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林 光二; 尾熊 律雄; 島崎 潤也; 渡辺 光一; 篠原 慶邦; 鈴川 芳弘; 大友 正一; 宇野 久男; 谷内 茂康; 堀木 欧一郎
JAERI-M 84-137, 49 Pages, 1984/08
本報告はNSRRにみられる炉出力変動現象の原因を探るために行われた原子炉異常診断実験(Phase-II)に関するものである。Phase-IIの実験は自動制御系の動特性評価およびディフューザー・システムの運転に起因する外乱の究明を目的として行われた。この結果、スレーブ・サーボ系の周波数応答関数が約0.3Hzで比較的顕著なピークを持つため、自動制御系に何らかの外乱が印加されると制御棒駆動機構の不感帯の効果が加わって炉出力に減衰振動や発振が起ることがわかった。またディフューザー・ポンプを運転すると炉心周りの冷却材温度ゆらぎが著しく増大し、炉出力変動も大きくなることがわかった。
尾熊 律雄
JAERI-M 84-084, 24 Pages, 1984/04
多変数雑音解析を通じてそのシステムの雑音発生と伝ぱんの機構を明らかにする一手法として「信号伝達経路解析」を提案した。本論文ではノイズ寄与率、パーシャルコヒーレンス及びここで新たに導入されたパーシャルノイズ寄与率の3つの関数の相互比較を通じて雑音源の固定と発生した雑音の伝ぱ経路の評価が可能となることを示した。シュミレーションデータ及びBorssele(PWR)炉の炉雑音データの解析に本手法を応用し、その有効性を示した。
林 光二; 尾熊 律雄
JAERI-M 82-009, 43 Pages, 1982/03
本研究はBurgのアルゴリズム(最大エントロピー法)に基づくARモデルとその原子炉雑音解析への応用に関するものである。シミュレーション・データを用いて、一般に良く用いられるYule-Walker法と比較しながら、本手法の評価を行なった。この評価には、モデルの次数、サンプル数、初期位相等の影響が考慮された。この結果、短いデータの解析にみられる推定されたスペクトルピークのずれの現象は、データの分散が正しく推定できない場合に起ることが示された。この手法を高出力炉の中性子雑音データに適用した。長いデータを一定長の短いデータに分割し、それぞれに対しスペクトル解析を行なった。この結果、スペクトルのピークの位置が時間依存の変動をする場合、これを検出できるという事が示された。
尾熊 律雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(7), p.543 - 554, 1982/00
被引用回数:7 パーセンタイル:62.17(Nuclear Science & Technology)出力炉での多変数雑音解析に有効な手法を開発する目的で、パーシャルおよびマルチプルコヒーレンス解析について研究した。本論分では在来のコヒーレンス解析手法は測定変数間でフィードバック効果を持つシステムに対して妥当性を持たない事、また測定変数間で入出力関係が既知であることを前提としている点で実際問題への適用上強い制約条件を持つことを明らかにした。これらの制約を取り除くために、ここでは新しいコヒーレンス解析の手法として「拡張されたパーシャルおよびマルチプルコヒーレンス解析」を提案し、その計算アルゴリズムを示した。シミュレーションスタディおよびJPDR-IIノイズデータ解析の結果ここで提案した手法は出力炉炉雑音解析にとって有効な道具となり得ることが示された。
尾熊 律雄; 松原 邦彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(5), p.419 - 422, 1982/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.3(Nuclear Science & Technology)炉雑音解析の分野でこれまで用いられてきた常コヒーレンスおよびノイズ寄与関数について、システムの周波数応答関数表現を用いてベクトル平面上で解釈し、2つの関数の間の関係を理論的に明らかにした。その結果、2つの関数の相互比較を通じてシステムの特性を解析することにより測定された変数間にフィードバックが存在する場合フィードバック効果の特性を評価することが可能となることを示した。
林 光二; 尾熊 律雄; 渡辺 光一
JAERI-M 9761, 79 Pages, 1981/10
