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論文

Formation of boron nitride ultra-thin films on Si(111)

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.*

Physica Status Solidi (C), 9(6), p.1450 - 1453, 2012/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:66.99

六方晶窒化ホウ素(h-BN)は5.5eV程度の大きなバンドギャップを持ち、グラフェンに極めて類似した2次元異方性の構造を持つ事から超薄膜半導体材料として興味深い対象である。これまで幾つかの遷移金属単結晶やTaCなどの単結晶表面原子層レベルのグラフェンやh-BN超薄膜形成は報告されているが、Si基板に対して超薄膜形成の手法は確立されていない。グラフェンの場合、Si基板上でSiCを形成してしまうため原子層レベルでの2次元的異方性を持つ薄膜形成は困難とされている。われわれはボラジンを用いたCVD法によりSi(111)上にh-BN超薄膜形成することを試み、NEXAFSを用いてそのキャラクタリゼーションを行った。その結果、薄膜のB及びN吸収端のスペクトルはバルクh-BNのスペクトルと良い一致を示し、明瞭な偏光依存性が観測された。これによりSi(111)上に2次元異方性を持つ配向h-BN超薄膜が形成されたことを明らかにした。われわれはさらに分子軌道計算を用いた解析により、h-BNの電子構造が基板との相互作用の影響をあまりうけず、ワイドバンドギャップ半導体としての性質を保持していることを提案した。

論文

Electronic structure and magnetism of the diluted magnetic semiconductor Fe-doped ZnO nanoparticles

片岡 隆史*; 小林 正起*; 坂本 勇太*; Song, G. S.*; 藤森 淳*; Chang, F.-H.*; Lin, H.-J.*; Huang, D. J.*; Chen, C. T.*; 大河内 拓雄*; et al.

Journal of Applied Physics, 107(3), p.033718_1 - 033718_7, 2010/02

AA2009-0977.pdf:1.0MB

 被引用回数:49 パーセンタイル:86.61(Physics, Applied)

We have studied the electronic structure of Fe-doped ZnO nanoparticles, which have been reported to show ferromagnetism at room temperature, by X-ray photoemission spectroscopy (XPS), resonant photoemission spectroscopy (RPES), X-ray absorption spectroscopy (XAS) and X-ray magnetic circular dichroism (XMCD). From the experimental and cluster-model calculation results, we find that Fe atoms are predominantly in the Fe$$^{3+}$$ ionic state with mixture of a small amount of Fe$$^{2+}$$ and that Fe$$^{3+}$$ ions are dominant in the surface region of the nanoparticles. It is shown that the room temperature ferromagnetism in the Fe-doped ZnO nanoparticles is primarily originated from the antiferromagnetic coupling between unequal amounts of Fe$$^{3+}$$ ions occupying two sets of nonequivalent positions in the region of the XMCD probing depth of $$sim$$2-3 nm.

論文

Localization of electrons in the sugar/phosphate backbone in DNA investigated via resonant Auger decay spectra

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵*; Nath, K. G.*

Physical Review B, 74(20), p.205433_1 - 205433_5, 2006/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:23.8(Materials Science, Multidisciplinary)

生体分子薄膜は、バイオセンサー,バイオチッブなど種々の機能性電子材料としての応用が期待されており、これらの開発においては薄膜の持つ電気伝導度が重要な物性となっている。特にDNA分子が一次元方向に電気伝導性を持つかどうかについては種々の議論があるが、一次元状の分子に直接電極を取り付けることが困難なため、未解決の問題となっている。そこで、本研究では分子に直接電極を取り付ける必要のない分光学的手法である共鳴オージェ電子分光法により1本鎖のDNA分子を測定し、価電子帯の電子の局在性について議論した。リン原子のK-吸収端近傍の放射光を照射したときのオージェ電子スペクトルを詳細に測定した結果、P 1s$$rightarrow$$$$pi$$$$^{*}$$共鳴励起状態では、ワイドギャップ絶縁体特有のオージェ電子ピークの分裂が明瞭に認められた。これは、P 1s軌道から励起された電子が価電子帯の非占有軌道に局在していることを示しており、1本鎖のDNA分子においてはリン酸-糖を骨格とした一次元方向は極めて局在性の強い電子構造を持つことが明らかとなった。これらの結果は、DNA分子の一次元方向は完全な絶縁体であることを示唆するものである。

