検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 26 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Rabi-oscillation spectroscopy of the hyperfine structure of muonium atoms

西村 昇一郎*; 鳥居 寛之*; 深尾 祥紀*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; 神田 聡太郎*; 川越 清以*; Kawall, D.*; 河村 成肇*; 黒澤 宣之*; et al.

Physical Review A, 104(2), p.L020801_1 - L020801_6, 2021/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:83.13(Optics)

As a method to determine the resonance frequency, Rabi-oscillation spectroscopy has been developed. In contrast to conventional spectroscopy which draws the resonance curve, Rabi-oscillation spectroscopy fits the time evolution of the Rabi oscillation. By selecting the optimized frequency, it is shown that the precision is twice as good as conventional spectroscopy with a frequency sweep. Furthermore, the data under different conditions can be treated in a unified manner, allowing more efficient measurements for systems consisting of a limited number of short-lived particles produced by accelerators such as muons. We have developed a fitting function that takes into account the spatial distribution of muonium and the spatial distribution of the microwave intensity to apply this method to ground-state muonium hyperfine structure measurements at zero field. It was applied to the actual measurement data, and the resonance frequencies were determined under various conditions. The result of our analysis gives $$nu_{rm HFS}$$ = 4 463 301.61 $$pm$$ 0.71 kHz.

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2019年度

中野 政尚; 藤井 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 瀬谷 夏美; 西村 周作; 細見 健二; 永岡 美佳; 横山 裕也; 松原 菜摘; et al.

JAEA-Review 2020-069, 163 Pages, 2021/02

JAEA-Review-2020-069.pdf:4.78MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2019年4月から2020年3月までの間に実施した環境放射線モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものである。なお、上記の環境放射線モニタリングの結果において、2011年3月に発生した東京電力(2016年4月1日付けで東京電力ホールディングスに変更)福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質の影響が多くの項目でみられた。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、平常の変動幅の上限値を超過した値の評価について付録として収録した。

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2018年度

中野 政尚; 藤井 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 河野 恭彦; 細見 健二; 西村 周作; 松原 菜摘; 前原 勇志; 成田 亮介; et al.

JAEA-Review 2019-048, 165 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-048.pdf:2.69MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2018年4月から2019年3月までの間に実施した環境放射線モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものである。なお、上記の環境放射線モニタリングの結果において、2011年3月に発生した東京電力(2016年4月1日付けで東京電力ホールディングスに変更)福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質の影響が多くの項目でみられた。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、平常の変動幅の上限値を超過した値の評価について付録として収録した。

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2017年度

中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 河野 恭彦; 細見 健二; 外間 智規; 西村 朋紘; 松原 菜摘; et al.

JAEA-Review 2018-025, 171 Pages, 2019/02

JAEA-Review-2018-025.pdf:3.81MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2017年4月から2018年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気, 海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響が多くの項目で見られた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2016年度

中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 根本 正史; 飛田 慶司; 細見 健二; 永岡 美佳; 外間 智規; 西村 朋紘; 小池 優子; et al.

JAEA-Review 2017-028, 177 Pages, 2018/01

JAEA-Review-2017-028.pdf:3.61MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2016年4月から2017年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。

論文

Sensitivity analysis on safety functions of engineered and natural barriers for fuel debris disposal

島田 太郎; 西村 優基; 武田 聖司

MRS Advances (Internet), 2(12), p.687 - 692, 2017/01

東京電力福島第一発電所の事故で発生した燃料デブリは、その特性調査が開始された段階であり、具体的な処分方法は示されていない。本研究では、燃料デブリ処分に求められるバリア機能を予察的に把握するため、HLWと同様の地層処分概念を前提に、既往文献から核種量や廃棄体形状を仮想し、燃料デブリ特性、人工バリア及び天然バリアの不確実性を想定した核種移行の感度解析を行った。その結果、燃料デブリの主要核種である$$^{238}$$Uを含む4n+2系列核種の天然バリア出口での移行フラックスは、燃料デブリ特性や人工バリアの不確実性を考慮しても、天然バリアの性能が確保されればHLWと同程度に収まり、また、他の系列及びFP核種の移行フラックスはHLWを下回ることがわかった。一方、燃料デブリ特有の$$^{14}$$C, $$^{129}$$Iについては、燃料デブリからの瞬時放出割合の感度が高く、これら核種の放出時の物理化学特性の把握が重要であることを示した。