多変数システムの動特性解析およひ診断解析のために、ハイブリッド計算機用の計算コードSTAR(Statistical Analysis of Random Data)を作成した。運転中のシステムで得られた多量の時系列データの取り扱いを容易にするために、ハイブリッド計算機の持つ種々の機能を広範に用いている。本計算コードは、データの取り込み、前処理、磁気テープやディスク・システムを使ったデータ管理、時間および周波数領域におけるシステムの動特性解析、得られた結果のグラフィック・ディスプレイ上での表示など種々のルーチンを含んでいる。システムの動特性解析は、時系列データのBlackman-Tukey法によるスペクトル解析あるいはAR(自己回帰)モデリングに基づいて実行される。本報告は、本コードに用いられている種々のデータ処理方法や解析手法、およびその使用法を幾つかの適用例とともに記述したものである。
尾熊 律雄
JAERI-M 9576, 32 Pages, 1981/07
本報告書はフィードバック効果を持つシステムに対してコヒーレンス解析を実行するための新しい手法に関するもので、コヒーレンス関数とAR法によって得られるノイズ寄与率関数の比較評価を通じてコヒーレンス関数上でフィードバック特性の解析が可能となることを示している。ハイブリッド計算機によるシミュレーション実験およびJPDR-IIノイズ実験データの解析を通じてここで提案した手法の有効性が示された。さらに、本手法を出力炉炉雑音解析に適用することにより炉雑音の発生と伝播のメカニズムの解明に対して有益な情報が得られるものと思われる。
尾熊 律雄; 林 光二; 北島 敏雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(10), p.756 - 765, 1981/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)ARXモデルをもとにした同定手法を応用してJMTR,OWL-1ループキュービクルにおける露点計記録データの解析をおこなった。本研究の主たる目的はキュービクル換気システムの給排気露点間の動特性を実験的に明らかにし、これによって得られた情報をOWL-1ループの漏水監視システムに取入れた場合の有効性を評価することにある。データ解析の結果、同定されたモデルを用いることにより漏水検出に対して非常に感度の高い情報が得られることが示された。
尾熊 律雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(11), p.835 - 844, 1981/00
被引用回数:16 パーセンタイル:85.35(Nuclear Science & Technology)本論分はダイナミックシステムにおける信号伝達経路の評価法に関するもので、測定された信号間の因果律関係を雑音解析を通じて定性的かつ定量的に明らかにすることを目的としている。そのために本報では信号寄与率という関数を新たに定義し、これを用いて入力から出力への相対的な寄与の程度を評価している。解析はAR法を用いて計算したコヒーレンス ノイズ寄与率および信号寄与率関数の相互比較を通じて実行される。本手法をJPDR-IIで得たノイズデータの解析に応用した。その結果、本手法が出力炉の炉雑音解析に対して、特にその雑音源と伝幡メカニズムを明らかにする上で有効であることが示された。
尾熊 律雄; 林 光二; 北島 敏雄
JAERI-M 9237, 23 Pages, 1980/12
統計的解析手法を用いて、JMTRのOWL-1ループキュービクルに対する給排気露点記録データの解析をおこなった。本研究の主たる目的は給排気露点間の動特性関係を実験的に明らかにし、これによって得られた情報をOWL-1ループの漏水監視システムに取入れた場合の有効性を評価することにある。データ解析の結果、・給排気露点間の動特性は約10分の時定数を持つ速いモードと数時間程度の時定数を持つ遅いモードの2つの特性からなる。・ループからの漏水が無い正常な条件下において、約2cycle/hour以下の排気露点の変動は大半給気露点の変動によってもたらされたものである。等が示された。上記の解析結果にもとづき、OWL-1ループシステムに対するリークモニター開発の一試みとして簡単なディジタルフィルターを設計した。
尾熊 律雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(9), p.677 - 686, 1980/00