報告書

Preparation and characterization of B-C-N hybrid thin films

Uddin, M. N.*; 下山 巖; 関口 哲弘; Nath, K. G.*; 馬場 祐治; 永野 正光*

JAEA-Research 2006-034, 72 Pages, 2006/06

JAEA-Research-2006-034.pdf:4.05MB

イオンビーム蒸着法によりホウ素,炭素,窒素からなる二次元薄膜(B-C-Nハイブリッド薄膜)を合成し、その電子構造と立体構造を放射光を用いた内殻分光法により調べた。B-C-Nハイブリッド薄膜は、種々の温度で高配向性熱分解グラファイト(HOPG)表面にボラジンガスの放電により生成したプラズマを蒸着させることにより合成した。薄膜の構造はX線光電子分光法(XPS)及びX線吸収端微細構造法(NEXAFS)によりその場観察した。XPS測定の結果、薄膜中のホウ素,炭素,窒素原子はB-C, B-N, B-C-Nなど種々の結合状態をとることがわかった。B-C-Nハイブリッドは高温で作成するほど効率よく生成し、ホウ素の濃度が低い領域ではB-C-N結合をもつ薄膜の生成が支配的になることを明らかにした。NEXAFSスペクトルには、B 1s軌道から$$pi$$$$^{*}$$的性格を持つ価電子帯の非占有軌道への共鳴吸収によるピークが明瞭に観測された。このピークの偏光依存性を調べた結果、ホウ素の濃度が低い領域においてグラファイトと同様な配向性をとる二次元状のB-C-Nハイブリッド薄膜が安定に存在することを明らかにした。

論文

Synthesis and characterization of oriented graphitelike B-C-N hybrid

Uddin, M. N.*; 下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.*; 永野 正光*

Journal of Applied Physics, 99(8), p.084902_1 - 084902_5, 2006/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:17.99(Physics, Applied)

六方晶グラファイトと同様の構造を持つホウ素-炭素-窒素系ハイブリッド薄膜の作成条件の検討と構造解析を行った。試料は、配向性グラファイト表面にベンゼン状の有機分子であるボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)イオンプラズマを注入することにより作成した。表面の構造は、X線光電子分光法(XPS)及び直線偏光した放射光を用いたX線吸収微細構造法(NEXAFS)によりその場観察した。XPS測定の結果、作成したB-C-N薄膜中のホウ素原子は、B-C, B-N, B-C-Nなどさまざまな結合状態をとることがわかった。ホウ素K-吸収端のNEXAFSスペクトルには、B 1s軌道から価電子帯の$$sigma$$*軌道及び$$pi$$*軌道への共鳴吸収ピークが明瞭に認められた。このことは、ホウ素原子が、となりの原子とsp2結合を形成することを示唆している。800$$^{circ}$$Cにおいて作成したB-C-N薄膜のホウ素K-吸収端のNEXAFSスペクトルにおけるB 1s$$rightarrow$$$$pi$$*共鳴吸収ピークは、グラファイトのC 1s$$rightarrow$$$$pi$$*共鳴吸収ピークと同様の偏光依存性を示した。この結果から、六方晶グラファイトと同様の配向性を持つB-C-Nハイブリッド薄膜が安定に存在することを明らかにした。

論文

Characterization of F$$^{+}$$-irradiated graphite surfaces using photon-stimulated desorption spectroscopy

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Surface and Interface Analysis, 38(4), p.352 - 356, 2006/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:8.09(Chemistry, Physical)

部分電子収量(PEY)法と光刺激イオン脱離(PSID)法とを組合せた新しいX線吸収端微細構造(NEXAFS)分光法の開発を行った。その開発された検出器を用いてF$$^{+}$$イオン照射により表面修飾を施したグラファイト最表面における結合配向を調べた。PEY法により測定されたフッ素1s内殻励起準位の角度依存NEXAFSスペクトルには大きな偏光角度依存は認められなかった。それに対し、飛行時間質量分析法によりF$$^{+}$$イオンを検出し、その収量を縦軸とするNEXAFSスペクトルを得た。F$$^{+}$$イオン収量スペクトルは吸収スペクトルと異なり=C-Fサイトに由来する$$sigma$$*(C-F)励起において強度増強された。またそのピークのみピーク面積が顕著に偏光角度に依存した。イオン脱離と二次電子放出のそれぞれの観測深さを見積もり考察を行った。イオン収量XAFSは表面敏感であり、電子収量XAFSはバルク敏感であると結論した。またH$$^{+}$$イオンやF$$^{+}$$イオンの収量XAFSスペクトルも表面構造や解離・脱離過程に関して有用な知見を与えることもわかった。

