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明尾 潔*; 舟山 知夫; 小林 泰彦; 明尾 庸子*
JAEA-Review 2014-050, JAEA Takasaki Annual Report 2013, P. 80, 2015/03
イオンビームがヒト培養網膜色素上皮細胞に及ぼす影響を明らかにするために、異なる核種のイオンビームで照射した細胞におけるSuperoxide Dismutase (SOD)活性の測定を実施した。ヒト培養網膜血管内皮細胞にヘリウムイオンビーム、および炭素イオンビームを照射し、照射後0, 4, 8, 24時間後に細胞を採取した。この細胞試料にSODアッセイバッファを加えて凍結解凍を繰り返すことで溶解した細胞抽出液のSOD活性を、ルミノールアッセイ法を用いて定量した。その結果、ヘリウムイオンビームを照射した細胞試料では、照射後の時間経過に伴いSOD活性の低下が進むことが認められたが、炭素イオンビームを照射した細胞では、照射24時間後にSOD活性が上昇することが明らかになった。この結果は、ヘリウムイオンと炭素イオンでは、照射後のSOD活性に及ぼす影響が異なることを示唆する。
明尾 潔*; 浜田 信行*; 舟山 知夫; 明尾 庸子*; 小林 泰彦
組織培養研究, 32(1), p.195 - 202, 2013/06
本研究では、培養ヒト網膜血管内皮(RE)細胞において、細胞障害を引き起こす活性酸素種から細胞を防護するグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)遺伝子の発現が、L-dopa投与とイオンビーム照射によってどのように変化するかをリアルタイム逆転写PCR法を用いて解析した。L-dopa単体での投与は、RE細胞におけるGPx遺伝子遺伝子の発現を抑制した一方で、イオンビーム照射とともに投与すると、Heイオン及びCイオン照射の場合は抑制が、Neイオンの場合は発現の促進が認められた。この結果から、GPx遺伝子の発現制御において、L-dopaの効果よりもイオンビーム照射の効果のほうが大きく作用することを意味していることが示唆された。
明尾 潔*; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 明尾 庸子*; 平光 忠久*; 小林 泰彦
組織培養研究, 26(3), p.149 - 157, 2007/09
Glutathione peroxidase (GPX) protects the phospholipids in the biomembrane barrier from damage by the free radicals. We studied cultured bovine retinal pigmented epithelial (RPE) cells exposed to UV-A and UV-B to try to determine the expression of GPX and glyceraldehdye-3-phosphate dehydrogenase (GAPDH) that are highly sensitive to oxidation. The total cellular RNA of the RPE cells was reverse transcribed by using primers for GPX and GAPDH. The quantitative real-time RT-PCR was performed to compare the effects of UV-A and UV-B irradiation on 18S ribosomal RNA (rRNA) and GPX expression using the LightCycler system. The expression of GAPDH and GPX was decreased by hyperoxia such as 20% oxygen and UV-B irradiation using electrophoresis. The LightCycler analysis, the quantitative real-time RT-PCR, showed that UV-A exposure at a small dose induced the defense mechanism against lipid peroxidation in RPE cells. However, UV-A exposure at a large dose led to a disturbance in the defense mechanism similar to that observed with UV-B irradiation; this could have a relationship with retinal diseases caused by light damage.