被引用回数:9 パーセンタイル:68.31(Nuclear Science & Technology)ハルデン炉(HBWR)では、約9.5MWt以上の出力レベルで0.04Hzの同期を持つ出力共鳴振動現象が見られる。この共鳴振動は、原子炉の運転上支障をきたすほど大きなものではないがその特性を把握し変動を引起している原因を明かにしておくことは原子炉診断という観点から重要である。この共鳴振動の駆動源を明らかにするためにAR法及びスペクトル,相関解析手法を用いた雑音解析が行われた。その結果本現象は原子炉に対して並列結合した2つの熱交換器の間で起っている熱交間プロセスの動的な干渉効果によるものであることが示された。本解析を通じてここで用いた解析手法がシステム内の変量の変動を引起している、いわゆる雑音源を決定する上で有効であることが示されると同時に原子炉雑音解析および診断の種々の問題に適用可能であることが示された。
尾熊 律雄
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(11), p.811 - 821, 1980/00
被引用回数:3 パーセンタイル:41.98(Nuclear Science & Technology)自己回帰モデル法にもとづく雑音解析を適用し、計装燃料に取付けられた燃料中心熱電対及びクラッド伸び計からの信号を解析した。 本研究の目的は炉内燃料棒の挙動に関する理解を深める上で有用な情報を雑音解析によって得ることにある。 各信号に含まれる動特性を詳細に調べるために、本報ではモード特性関数を導入した。炉出力変化に対するクラッド伸びの応答についてのモード特性関数を評価することによって、燃料棒スタック長の伸び挙動を支配するペレット間の接触位置を同定することが可能となる。 スペクトル分解技法を用いてクラッド伸び及び燃料中心温度に対するパワースペクトル密度を解析した結果、本解析によってペレット-クラッド相互作用の状態に関してある程度の情報の抽出が可能であることが示された。 本研究を通じて、ここで適用した雑音解析によって照射中の燃料棒内部の力学的状態について有益な情報の得られることが示された。
尾熊 律雄
JAERI-M 8579, 23 Pages, 1979/11
HBWRでは、約9.5MWt以上の出力レベルにおいてこの原子炉に固有の0.04Hzの周期を持つ出力共鳴振動現象が存在する。この共鳴振動は原子炉の運転上支障をきたす程大きなものではないが、その特性を把握し変動を引起している原因を明らかにしておくことは原子炉診断技術の観点からは重要である。この共鳴振動の駆動源を明らかにするために雑音解析が行われた。その結果、本現象は原子炉に対して並列結合された2つの熱交換器の間で起っている熱交換プロセスの動的な干渉効果によるものであることが示された。本解析を通じて、ここで用いた解析手法がある変量の変動を引起しているいわゆる雑音源を追跡する上で極めて有効であることが示されると同時に、原子炉雑音解析及び診断の種々の問題に適用可能であることが示された。
松原 邦彦; 尾熊 律雄; 北村 正晴*
J.Prog.Nucl.Energ., 1(2-4), p.137 - 149, 1978/04
出力炉の炉雑音のノイズ源として非常時多くの源が考えられるが、その中で炉心入口流量ゆらぎに着目して、実験的な追求を行なった。計装燃料集合体を用いてBWRの炉心チャンネル流量ゆらぎを観測したところ、4本のチャンネルについて、そのゆらぎはチャンネル間で無相関性を示した。また、中性子ゆらぎと1本のチャンネル流量ゆらぎもまた無相関性を示した。さらに強制循環ポンプ流量ゆらぎとチャンネル流量ゆらぎも期待に反して非常に弱い相関を示した。これらはチャンネルの各々がバラバラにゆらいでいることを意味した。このチャンネル流量ゆらぎの性質を説明するために、自己回帰モデル同定手法を用いて、チャンネル流量ゆらぎのメカニズムを探求した。そして、チャンネル同志は干渉し合っているが、数が多いため、ある統計的な状態に平衡を保っており、その結果として、あたかも無相関であるようなゆらぎを示すという考え方を導入した。
松原 邦彦; 尾熊 律雄; 北村 正晴*
Journal of Nuclear Science and Technology, 15(4), p.249 - 262, 1978/04