論文

An Attempt to select thermodynamic data and to evaluate the solubility of radioelements with uncertainty under HLW disposal conditions

山口 徹治; 武田 聖司; 西村 優基; 飯田 芳久; 田中 忠夫

Radiochimica Acta, 102(11), p.999 - 1008, 2014/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.88(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

熱力学データを不確実さとともに選定し、放射性元素の溶解度を地下水化学組成の変動を考慮して、不確実さとともに評価することを試みた。熱力学データは2012年に公開されたJAEA-TDBをレビューすることにより選定した。Nb, Pd, Paのデータは、データ選定プロセスの整合性の観点で見直した。Se, U, Paのデータは溶解度評価の保守性の観点で見直した。Zr, Th, U, Np, Puについては近年報告されたCa-metal(IV)-OH 3元錯体 のデータを採用した。モンテカルロ法を用いて確率論的に溶解度を解析するコードPA-SOLを用いて、溶解度の確率論的解析を行った。

論文

TRU廃棄物の地層処分における高アルカリ性地下水の拡がりに関する地球化学-物質移行解析による検討

武田 聖司; 西村 優基; 宗像 雅広; 澤口 拓磨; 木村 英雄

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 19(2), p.23 - 38, 2012/12

TRU廃棄物の地層処分の安全評価においては、多量のセメント系材料を使用した処分施設から溶出する高アルカリ性地下水が母岩のバリア機能へ影響を及ぼす可能性が懸念されている。本研究では、セメント系材料から溶出する高アルカリ成分が母岩に及ぼす影響を定量的に検討するため、所定の処分システムと地下水流動場を設定したうえで、地球化学反応と物質移行との連成解析を実施して母岩領域における高アルカリ成分の拡がりを解析した。二次鉱物の生成の有無と母岩の水理特性の影響に着目した解析を実施した結果、二次鉱物としてのゼオライトの生成が高アルカリ成分の拡がりや二次鉱物の沈殿量に影響することがわかった。また、地下水流速を10倍速く設定した場合、より広範囲に高アルカリ成分が拡がることが示された。これは高アルカリ成分を中和する化学反応が、母岩の溶解反応速度によって制限されているためと推察された。

論文

Transmission imaging and strain mapping in the vicinity of internal crack tip using synchrotron white X-ray

柴野 純一*; 梶原 堅太郎*; 桐山 幸治*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 西村 優*; 三浦 節男*; 小林 道明*

Materials Science Forum, 638-642, p.2476 - 2481, 2010/01

A transmission imaging and a strain mapping in the vicinity of a crack tip in steel were investigated using a high energy white X-ray obtained from BL28B2 beam line at SPring-8 in Japan. Low-alloy and high-tensile steel was used as a specimen prepared in the G-type geometry with a rectangular sectional part of 5 mm thickness for a four-point bending. As the results, the transmitted image of the crack showed that the crack in the specimen was propagated deeper than that on the surface. It became clear by the numerical simulation that the FWHM of diffracted X-ray profile measured near the crack tip was increased due to the steep change in the strain distribution. It was confirmed that the synchrotron white X-ray was useful for the imaging of the internal crack and the strain mapping near it.

報告書

放射線による晩発性健康影響を推定する計算コードHEINPUTの改良とGUI作成

高原 省五; 本間 俊充; 西村 優基*

JAEA-Data/Code 2009-001, 83 Pages, 2009/04

JAEA-Data-Code-2009-001.pdf:13.36MB

放射線による晩発性健康影響評価のための計算コードHEINPUTの改良を行った。HEINPUTは、原子力事故時の確率論的な影響評価を実施するためのOSCAARコードの前処理コードの一つであり、特に晩発性健康影響と遺伝的影響に関する入力データを作成するためのコードである。現在、HEINPUTによる影響推定には米国原子力規制委員会(USNRC)が提案したモデル(USNRC,1985)を利用しており、NUREG/CR-4214 Rev. 2(USNRC,1993)において改訂されたモデルが実装されている。本報告書ではUSNRCによる推定モデルに加え、米国環境保護庁(EPA)によって提案された晩発性健康影響の推定モデル(EPA,1999)をHEINPUTで利用できるよう改良した。また、本システムを広く公開することによって今後のリスク評価の発展に資することを目的として、利便性向上のためのGUIの作成を実施した。

