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内田 昌人*; 宮川 高行*; 堂崎 浩二*; 近澤 佳隆; 久保 重信; 早船 浩樹; 鈴野 哲司*; 深沢 剛司*; 神島 吉郎*; 藤田 聡*
Proceedings of 2018 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2018) (CD-ROM), p.380 - 386, 2018/04
近年開発における第4世代炉であるSFRについては、プール型の開発が主流であることはよく知られている。一般に、プール型は主要な一次系機器を原子炉容器に内包するよう炉心周辺に配置することから、ループ型に比べて原子炉容器径が相対的に大きくなる。また、実用炉への展開の観点からは、大出力化がターゲットとなり、原子炉容器径は更に大きくなり、ナトリウム冷却材インベントリの増加により更に重量化する。本紙では、大型化の観点から原子炉容器の直径をパラメータとして、座屈を防止するための耐震設計と耐熱設計の見通しについて述べる。加えて、大型容器の座屈損傷に対する余裕を確保するため、対策として有効な免震装置について提案する。
浅山 泰; 宮川 高行*; 堂崎 浩二*; 神島 吉郎*; 林 正明*; 町田 秀夫*
Proceedings of 22nd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-22) (DVD-ROM), 7 Pages, 2014/07
本論文は、原子力プラントの構造規格基準への適用を目指して開発が進められているシステム化規格に関する日本機械学会(JSME)および米国機械学会(ASME)における活動について述べた4件のシリーズ発表の第1報である。まず、システム化規格概念について簡潔に示した後、荷重・耐力係数設計法に基づく信頼性評価法およびJSMEで開発中の高速炉の静的機器用信頼性評価ガイドラインなど、同概念に適合するように構築されつつある構造健全性評価法について述べる。さらに、ASMEボイラーおよび圧力容器規格委員会に設置されたJSME/ASME Joint Task Group for System Based Codeにて開発中の液体金属冷却炉用の供用期間中検査規格についても述べる。本規格は、ASME規格Section XI Division 3の代替規定を定めるものである。
磯野 健一; 久保 重信; 近澤 佳隆; 堂崎 浩二*; 大矢 武明*; 由井 正弘*
Proceedings of 22nd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-22) (DVD-ROM), 7 Pages, 2014/07
JSFR実証炉について、軽水炉並みにほぼ全ての構成要要素の保守補修を可能にすることを目標とし、主要機器である原子炉構造及び1次・2次主冷却システムを対象に保守・補修が困難な部位を抽出した。抽出した保守・補修困難部位について、改善策検討の原則を設定し、改善案を提案した。更に、改善した主要機器を統合してプラント概念を再構築し、それが実際の発電所として実現可能であるかを確認するため、系統成立性及び安全性確認等一連の評価を実施した。その結果、再構築した概念は750MWeの実証炉だけでなく1500MWeの実用炉にも採用できる見通しを得た。
加治 芳行; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 中野 純一; 松井 義典; 川又 一夫; 柴田 晃; 近江 正男; 永田 暢明*; 堂崎 浩二*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(8), p.725 - 734, 2008/08
被引用回数:7 パーセンタイル:44.56(Nuclear Science & Technology)照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、高経年化軽水炉のステンレス鋼構造物における重要課題の一つである。中性子照射量レベル約110n/mまで予備照射した304型ステンレス鋼のコンパクトテンション型試験片を使用して材料試験炉(JMTR)において沸騰水型原子炉(BWR)模擬環境条件で炉内IASCC進展試験を実施してきた。IASCC進展速度に及ぼす中性子/線照射,応力,高温水環境の同時作用効果について検討するために、同じ電気化学電位条件下で種々の溶存酸素環境での照射済試験片を用いた炉外IASCC試験を実施した。本論文では、炉内SCC進展試験結果について議論し、IASCCにおける同時作用効果の観点から炉外試験結果との比較検討を行った結果、電気化学腐食電位が同じ条件では、IASCC進展速度に及ぼす照射,応力,高温水環境の同時作用効果は小さいことを示した。