被引用回数:8BWRの炉雑音源には数多くのものが考えられる。その中で炉心流量ゆらぎを主要な雑音源としてとらえ、実験的な追求を行った。炉内計装のうち特に計装燃料集合体にとりつけられたチャンネル出入口流量計を用いて流量ゆらぎの相関解析を行ったところ、次のような観測結果が得られた。(1)チャンネル流量は互いに無相関なゆらぎを示した。(2)1本のチャンネルの流量ゆらぎと中性子ゆらぎの間にも、ほとんど相関性が現れない。(3)強制循環ポンプ流量ゆらぎと各チャンネル流量ゆらぎとの間の相関も非常に弱いものであった。これらの特性がどのような流量ゆらぎのメカニズムから現れるのかを追求するため、自己回帰モデルあてはめの手法によって流量ゆらぎの動的システムを統計的に解析すると同時に、ゆらぎメカニズムに関していくつかの考え方を導入した。チャンネル流量ゆらぎの源を解明することが出来れば、原子炉システムの運転時の診断技術の開発に役立てることができる。
北村 正晴*; 松原 邦彦; 尾熊 律雄
JAERI-M 7580, 55 Pages, 1978/03
原子炉プラントの動特性を実験的に求める実質的な同定手法を用いて実験的検討を行った。この方法は原子炉プラントから得られる多数の変量の時系列データを多変数系自己回帰モデルにフィッティングするものである。モデル決定には、Final Prediction Error(FPE)を最小化するように回帰次数を選択しながら、Yule-Walker方程式を解いてモデルパラメータを決定するという方法をとっている。JPDR-II、45MWt出力時に、擬似ランダムノイズを印加して実験を行い、観測データに本手法を適用した。その結果、充分な有用性をもつことが確認された。本手法の有効な応用例として、プラント動特性の理論モデルに含まれている不確定パラメータ値の推定が試みられ、有意義な推定結果が得られている。
松原 邦彦; 尾熊 律雄; 北村 正晴*
Nuclear Science and Engineering, 65, p.1 - 16, 1978/00
擬似ランダム信号(PRBS)をJPDR原子炉システムに加えて、得られた観測値に自己回帰モデルのあてはめをおこなって同定実験を行なった。自己回帰モデルの回帰次数の決定はAKAIKEの評価基準にしたがっておこなわれた。 複数入力信号が用いられ、蒸気流量調整用バルブと強制循環ポンプ速度調整器の操作端に同時に加えられた。17個の変数(計装燃料要素からの信号を含む)が観測された。自己回帰モデルの同定はこのBWRの動特性モデルを多変数系として組み立てた。この実験を通して、自己回帰モデルの使用により、かなり強い有色ノイズの混入しているBWRの動特性が効果的にモデル化できることが示された。 自己回帰モデルの結果は線形の理論モデルと比較検討された。その結果、一つの実験式である自己回帰モデルは、理論モデルの評価、修正、改善を行なう上で重要な役割をはたすことができることを示した。
尾熊 律雄; 藤井 義雄; 渡辺 光一
JAERI-M 6897, 114 Pages, 1977/01
本報告書はプラントの動特性の同定、解析のための計算コード(DYSAC、DYnamic System Analysis Code)を広く利用者に供するためにその機能と使用法を、若干の使用結果例を交えてまとめたものである。この計算コ-ドは稼動しているシステムで得られる時系列データを用いて多次元線型モデルを同定し、このモデルによってシステム動特性を解析するためのもので、ステップ応答、周波数応答、スペクトル解析およびノイズ解析の各計算プログラムが含まれている。この解析コ-ドでは、大量の実験データを解析する際に生ずる入出力データ処理の煩雑さを無くし、かつ見通し良く解析を進めることができる様に、ハイブリッド計算機の機能および端末装置を有効に利用した種々の工夫がなされている。
尾熊 律雄; 藤井 義雄; 圷 長; 米川 出
JAERI-M 6801, 37 Pages, 1976/12
多変数線型系に対する統計的同定手法を応用してOWL-0プラントの動特性同定が行なわれた。同定された数式モデルをもとにプラントの動特性解析ならびに制御系の評価が成された。その結果セパレータ水位とジェットコンデンサ圧力の間の動特性的関係によって引き起こされるサブシステム間の相互作用とその制御系におよぼす干渉効果等、いくつかの制御上重要な問題が明らかにされた。
尾熊 律雄; 松原 邦彦; 北村 正晴*
日本原子力学会誌, 18(7), p.408 - 414, 1976/07
実験データをベースにして動特性モデルを作っていく方法、いわゆるシステムの同定手法について、最近の新しい手法を紹介し、原子炉診断技術および炉雑音解析の分野にどう応用していくことができるか、その一端を述べる。また、同定手法の具体的応用例として、JPDR同定実験、解析結果について解説し、得られた経験等も含めて応用上の問題点を指摘する。