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出崎 亮; 杉本 雅樹; 吉川 正人; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 42(1), p.130 - 135, 2007/01
被引用回数:3 パーセンタイル:14.16(Materials Science, Multidisciplinary)われわれは、液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)から線架橋を利用してSiC微小成型体を作製している。得られるSiC微小成型体の特性と焼成条件の間には密接な関係があるので、PVSのセラミックス化過程を調べ、最適な焼成条件を見いだすことが重要である。本報では、室温で線架橋されたPVSのセラミックス化過程をガス分析,熱重量分析,密度変化等の面から調べた。線架橋PVSのセラミックス化は500K以上の温度で始まり、700-1100Kの温度域で急激な有機-無機変成が起こることが明らかになった。質量変化と密度変化の結果から、放射線架橋、及びその後の焼成過程におけるPVSの体積収縮率が80%であることを明らかにした。1573Kでの焼成によって得られたSiCについて、密度が2.50g/cm、微小ビッカース硬さが31.6GPaであった。
岡村 清人*; 下尾 聰夫*; 鈴谷 賢太郎; 鈴木 謙爾*
日本セラミックス協会学術論文誌, 114(1330), p.445 - 454, 2006/06
被引用回数:56 パーセンタイル:78.79(Materials Science, Ceramics)今日、有機ポリマーの焼成による無機化によって多くのSi基セラミックス繊維が開発されている。本稿では、こうした有機-無機変換プロセスによるセラミックス繊維開発の先駆けとなった有機ケイ素ポリマーであるポリカルボシランから作られるSiC繊維について、その製造方法と繊維構造、高温での熱的安定性について解説した。はじめに典型的なポリカルボシラン系SiC繊維であるSi-C-O繊維について、次に放射線不融化法による低酸素含有繊維(Si-C繊維)について、最後に近年開発されたほぼ化学量論的にSiC組成を持つSiC繊維について報告する。これらの繊維は、直径が10ミクロン程度の長繊維である。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 39(18), p.5689 - 5694, 2004/09
被引用回数:7 パーセンタイル:30.86(Materials Science, Multidisciplinary)液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)について線照射効果を調べ、放射線架橋を利用してSiC微小成型体を作製するための最適な架橋条件を検討した。照射温度として室温と液体窒素温度(77K)を検討した。両者の場合において、真空中、線を3-4MGy以上照射することにより、室温で固体状であり、かつ成型された形状を維持したままPVSを架橋させることが可能であることを明らかにした。室温での照射の方がPVSの架橋効率が高いことを明らかにした。型枠に注入したPVSに真空中、室温で線を3.6MGy照射し、その後Ar中1273Kで焼成することにより、型枠と相似形であり、30-60mの大きさのSiC微小成型体を得ることができた。
杉本 雅樹; 森田 洋右; 田中 茂; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*; 岡村 清人*
IAEA-SM-365/7, p.35 - 40, 2003/09
放射線を用いたSiC繊維強化SiC複合材料の合成方法に関する研究を行った。SiC繊維へSiC微粉末を混合したケイ素高分子を含浸し放射線で不融化して焼成する方法により、1回の含浸-焼成の工程でセラミック複合材の合成が可能となった。また、セラミック基材に適した新規なケイ素系高分子を用いることで、セラミック複合材の破壊挙動を改善できた。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
International Symposium in Honor of Professor K. Okamura: Collected Abstracts, 3 Pages, 2003/04
液体のケイ素系ポリマーであるポリビニルシラン(PVS)から放射線不融化を用いて微小なSiC成型体を合成した。PVSを、1辺または直径が50mで深さが10mである型枠に注入した。これに真空中室温で線を3.6MGy照射した後、Ar中1273Kで1時間焼成を行い、微小SiC成型体を合成した。得られたSiC成型体は型枠とほぼ相似形で、1辺または直径が約30mであった。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 田中 茂; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
Key Engineering Materials, 247, p.129 - 132, 2003/00
ポリビニルシラン(PVS)は室温で液体のケイ素系ポリマーであり、微小・複雑形状のSiC成型体のプレカーサーとして応用が期待されている。SiC成型体の合成において、焼成中に形状を維持するためにポリマーを架橋させる必要がある。われわれはPVSの架橋に放射線照射を用いた。ところが、室温で電子線を照射すると、PVSが発泡してしまう問題があった。本報では、線照射によるPVSの架橋を試み、PVSの発泡を抑制するための条件を見出すため、照射温度の影響について調べた。そして、液体窒素温度(77K)でも室温でも線照射によって発泡のない状態でPVSが架橋されることを明らかにした。また、ゲル分率測定,TGAの結果から、室温での照射の方が77Kよりも効率的にPVSが架橋されることを明らかにした。