論文

放射光白色X線による内部き裂先端近傍のイメージングとひずみマッピングの検討

柴野 純一*; 梶原 堅太郎*; 桐山 幸治; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 西村 優*; 三浦 節男*; 小林 道明*

材料, 57(7), p.667 - 673, 2008/07

An imaging and a strain mapping in the vicinity of crack tip in materials were investigated using high energy white X-ray obtained from BL28B2 beam line at SPring-8 Japan. Low-alloy and high-tensile steel (JIS G3128 SHY685) was used as a specimen shaped into G-type and introduced a fatigue crack into the beam of it. As the results, the imaging of the crack of the length of about 1mm in the specimen with loading of crack opening is practicable by using high energy synchrotron white X-ray. The plastic region estimated from the distribution of FWHM almost agreed with the theoretical value calculated by fracture mechanics. It was confirmed that the high energy white X-ray was useful for the imaging of the crack and the strain mapping in the vicinity of it in the depth of the order of millimeter.

口頭

高エネルギー放射光白色X線による鉄鋼材料溶接部の応力測定

桐山 幸治; 柴野 純一*; 西村 優*; 菖蒲 敬久; 金子 洋; 梶原 堅太郎*; 鈴木 賢治*

no journal, , 

鉄鋼材料に見られる応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking:以下SCC)の原因は、溶接部近傍の微小領域における残留応力が関係していると考えられ、SCC機構解明のために残留応力測定が必要とされる。本研究では、SPring-8の日本原子力研究開発機構専用ビームラインBL14B1において高エネルギー放射光白色X線を用いた鉄鋼材料の溶接部の表面から内部の応力測定法の検討を行った。低合金高張力鋼(WEL-TEN)を材質とするスポット溶接試験片に高エネルギーの放射光白色X線を照射した。厚さ5mmの試料内部を透過してきた回折X線をGe半導体検出器で測定し、試料深さ方向・水平方向に走査することにより溶接部の2次元ひずみ分布を求めた。その結果、複数の結晶面から得られた回折X線において、スポット溶接部及び熱影響部近傍においてひずみや塑性域に関連する半価幅の分布を測定することができた。放射光白色X線を用いた本測定手法によって鉄鋼材料中の溶接部近傍の内部ひずみの分布を非破壊で評価できることが示された。今後SCC機構解明のキーポイントとなる鉄鋼材料の溶接部における材料の内部応力の詳細を明らかにすることが期待できる。

口頭

白色X線を用いた鉄鋼材料内部き裂のCT観察とひずみ分布測定

桐山 幸治; 柴野 純一*; 梶原 堅太郎*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 金子 洋; 西村 優*; 新居 恭征*

no journal, , 

鉄鋼材料の応力腐食割れ原因の一つとして溶接部近傍の残留応力が上げられるが、その機構解明のためにはき裂の進展具合の把握と溶接部近傍の内部ひずみ分布の理解が必要である。本研究では、SPring-8のビームラインBL28B2において高エネルギー放射光白色X線を用いて人工的にき裂をいれた鉄鋼材料のCTスキャンとき裂周辺部のひずみマッピングを行った。その結果、CTによって有負荷時のき裂開放状態において試料内部のき裂が明確に観察することができた。また、そのデータを元にき裂周辺部の内部ひずみ分布を測定したところ、CT画像と整合のある分布結果が得られた。これより放射光白色X線を用いたイメージング技術と内部ひずみ測定技術を組合せて、総合的に解析することで鉄鋼材料の内部状態の理解に大変有効であるということがわかった。

口頭

放射光白色X線を用いた鉄鋼材料内部のき裂イメージングと応力マッピング

桐山 幸治; 柴野 純一*; 梶原 堅太郎*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 金子 洋; 西村 優*; 新居 恭征*; 三浦 節男*; 小林 道明*

no journal, , 

鉄鋼材料の応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking: SCC)の機構解明には、溶接部近傍に内在する残留応力とそこで発生するき裂の進展状況を理解することが重要である。そこで、本研究では、SPring-8のビームラインBL14B1及びBL28B2において高エネルギー放射光白色X線を用いて人工的にき裂をいれた鉄鋼材料のき裂周辺部のイメージングと内部応力測定を行った。その結果、有負荷時のき裂開放状態において、イメージング画像によって試料内部のき裂を観察することができた。また、き裂周辺部の内部ひずみ分布を測定したところ、イメージング画像と整合のある結果が得られた。これより放射光白色X線を用いたイメージング技術と内部ひずみ測定技術を組合せて、総合的に解析することで鉄鋼材料の内部状態の理解に大変有効であるということがわかった。

