博; 小林 泰彦; 森下 憲雄; Hussain, M. S.; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*
no journal, ,
病害虫の侵入を防止するために、日本向けマンゴーでは蒸熱処理されている。将来日本で照射による検疫処理が実用化された場合には、照射履歴判別法が必要である。そこでESR法を生マンゴーに適用することを試みた。フィリピン産の生マンゴーを線で照射し、冷蔵庫で保管後、果皮・果肉それぞれを凍結乾燥した。乾燥後粉砕し、試料管に高さ一定で封入しESR測定した。照射及び非照射マンゴーで観測されたESRメインピークは、335.9mTであった。マイクロ波強度を変化させると、それは約3mWで飽和したことから、有機物ラジカルであることが示唆された。線量とピーク高の関係を調べた結果、果肉では約25kGyまで線量依存性を示したことから、照射に起因したラジカルが測定されたと考えられる。次に、マンゴーの個体差について検討したところ、熟度の違いや保存期間の違いでメインピーク高は変化することがわかった。このことからメインピークでの判別は難しいと考えられた。そこで、実用線量照射で変化するピークを探索し、2つのサイドピークの存在を見いだした。このサイドピークを用いると、照射された生マンゴーの識別が可能であることが示唆された。
菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 鵜飼 光子*; 小林 泰彦; 下山 雄平*
no journal, ,
An electron spin resonance (ESR) spectroscopic study was performed of radicals induced in irradiated fresh mangoes. Philippine mangoes in the fresh state were irradiated with -rays, lyophilized and then crushed to a powder. The ESR spectrum of the powder showed a strong main peak at = 2.004 and a pair of peaks centered at the main peak. The main peak was detected from both flesh and skin specimens. This peak gradually disappeared a few days following irradiation. On the other hand, the side peaks showed a well-defined dose-response relationship even at 9 days post-irradiation. The side peaks therefore provide a useful means to define the irradiation of fresh mangoes.
菊地 正博; Hussain, M. S.*; 森下 憲雄; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*; 下山 雄平*
no journal, ,
マンゴーの輸出入の際には、世界的には検疫処理として放射線照射が許可され、今後、日本でも導入される可能性がある。しかし、照射食品の適切な流通過程を担保するとともに消費者の自由な選択を保障するためには照射履歴判別法(検知法)が必要である。昨年の研究会では照射された生マンゴーの有機フリーラジカルについて報告し、果肉・果皮で測定されるサイドピークがマンゴー照射の識別に利用できることを示した。今回、ESRシグナルの実験値をガウス関数近似することにより、複雑なスペクトル形状をサイドピーク,ショルダーピーク,メインピークに分離することができ、それぞれの線量によるシグナル変化をこれまでより正確に評価できたので報告する。
菊地 正博; 森下 憲雄; 小林 泰彦; Hussain, M. S.*; 鵜飼 光子*; 小川 英之*; 下山 雄平*
no journal, ,
熱帯果実であるマンゴーは輸入時に植物検疫が実施され、海外では非加熱処理である放射線照射も利用されるようになった。国際的に認められたESR法は簡便な照射食品検知法であるが、おもに乾燥食品に適用されている。これを熱帯果実や生鮮野菜の検知に適用することを目的とし、生マンゴーを対象として、照射した時のスペクトル変化を詳細に検討した。その結果として、メインピーク高は照射後の保存中に変化しやすいが、照射後1週間以上経過しても安定に検出されるサイドピークを新たに見いだし、そのシグナルは直線的な線量依存性を示すことを明らかにした。このことから、ESR法が水分含量の高い青果物をはじめとして、より広範な食品に適用できる可能性が示唆された。
Andresz, S.*; Betos, C.*; Ha, W.-H.*; Hamida, T.*; Hussain, B. S.*; Kabrt, F.*; Nusrat, O.*; Michaelidesova, A.*; Lima Thiago V. M.*; Movsisyan, N.*; et al.
no journal, ,
若手ネットワーク(YGN)は、2018年の創設以降、放射線防護や関連分野の学生・若手専門家・科学者によるコミュニケーション・コラボレーション・専門性開発を促進するために、国際放射線防護学会(IRPA)の支援のもとで様々な活動に専念してきた。本発表では、2018年半ばから2022年にかけて行われた活動について、いくつかの重要なイベント・コラボレーション・出版物について概説する。各活動における議論や考察をまとめ、それからIRPA YGNが戦略的アジェンダ2022-2024に従ってどのように現在の活動の達成を目指すのかを報告する。今後は、国際的な調査(例えば、放射線防護分野におけるソーシャルメディアの利用やCOVID-19パンデミックの長期的影響)の実施、各国YGNの参画と協働(例えば、放射線防護の専門家の将来についての議論)、ネットワークの拡大などが望まれている。