明尾 潔*; 浜田 信行*; 小林 泰彦; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 明尾 庸子*; 川田 久美子*; 坪田 一男*
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 114, 2007/02
これまでに、酸化ストレスとして可視光の照射や酸素濃度変化は細胞増殖を抑制し、培養網膜色素上皮細胞(RPE)に比較して培養大動脈血管内皮細胞により強い影響を与えていたことを報告してきた。今回、ヒト培養RECにおけるグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)発現にイオンビーム照射がどのような影響を与えるかを調べた。C(220MeV)とHe(50MeV)によるイオンビーム照射は照射後0、24時間のみ培養RECのGPX発現を増加していた。一方、Ne(350MeV)によるイオンビームは照射後のいずれの時間においても培養RECのGPX発現を増加していた。線と異なり、照射したなかで最もLETの高いNeイオンによる照射では培養RPEと培養RECにおけるGPX発現が増加していた。LETが増加するに伴い、細胞損傷の質が変化し、GPX発現の増加が引き起こされた可能性がある。このことから、イオンビーム照射はGPX発現の誘導によりRECにおける酸化ストレス傷害を防御できる可能性があることが示唆された。
明尾 潔*; 舟山 知夫; 小川 晃*; 浜田 信行*; 明尾 庸子*; 小林 泰彦
Experimental Animals, 55(4), p.375 - 381, 2006/07
生体から分離された豚眼球は、血流の途絶により毛様体上皮と無色素上皮が細胞死に陥り、前房水も産生されなくなるため、眼球癆という状態となる。線は輸血後の細胞障害を抑制するために血液に対する照射が行われている。今回、豚眼毛様体においてアポトーシス関連遺伝子であるp53やbcl-2遺伝子に線照射がどのような影響を与えるか検討を行った。豚眼球から角膜,虹彩,毛様体を含む材料を作る。Coの線を30分間で20Gy照射したものとしないものをHam F12培地と15%牛胎児血清による培養液中に浸漬し、0, 4, 8, 24時間後にホルマリン固定,パラフィン包埋,薄切の後に観察し、p-53とbcl-2について免疫組織染色を行った。線照射により毛様体無色素上皮ではp-53とbcl-2遺伝子産物が陽性となっていた。器官培養後には毛様体突起は腫大し、無色素上皮は萎縮しており、色素上皮と固有層の間にも空隙が認められた。線を照射した無色素上皮ではp-53の発現が抑えられ、色素上皮下に生じた空隙も狭くなり、毛様体突起の構造がよく保存されていた。生体より摘出された豚眼の毛様体に線を照射した際に形態が維持されたのは、線がアポトーシス関連遺伝子に影響を与えたためと考えられた。
明尾 潔*; 浜田 信行*; 舟山 知夫; 小林 泰彦; 川田 久美子*; 明尾 庸子*
no journal, ,
L-ドーパが網膜血管に到達し、活性酸素による膜リン脂質の傷害を防御するグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)の発現に細胞レベルでどのような影響を与えるかヒト培養網膜血管内皮細胞(REC)を用いて検討した。さらに、L-ドーパ投与後の培養RECに細胞内の一定の部位で電離を起こすイオンビームを照射し、イオンビーム照射によるGPX発現への影響も観察した。L-ドーパ(250M)投与後の樹立化されたヒト培養RECにイオンビーム(イオン種,加速エネルギー)(C 220MeV, He 50MeV)を20Gy照射し、0, 4, 8, 24時間後に細胞を採取、RNAを抽出した。RNAより作られたcDNA,プライマー,Cyber-greenを混合した後、GPXとリボゾーマルRNA発現をLightCyclerによりリアルタイムで定量的に解析した。L-ドーパは投与後のいずれの時間においても培養RECのGPX発現を抑制していた。イオンビーム照射はHe 50MeVとC 220MeVのいずれも培養RECのGPX発現の抑制を回復させる傾向にあった。L-ドーパは培養RECにおけるGPXの発現を抑制するが、イオンビーム照射はエネルギーを狭い一点に集中的させ、膜損傷などの傷害を防御し、GPX発現を誘導する可能性がある。
明尾 潔*; 浜田 信行*; 小林 泰彦; 舟山 知夫; 坂下 哲哉; 明尾 庸子*; 川田 久美子*; 坪田 一男*
no journal, ,
これまでに、酸化ストレスとして可視光の照射や酸素濃度変化は細胞増殖を抑制し、培養網膜色素上皮細胞(RPE)に比較して培養大動脈血管内皮細胞により強い影響を与えていたことを報告してきた。今回、ヒト培養RECにおけるグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)発現にイオンビーム照射がどのような影響を与えるかを調べた。C(220MeV)とHe(50MeV)によるイオンビーム照射は照射後0, 24時間のみ培養RECのGPX発現を増加していた。一方、Ne(350MeV)によるイオンビームは照射後のいずれの時間においても培養RECのGPX発現を増加していた。線と異なり、照射したなかでもっともLETの高いNeイオンによる照射では培養RPEと培養RECにおけるGPX発現が増加していた。LETが増加するに伴い、細胞損傷の質が変化し、GPX発現の増加が引き起こされた可能性がある。このことから、イオンビーム照射はGPX発現の誘導によりRECにおける酸化ストレス傷害を防御できる可能性があることが示唆された。