論文

Substitution effect on orientation of organosilicon compounds (CH$$_{3}$$)$$_{3}$$SiX (X = F, Cl, Br, I, NCO) as studied using NEXAFS spectroscopy

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.*; Uddin, M. N.*

Journal of Physics; Condensed Matter, 17(36), p.5453 - 5466, 2005/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.58(Physics, Condensed Matter)

ハロゲン置換,NCO-基置換した有機シリコン化合物について、その凝集試料のSi K吸収端近傍におけるX線吸収スペクトル(NEXAFS)測定とその偏光依存性測定を行い、その電子状態及び分子配向性、特に配向性が発生する機構を明らかにした。凝集表面において分子間の双極子-双極子相互作用により反平行配置を取りやすく、それが系全体の平均配向として現れること、正四面体型分子に近い構造の場合ほど最密充填構造をとり水平配向度が高くなる傾向があるなどのことが明らかとなった。また、スペクトルの蒸着速度依存性測定から動力学的要因によっても分子軸配向が影響を受けることを明らかにした。

論文

Local bonding states of ion-irradiated graphite characterized by photon-stimulated desorption (PSD) spectroscopy

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.437 - 441, 2005/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:18.36(Spectroscopy)

表面における配向を化学結合種ごとに分析する新しい実験手法を開発した。偏光NEXAFS法はX線吸収スペクトル測定により表面の結合状態や配向方向を決定する手法である。軟X線領域ではX線吸収測定のためには通常全電子収量を測定する。本研究においては放射光励起に起因する脱離イオンの質量分析を行い、X線励起エネルギー依存性及びその偏光依存性を測定することにより個々の化学結合について配向解析を行う実験を試みた。系としては核融合第一壁において重要とされる重水素イオン照射グラファイトを用い、脱離するH$$^{+}$$及びD$$^{+}$$イオンを観測した。また高配向グラファイト単結晶を出発物質として使い照射による配向の乱れを観測した。電子収量はC-HとC-Dの平均構造を与えるのに対し、D$$^{+}$$収量は照射により生じたC-D結合周辺のみの局所構造を与える。H$$^{+}$$は未照射領域のC-H結合の情報を与える。

論文

Synchrotron radiation photoabsorption and photoemission spectroscopy for thermal-induced reoriented Si polymer

Nath, K. G.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 144-147, p.323 - 326, 2005/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:28.59(Spectroscopy)

放射光を使った光電子分光法とX線吸収分光法を用い、ポリジメチルシランポリマー{PDMS, [Si(CH$$_{3}$$)$$_{2}$$]$$_{n}$$}の電子状態と分子配向に対するレーザー加熱による効果を調べた。試料は高配向焼結グラファイト基板上にPDMS粉末を担持したものである。Si 1s励起のX線光電子分光測定及びSi-1s X線吸収端微細構造(NEXAFS)測定ともにアニーリングにより電子状態変化が起こるという結果が得られた。さらに角度依存NEXAFS測定を行った。その結果、アニーリング前には分子鎖はランダム配向であったのに対し、アニーリングにより生成した薄膜には強いSi-Si分子鎖配向が生じるという現象が見いだされた。

論文

B-C-N hybrid synthesis by high-temperature ion implantation

Uddin, M. N.; 下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.; 永野 正光*

Applied Surface Science, 241(1-2), p.246 - 249, 2005/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:38.49(Chemistry, Physical)

類似化合物であるグラファイトと六方晶窒化ホウ素はそれぞれ半金属と絶縁体であって電子構造は全く異なる。これにより両者のハイブリッド材料(B-C-Nハイブリッド)半導体的性質を持つことが期待されている。われわれはB-C-Nハイブリッドを合成するためにグラファイトにボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)をイオン注入することによりB-C-Nハイブリッド合成を試みた。実験は高エネルギー加速器研究機構放射光施設で行った。室温及び、YAGレーザーで600$$^{circ}$$Cに加熱したグラファイトに3keVに加速したボラジンのプラズマをさまざまなフルエンスで打ち込み、B原子周囲の化学結合状態について光電子分光法(XPS)を用いて調べた。室温,600$$^{circ}$$CでのB1s XPSスペクトルはともにB-C, B-N, B-C-N結合に由来するさまざまな成分を示したが、各成分の強度比は温度とフルエンスに大きく依存した。特にB-C-Nに帰属されるピークは室温で合成した試料に比し600$$^{circ}$$Cで合成した試料において大きく成長し、ドミナントな成分になることが確認された。この結果によりB-C-Nハイブリッドは高温でのイオン注入により優先的に合成されることを示した。

論文

Structure of sub-monolayered silicon carbide films

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; Nath, K. G.