杉本 雅樹; 出崎 亮; 田中 茂; 岡村 清人*
Key Engineering Materials, 247, p.133 - 136, 2003/00
SiC繊維の前駆体高分子であるポリカルボシラン繊維を電子線により表層のみ酸化架橋し、未架橋の内部を溶出した後セラミック化することでSiCチューブを合成可能である。ポリカルボシランの放射線酸化機構を元に繊維中空化のメカニズムについて考察した。
出崎 亮; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 田中 茂; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 36(23), p.5565 - 5569, 2001/12
被引用回数:39 パーセンタイル:77.85(Materials Science, Multidisciplinary)ポリカルボシラン(PCS)とポリビニルシラン(PVS)のポリマーブレンドから、繊維径が市販品の約1/2の非常に細い炭化ケイ素(SiC)繊維を合成した。この細いSiC繊維は、ポリマーブレンドの組成、及び紡糸温度を最適化することによって得られる。これらの条件を最適化するため、ポリマーブレンドの温度と溶融粘度の関係を調べた。その結果、最適な紡糸温度範囲は溶融粘度が5-10Pa・sとなる温度範囲であることを明らかにした。さらに、PVSをPCSにブレンドすることにより、PCSのみの場合よりも低い温度で溶融紡糸が可能になり、また、ポリマー系の紡糸性が改善されてより細いポリマー繊維を得ることができた。PVSの最適なブレンド量は15-20wt%であった。
杉本 雅樹; 田中 茂; 伊藤 正義*; 岡村 清人*
High Temperature Ceramic Matrix Composites, p.357 - 361, 2001/10
放射線を用いたSiC繊維強化SiC複合材料の合成方法に関する研究を行った。SiC繊維へSiC微粉末を混合したケイ素系ブレンドポリマーを含浸し放射線で不融化して焼成する方法により、1回の含浸-焼成の工程でセラミック複合材の合成が可能となった。また、低粘性のケイ素高分子を再充填しセラミック化を2回繰り返すのみで、さらに高密度化が達成され200MPaの曲げ強度を有するセラミック複合材を合成できた。
出崎 亮*; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Journal of Materials Science, 36(2), p.357 - 362, 2001/01
被引用回数:15 パーセンタイル:53.54(Materials Science, Multidisciplinary)ポリカルボシランとポリビニルシランをブレンドしたポリマーから真空中での電子線不融化を用いて炭化ケイ素(SiC)繊維を合成した。得られたSiC繊維は、平均繊維径が8.5mと非常に細く、また、アルゴンガス中1673Kで熱処理後に3.2GPaの高い引張り強度を示した。しかしながら、このSiC繊維は、1773K以上の温度で熱処理すると、繊維中に取り込まれた酸素に起因する、繊維表面での-SiCの粒成長が起こり、引張り強度が低下した。
出崎 亮; 杉本 雅樹; 田中 茂; 森田 洋右; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 伊藤 正義*
High Temperature Ceramic Matrix Composites, p.35 - 40, 2001/00
セラミック複合材料の代表的な強化繊維であるSiC繊維は、ポリカルボシラン(PCS)を出発物質として、溶融紡糸,不融化,焼成の過程を経て合成される。その繊維径は10-15mである。強化繊維は、通常2次元,3次元の織物に製織されるが、10 m以上の繊維径、高弾性率を有するSiC繊維では、3次元的な複雑形状の織物を作製することが困難である。より複雑な形状の織物を作製するためには、より細く、しなやかなSiC繊維を開発する必要がある。そこで本研究では、出発物質の紡糸性を改善するため、PCSにポリビニルシラン(PVS)を紡糸助剤としてブレンドした。PVSをブレンドすることにより、PCSのみの場合(約600K)よりも低い、約490Kでの溶融紡糸が可能になり、さらに出発物質の紡糸性を改善することができることを明らかにした。PVSのブレンド量は20wt%が最適で、この時最も細い、平均8mのポリマー繊維が得られた。その後、電子線不融化,焼成の処理を行い、このPCS-PVSポリマーブレンド繊維から平均繊維径6mのSiC繊維が得ることができた。
出崎 亮*; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Proceedings of International Symposium on Prospect for Application of Radiation towards the 21st Century, p.139 - 140, 2000/03
これまでに、ポリカルボシランとポリビニルシランをブレンドしたポリマーから、電子線不融化を用いて、細径SiC繊維が合成されることが明らかになっているが、その際のSiC収率がポリカルボシランから合成されるものよりも低いという問題があった。そこで、このブレンドポリマーに高線量の電子線を照射して不融化すると、SiC収率が増加することが明らかになった。また、電子線照射後、ESR測定・ガス分析を行い、照射時に起こる反応について考察した。
成沢 雅紀*; 下尾 聰夫*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 瀬口 忠男