宇賀地 弘和; 加治 芳行; 松井 義典; 遠藤 慎也; 川又 一夫; 塚田 隆; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 15th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-15) (CD-ROM), 6 Pages, 2007/04
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、軽水炉のステンレス鋼構造材の健全性における重要な問題である。実際のIASCCでは照射,応力及び高温水環境が同時に作用するため、照射後試験で再現されたIASCCを実機のIASCC評価に適用するには十分な考慮を要する。そのため、発表者らは照射下IASCC試験技術開発を行った。照射下SCC発生試験としては単軸定荷重(UCL)引張試験法を用い、き裂の発生を試験片の破断として検出する方法あるいは負荷後の試験片の詳細観察を行うことにより、照射下SCC発生挙動の評価を試みた。本研究で得られた結果からは、SCC発生挙動における照射下環境での加速効果が顕著でないことが推論された。
加治 芳行; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 松井 義典; 近江 正男; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 12 Pages, 2007/00
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、軽水炉のステンレス鋼製構造物の高経年化における課題の1つである。中性子照射量110n/mまで予備照射した304系ステンレス鋼のCT試験片を用いて、沸騰水型軽水炉(BWR)模擬環境水質条件で材料試験炉(JMTR)において炉内IASCC進展試験を実施した。SCC進展速度に及ぼす中性子/線照射,応力,水環境の同時作用効果について検討するために、同じ腐食電位条件下で種々の溶存酸素濃度あるいは過酸化水素添加環境での照射後試験(PIE)を実施した。本論文では、炉内SCC進展試験結果をIASCCに及ぼす同時作用効果の観点からPIEの結果と比較検討した。その結果、SCC進展速度に及ぼす照射の同時作用効果は、腐食電位(ECP)条件がほぼ同等の照射下試験データとDO=32ppm条件での照射後試験データがほぼ一致することから、これまでに取得されたデータの範囲内ではほとんどないことがわかった。
三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 加藤 佳明; 冨田 健; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 14 Pages, 2007/00
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)の進展挙動との関係を検討するため、IASCCのき裂進展部の粒界性格分布を、方位像顕微鏡を用いて測定した。測定は、JMTR炉内照射下き裂進展試験及び照射後き裂進展試験によりき裂を進展させた試験片について実施した。その結果、IASCCき裂はおもにランダム粒界を進展したが、小傾角粒界(1),双晶粒界(3)及び対応粒界(5-27)でもき裂が進展していた。すなわち、小傾角及び双晶粒界では元素偏析による粒界の耐食性劣化が小さいことが知られているが、そのような粒界でもSCCき裂が進展することがわかった。IASCCが進展したき裂の粒界性格分布を、著者のこれまでの研究結果である熱鋭敏化SUS304鋼,低炭素ステンレス鋼再循環系配管溶接継ぎ手模擬材及び実機シュラウド材の各材料における粒界型応力腐食割れ(IGSCC)のき裂進展部の粒界性格分布と比較した。その結果、IASCCとIGSCCにおいてき裂が進展する粒界性格の割合が異なり、その割合は照射材の変形挙動と関連のある可能性が考えられた。
塚田 隆; 加治 芳行; 宇賀地 弘和; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of International Conference on Water Chemistry of Nuclear Reactor Systems 2006 (CD-ROM), 5 Pages, 2006/10