口頭

TRU廃棄物地層処分の地下水移行シナリオに対する不確かさ解析

西村 優基; 武田 聖司; 木村 英雄

no journal, , 

TRU廃棄物の地層処分の標準シナリオを対象に、パラメータとモデル不確かさの定量的評価を行うため、安全評価コードGSRW-PSAを用いて、安全評価上重要なI-129とC-14に関して決定論的・確率論的解析により線量評価と重要パラメータの抽出を行った。パラメータ設定に関しては第2次TRUレポートや既存のHLWにおける評価を参考とした。ただし、一部のパラメータに関しては最新の公開文献に基づき設定した。モデル不確かさとして人工バリア外側領域の掘削影響領域(EDZ)を対象に、EDZの核種濃度を保守的に0として人工バリアとの境界の濃度勾配を最大とする「基本ケース」と、EDZの核種濃度を移流に基づく核種移行により算出して濃度勾配を設定する「EDZ考慮境界条件」の比較を行った。両核種とも、基本ケースでは最大線量の97.5%上限値(信頼区間95%の最大)で約20$$mu$$Sv/yとなり、EDZ考慮境界条件ではその1/4程度となった。基本ケースでは、重要パラメータとして、たとえばC-14で、ジルカロイ腐食速度,天然バリアにおける地下水流速・分配係数・間隙率などが抽出された。EDZ考慮境界条件ではさらに充填材に対する分配係数も重要パラメータとなった。

口頭

放射光白色X線を用いたオーステナイト系ステンレス鋼の内部ひずみ測定法の検討

桐山 幸治; 柴野 純一*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*; 西村 優*; 金子 洋

no journal, , 

原子炉材料で用いられているオーステナイト系ステンレス鋼は50$$sim$$100$$mu$$mの粗大粒からなり、集合組織を持つため、X線回折法を原理として微小領域のひずみを測定する従来の手法では、応力(ひずみ)測定が困難であることが予測されていた。そこで本研究では、オーステナイト系ステンレス鋼に対して、同じ測定領域の複数の回折面情報が同時に得られる放射光白色X線応力測定法の有効性を検討した。試験片にはオーステナイト系ステンレス鋼SUS304を用いた(測定部:厚さ5mm)。測定の結果、回折面に依存するヤング率Ehklが類似する$$gamma$$-Fe(311), (420), (622)面の平均ひずみ分布を求めたところ、測定精度に起因する特異点が見られたが、粗大粒の影響が緩和されて、予測されるひずみ分布に近い結果が得られた。ゲージ体積内での粒分布や回折面ごとでの測定精度の違い、d0の精度などが今後の検討課題として残されるが、今回の結果から弾性率の回折面依存性を考慮した複数の回折面のひずみ平均値をとることで粗大粒組織を持つオーステナイト系ステンレス鋼の内部ひずみ分布が測定できる可能性が示された。

口頭

セメント系材料からの高pH影響に対する不確実性解析

西村 優基; 武田 聖司; 木村 英雄; 宗像 雅広

no journal, , 

TRU廃棄物の地層処分では、高アルカリ性(高pH)地下水や硝酸塩などが核種移行に影響を与える可能性があることから、これら個別事象に関する影響を定量的に評価し、影響の可能性や程度を把握したうえで安全評価を行う必要がある。ここでは、多量のセメント系材料を使用した処分施設から溶出する高pH地下水の周辺岩盤への影響に着目し、原子力機構で開発・整備を行っているMIGPHREEQを用いた影響解析を実施した。具体的には、処分施設から溶出する高pH地下水が周辺岩盤(母岩)に与える影響の可能性(高pHの広がりに関する不確実性解析)について検討した。その結果、母岩構成鉱物の1つであるゼオライトが沈殿しない条件の場合あるいは流速が速い場合に、高pH地下水が広範囲に広がる可能性が示された。さらに、高pH地下水の影響による母岩変質を想定した場合、最終的な被ばく線量が数倍程度増加することを示す結果を得た。