Fine Ceramic Fibers, p.207 - 229, 1999/00
高耐熱性複合材の強化繊維として最も期待されているセラミックファイバーは、前駆体ポリマーの溶融紡糸、不融化、焼成の工程で製造される。この不融化工程に放射線照射を応用することで、低酸素かつ高耐熱性のSiC繊維が合成可能であることが明らかになっている。本稿では、前駆体ポリマーからセラミックの繊維の合成過程の反応機構について解説し、放射線不融化を用いた際の反応機構及び得られるSiC繊維の特性について述べた。
成澤 雅紀*; 出崎 亮*; 北野 修平*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Journal of the American Ceramic Society, 82(4), p.1045 - 1051, 1999/00
被引用回数:24 パーセンタイル:78.24(Materials Science, Ceramics)炭化ケイ素繊維は、セラミック複合材等への応用が期待されており、さらなる高強度化及びハンドリング性の向上が求められている。本論文では、ポリビニルシランをポリカルボシランに混合したポリマーを用いてより細く高強度な高耐熱炭化ケイ素繊維の合成を試み、その放射線不融化の条件及びその際の反応について検討するとともに、得られた炭化ケイ素繊維の強度及び耐熱性について考察した。
出崎 亮*; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Key Engineering Materials, 159-160, p.107 - 111, 1999/00
ポリカルボシランに、新規なケイ素系ポリマーであるポリビニルシランをブレンドしてハイブリッドプレカーサーを作成し、このプレカーサーを溶融紡糸して繊維形状とした。この繊維に真空中電子線を照射することにより不融化処理を行い、その後、アルゴンガス中、1273Kで熱分解させることによりSiC系繊維を合成した。得られたSiC系繊維の特性について調べた結果を報告する。
杉本 雅樹; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 岡村 清人*
Key Engineering Materials, 164-165, p.11 - 14, 1999/00
放射線を製造工程に応用することで、新規なセラミック複合材料の合成法を開発した。PCSとSiC微粉末を溶媒でスラリー状とし、SiC織布に含浸して成形体を作成した。これを電子線で不融化した後、1200Cまで焼成してSiC/SiC複合材料が合成できた。本発表では、その製造方法及びその特徴について述べ、得られた複合材の特徴について検討する。
出崎 亮*; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 森田 洋右; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Key Engineering Materials, 164-165, p.39 - 42, 1999/00
ポリカルボシランとポリビニルシランをブレンドしたハイブリッドポリマー繊維に真空中電子線を照射して不融化処理を行い、焼成してSiC系繊維を合成した。そのセラミックス化の過程を、ガス分析、ラジカル測定、FT-IR測定、TG-DTA測定などから調べた。
神村 誠二*; 瀬口 忠男; 岡村 清人*
Radiation Physics and Chemistry, 54(6), p.575 - 581, 1999/00
被引用回数:26 パーセンタイル:85.59(Chemistry, Physical)ケイ素高分子のポリカルボシラ繊維を不活性ガス(He)中で電子線照射して不融化処理し、アンモニアガス中で、1000Cまで焼成する方法により、窒化ケイ素繊維を合成した。アンモニアガス中で焼成した後、窒素ガス中で1000Cから1300Cで処理すると、安定化され、酸化が抑制されて強度が向上した。この窒化ケイ素繊維は1200Cの耐熱性と高い電気絶縁性があり、電線の絶縁に応用した。この電線は可とう性があり、1000Cの高温まで使用できると判定される。
杉本 雅樹; 瀬口 忠男; 岡村 清人*
Proc. of RadTech Asia'97, p.410 - 413, 1997/00
有機高分子からセラミックSiC繊維への製造工程の不融化処理を放射線照射で行うことにより、繊維中の酸素量を制御でき、高耐熱性の繊維が合成できることを述べる。またその繊維の不融化及び焼成反応過程を、分解ガス、ラジカル、力学特性より解析し反応機構と繊維の特性について考察する。
鈴谷 賢太郎; 古坂 道弘*; 渡辺 昇*; 大沢 真人*; 岡村 清人*; 柴田 薫*; 神山 智明*; 鈴木 謙爾*
J. Mater. Res., 11(5), p.1169 - 1178, 1996/05
ポリカルボシランからつくられるSiC繊維のメゾスコピック構造をX線と中性子線による回折および小角散乱によって調べた。4~10程度の大きさのマイクロボイドが初めて観察された。これは、散乱ベクトルQが0.1~1の一般の回折計や小角散乱装置では観察できない領域に、あらわれる。-SiC粒子の大きさと体積分率は、作製方法(酸化融化法と電子線照射不融化法)と焼成温度によって大きく変化する。その変化は、マイクロボイドと同様に焼成中に発生するガスと密接な関係があることがわかった。必要な機械的強度を得るにはこれらのパラメータをコントロールしながらマイクロボイドと-SiC粒子の大きさを調整する必要がある。このような中角度領域のX線および中性子散乱はSiC繊維のような複雑なメゾスコピック構造を持った材料の研究に大変有効である。