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は軽水炉の炉内構造物の高経年化に伴う課題と考えられている。IASCCを理解するうえで、炉内における中性子/線照射,応力と高温水の複合作用は重要。そのため、照射下IASCC試験は、IASCCメカニズムを研究するうえで、また照射後試験データの信頼性を評価するための重要な実験の一つである。照射下IASCC試験を実施するために、材料試験炉JMTRに高温水ループ施設を設置した。このループを用いて、BWR模擬環境下で照射キャプセル内において照射下IASCC進展試験を実施することに成功した。その結果、実施した試験の条件においては、SCC進展速度に対する中性子/線及び応力/水環境の複合作用の影響は小さいと判断された。
加治 芳行; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 松井 義典; 近江 正男; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、軽水炉のステンレス鋼製構造物の長期運転において、重要な課題の一つである。一般に、IASCCは高速中性子のしきい照射量以上照射した材料を用いて照射後試験(PIE)により試験が行われている。IASCC研究分野では、照射下でのSCC試験を実施することは大変困難なため、おもに照射材を用いたPIEを実施している。したがって照射下SCC試験の重要な技術として、負荷応力レベル,水化学,照射条件等の効果に関する情報を得るために試験技術の開発を行ってきた。JMTRにおいて、照射済み304ステンレス鋼を用いて照射下IASCC進展試験に成功した。本論文では、IASCCにおける同時作用効果の観点から、照射下SCC進展試験結果とPIEの結果とを比較し議論する。
加治 芳行; 宇賀地 弘和; 中野 純一*; 松井 義典; 川又 一夫; 塚田 隆; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
HPR-364, Vol.1 (CD-ROM), 10 Pages, 2005/10
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、軽水炉のステンレス鋼製構造物の長期運転において、重要な課題の一つである。IASCCの研究分野では、照射下でのSCC試験を実施することは大変困難なため、おもに照射材を用いたPIEを実施している。したがって、照射下SCC試験の重要な技術として、負荷応力レベル,水化学,照射条件等の効果に関する情報を得るために試験技術の開発を行ってきた。本報告では、開発した種々の技術、特に試験片の荷重制御,き裂進展モニタリング技術などについて述べ、JMTRにおける照射済み材料を用いた照射下IASCC進展試験の現状についても述べる。
塚田 隆; 加治 芳行; 宇賀地 弘和; 永田 暢明*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of Symposium on Water Chemistry and Corrosion of Nuclear Power Plants in Asia, 2005 (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は高経年化した軽水炉の炉内構造材にかかわる重要な検討対象である。一般的に、IASCCはあるしきい中性子照射量以上まで照射した材料の照射後試験(PIE)により発生させることができる。しかし、PIEにより発生させたIASCCと実際の炉内で発生するIASCCは、注意深く比較検討する必要がある。なぜならば、実機の炉内では、照射,応力,高温水環境の影響が同時に作用することによりIASCCが発生するが、PIEによりその作用を再現することはできないからである。このため、炉内でのこの同時作用がIASCCに及ぼす影響を調べるため、材料試験炉JMTRの炉内で照射下IASCC試験を実施するための技術開発を開始した。本論文では、開発した技術のうち、炉内で試験片に応力を付加する技術,照射下でき裂の発生・進展をモニタリングする技術、及びそれらの技術を炉内で確証するため熱鋭敏化材を用いて実施した試験の結果を報告する。
宇賀地 弘和; 加治 芳行; 中野 純一*; 松井 義典; 川又 一男; 塚田 隆; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 12th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems-Water Reactors (CD-ROM), p.319 - 325, 2005/00
ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は軽水炉炉内機器の高経年化における重要な問題となっている。IASCCは中性子照射,応力及び高温高圧水環境が同時に作用して発生する現象であり、IASCCの機構解明のためにはその重畳効果を評価する必要があるが、炉内でのIASCC試験の実施が技術的に困難であるため、従来のIASCC研究は主として中性子照射を受けた材料を用いて炉外における照射後試験により実施されてきた。本研究では、原研大洗研の材料試験炉(JMTR)を用いて、沸騰水型軽水炉(BWR)の炉内環境を模擬した水質,温度及び圧力を高度に制御できる高温高圧水供給装置及び荷重負荷機構を有する照射下試験用キャプセルを開発するとともに、同キャプセルに照射済試験片を再装荷する技術を開発して、日本国内で初となる照射下SCC試験(き裂発生試験及びき裂進展試験)を実施している。本会議では、照射下試験のための技術開発及び照射下試験の現況について報告する。
塚田 隆; 三輪 幸夫; 宇賀地 弘和; 松井 義典; 板橋 行夫; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*
Proceedings of International Conference on Water Chemistry of Nuclear Reactor Systems (CD-ROM), 5 Pages, 2004/10
材料試験炉(JMTR)において照射誘起応力腐食割れ(IASCC)の発生及び進展試験を予備照射した試験片を用いて実施する計画がある。炉内においては、水の放射線分解により環境中に各種のラジカルや過酸化水素などが含まれるため、炉内環境の評価には腐食電位(ECP)が指標として用いられる。JMTR炉内に装荷する照射キャプセル内で使用するためのFe/FeO型のECPセンサーを開発した。センサーの耐久性を調べるため、高温高圧純水中における熱サイクル試験などを実施した。本研究で開発した炉内測定用ECPセンサーには、高温水中での耐久性を向上させるため、セラミックス隔膜と金属ハウジングの接合部を無電解ニッケルメッキにより保護したが、その有効性が示された。
井手 広史; 松井 義典; 長尾 美春; 小森 芳廣; 板橋 行夫; 辻 宏和; 塚田 隆; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2003/04
日本原子力研究所では、軽水炉の高経年化にかかわる照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)研究のための照射試験ニーズに応えるため、BWRの水質、温度を模擬した条件下で照射試験が行える高度材料環境照射装置の開発を行った。高度材料環境照射装置は、照射試験片を収納し炉内に装荷される飽和温度キャプセルと炉外に設置されキャプセルへ高温高圧水を供給する水環境制御装置から構成される。このうち、飽和温度キャプセルについて、試験片温度を精度よく制御すること及び給水の水化学の制御性を改善するために試験片表面での給水流速をより高めることを目的とした熱水力的検討を行った。種々のキャプセルの構造を検討し、導水管及び矩形孔を設けた熱媒体を採用した飽和温度キャプセルを用いた照射試験の結果、各試験片温度と給水の水化学を制御できることがわかった。
森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 佐賀山 豊*; 堂崎 浩二*; 柴本 宏*; 田中 良彦*
JNC TY9400 2002-025, 889 Pages, 2003/01
核燃料サイクル開発機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では、 安全性と経済性に優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。 そこで、JNCと原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、高温構造設計手法高度化に関する平成13年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済産業省より受託し、JNCがその実施に協力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。 本研究は、その内容を(1)システム化規格、(2)実用化構造設計基準、及び(3)新材料の基準化、の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると、以下のとおりである。 (1)システム化規格 -本年度設置したシステム化規格ワーキンググループ(WG)でシステム化規格開発の枠組みと方向性について行った。 -WGで裕度交換の定義を検討し、有望な裕度交換の方法論3案(破損確率に直接結びつく方法、2次モーメント法を応用する方法、目標信頼度と技術的選択肢の組み合わせに応じて設計係数を細分化して設定する方法)の提案を行った。 -システム化規格の技術的方法論を支える要素技術(荷重条件、材料、破損、確立論的強度評価、検査技術、リスク技術)について例題検討や文献調査を実施した。 (2)実用化構造設計基準 -実用化構造設計基準の基準体系上の課題を解決する為の工夫として4つの提案(「温度と圧力による設計区分」、「破損様式毎の評価法」、「階層・モジュール化構造」、「強度評価