Applied Surface Science, 237(1-4), p.176 - 180, 2004/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:38.81(Chemistry, Physical)

炭化ケイ素(SiC)はシリコンに代わる次世代の半導体物質として期待されている。SiC薄膜の製造法の一つに、有機ケイ素化合物を用いた蒸着法が知られており、ミクロンオーダーの厚みを持つSiC薄膜が合成されている。本研究では、ナノメートルオーダーの厚みを持つ極薄SiCの構造を調べるため、テトラメチルシランを放電気体として用いたイオンビーム蒸着法により1原子層以下のSiCをグラファイト上に堆積させ、その電子構造を放射光光電子分光法,X線吸収微細構造法により調べた。その結果、0.1ナノメーターの厚みの蒸着層を850$$^{circ}$$Cまで加熱すると、バルクのSiCと異なった二次元構造を持つSiCが生成することがわかった。この物質のX線吸収微細構造スペクトルの偏光依存性を測定したところ、Si原子周辺に$$pi$$*軌道的な性質を持つ軌道が存在し、この$$pi$$*軌道が表面に垂直であることがわかった。このことから、得られたSiC膜は、グラファイトと同様な二次元状の構造をとることが明らかとなった。

論文

NEXAFSによるNi(111)上の$$h$$-BN薄膜の電子構造解析

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.

表面科学, 25(9), p.555 - 561, 2004/09

六方晶窒化ホウ素($$h$$-BN)はグラファイト構造を持つ絶縁体であり、超薄膜絶縁体材料としての興味深いターゲットである。近年幾つかの遷移金属単結晶表面上にエピタキシャル$$h$$-BNモノレイヤーが形成されることが報告された。そのうちNi(111)は$$h$$-BNとの格子整合性が高いためエピタキシャル薄膜成長に対し有利であるがその薄膜-基板間相互作用については十分明らかになってはいない。そこでわれわれは吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)分光法を用いて$$h$$-BN/Ni(111)の電子構造を調べ、薄膜-基板間相互作用を明らかにすることを試みた。ボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)を用いたCVD法によりNi(111)上に$$h$$-BN薄膜を形成し、そのB K端でのNEXAFSスペクトルを測定した。得られたスペクトルはバルク$$h$$-BNでは観測されない新しい$$pi$$*ピークを示した。このピークの解釈のためモデルクラスターを用いたDV-X$$alpha$$分子起動計算を行い、新しいピークがおもにNi4p軌道と$$h$$-BNの$$pi$$*軌道との混成により生じたものであることを明らかにした。この結果からわれわれは$$h$$-BNモノレイヤーとNi(111)基板は化学吸着的な強い相互作用を持つと結論した。

論文

Electronic structures of ultra-thin silicon carbides deposited on graphite

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; Nath, K. G.

Applied Surface Science, 234(1-4), p.246 - 250, 2004/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:42.35(Chemistry, Physical)

炭化ケイ素(SiC)は耐熱性,化学的安定性を持つワイドギャップ半導体としての応用が期待されている材料である。しかしSiC結晶はsp$$^{3}$$結合でできており固体表面では3次元的に成長するため、数原子層以下の薄膜化は難しい。しかし最近、sp$$^{2}$$結合でできたグラファイト状の構造を持つSiC単原子層が安定に存在するという理論計算が報告された。本研究はこれを実験的に確かめるため、グラファイト単結晶表面にイオンビーム蒸着法で作成した単原子層以下のSiCの構造をX線光電子分光法(XPS),X線吸収微細構造法(XANES)などの放射光を用いた内殻分光法で調べた。その結果、XPSの化学シフト及びXANESのピークエネルギーなどから、バルクのSiCと異なる構造を持つ二次元状SiCの存在を示唆する結果が得られた。また、XANESスペクトルの偏光依存性から、この二次元相がグラファイトと類似の構造を持つことが明らかとなった。

論文

Study of the oxidation for Si nanostructures using synchrotron radiation photoemission spectroscopy

Nath, K. G.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治

Applied Surface Science, 234(1-4), p.234 - 239, 2004/07

 被引用回数:6 パーセンタイル:35.11(Chemistry, Physical)