口頭

表面反応ダイナミクス研究グループ; X線光電子分光, X線吸収分光,光電子顕微鏡でみる表面化学反応

寺岡 有殿; 吉越 章隆; 関口 哲弘; 下山 巖; 平尾 法恵; 西村 哲也; 馬場 祐治; 岡田 隆太; 岩井 優太郎*

no journal, , 

表面反応ダイナミクス研究グループでは、SPring-8のBL23SUおよびKEK-PFのBL27Aを活用して、超薄膜の構造と化学結合状態をリアルタイムその場評価するための新しい測定システムを開発してきた。超音速分子線,イオンビーム,軟X線放射光(SR)を用いて半導体や金属表面に超薄膜を作製し、その化学結合状態をX線光電子分光(XPS), X線吸収分光(NEXAFS), 光電子顕微鏡(PEEM)、走査トンネル顕微鏡(STM)などを活用してその場観察している。これにより、新しい機能を持つ産業上重要な表面・薄膜の開発に貢献することを目指している。さらに、東日本大震災以降、XPSや昇温脱離ガス分析法(TDS)を応用して、Cs脱離機構解明と脱離法の開発を実施している。関西光科学研究所(播磨地区)ではSR-XPSを用いて粘土鉱物(バーミキュライト)に吸着したCsの化学結合状態の研究を行っている。また、原子力科学研究所(東海地区)ではTDSを行って効率的なCsの熱脱離法の研究を実施している。それらの詳細、および、最近の研究成果を発表する。

口頭

燃料デブリの処分に向けた予察的な検討,1; バリア機能に着目した感度解析

島田 太郎; 西村 優基; 武田 聖司

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所の事故で発生した燃料デブリの処分概念が検討されているが、その物理的化学的特性についてはまだ把握されていない。本研究では、燃料デブリ処分に求められるバリア機能を予察的に把握するため、現状の燃料デブリ特性を踏まえつつ不確実性を想定した核種移行の感度解析を実施し、バリア機能の相対的な重要性を検討するとともに、ガラス固化体の地層処分(HLW)と比較した。その結果、主要インベントリのU-238の人工バリア出口でのフラックス最大値は標準ケースに対し1桁程度の感度があったが、天然バリア出口ではほぼ同一の値となり、他の人工バリアの各パラメータを変化させても天然バリア出口での値に変化は生じなかった。一方、他の核種に対しては、人工バリア出口のフラックス最大値が瞬時放出割合(IRF)に支配されるため標準ケースとの差は2倍以内となったが、天然バリア出口においてはSe-79, I-129で浸出率が最大値の場合、標準ケースに対して1桁程度高くなった。このほか、燃料デブリ特有のC-14, I-129については、IRFの感度が高く、また、半減期5730年のC-14については4万年のオーバーパック閉じ込め期間では天然バリア出口でも感度があった。これらの結果から、不確実性の大きい燃料デブリ中のC-14及びI-129のインベントリを精度よく評価するとともに、これら核種の放出時の物理化学的特性の把握が重要であることを示した。

口頭

燃料デブリの処分に向けた予察的な検討,2; ガスの発生とその影響

西村 優基; 島田 太郎; 武田 聖司

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により発生した燃料デブリをHLWと同様の地層処分概念で直接処分することを想定した場合に懸念される、金属腐食と水の放射線分解で発生するガスの影響に着目し、ガス発生速度及び発生量の予察的評価を行った。オーバーパック(OP)が閉じ込め機能を失うまでは、OP内側で残存水の放射線分解によるガス発生が支配的となり、その累積ガス発生量は約1.9m$$^{3}$$と試算された。この場合、ガス蓄積圧力はOP設計圧を下回ることからガスによるOP早期破損シナリオは生じないと想定される。一方、OP外側でのガス発生速度と溶存水素ガスの拡散移行速度との比較を行ったところ、閉鎖後の長期にわたりOPと緩衝材の界面にガスが蓄積し、その圧力は想定される地圧を超える可能性を示唆する結果となった。これらの結果から、燃料デブリの処分においては、緩衝材中でのガス移行の検討の必要性が示唆された。

26 件中 1件目~20件目を表示