森下 正樹; 北村 誠司; 梅木 克彦*; 堂崎 浩二*; 加藤 朝朗*
JNC TY9400 2002-024, 914 Pages, 2003/01
核燃料サイクル機構(JNC)と日本原子力発電(原電)では、安全性と経済性に優れた実用高速炉プラント概念の構築を目的として「高速増殖炉サイクル実用化戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。 そこで、JNCと原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、高温構造設計手法高度化に関する平成13年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済産業省より受託し、JNCがその実施に協力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。 本研究の結果を、(1)3次元免震開発において考慮する地震条件の検討、(2)3次元免震に対する性能要求の検討、(3)3次元免震の開発目標ならびに開発計画の検討、(4)建屋3次元免震の検討、(5)機器上下免震の検討、の5つの観点から要約すると、以下のとおりである。 (1)3次元免震開発において考慮する地震条件の検討 本研究で設定したケーススタディS2は、今回調査した強震記録の中では最大級の地震動と位置付けることが出来る。ただし、断層長さ等の条件によっては、断層近傍での地震動の長周期成分がケーススタディS2を超える場合もある。上下/水平の応答スペクトル値については、0.6とすることが妥当と考えられる。 (2)3次元免震に対する性能要求の検討 3次元免震を導入する場合の成立性範囲は、機器の成立性範囲が支配要因となるものの、その範囲は平成12年度の結果と同じであり、fv=1Hz以下、hv=20%以上となる。 (3)3次元免震の開発目標ならびに開発計画の検討 建屋水平免震指針(JEAG4614)をベースに、昨年度暫定した目標項目との整合を確認し、今後の検討項目の明確にした。また、開発目標項目のなかで、安全性確保に係る項目の優先度が高いことを確認した。 以上の成果を受け、平成21年度までを視野に入れた3次元免震技術の開発計画を策定した。 (4)建屋3次元免震の検討 平成12年度に採択された6概念について、フィージビリティ試験を実施して有望3概念(「油圧機構を用いた3次元免震システム」、「ケーブル補強マッシュルーム型空気ばね3次元免震装置」、及び・・・
森下 正樹; 北村 誠司; 梅木 克彦*; 堂崎 浩二*; 加藤 朝朗*
JNC TY9400 2001-027, 617 Pages, 2002/01
核燃料サイクル機構と日本原子力発電では、安全性と経済性に優れたFBRプラント概念の構築を目的として「FBRサイクル開発戦略調査研究」を実施している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向上のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。 そこで、サイクル機構と原電は、平成12年度より、高温構造設計手法高度化と3次元免震開発に関する共同研究を開始した。本報告書はそのうち、3次元免震開発に関する平成12年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果の中には、原電が経済産業省より受託し、サイクル機構がその実施に協力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。 本研究の結果を以下の5つの観点、1)3次元免震に対する要求条件の検討、 2)3次元免震概念の調査・整理、 3)3次元免震概念の予備評価 4)3次元免震技術の開発目標・開発計画の検討 5)3次元免震提案概念の検討から要約すると以下のようである。 (1)3次元免震に対する要求条件の検討 地震動として、FBR実証炉の水平免震研究に適用されたケーススタディS2を暫定的に用いることとした。建屋ならびに原子炉の応答解析を行い、FBRに適合する免震システムの成立に対する要求条件を、免震システムの上下振動数、上下減衰を用いて明確にした。 (2)3次元免震概念の調査・整理 各種の3次元免震方式について、システムの特徴、開発現状や課題を整理した。また、既往研究における3次元免震要素について文献調査を行い、同様の観点から整理した。 (3)3次元免震概念の予備調査 開発の難易度、開発費用、開発効果の各観点から予備的評価を行い、建屋全体3次元免震及び建屋水平免震+機器上下免震をFBRに適合する方式として選定した。 (4)3次元免震技術の開発目標及び開発計画の検討 3次元免震開発の基本方針を次のように設定した。すなわち、建屋全体3次元免震方式は、広く概念を募り、中・長期的観点から開発する。一方、建屋水平免震+機器上下免震方式は、皿ばね適用し、中・短期的観点から開発する。 (5)3次元免震提案概念の検討 提案された3次元免震装置9概念を実現性見通しの観点から審査し、6概念を有望案として選定した。これらは、主として、上下方向免震装置である空気ばねを積層ゴムと組み合わせたタイ
森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 佐賀山 豊*; 堂崎 浩二*; 田中 良彦*
JNC TY9400 2001-026, 978 Pages, 2002/01
核燃料サイクル機構と日本原子力発電では、安全性と経済性に優れたFBR プラント概念の構築を目的として「FBRサイクル開発戦略調査研究」を実氏している。ここでは、高温構造設計の高度化、新材料の採用、ならびに3次元免震が経済性向のためのシステム改善方策の枢要技術として挙げられている。そこで、サイクル機構と原電は平成12年度より、高温構造設計手法高度化に関する平成12年度の成果をとりまとめたものである。なお、本成果のなかには、原電が経済省より受託し、サイクル機構がその実氏に強力した、高速増殖炉技術確証試験の成果が含まれている。本研究は、その内容を(1)システム化規格(2)実用化構造基準及び(3)新材料の基準化の3つのスコープに整理して進めた。本年度の成果を要約すると以下の通りである。(1)システム化規格・高速炉の実用化に向けて達成すべき信頼性および経済性の目標を踏まえ、構造設計基準のあるべき姿を明らかにした。これを実現するために、システム化規格の開発を開始した。・構造健全性の一貫評価の方法論として、信頼性設計の手法を参考とすることを提案した。・システム化規格の体系について検討し、上位基準と部分基準から成る体系を提案した。・今後10年間の開発期間を想定して、システム化規格に係わる今後の開発計画を立案した。(2)実用化構造基準・高速炉に特有の荷重である熱荷重に関して、耐熱設計の考え方を提案し、耐圧設計と耐熱設計を組み合わせた柔軟な階層型基準体系の素案を提示した。・非弾性解析指針の策定を目的としてひ、非弾性解析の適用範囲を検討した。・熱荷重の合理的想定を目的とした、構造から流動へりフィードバックを可能とする評価体系と、これを実現する熱流動・構造統合解析法の案を提示した。・これらの検討に基づいて実用化構造基準の開発目標を設定し、その実現のための研究計画を立案した。(3)新材料の基準化・高温強度と熱的特性に優れた高クロムフェライト鋼の開発現状と基本特性に関する調査を行い、FBR構造用の材料仕様案を定めるとともに、FBR適用性評価を目的とした試験計画案を策定した。・設計研究に供する目的で、12Cr鋼の材料強度基準値の試案と材料特性式を暫定した。・新材料を実用化プラントに適用するための採用基準と、材料強度基準等の策定のあり方についての検討方法を定めた。
浅山 泰; 川崎 信史; 森下 正樹; 堂崎 浩二
Proceedings of 10th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-10), 0 Pages, 2002/00
高速炉および軽水炉プラントの設計・建設コストおよび維持コストの低減と信頼度の向上を目的として、システム化規格の開発を行っている。本論文では、システム化規格開発の要素技術のひとつとして位置付けられる確立論的クリープ疲労評価法を用いて、システム化規格の根幹となる裕度交換の可能性を検討した。この結果、FBR原子炉容器液面近傍で、材料強度および製作法と、供用期間中検査の間で裕度交換が成立する可能性があることを示した。
一宮 正和; 堂崎 浩二; 上野 文義; 森下 正樹; 小林 孝良; 奥田 英一; 嵐田 源二
JNC TN2400 2000-005, 103 Pages, 2000/12
もんじゅ2次系床ライナについて、漏えいナトリウムの燃焼による熱荷重条件に対するライナの機械的健全性を、溶解塩型腐食による減肉を考慮したうえで、非弾性解析及び部分構造模擬試験により評価した。非弾性解析の結果、減肉が著しく進行しても、ライナに生じるひずみ値は材料固有の延性限度内にあるため、ライナに貫通性損傷が発生することはなく、その機械的健全性が確保されることを確認した。また、部分構造模擬試験の結果、非弾性解析による推定値を大幅に上回るひずみを与えても損通性損傷はなく、機械的健全性を維持することを確認した。