ナノクラスター,ナノ粒子など、ナノメートルスケールの大きさを持つ物質の構造と物性の解明はナノテクノロジーの分野では極めて重要な課題となっている。代表的な半導体物質であるシリコンの場合、ナノメートルスケールの幅を持つ線状物質であるシリコンナノワイヤーが注目を集めており、ナノテクノロジーへの応用も期待されている。本研究では、化学的に不活性なグラファイト表面にシリコンナノワイヤーを生成させ、その酸化反応を光電子分光法により調べた。その結果、幾つかのナノ構造を持つ薄膜は、バルクのシリコンに近い構造を持つ厚い膜に比べて酸化しにくいことを見いだした。とくに0.4オングストロームの厚みの極薄膜は、全く酸化が起こらないことが明らかとなった。これらの酸化反応の違いを、ナノクラスターの立体構造及びクラスターサイズとの関係において詳細に議論した。

論文

NEXAFS spectra of an epitaxial boron nitride film on Ni(111)

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 137-140, p.573 - 578, 2004/07

 被引用回数:25 パーセンタイル:70.72(Spectroscopy)

六方晶窒化ホウ素(h-BN)はグラファイト構造の2次元的な異方性を持つワイドバンドギャップ化合物であり、超薄膜絶縁体の材料として興味深い対象である。近年そのエピタキシャル薄膜がNi(111)上に形成されることが明らかになった。そこでわれわれは吸収端近傍X線微細構造(NEXAFS)分光法を用いてこのエピタキシャル薄膜の電子構造を調べた。h-BNエピタキシャル薄膜生成にはボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)を用いた。真空中で加熱したNi(111)基板にボラジンガスを吹き付けることによって約1$$sim$$2層のh-BN薄膜を得た。薄膜とバルクの電子構造の違いを調べるため両者のNEXAFSスペクトルを測定した。バルクh-BNはホウ素K吸収端のNEXAFSスペクトルにおいて1s$$rightarrow$$$$pi$$*遷移に帰属される特徴的な一本の$$pi$$*ピークを示す。一方h-BN薄膜のスペクトルはバルクのスペクトルに観測された$$pi$$*ピークの高エネルギー側に新しいピークを示した。NEXAFSスペクトルの偏光依存性解析によりこのピークは$$pi$$*ピークに帰属された。この結果はh-BNエピタキシャル薄膜の$$pi$$*バンドがバルクh-BNの$$pi$$*バンドと明らかに異なることを示しており、基板との相互作用によりh-BNの伝導帯における電子構造の変容が生じたことを示唆している。

論文

Fragmentation pathways caused by soft X-ray irradiation; The detection of desorption products using a rotatable time-of-flight mass-spectrometer combined with pulsed synchrotron radiation

関口 哲弘; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Free Electron lasers 2003, p.II_69 - II_70, 2004/00

強い自由電子レーザー(FEL)の出現によりこれを照射光源とした光化学反応や光電子顕微鏡など「2次過程」を利用した分光研究が行われはじめ注目を集めている。特にFELのパルス特性は飛行時間質量分析法を使ううえで非常に有利な特性である。軟X線を固体表面に照射すると表面を構成する分子などが解離しフラグメントイオンとして脱離する。フッ素化した高配向性グラファイト材料を試料としてパルス放射光軟X線と飛行時間質量分析を組合せた照射実験に関して報告する。特に入射するX線の偏光角度を変えることにより特定の結合角度を持つ吸着分子を選択的に励起し、さらに脱離分子の運動エネルギー分布の測定を行うことによりフラグメント脱離の機構を調べた。通常の電子収量法によるNEXAFSスペクトルの偏光角度依存性,イオン収量法による方法,XPSスペクトルから得られる表面構造についても報告する。

論文

Characterization of B-C-N hybrid prepared by ion implantation

下山 巖; 馬場 祐治; 関口 哲弘; Nath, K. G.; 佐々木 政義*; 奥野 健二*

Journal of Vacuum Science and Technology A, 21(6), p.1843 - 1848, 2003/11

 被引用回数:6 パーセンタイル:29.19(Materials Science, Coatings & Films)