明尾 潔*; 明尾 庸子*; 小川 晃*; 舟山 知夫; 小林 泰彦
no journal, ,
メラニン前駆物質であるL-dopaはパーキンソン病の治療薬であり、弱視の治療にも試みられていた。われわれはこれまでにL-dopaはin vivoではラット硝子体中で一酸化窒素を発生し、毛様体血管を拡張することを証明し、さらに照射組織全体で電離を起こす線が器官培養後の毛様体の破壊を抑え、bcl-2遺伝子誘導によるp53依存性アポトーシスを抑制することを報告した。今回イオンビームやL-dopaが、in vitroにおける器官培養毛様体ではどのように影響するかp53遺伝子とともに制御する側のbaxやbcl-2遺伝子の発現で検討した。豚眼からの毛様体に対して250M L-dopaを投与し、Ne, C, He, Hによるイオンビームを20Gy照射したものとしないものを培養液中に浸漬、4, 8時間後に固定,包埋,薄切の後に、bax, bcl-2, p53について免疫組織染色を行った。器官培養後、時間の経過に従ってp53遺伝子の増加が見られたが、L-dopaではアポトーシス関連遺伝子に大きな影響はなかった。しかし、p53遺伝子に対しては50MeV Heでは誘導,220MeV Cでは抑制,bax遺伝子に対してはHeでは抑制が認められた。
明尾 潔*; 浜田 信行*; 舟山 知夫; 明尾 庸子*; 小林 泰彦
no journal, ,
L-dopaが引き起こす網膜内皮細胞の膜脂質への損傷防止に、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)がどのように働くかを調べるために、250MのL-dopaを含む培地で培養したヒト網膜内皮細胞をNe, C, Heのイオンビームで照射した。照射後培養した細胞を、0, 4, 8, 24時間後に回収し、抽出したRNAから合成したcDNAをテンプレートに、GPXと18S RNAの遺伝子発現量をリアルタイムRT-PCR法を用いて定量した。細胞へのL-dopa処理は、GPX遺伝子の発現を抑制した。L-dopa処理した網膜内皮細胞におけるGPX遺伝子の発現は、HeとCのイオンビームを照射した試料でより減少した。一方、Neイオンを照射した試料では、GPX遺伝子の発現量が増加していた。これらの結果は、イオンのLETの違いが、L-dopa処理した網膜内皮細胞におけるGPX遺伝子の発現の違いとなっている可能性を示唆している。
明尾 潔*; 明尾 庸子*; 坪田 一男*; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 小林 泰彦
no journal, ,
グルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)はミトコンドリアと細胞質に存在し、活性酸素による生体膜リン脂質の傷害を防御する。イオンビームは照射組織の一定の深さで電離を起こす放射線であり、到達深度はイオン種と加速エネルギーによって異なる。これまでに、イオンビーム照射により培養網膜色素上皮のGPX発現が誘導されることを報告した。網膜血管内皮細胞(REC)の異常は加齢黄斑変性や糖尿病網膜症の病態の一つであり、今回、ヒト培養RECにHe, C, Neイオンビームを照射し、GPX発現がどのように変化するかLight Cyclerによりリアルタイムに観察した。線と異なり、照射した中で最もLET値が大きいNeイオンによる照射ではGPX発現が増加していた。LETが増加するに伴い、細胞損傷の質が変化し、GPX発現の増加が引き起こされた可能性がある。このことから、イオンビーム照射はGPX発現の誘導によりRECにおける酸化ストレス傷害を防御できる可能性があることが示唆された。
明尾 潔*; 明尾 庸子*; 坪田 一男*; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 小林 泰彦
no journal, ,
これまでにわれわれは酸化ストレスとして可視光の照射や酸素濃度変化は細胞増殖を抑制し、培養網膜色素上皮細胞(RPE)に比較して培養大動脈血管内皮細胞により強い影響を与えていたことを報告してきた。今回、ヒト培養RECにおけるグルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)発現にイオンビーム照射がどのような影響を与えるかを調べた。C(220MeV)とHe(50MeV)によるイオンビーム照射の場合は照射後0, 24時間のみ培養RECのGPX発現が増加していた。一方、Ne(350MeV)によるイオンビームの場合は照射後のいずれの時間においても培養RECのGPX発現が増加していた。線と異なり、照射したなかでもっともLETの高いNeイオンによる照射では培養RPEと培養RECにおけるGPX発現が増加していた。LETが増加するに伴い、細胞損傷の質が変化し、GPX発現の増加が引き起こされた可能性がある。このことから、イオンビーム照射はGPX発現の誘導によりRECにおける酸化ストレス傷害を防御できる可能性があることが示唆された。