炭素同素体と窒化ホウ素(BN)の多形は互いに類似した結晶構造を持ち、そのハイブリッド化合物(B-C-Nハイブリッド)は新しい半導体材料となることが期待されている。しかしその合成方法は未だ十分確立されてはいない。われわれはイオン注入法によりB-C-Nハイブリッドの合成を試み、X線光電子分光法(XPS)を用いてその状態分析を行った。無機ベンゼンとして知られるボラジン(B$$_{3}$$N$$_{3}$$H$$_{6}$$)をイオン化し、得られるボラジンプラズマを3keVに加速してグラファイトにイオン注入を行った。得られた試料のXPSスペクトルはボラジンプラズマのドーズ量に依存して変化した。低ドーズにおいては、グラファイト表面にボラジンプラズマがイオン注入されることによりB-C, B-N, C-N結合に起因した光電子ピークが観測されたが、ドーズ量が増えるにつれグラファイト上にBNが堆積することによってB-N結合に起因した光電子ピークのみが観測された。これはグラファイト基板とBN薄膜との界面にB-C-Nハイブリッドが形成されたことを示している。

論文

Element- and orientation-selective photo-fragmentation using polarized synchrotron radiation

関口 哲弘; 池浦 宏美*; 馬場 祐治; 下山 巖; Nath, K. G.

Photon Factory Activity Report 2002, Part B, P. 80, 2003/11

本件は放射光研究施設の課題報告である。放射光エネルギーを特定原子の内殻軌道電子の共鳴励起準位に合わせることにより励起された原子近傍の結合解裂が促進される。これは「サイト選択分解」と呼ばれ、気相系で数多く研究されている。本研究では分子が表面に吸着した際、サイト選択性がどのように変化するかを調べた。分解反応は基板により影響を受けると予想される。そのため回転型飛行時間質量分析装置(R-TOF-MS)と放射光の偏光性を組合せた実験手法を開発し、各吸着角度で分解反応がどのように異なるかを調べた。シリコンまたは金基板上に水,有機酸類,アルデヒド類,ベンゼンハライド類を吸着した系について実験を行った。全ての試料系でサイト選択反応が起こるとき顕著な吸着角度依存性が観測された。また非サイト選択的分解(励起サイトから離れた結合の解裂)は吸着角度に依存しない。選択的解離は直接分解に由来し、非選択的解離は2次電子により引き起こされると結論した。

論文

Chemical-state analysis for low-dimensional Si and Ge films on graphite

Nath, K. G.; 下山 巖; 関口 哲弘; 馬場 祐治

Journal of Applied Physics, 94(7), p.4583 - 4588, 2003/10

 被引用回数:15 パーセンタイル:53.57(Physics, Applied)

グラファイト表面に蒸着した低次元のシリコン及びゲルマニウムの電子構造を放射光光電子分光法により調べた。Si 1s, Ge 2p, C 1s光電子スペクトルによると、シリコン及びゲルマニウムと基板のグラファイトとの化学的相互作用はほとんどなく、蒸着層は元素状態で存在するが、これらの電子構造は蒸着層の厚みに依存して変化することがわかった。すなわち、5.5オングストロームのシリコン、及び4.2オングストロームのゲルマニウムは、ほぼバルクと同様の電子構造をとるが、2.7オングストロームのシリコン、及び0.3オングストロームのゲルマニウムの光電子スペクトルでは、バルクより高結合ネルギー側に新たなピークが認められた。これらの高結合エネルギーのピークはナノメートルスケールのクラスターがポリマー化したチェインからできたナノワイヤーによるものであると結論した。

口頭

Structures of low-dimensional silicon-carbon mixed systems

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; Nath, K. G.*

no journal, , 

炭素系低次元物質はグラファイト,フラーレン,ナノチューブなど多様な構造をとる。これはC-C結合の多様性(sp, sp2, sp3結合)に起因している。一方、炭素と同族のSi化合物では、3p軌道の広がりが大きいためバルクの固体はことごとくsp3結合を形成して安定化する。しかし、ケイ素-炭素化合物では、低次元化合物において両者の中間的な結合状態をとると考えられ、その構造と電子状態は興味深い。そこでケイ素と炭素を含む種々の低次元物質の構造を放射光を用いた内殻分光法により調べた。対象とした物質は、SiC超薄膜,SiC微粒子,一次元Siポリマー,アルキルシラン吸着分子などである。X線光電子分光測定の結果、SiC超薄膜,一次元Siポリマー,アルキルシランと次元が小さくなるにつれてSi 1sピークの結合エネルギーは高エネルギー側にシフトすることがわかった。Si K-吸収端のX線吸収端微細構造(NEXAFS)スペクトルを測定したところ、1原子層以下の極薄SiCにおいて二重結合性を示唆する$$pi$$*共鳴ピークが観測された。このピーク強度の偏光依存性から、SiC超薄膜はグラファイト的な二次元構造をとることが明らかとなった。

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